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2020年10月 9日 (金)

新国立劇場~ブリテン 「夏の夜の夢」

10月8日夜、新国立劇場でベンジャミン・ブリテン作曲のオペラ「夏の夜の夢」を観た。初めて聴いたオペラ。原作がシェイクスピア、台本がブリテンおよびピーター・ピアーズによるもので、全3幕、英語上演。第1幕と2幕がそれぞれ約50分、第3幕が約55分という演奏時間。
芸術監督 大野和士さんの「20世紀オペラの中で最も華やかで心の底から楽しめる作品を」という理念に基づく選曲とのこと。
妖精の気まぐれで起こる大騒動を描いたシェイクスピアの傑作喜劇をもとに、原作の約半分を台本化したオペラで、妖精、恋人達、職人達の3つの世界が展開。今回の演出は、ムーヴメントレア・ハウスマン氏だが、2004年モネ劇場で初演されたデイヴィッド・マクヴィカー氏の演出を基にしたアレンジとのこと。
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マクヴィカー演出のプロダクションは2004年モネ劇場で初演されたもので、デザイナーのレイ・スミス氏が美術・衣裳を手がけ、巨大な屋根裏部屋を舞台に、神秘的な闇の中で起きる男女の応酬を現代的なタッチで描いたもの、とのこと。
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内容の前に、新国立劇場のオペラハウスという大劇場ではあったけれど、客席は1席空けの体制にしていなく、ごく普通の状況。前日の王子ホールの何倍もある大劇場なので、少し驚いたが、ようやく「普通」~以前の状況~に近づいてきた、というところだろう。
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出演者は以下のとおりだが、歌手の皆さんはステキだった。特に、毎幕に度々登場する6人の男性による重唱はどれも楽しかった。
肝心のブリテンの音楽だが、無調ではないものの、ブリテンらしい個性的で近代的和声に基づく個性ある音楽だったが、第1幕と第2幕は、正直私はいささか退屈だった。物語の登場人物の関係性と展開が解り難かったし、何より、音楽に有機的発展のようなものを感じず、都度々での独特のトーンは興味深かったものの、総合的な展開としては楽しめなかった。
もっとも、第3幕~特にその後半~からは、ガラッと雰囲気が変わり、第3幕は面白かったです。「今までの展開は何だったのか?」と思うほど変化した。
この変化により、面白さは倍加したが、では、オペラとして成功しているか? こういう展開は、整合性や統一性において説得力を有するか?と問われれば、大いに疑問である。
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このオペラとは別に、普段から新国立劇場に関して思っていることを、キャスト名の記載の後に記しておきたい。ご参考としてお読みいただけたら幸いです。
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指揮:飯森範親
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
児童合唱:TOKYO FM 少年合唱団
演出・ムーヴメントレア・ハウスマン
(デイヴィッド・マクヴィカーの演出に基づく)
オーベロン:藤木大地、タイターニア:平井香織、パック:河野鉄平
シーシアス 大塚博章、ヒポリタ:小林由佳、ライサンダー:村上公太
ディミートリアス;近藤 圭、ハーミア:但馬由香、ヘレナ:大隅智佳子
ボトム:高橋正尚、クインス:妻屋秀和、フルート:岸浪愛学
スナッグ:志村文彦、スナウト:青地英幸、スターヴリング:吉川健一
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新国立劇場に関して思ってきたこと
これに関しては、別途12日付けで記載済みです。
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/a-midsummer-nights-dream/

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