2009年10月 8日 (木)

北岡伸一教授のコラムを読む楽しみ

ここ何ヶ月か、日本経済新聞夕刊の紙面第1面下段にある週1回
のコラム「あすへの話題」に、東大教授の北岡伸一氏が書いて
いて毎回楽しく拝読している。
私が大学生になったころ、氏は30歳の若さで立教大学の助教授
になって間もないころで、私が入学した大学にも客員講師として
来校されていたので、私も、「日本政治外交史」だったと思うが
受講した。当然ゼミではなく、大教室での授業だったので勿論
面識は無いが、その後も、優秀、逸材を地で行くが如く、
当然のように氏の母校の東大の助教授、教授と進み、先般は、
日本政府国連代表部次席大使=特命全権大使として、
ニューヨークでも活動された。

氏の専門は20世紀初頭の日本軍部の動向を中心とした政治史と
認識しているが、10年くらい前からは、現実的な観点から、
現代政治外交にも積極的な提言をされて来ている。
「現実的」と言っても、「現実主義者」にありがちな、
「カッコイイが実の無い空理空論を言う人」とは、氏は一線を画して
いると思う。
ヒューマンな側面を決して見逃さない、忘れない視座に基づいて、
現実の政治状況に対する論点を追及していく言動には、先述の
個人的な思い出とは別に注目している。

連載中の日経夕刊のコラムも、硬派ではあるがヒューマンな
部分が滲み出る、印象的な内容のものが多い。

なお、氏の学部時代のゼミの同級生には舛添要一さんがいる。
舛添氏はパリやジュネーブでの研究員経験後、東大助教授に
迎えられたが、なんでも、当時の「上司」とウマが合わなかった
ようで、いろいろな「イジメ」に合い、
「当分、教授にはなれそうもないな」、と判断して大学を去った
ことは結構有名な話だ。
北岡氏と舛添氏は今でも仲は良いようだが、キャラクターの違い
による、学究生活の岐路の違いが想像できて興味深い。
もちろん、それぞれにふさわしいかたちで活躍されていることは
言うまでもないが。

2008年3月25日 (火)

爆笑学問 in 京大

1年ほど前からだったか、NHKの番組で、「爆笑問題」の2人が、
様々な分野の大学教授の研究室を訪ね、インタビュー、というより、
自由な(いつもの太田氏の議論の投げ込みの)スタイルで、討論
するものがある。それは1回ほど見ただけで、あとはちゃんと見て
いないのでコメントはできない。
 それとは別に、大学のキャンパスに出向き、大教室に学生だけで
なく数人の教授陣を交えてのフリー討論スタイルの回もあった。
以前、東大でのそれを見たが、今回は(東大と違う興味深い点でも
あるところの)ノーベル賞受賞者を何人も輩出している京都大学
での討論会の模様を見た。
(帰宅が遅かったのと、タイマー録画していなかったので)
後半のみではあったが。

「独創力」というテーマをめぐってではあるが、私はこの種の番組
では、テーマそのものより、議論の展開や、様々な異なる意見が
出ること自体に関心を持つし、そういう観点から見たり聞いたり
している。
太田氏は(他にも似た発言があった)「こうした場で生じてくる議論
やアイデア等が後日あるいは後年、(どこかで記憶に残っていて、
それが)「ああ、そうか」とか、何かのヒントや役立つことに繋がる
ことがもあり、そうした効果を伴うから、議論は大切なのだ」
という主旨の発言をされていたが、そのとおりだと思う。

議論の中から相乗効果が生まれるわけであるが、こうしたことは
音楽におけるアンサンブルにも通じることでもある。
「無から有が生じ、それが、何らかの展開、発展を遂げていく」
という不思議なことは在るのかもしれないし、それはビジネスでの
日々の積み重ねと、それによる展開、結果、という関係性にも
通じることなのだろう。

2007年1月28日 (日)

プロフェッショナルその2

これからは、先日のプロ(職人)の話題のように、
日ごろ感心している仕事をしている人を、たまに
取りあげてみたい。

新日本監査法人の太田達也さん。著作数がすごく多い。
講演も聞いたことがあるが、誠実で積極的な取り組みに
とても感心している。

まず、出版会社から2つ。

1.株式会社 中経出版
 法律(特に実務用)や経済関係で興味深い、あるいは
 よくお世話になっている本が多数ある。
 上場しているとは最近まで知らなかった。
 そういえば、幻冬舎といい、いつの間にか結構、株式を公開
 している出版関係が増えてきた。

2.株式会社 エクスメディア
 以前はパソコンのスキル本ばかりで、別にどうとも思わな
 かったが、最近は法律や経済に関する本が増えてきて、
 しかも、解り易くとても使いやすいのだ。
 問題点の整理のしかたが巧いのだろう。
 レベルも入門から一通りの段階のレベルを踏んでいて、
 しかも、とかくありがちな難しい内容というようになってない
 点が良い。老舗の商事法務もウカウカしていられないと思う。
 最近の驚きの発見、嬉しい発見の1つ。

個人では、
3.テレビ朝日のアナウンサーの市川寛子さん
 報道ステーションで天気予報を担当しているが、
 落着いた聞き易い声で、とても新人とは思えない。
 天性を感じる。

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