« 東京二期会~ワーグナー「パルジファル」公演 | トップページ | パシフィックフィルハーモニア東京        ツェムリンスキー「抒情交響曲」ほか »

2022年7月18日 (月)

キーウからバレエ団~キエフ・バレエ・ガラ 2022

キーウのバレエ団公演を鑑賞「キエフ・バレエ・ガラ2022」

ロシア侵攻前における契約の関係から、主催者(招聘元)である「光藍社」のホームページやプログラム、ポスター等は、「キーウ」ではなく、「キエフ」となっていますが、その

「キエフ・バレエ・ガラ2022」(後援:外務省)の、八王子公演を7月18日午後、J:COMホール八王子で鑑賞しまた。

私はバレエのことは全く不案内ですが、この状況下に、これまでキーウで活動してきたバレリーナ、あるいは、外国のバレエ団で活躍しているウクライナ出身のバレリーナたちが来日する、というので、とにかく「応援」の一心から、事前にチケットを購入してありました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7月15日、群馬県のベイシア文化ホール(県民会館)を皮切りに、8月9日の釧路、コータンフォー釧路文化ホールでの公演まで、日本各地で20公演が行われている最中で、この日の「J:COMホール八王子」は、1階から3階まで、2,021席を有する立派な大劇場ですが、ほぼ満席。4歳以上なら入場可としていることもあり、親子連れが多かったですし、バレエ鑑賞慣れしている人も多いようで、拍手のタイミングなど、バレエ鑑賞慣れしていない私には、その点でも勉強になりました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2月24のロシアによるウクライナ侵攻後、キエフ・バレエの本拠地、ウクライナ国立歌劇場は閉鎖され、120名いたメンバーも国外へ退避。それでも現在、国内には30名ほどが残り、規模は小さいながら公演を続けているという。今回は、国外で活動するダンサーが中心かと思いますが、昨今の状況を考えれば、奇跡的な開催と言えるでしょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それでも、7月14日の主催者HPには、「エリザベータ・ゴルバチョワ、ティモフィー・ブカヴェツが来日することができなくなりました。これに伴いまして「『ジゼル』よりパ・ド・ドゥ」が演目から外れることとなりました」、ともありますから、平坦な(安直な)状況の中での開催ではないことは、言うまでもないことでしょう。

参考として、エレーナ・フィリピエワ(芸術監督)、寺田宜弘(副芸術監督)、アンナ・ムロムツェワ、ニキータ・スハルコフの皆さんのインタビュー記事も添付します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なお、当然でしょうが、今回が「キエフ」を名乗る最後の公演となり、以下のとおり、既に、年末年始にかけて、新しい名称での公演も決まっています。

ウクライナ国立バレエ団(旧キエフ・バレエ):12月17日から「ドン・キホーテ」。

ウクライナ国立歌劇場(旧・キエフ・オペラ):2023年1月6日より、東京と大阪で「カルメン」。

ウクライナ国立歌劇場管弦楽団と合唱団:12月29,30日、東京で第九ほか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

前置きが長くなりましたが、「ガラ」公演なので、「くるみ割り人形」とかの1本モノ演目公演ではなく、複数の作品からの抜粋による公演。

美しいバレエダンサーたち~もちろん男性も含めて、踊りだけでなく、スタイルも~を、ウットリ見ている中、彼ら彼女らの祖国で、今、起きていることが、現実のものとは思われない感覚(大きなギャップ)も覚えましたが、しかし、「侵略された戦争」は間違いなく起き、今も継続しているのだ、ということを、あらためて強く実感しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

プログラム

第1部

1.「ゴバック」

音楽:V・ソロヴィエフ=セドイ、S・グラク=アルテモフスキー

振付:R・ザハロフ

ダンサー:ヴィタリー・ネトルネンコ、ウラジスラフ・バセンコ、ヴォロデュミール・クツーゾフ、ウラジスラフ・ロマシェンコ、キエフ・バレエ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2.「ラ・シルフォード」より、パ・ド・ドゥ

音楽:H・レーヴェンショルド 振付:A・ブルノンヴィル

ダンサー:アレクサンドラ・パンチェンコ、アンドリー・ガブリシキフ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3.「ディアナのアクティオンのグラン・パ・ド・ドゥ」

音楽:C・プーニ  振付:A・ワガノワ

ダンサー:アンナ・ムロムツェワ、ニキータ・スハルコフ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4.「海賊」第2幕より「花園の場」

音楽:L・ドリーブ、R・ドリゴ

振付:J・ペロー、M・プティパ、P・グーセフ、V・ヤレメンコ

ダンサー:メドーラ役=カテリーナ・ミクルーハ、ギュリナーラ役=アレクサンドラ・パンチェンコ、キエフ・バレエ

  (休憩)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

第2部

5.「ひまわり」

音楽:葉加瀬太郎  振付:寺田宜弘

ダンサー:カテリーナ・チュピナ、エリーナ・ビドゥナ、土方菖、田端優衣、宮川天万音、福間月葉、パオロ・ピエルノ、サルヴァトーレ・ダヴィド・マリグリアーノ

ホームページによると、

「今回の公演のために創作された作品「ひまわり」の特別上演が決定いたしました。平和への祈りを込めて、キエフ・バレエ副芸術監督の寺田宜弘氏が創作した作品です。本公演にて世界初演となっております。どうぞ、ご期待ください」とのこと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6.「サタネラのグラン・パ・ド・ドゥ」

音楽:C・プーニ  振付:M・プティパ

ダンサー:カテリーナ・ミクルーハ、マクシム・パラマルチューク

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7.「瀕死の白鳥」

音楽:C・サン=サーンス  振付:M・フォーキン

ダンサー:エレーナ・フィリピエワ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

8.「バヤデルカ」第2幕より

音楽:L・ミンスク

振付:M・プティパ、V・コフトゥン

ダンサー:

ガムサッティ役=アンナ・ムロムツェワ

ソロル役=ニキータ・スハルコフ

黄金の偶像役=アンドリー・ガブリシキフ

マヌーの踊り(壺の踊り)=カテリーナ・デフチャローヴァ、エリザベータ・セメネンコ、アナスタシア・トキナ

太鼓の踊り=タチアナ・ソコロワ、ヴィタリー・ネトルネンコ

パ・ダキシオン=カテリーナ・チュピナ、イヴァンナ・スリマ、齋藤裟羅、杉本直緒

(ラストは、以下も含めて全員で挨拶を込めたダンス)

アレクサンドラ・パンチェンコ、カテリーナ・ミクルーハ、エリーナ・ビドゥナ、スヴェトラーナ・オニプコ、ウラジスラフ・ロマシェンコ、ウラジスラフ・バセンコ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後に、光藍社のホームページに記載されている文を抜粋してご紹介し、本投稿を終えます。

<本公演の開催について>

「光藍社は、2006年以来ウクライナ国立歌劇場(キエフ・バレエ、キエフ・オペラ、ウクライナ国立歌劇場管弦楽団)を定期的に招聘し、本劇場のアーティストによる公演は、多くの日本の観客から愛され続けてきました。今年の夏に予定していた「キエフ・バレエ・ガラ2022」公演ですが、2月からのウクライナ情勢により開催は難しいと考えておりました。しかし、出演予定のダンサーらと現在連絡がとれる状態にあり、一人ひとりのダンサーから、“このような状況下でも何とかして日本に行き、一人でも多くの観客の皆様に素晴らしいパフォーマンスを届けたい”という強い思いを聞きました。そこで、彼らの意思を尊重し、パフォーマンスを披露する場を提供することが、ダンサーたちへの最大の支援になるとの想いから、当初予定していた通りに本公演を開催することにいたしました。

(中略)

しかしながら、今後やむを得ない事情が発生した際には、出演者や演目など、大きく公演内容を変更する可能性がございます。今回の公演は、このような情勢下での催行となるため、チケットご購入の際には、この点にご留意いただきますようお願いいたします。尚、安全上の観点から、出演ダンサー個人の安否情報などについては回答を控えさせていただきます。ご理解の程、よろしくお願い申し上げます」

« 東京二期会~ワーグナー「パルジファル」公演 | トップページ | パシフィックフィルハーモニア東京        ツェムリンスキー「抒情交響曲」ほか »

ブログ HomePage

Amazon DVD

Amazon 本

最近のコメント

最近のトラックバック