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2020年1月21日 (火)

高価な楽器という神話~TBS番組イタリア人職人VS日本人職人~アーヨさんも評価

昨年の番組で、長野県松本市のヴァイオリン製作者 井筒信一さんの楽器が、クレモナ産のヴァイオリンに評価勝ちして話題になったが、同じ趣向のTBSの番組として1月20日夜、「メイドインジャパン!イタリアVS日本代表!!本場と炎の三番勝負」と題されて、ワイン、ヴァイオリン、ピザの3つにおいて、それぞれイタリア人職人による商品(製品)と日本人職人製作によるものの「対決」番組が放送された。
どちらがイタリアもの日本もの、ということを伏せて、6人のイタリア人が品定めし、より良いと思ったほうに1票投じる、という内容。
最初はワインで、イタリアワインに4票、山梨県産赤ワインは2票で負けたものの、日本産に投じた2人はイタリア人ソムリエだった。6人に共通していたのは山梨産はまろやかで飲みやすい、イタリア産は苦みのあるコク(たぶんツウ好みという感じ)だったかと思う。
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そして、次はヴァイオリン。
日本代表は前回と同じく松本市に工房を構える職人=井筒信一さんの楽器で200万円のもの。「対戦相手」はなんと、サンタ・チェチーリア音楽院に厳重に保管され、保管だけでなく、演奏でも使われている現役というストラディバリウス。10億円とのこと。10億円のストラディバリウス対200万円の井筒さん製作の楽器による「対決」だ。それ自体、井筒さんは感激していた。
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さて、視聴者にも伏せられて演奏された楽器だが、私は最初に演奏されたものは輝かしい音でソリスト好み的、と感じ、後のモノは音の芯にブレが無く、品とバランスが良いので、合奏向きかな、と感じた。
6人に共通していた感想も、最初のは強く輝かしく躍動感があり、後のは、芯がありバランスが良く、中音域と低音域でも優れている、という言及だったと思う。
答えは最初のが井筒さん製作。後のがストラディバリウス。結果的には4票:2票でストラドに軍配が味がったが、ゲストの芸能人たちは2票入ったことを絶賛し、何より、井筒さん自身が「ストラディバリウスと競えること自体に感激」した上に2票も入ったことに大満足されていた。
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しかも、この井筒さんが獲得した2票だが、一人は80代のプロ奏者でアーヨさんと名乗っていたから、あの元イ・ムジチのフェリックス・アーヨさんだと思う。サンタ・チェチーリアで教えていたこともあるから、間違いないと思う。アーヨさんは井筒製とは知らず「素晴らしい楽器だ」と絶賛して選んだ。ストラドではなく。ちなみにもう一人は40代の妊婦さんで、「(最初の楽器が奏されると)お腹の子が喜んだの」と言ったのも印象的な言及(評価)だった。
ちなみに私事だし、値段のランクが違って申し訳ないが、1年位前に池袋の楽器店で、300万円のヴァイオリンと80万円のヴァイオリンを試し弾きさせていただいたことがあったが、私が気に入ったのは値段とか関係なく、80万円のほうだった。
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高価だから良い楽器、かどうかは別問題、ということ。というか、結局「相性」だ。好みの問題。聴く側としては音色や質感等が重要だし、弾き手としては、それに加えて、フィット感や反応等の気に入り度=相性が肝心で重要な判断基準となる。私が自分で持ってみて、弓で弾いて、音色も含めて気に入ったのは300万円のヴァイオリンではなく、80万円のものだった。
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もちろん、一般論で言っても、やはり、ストラディバリウスやガルネリウスは素晴らしいと思う。けれど、それを誰が(どういうレベルで)弾くか、とか、どういう響のホールで弾くか、どういう曲を弾くか等々で、一概には単純には言えない微妙な問題(受け止める側の評価の違い)が生じるだろうことは言うまでもないし、それこそが楽器と奏者と音楽における相関関係の「妙」だし、それこそが音楽の不思議であり素晴らしさだ、と思う。
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ちなみに、3品目のピザでは、5:1でナポリの職人に軍配。でも、金沢のはナント冷凍ピザで、これには等のナポリ職人も驚いていた。これはワインもヴァイオリンも同じで、「勝った」とはいえ、イタリア人製作(保管)者たちも、「日本産」をとても褒めていた。
https://www.youtube.com/watch?v=FiyYmk1985g

https://izutsu-violin.com/

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