« ロコ・ソラーレの準決勝とカーリング文化について思う事 | トップページ | 「It’s curling」 »

2022年2月19日 (土)

オペラ「ミスター・シンデレラ」

日本オペラ協会の公演で、1965年に創作オペラの企画として開始された 日本オペラシリーズの第83回目の公演、「ミスター・シンデレラ」の、Wキャストによる初日組の上演を2月18日午後、新宿文化センターで鑑賞した(都民芸術フェスティバル参加公演でもある)。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

高木 達さん作の台本に基づく、伊藤康英さん作曲のオペラで、新作かと思ったら、そうではなく、2001年に、鹿児島オペラ協会の創立30周年を記念作として初演された2幕オペラで、それ以降も、2004年4月(鹿児島)、同年8月(新国立劇場)、2012年と2015年が鹿児島、2017年8月(静岡)、同年10月(新国立劇場、室内楽版としての初演)と、日本の創作オペラとしては、相当な頻度で上演されてきているオペラ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

演奏は、大勝秀也さん指揮、東京フィルハーモニー交響楽団で、合唱は日本オペラ協会合唱団。

演出は、作者の高木 達さんが務めた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

面白かった。

若い学者夫婦を中心とした喜劇なのだが、いわゆるジェンダー問題の要素も含んでいるし、ストーリー展開にも妙なブレが無く、統一感は有る。

オーケストレーションがユニークで、弦主体ではなく、金管が主体と言え、それに木管、ハープやチェレスタ、打楽器、もちろん弦も効果的に使用されていた。

金管が主体と言っても、ケバケバしくはないので、トーンに個性があるオペラなのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

歌は、ミュージカル調ももちろん含まれるが、「ちゃんとした」あるいは、シリアスなソロやデュオのアリアもしっかり有る。

第2幕冒頭のオケによる鹿児島民謡「おはら節」の利用は、委嘱元、地元へのプレゼントだろうし、「魔笛」の3人の侍女の重唱のパロディも、やり過ぎまでには至っていないので、嫌みは感じさせない。

そうした「遊び」はむしろ少なく抑えられ、歌もオケも、しっかりとしたメロディと個性的にして、親しみ易い和声が多用され、好感が持てるオペラだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なお、エンディングを含めて第2幕の中の3場面で歌われる合唱の際、マスクを着けたままだったが、少人数だし、密でない、バラけた状況での合唱なので不要だと思う。藤原歌劇団は、合唱に関しては、マスク着装のままでの公演を継続しているが、そろそろ止めてよい。この演目は、都民芸術フェスティバル参加公演でもあるので、都に配慮していることもあるかもしれないが、不要だ。

着装のままでも、確かに声量的には全く問題ない歌声だったが、そうであれば尚更、不要だろう。

聴衆は、むしろ、「せめて、オペラの合唱くらい、マスク無しの姿を見て聴きたい」と感じ、思ったはずだと想像する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

歌手では、伊集院正男役の山本康寛さんが、いつもながらの、澄んだ、よく透る歌声がステキだったし、この日、初めて聴かせていただいた、伊集院 薫役の鳥海仁子(まさこ)さんが、とても印象的で見事だった。魅力的なソプラノ。

赤毛の女役の鳥木弥生さんも、いつもながらの、いや、いつも以上の濃厚なメゾの歌声を聴かせてくれて、ステキだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

総じて面白いオペラで、「初演されて、それ以降、上演なし」の日本オペラが多い中、公演を重ねているだけのことはあると思った。

たぶん、今後も、継続的に上演されていくだろうと想像する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キャスト

         2月19日    2月20日

伊集院正男:   山本康寛           海道弘昭

伊集院 薫:          鳥海仁子           別府美沙子

垣内教授:    山田大智           村松恒矢

伊集院忠義:   江原啓之           清水良一

伊集院ハナ:   きのしたひろこ 吉田郁恵

赤毛の女:    鳥木弥生    佐藤 祥

マルちゃんのママ:鈴木美也子   座間由恵

卓 也:     松原悠馬    高畑達豊

美穂子:     神田さやか   岡本麻里菜

マ ミ:     山邊聖美    伊藤香織

ル ミ:     高橋香緒里   山口なな

ユ ミ:     遠藤美紗子   安藤千尋

 

https://www.jof.or.jp/performance/nrml/2202_cinderella.html

 

https://www.itomusic.com/japanese/%E4%BD%9C%E5%93%81%E7%B4%B9%E4%BB%8B-1/%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%A9-%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AC%E3%83%A9/

« ロコ・ソラーレの準決勝とカーリング文化について思う事 | トップページ | 「It’s curling」 »

ブログ HomePage

Amazon DVD

Amazon 本

最近のコメント

最近のトラックバック