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2022年3月12日 (土)

第13回 東京チェロアンサンブル

若手チェリストたちによる「東京チェロアンサンブル」の第13回公演を、3月12日午後、紀尾井ホールで聴いた。

休憩無しの約70分公演で、12時30分開始と、15時45分開始の二部制(同じプログラム)によるコンサートで、私は後者を拝聴。

東京チェロアンサンブルは、2008年3月の第1回公演から「今の自分たちにしかできないアンサンブル」という目標を掲げ、ソロやオーケストラで活躍する10人により活動が継続されてきた。

今回は、「それでもチェロはうたう~Play for Pray」と題され、「祈り」をコンセプトに置いた公演で。演奏曲と出演者は以下のとおり。

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出演者(プログラム記載順)

荒井 結、清水詩織、髙木慶太、中 実穂、

新倉 瞳、堀 沙也香、三宅依子、宮坂拡志、

宮田 大、横山 桂の各氏。演奏曲は、

1.クレンゲル:「2つの小品」

2.ソッリマ:「チェロよ 歌え!」

3.シューベルト:「魔王」(編曲:小林幸太郎)

4.モーツァルト:レクイエム ニ短調K.626(ラクリモサ絶筆まで)

5.モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス

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1.クレンゲルの「2つの小品」は、

1vc清水、2vc中、3vc三宅、4vc宮坂の4人による演奏。

有名な美しい作品。冒頭から、温かく、穏やかで、しなやかなアンサンブルに癒される。

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2.ソッリマの「チェロよ 歌え!」は、

1vc宮田、2vc髙木、3vc横山、4vc新倉、5vc中、6vc堀、7vc清水、8vc荒井の8人で、宮田さんと髙木さんがソリストという立場。

1962年にイタリアで生まれたソッリマのこの曲は、無調ではないが、特殊奏法を含めた現代的な、アグレッシブな曲と演奏で、面白かった。

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3.シューベルトの「魔王」は、チェリストでもある 小林幸太郎さんによるアレンジ。

1vc新倉、2vc高木、3vc横山、4vc堀、5vc宮坂、6vc荒井、7vc三宅、8vc宮田の8人による演奏。

語りのパートを、5vc宮坂さんと6vc荒井さんが演奏(ユニゾンではなく、部分的に交代。以下同様)。

父親パートが、3vc横山さんと4vc堀さん。

子供パートが、1vc新倉さんと2vc高木さん。

魔王パートが、7vc三宅さんと8vc宮田さん。

アレンジも含めて、面白かった。

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4.モーツァルトの「レクイエム」の冒頭から「ラクリモサ」まで演奏されたが、「ラクリモサ」は全部ではなく、モーツァルトの絶筆となった8小節までの演奏。

そこに近づくと、ステージも照明が落とされて、ホール全体が暗くなり、再度、明るくなってから、次の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」の演奏が開始、という演出がなされていたが、やはり「ラクリモサ」は全部演奏して欲しかった。なお、編曲は、ジャズの作曲も含めて活躍されている狭間美帆さん。

パート分けは、1vc中、2vc堀、3vc髙木、4vc三宅、5vc荒井、6vc宮田、7vc新倉、8vc横山、9vc清水、10vc宮坂各氏の全員。

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5.したがって、「アヴェ・ヴェルム・コルプス」は、「レクイエム」と同じく全員で、座席位置は変えずに、1vcを中、堀、髙木、2vcを三宅、荒井、3vcを宮田、新倉、4vcを横山、清水、宮坂各氏として演奏された。

最後でまた癒された。

吉田秀和さんが言った「モーツァルトだけは、戦争映画に使用されることに最も似合わない、相応しくない音楽」という主旨の言葉を思い出した。

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中さんの「今後も、このアンサンブル活動を続けて行きたい」とする挨拶の後、アンコールとして「故郷」(武澤陽介さん編曲)が演奏された。アレンジも良かった。

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