2019年4月14日 (日)

この半年で観た映画 その26

昨年の10月12日に、この半年で観た映画 その25として、
2018年4月~2018年9月に劇場やDVDで観た映画の
感想を書いたのに続き、それ以降の
2018年9月~2019年3月に観た映画の感想を
シリーズの26として感想を記したい。
なお、これまで同様、既に単独でブログに書いたものは
「○月○日のブログに記載のとおり」、とだけにしたい。

2019年3月11日 (月)

傑作だったTVドラマ3年A組~今から皆さんは、人質です

感動的な傑作TVドラマだった。
このワンクールで断トツに優れていただけでなく、
ここ数年のスパンの中でも、極めて内容の充実した、
最も優れた物語だったと思う。見事な内容と展開だった。

設定は大胆だが、毎回二転三転する意外性満載な
展開構成の中で、毎回、生徒一人ひとりにスポットを当て、
その生徒が置かれ抱えた状況や悩み、葛藤などの闇と
思いを開かせ、打開していく教師、というヒューマンな
最も大事な要素を踏まえた内容と展開。

よく書けた台本。
そして何より主役教師を演じた菅田将暉さんの
抜群の演技力。
彼が教師として真剣に生徒たちに向き合った、
その演技の素晴らしさ。

SNSという、そこにいる大勢の無責任な発信者こそ
真の黒幕として、ネット暴力が本当に人を、
若者を死に追いやることが有り得るという警鐘を、
ネットの向こう側に、最後の授業として、
熱く真摯なラストメッセージとして、全身全霊で語りかけた
菅田将暉さん演じる柊一颯(ひいらぎ いぶき)先生に
最大の賛辞を送る。

https://www.ntv.co.jp/3A10/cast/
https://www.ntv.co.jp/3A10/
http://news.livedoor.com/article/detail/16137895/
https://tver.jp/episode/53325229

菅田将暉主演『3年A組』最終回15.4% 自己最高&同枠最終回最高で有終の美
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190311-00000322-oric-ent

菅田将暉が泣いた 椎名桔平『3年A組』打ち上げでのスピーチ
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190314-00000007-pseven-ent

2019年3月 2日 (土)

日本アカデミー賞~樹木希林さん&安藤サクラさん&若い人たち

まず、新人俳優賞の男性4人、女性4人を見て「新人?」
と驚くほど既に活躍している役者さんたち。
この賞の受賞は初めてでも、全員既に数年前からTVや
映画に複数出ている。
若手実力者の層が厚いことは日本映画界に希望を抱かせる。

そして何と言っても亡き樹木希林さん。
「万引き家族」での最優秀助演女優賞だが、
「日日是好日」でも同賞の受賞に値すると思う。
2作品での受賞とすべきだった。

代わりに挨拶をした長女の内田也哉子さんのスピーチが
素晴らしく(後記参照)、
西田敏行さん、吉永小百合さん、広瀬すずさんら、
世代を超えて皆さん涙されていた。

最優秀主演女優賞は「万引き家族」の安藤サクラさんで
納得の賛成だが、「北の桜守」での吉永小百合さんにも
あげたかった。

安藤さんはコメントで、出産後まもない時期での撮影
だったゆえ、苦悩する心情~母親としての責任感と
共演関係者へのある種の罪悪感(という言葉を使って)、
それでも映画を愛していることを感じたこと等~を吐露
されたのが印象的で、裏表のない彼女らしい正直な発言だなと
一層好きになったし、それを聞いていた共演された
松岡茉優さんが号泣していたのも印象的だった。

「万引き家族」の最優秀作品賞受賞時のやはり松岡さんの号泣
といい、今回、松岡さんの人柄がTV画面から伝わる授賞式
でもあった。
彼女が主演した「勝手にふるえてろ」もいつか観てみたい。

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暴力系の映画は嫌いなので、「孤狼の血」は観てないが、
松坂桃李さんと真木よう子さんの演技が見もののようなので、
近々観てみたい。レンタルDVD化されているので。

話題となった「カメラを止めるな!」は優秀作品賞、
優秀監督賞、優秀脚本賞、優秀主演男優賞、優秀音楽賞、
優秀撮影賞、優秀録音賞のそれぞれの中の1作品として
選ばれているし、とりわけ編集賞では最優秀編集賞を受賞
したのと、話題賞の作品部門で選ばれたのは良かった。

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内田也哉子さんのスピーチ。
「生前、母がよく口にしていた“時が来たら誇りを持って
 脇にどけ”という言葉を、文字通り今できたと思います。
 がんが見つかってから、再発も何度か繰り返しながらも
 13年間という日々を愛おしく、まるで病気に感謝して
 いるようにも見えました。
 ちょっと不思議だったのは、残された時間がわずかだと
 知った時に「自分と関わった人たちに謝ってからいきたい」と。
 それは実に自分勝手な謝罪でしたが、実に母らしいなと。
 最後に58年の役者人生において、映画作りという
 真剣勝負の現場で、彼女の言動で傷つけてしまったと
 思います。
 この場をお借りして、全ての映画関係者に、
 彼女に代わって深くお詫び申し上げます。
 そして、それらの一つ一つの稀なる出会いに
 心より感謝申し上げます。
 本当に長い間、お世話になりました。
 ありがとうございます」

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■最優秀作品賞
『万引き家族』
■最優秀アニメーション作品賞
『未来のミライ』
■最優秀監督賞
是枝裕和『万引き家族』
■最優秀主演男優賞
役所広司『孤狼の血』
■最優秀主演女優賞
安藤サクラ『万引き家族』
■最優秀助演男優賞
松坂桃李『孤狼の血』
■最優秀助演女優賞
樹木希林『万引き家族』
■最優秀脚本賞
是枝裕和『万引き家族』
■最優秀音楽賞
細野晴臣『万引き家族』
■最優秀撮影賞
近藤龍人『万引き家族』
■最優秀照明賞
藤井勇『万引き家族』
■最優秀美術賞
今村力『孤狼の血』
■最優秀録音賞
浦田和治『孤狼の血』
■最優秀編集賞
上田慎一郎『カメラを止めるな!』
■最優秀外国作品賞
『ボヘミアン・ラプソディ』
■新人俳優賞
上白石萌歌『羊と鋼の森』
趣里『生きてるだけで、愛。』
平手友梨奈『響-HIBIKI-』
芳根京子『累 -かさね-』『散り椿』
伊藤健太郎『コーヒーが冷めないうちに』
中川大志『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子。』
成田凌『スマホを落としただけなのに』『ビブリア古書堂の事件手帖』
吉沢亮『リバーズ・エッジ』
■話題賞
作品部門:『カメラを止めるな!』
俳優部門:伊藤健太郎『コーヒーが冷めないうちに』

2018年10月12日 (金)

ここ半年で観た映画~その25

4月24日に、この半年で観た映画 その24として、
2017年10月~2018年3月に劇場やDVDで観た映画の
感想を書いたのに続き、それ以降の
2018年4月~2018年9月に観た映画の感想を
シリーズの25として感想を記したい。

なお、これまで同様、既に単独でブログに書いたものは
「○月○日のブログに記載のとおり」、とだけにしたい。

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 ユリゴコロ (DVD)

とてもよくできた悲しい物語。とてもよくできている作品。

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 娼年  (劇場)

驚きの内容。原作は石田衣良さん。
以前、門脇麦さん、滝藤賢一さん、池松壮亮さんらが
「愛の渦(うず)」に出演したとき、この内容の作品に
「よく出たな」と驚いたが、インパクトの点でそれを上回る。
何しろ、今一番売れっ子の若手俳優、松坂桃李さんが
全裸頻出の映画なのだから。
事務所等周辺もよくOKしたなと思う。
なお監督は「愛の渦」と同じ三浦大輔さん。

女性の松坂ファンにはこう言うしかないかも。
「今までの桃李クンのイメージを壊したくないなら
 見ないようがよい、いや、見てはダメ」。しかし、
「彼の演じる俳優としてのパフォーマンスの全てを知り、
 確認し、受け入れて今後も応援できる「覚悟」があれば、
 ぜひ見たほうがよい」、と。
http://shonen-movie.com/

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 ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 (劇場)

不正義も正義も併せ飲んできたアメリカのマスメディアの
真骨頂の一面を知れる。それでも時代が違うとはいえ、
アメリカにおいても時の政府と対峙することが
いかに大変だったかが解る。
それでも立ち向かってきたのが、あの国のマスメディアの
強さ、民主主義の基盤の強さだ。
昨今とかく政府の茶坊主的傾向無きにしもあらずの日本
のマスメディア関係者必見の映画だろう。
http://pentagonpapers-movie.jp/

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 恋は雨上がりのように (劇場)

小松菜奈さんのファンなので、楽しめた。
https://www.youtube.com/watch?v=JuS1V2m03fM

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 万引き家族 (劇場)

6月18日のブログに記載のとおり

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 空飛ぶタイヤ  (劇場)

4月20日のブログに記載のとおり

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 羊と鋼の森 (劇場)

4月18日のブログ記載のとおり

 追記 再び観た映画「羊と鋼の森」

封切り間もなく観て、こちらにも感想をアップさせて
いただいたが、先日、もう一度劇場で「羊と鋼の森」観た。
やはり良い映画だ。
上白石萌音が演じる姉妹の姉がピアニストを目指す決意
を告白し、妹が喜ぶと同時に大変さに言及すると、
「ピアノで食べていこうとは思わない。ピアノを食べて
 生きていく」と応じるセリフは、
鈴木亮平演じる先輩調律師が言う
「才能というのは、凄く好き、ということではないだろうか。
 何があっても継続する執念。
 どんなことがあっても続ける気持」、に呼応する。

前半では「子犬のワルツ」をめぐる両親を亡くした少年の逸話で、
個人それぞれに大切なピアノにまつわるドラマがあること
描き伝える。

後半ではプロピアニストのコンサートに備えての三浦友和演じる
ベテラン調律師がピアノの足の輪の向きを変えることで
響きを変えるプロ技を見せてくれる。

結婚式披露宴(パーティー)会場での山﨑賢人演じる主役
若手調律師が言う。
「どんな天井の高さ、部屋の大きさ、前と後ろの人の
 位置(距離)、どれだけの人が入る場所か、会場か。
 どんな状況でもその時の最上の音を御届ける」。
そのために調律師はピアノを最上の状態に仕上げていく。

これは他の楽器も声楽もいえることでもある。
事前に備える基礎的な準備にして、最初の最大のクリア
すべき絶対条件としてのベストコンディション作り。

奏者はステージで遊んでいるのではない。
都度が真剣勝負だ。技術と肉体的コンディションがあり、
次いでそれ以外でまず重要なものはピアノという楽器の
状態。次いでコンサートホール等、会場の状況、状態。

ときおり~たぶん、ユジャ・ワンを念頭において~奏者の衣装
のことをとやかく言う人がいるが、そんなものは2の次3の次
いやそれ以下だ。
奏者が一番弾きやすい恰好で演奏すればよい。
もし裸が最高コンディションならそれでもよいが、
家ではともかく、さすがに人前ではムリだから、
各人が工夫するだけのこと。

アリス=紗良・オットは裸足で弾く。
きっとペダリング的にそれが彼女に一番フィットするのだろう。
それをもし、「客の前で裸足で弾くとは何事か」と批判する人が
いるとしたら、ピアノと奏者との関係性やコンディション、
あるいはペダリングのことを知らない人のセリフだ。

奏者は多くの面で最高の状態で、そのとき望み得る最高の
演奏をしようとする。そしてそのとき、そこにおいてピアノという
楽器のコンディションを最高に保とうとする仕事が調律師だ。

調律師がいかに大切な存在かを知らない人は
未だピアノと奏者とそこから紡ぎだされる音楽の何たるかを
知らない人と言えるかもしれない。
それほど調律師の仕事は重要である、ということを
教えてくれる映画だ。
https://www.youtube.com/watch?v=g1O7i4jNJ6c

http://hitsuji-hagane-movie.com/

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 祈りの幕が下りる時 (DVD)

劇場で観れなかたので、レンタルDVDで観た。圧巻だった。
東野圭吾原作の映画化作品はほとんど観てきたが、
いつも感じるのは「1つの事件の奥に潜む人間の、
特に家族のドラマ」だ。
その点では、松本清張以来の社会派ストーリーテラー
と言えるだろう。
http://inorinomaku-movie.jp/

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 嘘を愛する女 (DVD)

劇場で観れなかたので、レンタルDVDで観た。
なかなか良かった。悲しい物語。

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 カメラを止めるな! (劇場)

話題作で、先週観ようとしたら希望の時間帯は既に
ソウルドアウト状態で驚いた。
メイキング自体が喜劇になっていて斬新。
親子の問題も入るし、指示する立場が入れ替わるというか
「現場」にこそ真実があるという事を示してくれて面白い。

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 検察側の罪人  (劇場)

大胆な設定。これまでニノさんの俳優としての力量には
疑問を感じていたが、この作品では、むしろ
キムタクを食うくらいの力演を見せる。面白かった。

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 累(かさね)  (劇場)

映画「累(かさね)」を観た。「入れ替わり」自体は、
タイムスリップに次いで邦画でしばしば見られる設定なので
珍しくないゆえ、ある意味、どうということもない内容だが、
普段はピュアな感じの土屋太鳳さんがこれまでにない毒のある
凄みを見せるし、それに負けじと、
これまた普段は静かな感じの芳根京子さんが凄みで挑み、
2人の「対決」が見ものだ。
http://kasane-movie.jp/
https://www.youtube.com/watch?v=ilJDJNVTm5M

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 響 HIBIKI  (劇場)

圧倒的に面白かった。強く推薦します。
作品に対して、人の意見ではなく、
賞などによる世間の評価ではなく、
自分はどう思うか、を
15歳の高校1年生が大人たちに、同世代に問う。
https://www.youtube.com/watch?v=6_9DS6aASSY
http://www.hibiki-the-movie.jp/index.html

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 コーヒーが冷めないうちに  (劇場)

タイトルが良い。仕掛けは、ここ20年くらい邦画の
ほとんどビョーキ的なまでの陳腐なワンパターンである
タイムスリップもの。でも、この作品は楽しめる。
とにかく、女優陣が素敵だし、
まず、薬師丸ひろ子さんと松重豊さんの夫婦の逸話に
ホロリとする。
次いで、吉田羊さんの妹さんとの逸話にも。
最後に来て、それまで謎の役を演じている石田ゆり子さんと
ヒロイン有村架純さんとの関係性が明かされるが、
未来から来る少女の仕掛けが解り難いまま終わり、
モヤモヤ感が残る。
しかし、それは、エンドロールの途中で退席せず、
最後まで場内で映像を見続ければ、最後の最後で
それが説明される仕掛けになっている。
それでも不思議感は残るが、未来との二十構造、
時間も空間もワープする重層的な設定ととらえれば
よいのだろう。
最後の展開は相当ムリがあるが、所詮最初から
御伽噺的な物語なので、設定自体よりも、
たいせつな人との別れ、それに至るまでの生活を大切に
するというメッセージを楽しめばよいと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=ekipOg9jkTI
http://coffee-movie.jp/

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 今夜、ロマンス劇場で (DVD)

なかなか良かった。
今年(2018年)亡くなった加藤剛さんの映画最後の出演作。

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 ナミヤ雑貨店の奇蹟 (DVD)

またもやタイムスリップものか、と唖然愕然としても、
そこは何といっても東野圭吾原作だ。
そのまま観続けることを薦めます。
 テーマは再生。
人生は絶望に値しない。メッセージは時空を超えて伝わる。
劇中とエンディングで使われる山下達郎さんの「REBORN」が
素敵な曲。
http://namiya-movie.jp/

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』門脇麦が歌う「REBORN」MV映像
https://www.youtube.com/watch?v=zwIPf3522Aw
山下達郎 「REBORN」
https://gyao.yahoo.co.jp/player/00107/v09471/v0947100000000540097/
https://www.youtube.com/watch?v=ey_fFpXYAXg
ショートヴァージョン
https://www.youtube.com/watch?v=MP8R_ygE-lE

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 8年越しの花嫁 (DVD)

実話に基づく作品。土屋太鳳さんが熱演。
こんな演技を見せられたら誰でも彼女を好きになるに違いない。
男性の優しさが凄い。それを演じた佐藤健さんも自然体で
良かった。
http://8nengoshi.jp/

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 心が叫びたがってるんだ。 (DVD)

とても良い青春ドラマ。
あのころに戻りたいと思わせる素敵な内容。
https://kokosake-movie.jp/

2018年6月20日 (水)

映画 空飛ぶタイヤ

真面目な仕事人たちの小さな会社が、不正を隠ぺいするだけで対策を講じない、コンプライアンスのかけらも無い大会社と対峙する。

巨大組織の冷徹さがよく描かれているし、内部告発に至る人間の心理等についてもよく掘り下げられている。
問題ある大企業の内部にも、かつて屈辱を受けた小さな企業の中等々、いろいろな所には個人としては微力であっても正義感を持っている人はいて、そうした一人ひとりの不正に対する怒りが結果、力となって不正を暴いてく。

長瀬智也、ディーン・フジオカ、高橋一生という3人のイケメンと、彼らの同僚など周辺にいる人々の思いがそれぞれの立場で関わり交錯する、見応えある社会派ドラマ。
長瀬の奥さん役の深キョンも相変わらず可愛らしい。

昨今のプログラム(パンフ)は手抜きのものが多いが、この映画のそれは豪華でしっかりとしたもので、その点でも好感が持てた。

2018年6月18日 (月)

映画 羊と鋼の森

「ピアノの音は世界とつながっている」。
山﨑賢人演じる主人公が調律師になりたいと家族に伝える
シーンで言うセリフだ。
「1つの音に世界を聴く」と言ったのは武満徹だった。
映画開始まもなく、2人の姉妹~演じるは本当の姉妹でもある
上白石萌音と上白石萌歌~が、調律師なりたての山﨑に
それそれ違う響きの音を要求する。
早い段階から核心に入り込む、いわばレベルの高い論点に
入る。

昔、小澤征爾さんが武満さんとの対話で、
「ここに1台のピアノがあるとする。これを、ポリーニ、
 高橋悠治、ピーター・ゼルキンの3人が弾いたら、
 3人3様まったく違う音が出る」と言うと、
武満さんは、「その違いたるや、恐ろしいくらい」と応えている。

奏者一人ひとりが求める音、好む音、響きは異なるし、
同じ奏者でも演奏する曲やホール等、様々な要因要素の
中でも異なる。
何よりもまず、演奏者の手や腕や体全体という肉体的状況が
異なるし、感性も嗜好、思考も異なる。

聴衆においても好みは異なるが、鈴木亮平演じる山﨑の
先輩調律師が卵の茹で加減に例えて、
「その好みは、他に色々な味を知っていて、その場では
 その柔らかさ=音を好むということもあれば、
 その柔らかさしか知らないからそれを好むのか
  (など色々考えられる)」
という発言は奥が深く、示唆的だ。

演奏者が聴き手に音を届けるということ。
調律師もそのために全力でそれに尽くすということ。
1つの部屋に家族の物語があり、ホールに来る聴衆一人ひとりも
物語を抱えて音楽を聴く。

調律師は家の部屋であっても、雑音の混じる宴会場
であっても、静寂なホールであっても、
いかなる状況であっても人に届け得る音を作る、
そういう音を生み出すピアノに仕上げる。

劇中、森の木立のざわめき揺れる美しいシーンがたびたび
写される。木々の葉の揺れは人間の揺れ動く感情と重なり、
揺さぶる風は届き行く歌の流れでもある。
歌の木霊に揺れる緑豊かな美しい自然。
それは主人公の静かなしかし力強い思いと呼応した、
ピアノを通して歌い届けられる奏者とその楽器の基を作る
調律師の願いでもある。

思い悩む山﨑に対して先輩鈴木はこうも言う。
「才能というのは、ものすごく好きだ、という気持ちでは
 ないか」と。

宮下奈都原作のこの映画では、原民喜の詩が
三浦友和演じるベテラン調律師によって紹介される。

 「明るく静かに澄んで懐かしい文体、
  少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを
  湛えている文体、
  夢のように美しいが、現実のようにたしかな文体」

作家が自分の文体を練り上げるように、音楽家は
どういう音を目指すか自問しつつ自分の音を磨き上げる。

ピアノを弾いている(いた)人なら、調律師がいかに重要かは
日常的な実際の場で知っているが、
ピアノに縁がなかった人も含めて、ピアノにとって、
演奏者にとって調律師がいかに重要な存在かを
この映画があらためて強く教えてくれる。

ピアノが好きな人やクラシック全般が好きな人はむろん、
ジャズが好きな人にもロックが好きな人にも、
いや音楽自体に特に興味がない人にも、
この映画を観て欲しい。

音楽が好きになるかどうかは判らないが、
羊のハンマーを内在した鋼(はがね)のピアノが、
単なる物体ではなく、人間の五感や体と密接に結びついている
という関係性に興味を持つかもしれない。

仕事や趣味嗜好の違いを超えて、個々の人間の持つ
感性とインスピレーションとが、自然や音楽や日常の中での
他者との関係において結びつき、交錯している様に
思い巡らせ、この作品を楽しむことができると思う。

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追記

再び観た映画「羊と鋼の森」
封切り間もなく観て、こちらにも感想をアップさせていただいたが、先日、もう一度劇場で「羊と鋼の森」観た。
やはり良い映画だ。
上白石萌音が演じる姉妹の姉がピアニストを目指す決意を告白し、妹が喜ぶと同時に大変さに言及すると、「ピアノで食べていこうとは思わない。ピアノを食べて生きていく」と応じるセリフは、鈴木亮平演じる先輩調律師が言う「「才能というのは、凄く好き、ということではないだろうか。何があっても継続する執念。どんなことがあっても続ける気持」に呼応する。

前半では「子犬のワルツ」をめぐる両親を亡くした少年の逸話で、個人それぞれに大切なピアノにまつわるドラマがあること描き伝える。

後半ではプロピアニストのコンサートに備えての三浦友和演じるベテラン調律師がピアノの足の輪の向きを変えることで響きを変えるプロ技を見せてくれる。

結婚式披露宴(パーティー)会場での山﨑賢人演じる主役若手調律師が言う。「どんな天井の高さ、部屋の大きさ、前と後ろの人の位置(距離)、どれだけの人が入る場所か、会場か。どんな状況でもその時の最上の音を御届ける」。
そのために調律師はピアノを最上の状態に仕上げていく。

これは他の楽器も声楽もいえることでもある。
事前に備える基礎的な準備にして、最初の最大のクリアすべき絶対条件としてのベストコンディション作り。

奏者はステージで遊んでいるのではない。都度が真剣勝負だ。技術と肉体的コンディションがあり、次いでそれ以外でまず重要なものはピアノという楽器の状態。
次いでコンサートホール等、会場の状況、状態。

ときおり奏者の衣装のことをとやかく言う人がいるが、そんなものは2の次3の次それ以下だ。奏者が一番弾きやすい恰好で演奏すればよい。もし裸が最高コンディションならそれでもよいが、家ではともかく、さすがに人前ではムリだから、各人が工夫するだけのこと。

アリス=紗良・オットは裸足で弾く。きっとペダリング的にそれが彼女に一番フィットするのだろう。
それをもし、「客の前で裸足で弾くとは何事か」と批判する人がいるとしたら、ピアノと奏者との関係性やコンディション、あるいはペダリングのことを知らない人のセリフだ。

奏者は多くの面で最高の状態で、そのとき望み得る最高の演奏しようとする。そしてそのとき、そこにおいてピアノという楽器のコンディションを最高に保とうとする仕事が調律師だ。
調律師がいかに大切な存在かを知らない人は未だピアノと奏者とそこから紡ぎだされる音楽の何たるかを知らない人と言えるかもしれない。
それほど調律師の仕事は重要である、ということを教えてくれる映画だ。
https://www.youtube.com/watch?v=g1O7i4jNJ6c

映画 万引き家族

「万引き家族」を2日午後、観た。一般公開日は6月8日だが、
東京や神奈川など24の劇場限定で2日と3日、先行上映
されていた。
話題の映画ゆえ、私が観た新宿バルト9の15時10分開演
の枠はほぼ満席。ギリギリで席を確保できた。

劇の3分の2、90分はほどんど何も起きないが、
残りの30分で一気に物語が激変する。
きっかけはある「優しさ」だ。

「誰も知らない」、「そして父になる」、「海街diary」、
そして今回の作品全てで共通する是枝作品のテーマは「家族」だ。

時として必ずしも血がつながってはいない場合も含めての
親子問題。「親子とは何か?」。「家族とは何か?」。

愛されず阻害され拒絶されてきた子供や大人たちが集まり
一緒に暮らすことで生じる絆。
それは通常の家族とは違う関係性のものかもしれないが、
しかし、思いやることの真実はそんな中にも存在する。

役者の皆さん、子役を含めて全て素晴らしいが、
とりわけ安藤サクラさんには出演作で毎回感心してきたが、
この作品でも間違いなく中心にいるのが彼女だ。

松岡茉優さんはこれまであまり色気を感じない女優さん
だったが、この作品では意外な役を、しかも心根としては
とてもピュアな女性として魅力的に演じていたのも印象的だ。

音楽はほとんど使われていない。ごくたまに短い音、
音響程度のものが入る程度だが印象的だ。

必ずしも希望を描いているわけではない。
ラストシーンの幼子の眼差しの先に何があるのか、
彼女自身だけでなく、観る私たち観客の誰にもわからない。
このエンディングは一見さりげないようでいて強く胸を打つ。

2018年4月24日 (火)

この半年で観た映画 その24

10月11日に、この半年で観た映画 その23として、
2017年4月~2017年9月に劇場やDVDで観た映画の
感想を書いたのに続き、それ以降の
2017年10月~2017年3月に観た映画の感想を
シリーズの23として感想を記したい。
なお、これまで同様、既に単独でブログに書いたものは
「○月○日のブログに記載のとおり」、とだけにしたい。

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 美女と野獣(実写版) (DVD)

   とても良かった。

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 メッセージ  (DVD)

  武力や戦争ではなく対話、コミュニケーションという
  メッセージは解るが、少し凝り過ぎている。
  ここ何年も米国映画は中国人に媚び過ぎ。
  この映画もそう。中国が全てのカギを握るかのように設定
  している点はもはや陳腐だ。

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 チア☆ダン  (DVD)

  良かった。全米優勝をかけた最後のダンスが素晴らしい!
  ブラヴォーです!

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 本能寺ホテル (DVD)

  面白かった

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 ラナタージュ (劇場)

  「ナラタージュ」は大人な有村架純さんが観れる。
  架純さんは「紅白」紅組司会者に2年連続決定。
  映画ではラスト近く、マツジュン松本潤が役得。しかし、
  架純ファン以外に薦められるかというと微妙。
  それと未だ観てないが広瀬すず主演の
   「先生! 、、、好きになってもいいですか?」」も、
  女子生徒と教師の恋愛モノ。偶然とはいえ、
  似た設定が続くのは興行的にはどうなのだろう?
  これまた微妙かもしれない。
    ナラタージュ
https://www.youtube.com/watch?v=DPTVDDvEBWY

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 ミックス  (劇場)

  面白かった。ガッキーファン、卓球ファンはもちろん、
  特にそうでない人にもお薦め。
  これだけ清々しさに徹した作品は久しぶり。
  石川淳一監督がプログラム(パンフ)で書いているように
  「大爆笑ではなく、ずっとニヤニヤして観ていられる作品」
  だし、広末涼子さんや真木よう子さんら主役をはれる人を
  脇に置いている強みがある。

  特に中国人役の蒼井優さんが傑作。
  また、短いカットながら石川佳純選手、水谷隼選手、
  伊藤美誠選手らも出演しているのが面白い。
    ミックス
https://www.youtube.com/watch?v=tR2GLIq1Ba0

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 探偵はBARにいる3 (劇場)

  とても良かった。北川景子ファン必見。
  そうでない人にもお薦め。
  舞台が札幌であることも先日行ったばかりなので、楽しい。

https://www.youtube.com/watch?v=XNhZRZMukrg
http://www.tantei-bar.com/
インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=4q1nuQhFP6o
https://www.youtube.com/watch?v=TkmD6V207hA
スペシャル
https://www.youtube.com/watch?v=7kAFWhX2O34

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 カノン

  先日レンタルDVDで2016年公開作の映画「カノン」を観た。
  カノン (DVD)
  最初の30分に退屈しても、そのまま見続けることを
  お薦めする。最後は観て良かった、と感じる作品。
  鈴木保奈美はあまり好きではないが、この作品での
  演技は高く評価したい。
  他、3女役の佐々木希が面白い。
   http://kanon-movie.com/

以下は参考ユーチューブURL

原曲 カノン パッフェルベル スタンダード バージョン 2  新録音
https://www.youtube.com/watch?v=dci-n_XFTeE

日本ニューフィルハーモニック管弦楽団 指揮:上野隆史 編曲:上野隆史
https://www.youtube.com/watch?v=Pppexz-KKig

Pachelbel Canon
https://www.youtube.com/watch?v=7VRM1SVNnPc

パッヘルベル:《カノン》ニ長調 パイヤール 1968
https://www.youtube.com/watch?v=2bIh9gEQpCs

指揮:木内哲也 演奏:都立国立高校弦楽合奏部
https://www.youtube.com/watch?v=u64iKzgQmkk

Pachelbel Canon - Boston Pops Orchestra
https://www.youtube.com/watch?v=dcCnggBzLO4

Pachelbel - Canon (live - 1994). Orchestra "Accademia di Santa Cecilia".
https://www.youtube.com/watch?v=GMnQ_vUb_q8

J Pachelbel Canon Amadeus Chamber Orchestra
https://www.youtube.com/watch?v=4yZj340_XnQ

Canon in D Major, Johann Pachelbel. Allegro Chamber Orchestra, Brian Norcross, Conductor.
https://www.youtube.com/watch?v=mjfYb0gJDkQ

Pachelbel Canon - St Paul Chamber Orchestra
https://www.youtube.com/watch?v=IiuZD25cUDw

Pachelbel, Cannon and Gigue in D, Berlin Philharmonic, Herbert von Karajan
https://www.youtube.com/watch?v=-eAGt2RVAXI

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 愚行録 (DVD)

  よくできた物語。冒頭から最後まで一瞬たりとも
  厭(あ)きず、一気に見せてくれる。見応え十分の作品。
   http://gukoroku.jp/

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 ちょっと今から仕事やめてくる (DVD)

  タイトルだけだと軽そうなイメージだが、本当は
  重たい内容。とても良い映画。観ている間、
  高橋まつりさんのことをずっと思っていた。
  特に若い人には観て欲しい作品。
  辞表を提出してスキップを開始する場所が
  野村証券本社社屋前なのが何が象徴的だ。
  今は知れないが、かつて「ノルマ証券」という
  ニックネームがあったので。
 http://www.choi-yame.jp/
 https://www.youtube.com/watch?v=GQTrfKdUQro

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 伊藤くんA to E  (劇場)

  木村文乃ファン必見だが、それに留まらない。
  全体的に軽薄な内容(基調)を装いながら、
  結構奥行きの深い内容。不様さと格好付け、
  承認願望との葛藤、真剣に向き合うことと逃げること。
  誰もが自分の弱さにたじろぎ悩むテーマを、
  少しユニークな設定で描いてる。

  伊藤くん(岡田将生)は肉食系を装うが実は草食。
  というより、ふがいなさ軽佻浮薄な軽口で真剣に
  ぶつかることを避けているだけ。
  木村文乃さんの魅力全開だが、AからDに当たる
  佐々木希、志田未来、夏帆、池田エライザも
  皆演技が真面目でうまい。
  役とはいえ、佐々木希を振るとは岡田もいい根性している。
  夏帆がさすがに上手い。池田エライザもとても良い。
  志田未来は小柄で特別美人ではないけれど、
  この人が登場すると物語がキュッと締まる感がある。
  これまでテレビや映画で観たときも、
  そういう印象を覚えた。独特の存在感がある。
  賛否両論ある作品のようだが、私はとても気に入った。
   http://www.ito-kun.jp/
https://www.youtube.com/watch?v=dUueEetXbfE
https://www.youtube.com/watch?v=dxfrWPnI6QY

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 不能犯 (劇場)

  面白かった。松坂桃李クンがハマリ役。
  矢田亜希子さんは久しぶりに見た。芦名星さんは
  これまで演技力がいまいちよく判らなかったが、
  この作品での芦名さんがとても良い。
  松坂とともにもう一人の主役沢尻エリカさんは
  最初セリフにヌルさを感じるが、
  後半は美しい顔立ちが際立つ。
https://www.youtube.com/watch?v=JXWbmokhWik
http://funohan.jp/

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 追憶 (DVD)

  とても良い作品。全てに友情の優しさが溢れている。
  有りそうでなかなか無い作品かもしれない。
  ここ数年の中で最も感動した作品の1つ。
  ぜひお薦めします。

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 君の膵臓をたべたい (DVD)

  とても良かった。ちょっと打ちのめされるくらいに。
  素敵な物語をありがとう。
http://kimisui.jp/
https://www.youtube.com/watch?v=1-L-tS3Erak

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 羊の木  (劇場)

  とても良かった。終わり近くまで特に事件らしい事件は
  起きない。6人の元囚人の多くは、送り込まれた町の人に
  それぞれのかたちで受け入れられる。
  大きな感動を秘めた作品というのではなく、
  所々に人の優しさが表出するシーンが散りばめられ、
  その折々で「いいな」と思う。そういう良さがある作品。
  よく練られた物語、というより、設定。

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 関ヶ原 (DVD)

  「シン・ゴジラ」を意識したのか、セリフ回しが速いので、
  緊迫感はあるが、史実や展開がよく解り難いまま進行
  する点が難点だと思う。
  合戦のシーンは大掛かりだが、それ以外はむしろ
  武将の個々の状況を描くことに力点が置かれている。
  秀吉とおね(ねね)のキャラクター設定もこれまでになく
  敢えて下品にしているので、(真実かどうかは別として)
  リアリティを感じた。

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 三度目の殺人 (DVD)

  なかなかよく練られた内容。

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 北の桜守 (劇場)

  母と息子の親子愛の美しい物語。開始間もなくや
  エンディングを含め映画の中で劇中劇(演劇)が入る。
  一歩間違えると危険な手法だが、成功していると思う。
  吉永さんは何歳になっても美しい。ひたすら美しい。
  この作品で出演120作となる吉永小百合さんの
  これまでの作品でも、歌と密接な繋がりがあるものが
  複数あるが、その意味でも、エンディングに歌を置いた
  この作品は彼女の記念すべき120作目に相応しい。
  とても良かったです。
http://www.kitanosakuramori.jp/
https://www.youtube.com/watch?v=4XOMwnlyQmQ

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 坂道のアポロン  (劇場)

  1960年代後半の九州 佐世保市の高校生3人を中心
  とした青春映画で、クラシックではなく、ジャズが主体
  となる作品だが、音楽の素晴らしさ、ライブセッション
  という今生きている人同士の演奏と聴衆という
  関係性の素晴らしさがよく描かれている。

  ピアノは初心者で楽譜も読めなかったという
  主役Hey!Say!JUMPの知念侑李さんは8カ月の猛特訓の
  結果、全ての演奏を(少なくとも手元は)吹き替え無しで
  やったとのこと。
  その中の1つに唯一のクラシックであるラヴェルの
  「逝ける王女の為のパヴァーヌ」があった。
  また、小松菜奈さん演じるヒロインの家がレコード屋さん
  という設定で、いろいろなLPレコードがならべられ、
  メータやバックハウスの顔ジャケットも映ったし、
  レコード替え針が置いてあるのも懐かしい情景。

  もう1人主役 中川大志さんのドラムも吹き替え無し。
  実際に音楽家活動もしてるディーン・フジオカさんの
  トランペットは難しいパッセージのものが多かったから、
  さすがに音は吹き替えだろうけれど、小松菜奈さんの
  お父さん役の中村梅雀さんはエレキベースのプロでも
  あるとのことで、劇中のウッドベースは貫録の実演との
  こと。

  ラストシーンの九十九島の黒島の天主堂は
  素晴らしい造り、内装で、重要文化財に指定されて
  いる教会とのこと。
  全国にはまだまだ知らない素敵な場所が多い。

  小松菜奈さんは特別美人とは思わないが
   「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」で魅せられたし、
  この作品でも初々しさが素敵。
  体型がどこかセクシーなのは幅が適度にあるというか、
  妙に痩せ過ぎていないためだろう。

  久々に清々しい青春映画で楽しめた。
  若さはそれ自体一つの特権。
  あの時代に戻りたいような、戻りたくないような。
  http://www.apollon-movie.com/

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 去年の冬、きみと別れ (劇場)

  よくできた復讐劇。三代目J Soul Brothersの
  岩田剛典さんがピュアな思い出を封じ込め、
  冷徹な化け物に徹して熱演する。
  岩ちゃんファンはもちろん、サスペンス好き必見の
  映画。とても面白かった。
  http://wwws.warnerbros.co.jp/fuyu-kimi/

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 散歩する侵略者 (DVD)

  発想、設定は面白い。
  確かに固定観念は争いを生みやすい。
  愛こそが世界を救う、というのが、この奇妙な作品の主題だろう。

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 先生!~好きになってもいいですか? (DVD)

  良かったです。

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 ちはやふる-結び- (劇場)

  上の句、下の句に続く三部作の完結編。
  高校生、競技部活というイメージしやすい内容には
  違いないが、決定的に特殊な要素が、小倉百人一首を
  用いた競技カルタという点。
  ラストに近いクライマックスのシーンでも、
  千年前に行われた歌会で詠まれた歌とが
  オーバーラップする。
  面白いだけでなく、競技カルタ自体に関して
  勉強にもなる作品。
   https://www.youtube.com/watch?v=_RNBBfU9_Eg
http://chihayafuru-movie.com/#/boards/musubi
TBS
https://www.youtube.com/watch?v=_iZdZhCk_Lo

 以上です。

2018年1月 2日 (火)

大みそかのテレビ番組より

今頃だけど、「紅白」を思い出してみよう。
特別企画では、全員で歌う「いつでも夢を」、
満員の横浜アリーナから桑田佳祐が「ひよっこ」の主題歌
でもあつた「若い広場」。
なんと言っても大人になった安室奈美恵さんが魅力的だった。
歌い終わった後のシャイな笑顔と涙も印象的。

個別には~全て見、聴いたわけではないが
 ~竹原ピストルさんの「よー、そこの若いの」、
丘みどりさんは初めて聴いたが、後者は
アルト系の演歌歌手で印象的。

TWICEミニスカート(軍団)をTVで見るのは最近では
珍しくなった。

島津亜矢さんの「The Rose」は素晴らしかったが、
この曲を和服で歌うのはやはりヘン。

福山雅治さんは満員のライブ会場から中継で「トモエ学園」。
黒柳徹子さんの詩と福山氏の旋律はよく合っていた。

平井堅さんの「ノンフィクション」は歌詞が印象的。

椎名林檎がTVで見、聴くこと自体興味深い。

Perfumeは高所恐怖症だったらとてもできない場所
からで、ちょっと危険な感じがした。

XJAPANの迫力エンタ性満点のステージは素晴らしい。
YOSHIKIさんは「ドラム叩きドクターストップ」にもかかわらず
熱演の叩き。

Superflyが療養中だったとは知らなかった。
声量も技術もある人。

審査員と出演者にも縁があり、吉岡里帆は
まだ売れていないころ、竹原ピストルの歌に励まされていた
といい、
ボクシングの村田諒太氏も、
 「じけそうなときいつもSuperflyの歌に励まされていた」
という。

椎名林檎は「カルテット」に出ていた高橋一生と吉岡里帆に
直接会えて良かったと言い、松たか子も出演していたので、
「カルテット」関係者の多くが揃ったのも面白かった。

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Eテレ「クラシックハイライト」では、
三浦文彰さんと辻井伸行さんによるフランクのソナタ(部分)が
良かった。
今まであまり好きな曲ではなかったが、
この2人の演奏で初めてステキだと思った。

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ジルベスター ワディム・レーピン、沙羅さん
バレリーナ
世界トップバレリーナのスヴェトラーナ・ザハーロワが来日。
ザハーロワと同じボリショイバレエのスター デニス・ロヂキン。

年の初めはさだまさし
国技館から(さださんのカントダウンコンサートから継続中継のかたち)

2017年12月31日 (日)

日本音楽コンクール ピアノ部門~Eテレ放送

30日22時Eテレで、日本音楽コンクールのピアノ部門の
様子が放送された。
ピアノに限らず本選に進むだけでも大変。
コンクールに向かない天才もいるのが音楽の世界だから、
コンクールが全てではないが、しかし、
チャレンジする若者は皆真剣なのは言うまでもない。
本選のコンチェルトは各人ごく一部だけの放送だったが、
興味深く聴いた。

17歳の桐朋学園の高校生、吉見友貴さんが本選のステージに
出る直前、指揮者の梅田氏に 「大丈夫ですか?(僕の)衣装?」
と衣装のことを気にしたのが面白く、演奏終了直後の嬉しそうな
笑顔も印象的だったが、その彼が優勝してしまった。

2位になった鐡百合奈さん(25歳;香川県出身;東京芸大大学院)
は本選出演経験者だけある演奏。
聴衆賞獲得は演奏者にとって嬉しいことは知っている。
昨年ヴァイオリン部門で2位と聴衆賞を得た高校生も語っていたし、
知り合いで声楽部門で1位と同賞を獲得した女性も
1位もさることながら特に聴衆賞が嬉しいと以前語っていた。
それと、鐡さんって誰かに似ている気がするが、思いだせない。

3位の原嶋唯さん(23歳;東京都出身;桐朋学園大大学院)の
繊細さ、4位入選の小井土文哉さん(21歳;岩手県釜石市出身、
桐朋学園大)のラフマニノフはもっと聴きたかった。

TV画面を見ているだけでも、自然と4人を応援したくなり、
熱い感情が湧き起きる。

そういえば、1990年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝
した諏訪内晶子さんが、4年後の同コンクールをルポのかたちで
取材する番組の中で、参加者の熱く真剣な切磋琢磨さと
戦いの「熱」に心を揺さぶられて泣いていた姿を思い出す。

彼女自身が出場したときは、それどころではなかっただろうし、
その場を4年前に過ぎ去り、優勝した後の今そのときだからこそ、
客観的に同コンクール出場者各人の姿と心情に感情移入
できたのだろうことも推察され諏訪内さんの涙も印象的だった
のを思い出した。

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