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2018年1月 2日 (火)

大みそかのテレビ番組より

2017年12月31日 (日)

日本音楽コンクール ピアノ部門~Eテレ放送

30日22時Eテレで、日本音楽コンクールのピアノ部門の
様子が放送された。
ピアノに限らず本選に進むだけでも大変。
コンクールに向かない天才もいるのが音楽の世界だから、
コンクールが全てではないが、しかし、
チャレンジする若者は皆真剣なのは言うまでもない。
本選のコンチェルトは各人ごく一部だけの放送だったが、
興味深く聴いた。

17歳の桐朋学園の高校生、吉見友貴さんが本選のステージに
出る直前、指揮者の梅田氏に 「大丈夫ですか?(僕の)衣装?」
と衣装のことを気にしたのが面白く、演奏終了直後の嬉しそうな
笑顔も印象的だったが、その彼が優勝してしまった。

2位になった鐡百合奈さん(25歳;香川県出身;東京芸大大学院)
は本選出演経験者だけある演奏。
聴衆賞獲得は演奏者にとって嬉しいことは知っている。
昨年ヴァイオリン部門で2位と聴衆賞を得た高校生も語っていたし、
知り合いで声楽部門で1位と同賞を獲得した女性も
1位もさることながら特に聴衆賞が嬉しいと以前語っていた。
それと、鐡さんって誰かに似ている気がするが、思いだせない。

3位の原嶋唯さん(23歳;東京都出身;桐朋学園大大学院)の
繊細さ、4位入選の小井土文哉さん(21歳;岩手県釜石市出身、
桐朋学園大)のラフマニノフはもっと聴きたかった。

TV画面を見ているだけでも、自然と4人を応援したくなり、
熱い感情が湧き起きる。

そういえば、1990年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝
した諏訪内晶子さんが、4年後の同コンクールをルポのかたちで
取材する番組の中で、参加者の熱く真剣な切磋琢磨さと
戦いの「熱」に心を揺さぶられて泣いていた姿を思い出す。

彼女自身が出場したときは、それどころではなかっただろうし、
その場を4年前に過ぎ去り、優勝した後の今そのときだからこそ、
客観的に同コンクール出場者各人の姿と心情に感情移入
できたのだろうことも推察され諏訪内さんの涙も印象的だった
のを思い出した。

2017年12月21日 (木)

おんな城主 直虎」が終わった~良いドラマでした

17日、大河ドラマ「おんな城主 直虎」が終わった。
視聴率に関係なく、良い大河ドラマだった。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171218-00000082-spnannex-ent


大仰でなく、さりげなく終わるエンディングの妙
森下佳子氏の脚本の良さが際立った大河ドラマだった。

柴咲コウさんがいかに上手い役者かが判ったし、
彼女の代表作の1つになった。

脇役に~これまであまり知られていなかった俳優も
含めて~良い俳優を配したのも成功の要因。

直虎だけでなく、これまでほとんど取り上げられなかった
家康の正室 瀬名や今川氏真をクローズアップした点でも
印象的な大河ドラマだった。

https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2017/12/17/kiji/20171216s00041000433000c.html
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2017/12/17/kiji/20171217s00041000310000c.html

2017年12月 6日 (水)

「奥様は、取り扱い注意」~最終回終わる

面白かった。綾瀬はるかさんが凄いのは、天然系だけでなく、
そのマ逆のアクションシーンができるからだ。
「精霊の守り人」も然り。
2008年公開の映画「ICHI」での殺陣(たて)も然り。
http://www.ntv.co.jp/okusama/

映画「ICHI」
https://www.youtube.com/watch?v=liDqO_aaxQ4

TVドラマ不振の時代にあって比較的高視聴率
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171207-00000088-spnannex-ent
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2017/12/05/gazo/20171204s00041000423000p.html

2017年11月16日 (木)

シン・ゴジラTV初放映~伊福部昭の音楽

12日夜「シン・ゴジラ」がテレビ朝日で地上波初放送され、
視聴率も15%超えとのことだが、既に劇場等で観た人、
それも複数回、という人は多いだろう。
私も劇場で2回、レンタルDVDで1回観た。

連続したゴジラ・シリーズと決定的に違うのは
「初めて人類の前の巨大生物が出現した」と原点回帰
した点と、夫婦や恋人等の恋愛的な要素が皆無で、あくまでも
「政府、特に権威者ではなくアウトローの研究者たち
 VSかつてない破壊力を持つゴジラ」
とシンプルに設定した点だ。

後者では速いテンポでの会話や形式的議論でムダな時間を
費やす役人問答も印象的だった。
「首相はじめ政府要人らがフッ飛ぶ設定」も前代未聞で傑作
だった。

ヤシオリ作戦成功で動かなくなったゴジラは
まるで福島の原発そのものを印象付ける。

その「ヤシオリ作戦」開始のときに奏されるのが
「宇宙大戦争」(1959年)と「怪獣大戦争」(1965年)で
使われ、その後のゴジラ・シリーズの幾つかにも部分転用
されたテーマ曲。

もっとも「シン・ゴジラ」では伊福部昭さんのオリジナル音楽は
ほとんど使われていない。
TVではカットされた最後の出演者関係者らの字幕が
映し出されるときに、複数の伊福部作品が繋がれて演奏される
ときくらいだが、それでもこの「シン・ゴジラ」では庵野秀明の
「エヴァンゲリオン」の基調とともに、絶えず伊福部作品の
基調が底辺に存在する感じがする。

そう、ゴジライコール伊福部は絶対的な継続性、
圧倒的な関係性が存在しているのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

思えば、北海道の大平原、原野をよく知る生い立ちの
伊福部がゴジラと出会ったのはもはや偶然ではなく必然
だったのだろう。
伊福部作品の多くに見られるオスティナート(ある種の
音楽的なパターンを続けて何度も繰り返す事)と
オルゲルプンクト(持続低音)を基盤とした土俗的エネルギーと
バーバリズムこそ、ゴジラに相応しかった。
むろん「聖なる泉」に代表される抒情的な音楽も含めて。

・・・・・・・・・・・・・・・
個人的な思い出を加えるなら、1996年、OBオケが
「交響譚詩」を演奏した際、当時、東京音大学長だった
伊福部さんが来場してくださり、終演後のレセプションで
私は、「ゴジラ・シリーズを子供のころから観てきました」と
挨拶すると、「じゃ、ゴジラと書きましょう」と
プログラムの余白に “Godzilla” Akira Ifukube と
サインしてくださった。

また、その折ではないが、OBオケでは
「SF交響ファンタジー第1番」を2回演奏したことがある。
最初は1999年に福田一雄先生の指揮で。次いで
2010年に金山隆夫先生の指揮で。
いずれも弾いていて感動したのは言うまでもない。
https://www.youtube.com/watch?v=-Qep0es_pUU

怪獣大戦争
https://www.youtube.com/watch?v=Mbc1305dHxs

日立のTVCM黒澤監督の映像とともに
https://www.youtube.com/watch?v=T1OGmyebdF8
https://www.youtube.com/watch?v=DMckva1jXRw

2017年10月11日 (水)

この半年で観た映画その23

4月18日に、この半年で観た映画 その22として、
2016年10月~2017年3月に劇場やDVDで観た映画の
感想を書いたのに続き、それ以降の
2017年4月~2017年9月に観た映画の感想を
シリーズの23として感想を記したい。
なお、これまで同様、既に単独でブログに書いたものは
「○月○日のブログに記載のとおり」、とだけにしたい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 グッドモーニングショー (DVD)
面白かった。
特に終わり近くの視聴者投票結果が印象的だ。

 聖の青春 (DVD)
羽生善治さんとの居酒屋シーンが印象的だった。

 SCOOP! (DVD)
出演俳優の力量で面白さを感じさせる内容。
特にリリー・フランキー氏が中盤での格闘シーンーと
最後の狂気的変貌ぶりが印象的。

 だれかの木琴 (DVD)
女性の複雑な心理。というより、専業主婦に忍び寄る
中途半端な浮気心。 それよりも、男性美容師の冷静で
プロフェッショナルな接客姿勢に感心した。若いのに。


 聲の形 (DVD) 6月7日のブログに記載のとおり

 八重子のハミング (劇場)
6月8日のブログに記載のとおり


 アイヒマンを追え!~ナチスがもっとも畏れた男 (DVD)
興味深く観た。

 アイヒマンの後継者~ミルグラム博士の恐るべき告発(DVD)
あまり面白くなかった。

 検事フリッツ・バウアー~ナチスを追い詰めた男(DVD)
とても良かった。
「アイヒマンを追え!~ナチスがもっとも畏れた男」よりも、
もっと当時のドイツの法曹界にも「敵=ナチの残党」がいて、
バウアーとそれらとの対決=情報戦に注力して描かれて
いた。

 手紙は憶えている (DVD)
最後の大ドンデン返しが凄い

 
 ダンケルク (劇場)
初めて知った史実。撮影の凄さ。

以上です。

2017年8月22日 (火)

NHKオンデマンド利用料金徴収方法~自動更新という悪質さ

NHKオンデマンド利用料金徴収方法~自動更新という悪質さ
 ~あまりにも悪質なのでシェア拡散を希望します~
7月は一度も利用していない、と意識的に覚えていた。
これまで毎月のように(実際毎月だったのだが)見放題料金の1,944円が利用料としてカード会社から請求書(引落し予定明細)が来るので、ヘンだな?と思いつつも「1回は何か見たか(も?)~」とウロ覚え状態が続いていたので、7月は意識して記憶していた。

ところが今日やはり同額の請求明細が届いたので驚き、NHKオンデマンドコールセンター(0570-08-3333)に問い合わせ、「これはカード会社に問い合わせたほうがいいですか?」と一応問うと、当該センターでよいとのことで説明を受けて愕然とした。

NHKオンデマンドはそれほど多くは利用していない。
リアルや録画含めて見逃した見たかった番組で、再放送が無いものや(結構多い)、あってもそれも見逃した場合に限るので、せいぜい年に3回とか多くても5回位と想う(その年にもよるが)。

利用された方はご存知だが、利用方法は2つあり、そのときだけ1作の料金(単品)108円で見るか、2週間見放題972円を選ぶ。私は単品のときもあったが、以前確かに見放題を選択しこともあった。
しかし、普通、常識的には見放題を選択しても、2週間後は観れないのだから、その時点でそれに関する料金発生(契約)は終了と誰しも思うはずだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・
ところが、なんと、見放題は期間終了前に「解約」しないと、自動更新されるというのだ。しかも、私の場合、通常の見逃し番組の視聴ができる「見逃し見放題パック」972円と、過去の名作が見られる「特選見放題パック」の2つ申し込んだままになっていて計1,944円が毎月徴収されて来たわけだ。

さっそく解約するためマイページにログインして確認すると前者は2014年8月21日から、後者は2015年5月6日から「入会(した覚えは無い)」になっていたことになるから、8ヶ月間は972円を毎月払いっ放し後、2年以上毎月1,944円を払いっ放しで来たわけだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
家賃等、民事の契約では「自動更新(延長)」はむろん有るし、会計監査人の選任など会社法絡みでも有るが、いくらなんでも個々のTV番組においてそれを適用するなど、悪質極まりない。

これでは、映画館が「観ようと観まいと月額1,944円を支払ってください」と言っている様なもので、そんな映画館は通常あり得ない(会員制等の特別なシステムがある映画館~そんな映画館があるかどうかは知らないが~を除く)。

控え目に言っても「非常に不親切」「不親切極まりない」としか言い様が無い。
しかしこれを弁護士に相談しても、「オンデマンドの規約を読まなかったあなたの落ち度」と言われるだけだし、確かにそのとおりだから、ブログ等、SNSで発信し、新聞投書もしてみることにする。

おんな城主 直虎~衝撃的だった小野政次の最期シーン

小野政次の最期~家の存続と幼少期の友情を掛け合わせた
出色の脚本

それにしても
20日放送の大河ドラマ「おんな城主 直虎」の小野政次の
最期のシーンは衝撃的だった。
ヒロイン=柴咲コウさんが、あのように「心を鬼にして」
ある種の「恨まれ役」を演じるのは大河史上初めてではないか?

それだけに、よく書けた脚本だと思う。

同番組の応援FBサイトへは多くの人も衝撃として
書きこんでいる。

Aさん「風林火山の勘助討死以来、泣いた」。

Bさん「泣いたと言うより、大河ドラマ史上初めて驚きの
  あまり「フリーズ」しました。家族一同。
  皆しばらく喋れませんでした」。

Cさん「直虎の本当の気持ちが可愛そう過ぎて、
  再放送が観られません」。

Dさん「大河で直虎をやってなければ、但馬(小野政次)の
  事を知ることもなかったろう」。

Eさん「今回、高橋一生さんによって、政次が再評価され、
    光を当てられたのは、良かったと思います」等々。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
井伊家の家老だった小野親子には確かに昔から
「奸臣(邪悪な、悪だくみをする)家来」という説があった。
以下、カッコ内はNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」で
演じた俳優名とするが、父、小野政直(吹越満)は、
井伊直虎(柴咲コウ。幼少名は おとわ)の伯父で、
直虎のいいなづけ(許嫁)井伊直親(三浦春馬。幼少名は
亀乃丞)の父=井伊直満(宇梶剛士)を「今川に売った」
 =今川家からの離反の動きを密告した
(結果、直満は処刑された)のは史実とされるし、

小野政直(吹越満)がドラマの中のセリフで、息子である
小野政次(道好とも呼ばれる。高橋一生。幼少名は鶴丸)に、
「おまえも、いつか俺と同じことをする」と言ったように、
井伊直親(三浦春馬)が徳川に接触した事を今川に伝えた
結果、直親が謀殺されたとも伝えられる。

もっとも、この点に関して今回の大河ドラマでは、
直親の殺害はあくまでも今川家の謀(はかり事)であり、
駿府に来ていた政次は井伊家以上に(以前に)
今川家に忠義であることを示さざるを得なかった、
として描いていた。

このように「おんな城主直虎」の原作と脚本は、
政次は「奸臣」なようでいて、それを外部に装うことで
井伊家を守ったという、近年では有力となっている説に
立っている。
それを見抜いたかのように、徳川の今川家討伐出陣に
際して、井伊谷三人衆の一人、近藤家用(橋本じゅん)が
謀って井伊家に入り込み、政次を処刑した、というのも
史実とされているが、この「処刑」の部分に、
予想も付かない変化球を加えたのが、20日放送だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「今川のために徳川(近藤)に仕掛けたのは自分であり、
 井伊家は関係ない」として逃げず、
  「俺はこのために生きてきた」とする政次の言葉を
 受け止めた直虎が、自身で政次を成敗するという挙を
 演じた。
 「家の存亡と友情という2つの面からの究極の大芝居」だ。

しかもドラマでは、直虎が政次を奸臣ではないと信じたのは
比較的最近であり、直前まで、幼馴染にも関わらず、
直親(亀)の死に対する複雑な思いが常に底辺に在るように
進行して伏線を敷いて来ていた。

だから、あの「処刑」のシーンは「直虎による直親(亀)のための
仇討ち(敵討ち)」とも取れないこともない要素を
感じさせながらも、しかし、そうではなく、
事前に政次が主君である直虎に「俺を信じろ、おとわ」と
幼少期の名で友達会話で告げたように、
「井伊家のために大芝居をするから、それに応えろ」
としたことに対する回答として、
「直虎が政次を自ら罰するシーン」を演じることとする
脚本が書かれ、演出され、視聴者を驚愕させたのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

大河ドラマは小学生以来、50年近く観てきたが、
先述のとおり、ある人が同番組応援サイト(FB)に
「大河史上、初めてフリーズした(固まった)」と
書いたように、これほどの残酷なまでの意外性を
ヒロイン(女性)に求めたのは、
ほとんど記憶にないくらい衝撃的なシーンだった。
森下佳子氏による出色の脚本の成果だ。

2017年8月17日 (木)

再度 映画「君の名は」の魅力について考える

映画「シン・ゴジラ」は劇場で2回、レンタルDVDでも1回観た。
昨年のアニメ「君の名は」は劇場で1回観ただけだったので、
最後の「混乱」をもう一度確かめ整理したかったので、
最近DVD化されレンタルもされたので、さっそく観た。

「時空を越える」いわゆるタイムスリップものは洋画邦画を
問わずたくさんあり、特に邦画ではウンザリするほどある。
「人の入れ替わり」モノも複数ある。
「君の名は」はその2つを取り入れているが陳腐な作品とは
なっていない、独特の不思議な魅力がある。

最初は、呑気な「入れ替わり」のファンタジーだけの印象で
開始し、しかしほどなく、シリアスな、ある悲劇に関した内容
だと解り、まずここで驚く。
ティアマト彗星の到来と落下した荒廃のシーンは、
否が応でも「3.11」を連想させる。

タキ君(立花瀧)と、みつは(宮水三葉)の交信は途絶える。

ネタバレを承知で書けば、ここから、糸守町では
地理的物理的な損害だけでなく、住民の500人以上の生命に
関する悲劇が生じたという「事実」で物語りは進行する。
それはほとんど終わり近くまで続くのだが、
最後の10分前に「大ドンデン返し」が来る。

それは「良かった」と思える大逆転ではあるが、では、
それまでの事、例えばあの「名簿(死亡者リスト)」は
何だったのか?「あれも夢だったのか?」と、
観客には混乱が生じることになる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この物語の大きな特徴は、この時間軸のズレだけでなく、
起きた事と起きなかった事のズレ、いわば
「夢と現実の境目をボカす」点にある。
どこまでが現実でどこまでが「夢」だったのか?
そのボカシによる物語りの進行はユニークだ。

映画「ぼくは明日、昨日の君とデートする」も類似した
霍乱手法を用いているが、あの作品はあくまでも
個人対個人の範囲で、社会(悲劇)現象までは
落とし込んでいない。

タキ君がみつはをはじめ、あの町を救いたかったと
思っても、映画「僕だけがいない街」のように、
時空を遡って、過去を変えるべく1つ1つの事件を解消して
いったわけでもない。

TBS「仁-JIN」のように、過去を変えてしまうことで、
さっきまでいたはずの現実社会での幸福がう失われて
しまうかもしれない、という不安と葛藤するわけでもない。

しかしもちろん、最終的には「夢の中で」タキ君は
糸守町を守るべく奔走する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あの大ドンデン返しは、悲劇に対して「こうあって欲しかった」
という希望としての逆転物語と言ってもよいかもしれないが、
1つの事象だけでなく、人間の普遍的な思いと常に係わって
いる点が良い。

「結び」は糸、人、時間の流れを表し、すなわち、ねじれ、
からまり、ときに戻り、途切れ、また繋がる、
という祖母の言葉や、
水は体内に入り魂と係わるという言葉。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ずっと何かを探しているように想う。それは「誰」なのか
 「何」なのか、「単に就職先」なのかは解らないが」。
でも、
「大事な人、忘れたくない(なかった)人、忘れちゃダメな人」
が必ずどこかにいるはずだ、記憶は曖昧だけれども。

この曖昧化していく大事な記憶という設定は「仁-JIN」での
綾瀬はるかが「先生(という人がいたはずだ、という人)」に
手紙を書くシーンをも連想させる。似た設定ではある。
それでも、この映画においても、人間の普遍的な「出会い」
の不思議さと大切さを基盤としている点こそが、この作品が
単なるありがちな「不思議なタイムスリップ&入れ替わりモノ」
の陳腐さを払拭し排除し、新たな希望の物語としている点が良い。

ラストの階段シーン。
大人になったタキとみつはが「君の名は?」ではなく
「君の名前は?」としっかりとした丁寧な言葉で交わす点も
何気だが良い。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

奥寺先輩が良い。
音楽も、みつは(実はタキ君)が祖母を背負い、
山上にある宮水神社の御神体まで歩いていくシーンで
流れるチェロのソロの旋律が美しい。

RADWIMPSによる音楽も良い。
冒頭で流れる「夢灯籠」、主人公の2人が
「入れ替わっている?!」と叫ぶ際の「前前前世」、
火口での再開シーンで流れる「スパークル」、
ラストシーンとエンディングで流れる「なんでもないや」、
それぞれがこの作品のために創られただけに、
作品の性格によく合っていると思う。

黄昏=誰そ彼(たそがれ)=彼は誰(かわたれどき)も
作品中、不思議な力が湧く際の1つのキーワードでもある。
不思議な魅力を持った映画作品である。

https://www.youtube.com/watch?v=3KR8_igDs1Y
https://www.youtube.com/watch?v=k4xGqY5IDBE

2017年6月 8日 (木)

映画 八重子のハミング

山口県萩市を舞台に、教師夫妻の夫が転移するガンと闘病
する中、妻に若年性アルツハイマーが襲う。
しだいに深刻化する様のリアリティーは観客を苦しめるほどだ。

極力音楽を使わない中、美しい萩周辺の生活の中で、
介護する夫と介護を受ける妻には、長女夫婦と孫(小学校での
授業参観における作文朗読シーンは泣かせるシーンだ)、
かつての教え子たち、あるいは旅行先の旅館の女将などの
優しさが寄せられる。

悪化してからのアルツハイマーを知ってもらうための講演には
妻を同行させたという逸話は衝撃で、「見世物」と悪口を
言われようと敢えてそうしたとするシーンは劇中、
最も印象的なシーンでもある。
葬儀にはたくさんの参列者がならび、女先生のかつての人気と
信頼、介護してきた夫=男先生への慰労の表れでもある。

アルツハイマーが進行してくという難しい役を素晴らしく
演じたのは、高橋洋子さん。
私より少しお姉さんの世代だが、デビューしたころの
ロングヘアの知的美人のころからもちろん知っているが、
あの高橋洋子さんとは全く想像も連想もできないほど
別人なほどに、正気を失っていく病魔に苦しんでいく姿を
演じていて見事。
これぞ俳優の、女優の、プロフェッショナルな演技だ。

量的には少ないながら、
音楽を担当した穴見めぐみさんの音楽は控え目で美しく、
特に長男夫婦が台所でビールを交わすシーンで流れる
ヴァイオリン(とピアノ)の曲は繊細で非常に美しかった。

佐々部 清監督によるこの作品は、アルツハイマーの
恐ろしさと、夫婦愛、家族案、友人、近隣、教え子などの
思いを、温かな雰囲気で誠実に演じた俳優陣の演技に
支えられた良質な映画だと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=Y8I_Epx8t3Q

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