« 久々に聴いたピアノデュオ「デュオ・グレイス」 | トップページ | 森谷真理さんリサイタル~王子ホール »

2020年10月 6日 (火)

前橋汀子さんライブコンサート~文京シビック夜クラシック

10月6日夜、文京シビックホール主催の毎回19時30分開始のコンサート、「夜クラシック」そのVol.25を聴いた。出演者はヴァイオリンの前橋汀子さんとピアノの情熱的な名手である松本和将さん。大ホールでの左右1席空け限定席数でのコンサート。
女性の年齢に触れるのはどうかと思うが、公表されているので言及すると、今年の12月で77歳になられる前橋汀子さんは、ソロ、主宰する弦楽四重奏団での活動等々、益々ご活躍されているのが素晴らしい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
録音は別として、ライブでは何十年ぶりかに拝聴したその腕前は、20代~40代などとの比較することは難しいかもしれないが、彼女をよく知るファンは、正確無比な音程や美的感覚を求めて来場はしていないだろう。それに、元々、彼女は、年齢とかに関わらず、若いころから、1音の美感以上に、アグレッシブなフレージングによる音楽創りを優先してきたと認識しているし、この日もそういう音楽創りは健在であることを見事に示したコンサートだった。
大ホールでのピアノとのデュオ、というハンディは音量的には当然あったものの、音楽的な表現や、それを聴いて楽しむ聴衆にとっては、それほどハンディとは思わない楽しいコンサートだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
演奏曲は以下のとおりだが、後半2曲目のサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」で、「前橋汀子、健在なり」を示した。完璧にして素晴らしいパッションある演奏だった。
面白かったのは、独特のボーイングで、例えば、「タイスの瞑想曲」や「ツィゴイネルワイゼン」の第2楽章の中で、1つのフレーズをまずダウンボーで降りてから、次のフレーズをアップで返して(弓先から)弾くのが普通のボーイングである場会において、前橋さんは、次のフレーズに移る前(最初のフレースの終わり際)にアップを一瞬早く先んじ、アップし始めたところから次のフレーズを奏する、ということを何度もされていた。弓先からの弱い音を避けることが主な目的かと想像するし、それで、特に不要なアクセントが付いてマイナスになる、というほどの支障は生じてはいなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1曲目が終わった後に、松本さんが挨拶された以外、最後までトークコーナーは無かったが、正規プログラムが終了し、カーテンコールの中、前橋さんが初めてマイクを手にされた。
「何か話すように言われているのですが、せっかく聴きに来ていただいていますので、おしゃべりよりも、アンコールとして、もう少し弾かせていただきます」、として、下記の3曲を演奏された。いずれも情感豊かなアンコール演奏だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
演奏曲
1.ドビュッシー「月の光」
~ピアノソロではなく、ヴァイオリンといっしょに編曲して演奏
2.エルガー「愛の挨拶」
3.ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」
(休憩)
4.マスネ「タイスの瞑想曲」
5.サン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」
6.サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」
アンコール
1.ドヴォルザーク「我が母が教え給いし歌」
2.ブラームス ハンガリー舞曲第1番
3.ブラームス ハンガリー舞曲第5番
https://www.b-academy.jp/hall/play_list/059801.html

« 久々に聴いたピアノデュオ「デュオ・グレイス」 | トップページ | 森谷真理さんリサイタル~王子ホール »

ブログ HomePage

Amazon DVD

Amazon 本

最近のコメント

最近のトラックバック