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2018年7月31日 (火)

退屈だったNHKスペシャル~アインシュタインの脳構造ルポ

~興味の本質とは何か?
NHKスペシャルは素晴らしい内容が多いが、29日21時放送の
アインシュタインの脳に関するルポは近年稀にみるほど退屈
だった。
そもそも彼の脳が、研究のためとはいえ~遺族が同意した事
とはいえ~分解されて多くの研究者がその断片を保有している
こと自体、「人間の尊厳としてどうよ?」と思うし、
それを集約して彼の「脳の特異さ」もっと言うと「脳の偉大さ?」を
研究したところでどうだと言うのだろう。

「やはり不思議な稀有な脳構造だ」と言われても、
「まあ、あれだけの天才なんだから、そうなんでしょうね」で
終わる気がする。

私たちがベートーヴェンやモーツァルト、あるいはビートルズや
エディット・ピアフに関心を持ち、感動するのは彼らが成した
パフォーマンスに対してであって、
仮にここにベートーヴェンやモーツァルトの脳があり、
誰かが研究して「やはり凡人と違う」と結論付けたところで、
「ああそうですか。そうなんでしょうね」としか言い様がない。

夏目漱石を始め何人かの有名人の脳はそのままの形で
東大医学部にホルマリン漬けで保存されているはずだが、
どういう結論が出ていようといまいと、
私達が興味を持つのは彼の作品であって脳構造ではない。

写真で残るショパンやリストの手形には一瞬興味は持つが、
すぐ忘れ、関心はひたすら作品に向かう。
ラフマニノフやポリーニの手が大きい、大きかったことは
ピアニストに関心ある人なら皆知っているし、
ピアニストにとって手は小さいよりは大きいほうが
何かと有利、便利ということも知っているが、
結局のところは、興味は、そういうことを通り越して、
どういう演奏をしたのか?しているのか?ということに尽きる。

偉大な歌手の声帯に関心は皆無でないにしても、
それでも結局のところ、少なくともファンにとって関心が
有るのは声帯構造自体でなく、声の魅力や歌唱力等なのだ。

科学者と音楽家を同列で論じられるか否かは知らないが、
アインシュタインの功績こそ論じられ~実際に
世界中の多くの同業者や研究家が論じてきた~
これからも考察され語られることが重要なのであって、
彼の脳構造は単なる「あ、そうなんですね」の
関心の域を出ない。

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