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2018年8月11日 (土)

バッハのオルガン鈴木雅明さん&澤江衣里さん~フェスタサマーミューザ~真夏のバッハⅢ

毎年夏の企画「フェスタミューザ」2018の1つとして、11日夜、
鈴木雅明パイプオルガン・リサイタルをミューザ川崎で聴いた。

オール・バッハ(1685~1750)プログラムの「真夏のバッハⅢ」
とした曲目は以下のとおりで、このうち、
4から7はソプラノの澤江衣里さんが歌った。

1.ピエス・ドルグ(幻想曲)BWV572

2.パストレッラ BWV590

3.トッカータとフーガ ニ短調 BWV565

 (休憩)

4.カンタータ「神よ、人は汝をひそかに讃える」から
  第4曲のアリア「救いと祝福が」 BWV120-4

5.カンタータ「楽しき狩りこそ我が悦び」から
  第9曲のアリア「羊は確かに草を食み」 BWV208

6.「アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小品集」から
  アリア「ただあなたが共にいてくだされば」 BWV508(シュテルツェル作曲)

7.プログラムにないアンコールとしての追加で、
  カンタータBWV68より第2曲アリア「信仰深き我が心よ」

8.ただ愛する神に、委ねまつる者は BWV642

9.いと高き所にては、ただ神にのみ栄光あれ BWV662

10.前奏曲とフーガ ホ短調 BWV548

アンコール:主イエス・キリスト 我らを顧みたもう BWV709

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1は壮大な曲。オルガンの響きに圧倒された。
23歳のときの作品で珍しくフランス語でテンポ表記などが
なされているという。
A(非常に速く)B(荘重に)C(穏やかに)の形式。

2はうって変って、可愛らしいほどのチャーミングな曲。
当然、音色がガラリと変わる。
ペダルによる演奏の無いものだったかと思う。

有名な3は、鈴木氏によるとバッハの作では無い説が
昔からあり、フェルマータの多用等、幾つかの要素の点で、
確かに異色作とのこと。
鈴木さんは割と自由に即興的に演奏された。

休憩後の澤江衣里さんとのカンタータは、
大オルガンではなく、ステージ上に置かれた小型オルガン
での伴奏。

澤江さんのバッハの歌唱は、いずれも外の蒸し暑さを
忘れさせる清涼感と気品のある端正な歌唱で素敵だった。
なお、6は長らくバッハ作と思われてきたが、近年、
ゴットフリート・ハインリヒ・シュテルシェル(1690~1749)の
オペラ「ディオメデス、または罪なき勝利」からの借用と
判明したという。

アンコールの「信仰深き我が心よ」の歌唱後の後奏は
伴奏声部が多いとのことで、全曲譜めくりを担当し、
今年4月から同ホール専属オルガニストとなった
大木麻理が鈴木さんと連弾するかたちとした。

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澤江さんとの共演のコーナーが終わると、
鈴木氏はステージ上の階段でそのまま大オルガンの位置に
戻っての演奏。

8と9と10の後のアンコール曲は、
讃美歌の形態を言うコラールをオルガン曲として作曲した
作品ゆえタイトルが付いているが、オルガン独奏曲。

正規プログラムの最後におかれた10は圧巻の素晴らしい傑作で、
「後期における最も優れたオルガン曲の1つ」と言われるだけの
ことはある作品。
長く続く盛大な拍手に応えてのアンコールは愛らしい小品を
弾かれた。
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/calendar/detail.php?id=2290

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