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2018年10月17日 (水)

田中彩子さんが歌った「ネッラ・ファンタジア」と独特のステージ

国内最初の紀尾井でのリサイタルから4年連続、
ウィーン在住のソプラノ歌手 田中彩子さんのリサイタルを
17日、同じく紀尾井ホールで拝聴した。
今回がプログラム的にも一番面白かったし、
トークも安心して聴けるようになった。

最初は緊張していたようだが、それ以降は、
毎年ピアノ伴奏を務めてきている加藤昌則さん(作曲家)との
やりとりでの漫才的な会話が面白いだけでなく、
特に単独でのコメントは終始しっかりしていて、
第1回や2回時のタドタドしさと比べたら格段の進歩だった。

歌のデキよりトークのほうが心配な歌手は田中彩子さん
以外にいないだろうが、その「汚名?」ももはや過去のものに
なりつつある。

最後の曲が終わり、アンコールに入る前など
「お忙しい中、ご来場いただき、ありがとうございます。
 皆様の日頃の疲れが少しでも癒されたなら、
 とても嬉しく思います」
というコメントなど、初回のリサイタル時からは
考えられない挨拶だったし、

アンコール後、客が席を立ち始めると、なんと、ソデから
「これをもちまして本公演は全て終了となります。
 ロビーでは2人で、サイン会がありますので~」
と場内アナンスウス役まで代行し、
お客さんから爆笑をゲットするまでのコンサート慣れを
するまでに「成長」したのは喜ばしい。

これは加藤さんのフォローの力が大きい。
彼の演奏だけでなく、絶妙なフォロートークが、
田中さんの国内での一連のコンサートでの成功に
大きく貢献している。
もし、加藤さんでなかったら、どうだったのだろう?
と思うほど、彼と田中さんのコンビは抜群に成功しているのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

プログラムは以下のとおりで、
何より彼女の声の特徴が生きる、提示して聴衆を魅了
する曲が多かったのが好ましいし、
プログラム最後には映画で使われた曲やジャズ色の
強い曲で締めくくるなど、エンタ的にもユニークで余裕を
感じさせ、好感度が増すステージ構成だった。

誤解を恐れずに言えば、田中さんは歌の巧さがどう
とかいうより、エンタ性豊かな、誰にも似ていない、
マネのできない独自の独特の「田中ワールド」を
日本の聴衆の前に展開し、確立した、あるいは
確立しつつある、と言えると思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

追加公演にもかかわらず、サイン会では驚くほど多くの人が
列をつくって、彼女の人気が本物になってきた感を
強くした。
私は4回連続の拝聴というだけでなく、フェイスブックの友人にも
なっていただいているので覚えていただいており、
今回も田中さんから、
「いつもありがとうございます」
と言っていただいた次第。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 第1部

1.ドビュッシー 星の夜

2.J・シュトラウス2世 ウィーンの森の物語

3.J・シュトラウス2世 春の声

4.加藤さんのソロで、加藤昌則作曲「小さなさよなら」

5.デラクア 田園詩

6.マーラー この歌を作ったのは誰?

7.R・シュトラウス アモール~愛のキューピット

  (休憩)

第2部

8.ベートーヴェン 豊穣の夢
  ~「エリーゼのために」の編曲

9.リスト 愛の夢

10. パガニーニ カプリース 第24番

11. パガニーニ 愛しい人よ(ヴァイオリン協奏曲第4番)

12. モリコーネ ネッラ・ファンタジア

13. ガーシュイン クレイジー・フォー・ユー

アンコール エーデルワイス

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最初のドビュッシーは繊細な曲。彼女の声に適した選曲。
得意のJ・シュトラウス曲の次は、加藤さんいわく
田中さんが声を休めるために「つなぎ」ですとして、
加藤さん作曲の「小さなさよなら」を独奏。

この日のプログラムでは、彼女の声の特質を
最も強くアピールし、曲としても興味深かったのは
デラクアの「田園詩」で、これはとても良かった。

マーラーも面白かったが、R・シュトラウスの「アモール
 ~愛のキューピット」が技術的に難度が高く、
曲想としてはコケティッシュな感のある歌で、
この曲でも田中さんの特質を強く打ち出せていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

休憩後の第2部での最初の4曲はアレンジもの。
声の特徴を示した点では、特にパガニーニの
カプリース 第24番が面白く、
聴衆からの拍手もこの日一番の大きなものだった。

同じくパガニーニの「愛しい人よ」は旋律が美しく、
哀愁感に満ち、技術よりも田中さんの情感を
たっぷり込めた歌唱で、いわば芸術性の高い歌唱だった。

そして、何といっても、私が大好きで、私自身、
椎名町の「バッハはうす」での音楽会で歌ったことのある
「ネッラ・ファンタジア」を田中さんの歌声で聴けたのは
想像もしていなかったので、大きな喜びだったし、実際、
しっとり感が素晴らしく、感涙を禁じ得なかった。

最後はガーシュインの曲をステージで警戒に身を
動かしながら歌い、プログラムを締めくくり、
アンコールは毎年のようにプログラムに入れてきた
「エーデルワイス」を日本語で歌った。

このように、今回のコンサートは、田中さんの声の特質、
特徴をよく出せる曲が多かったことが特徴で、加えて、
私としては「ネッラ・ファンタジア」が聴けたので、
最高に嬉しかった。
「ネッラ・ファンタジア」はぜひ録音して欲しいと思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後に、田中さんを取り巻くスタッフらに一言。
周辺の関係者は若い人が多いようだが、考えかたは
古いようで、いくらサイン会にたくさんの人がならんでも
「握手はダメ。サイン待ちの列の中からの撮影はダメ、
 ツーショットはダメ」
とまで「囲む」のはいかがなものか?
もちろん、サイン時のツーショットは時間をとるから論題だが、
終演後でのロビーでツーショット撮影はほとんどの演奏家が
OKの状況、時代だし、サイン時の握手が禁じられていても、
こっそり握手を求めれば、ユジャ・ワンだってしてくれる時代
なのに。

そういう開かれた時代であることを
スタッフは理解しているのだろうか?

周辺が彼女を「持ち上げ過ぎる」と、彼女自身が勘違いするは
ことはなくても、そうした「スター扱い」はかえって
ファンを去らせてしまう危険性があることを、
マネジメントサイドやスタッフら周辺関係者は
心しておいたほうがいいだろう。
https://www.facebook.com/info.ayakotanaka/photos/a.183647265082530/1853536888093551/?type=3&theater

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