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2018年2月23日 (金)

個を超えて和で~遅れた選手を待てる余裕~女子団体パシュート

9秒台が1人もいないチームでも効率良いバトンで銀をとった
リオでの男子400mリレーのように、高木美帆は別として、
個々ではオランダに及ばない日本の女子団体パシュートは、
前回の五輪以降、打倒オランダを掲げ(それまでの所属単位
ではなく)ナショナルチームを結成して、
1年に300日以上の合宿を積んできた。

そのオランダよりコーチとしてヨハン・デビット氏を迎え、
「一糸乱れぬ滑走」、「高速交代」、「走者の距離調整」により
オランダチームを超えただけでなく、直前の3ヶ月間に
驚異的世界新記録を3回も塗り替えてきたチームだから、
私を含めてNHKスペシャルの放送を見た人なら、
今回の勝利を確信していただろうし、
準々決勝直後、高木美帆さんが軽く流す(疲労度ゼロのような)
シーンを見た清水宏保さんが「まちがいなく金を取れますね」と
確信したように、終わってみれば、
オランダに1秒以上も差をつけての圧勝だった。

その準々決勝では、1人が遅れてフィニィッシュするチームが
2つか3つあったが、その中の韓国チームで騒動が起きた。

3人目が大きく遅れたことについて、先を行った2人が
あろうことかレース後、遅れた選手を批判した。こ
れに対して韓国内で、遅れた人にではなく、置いて行ったうえに
遅れた選手を批判した2人に対して猛烈な批判が起き、
2人が泣いて謝罪するに至った。
確かに、そのようなチームが勝てるわけはない。
日本チームには有り得ないことだ。

日本チームにも準々決勝ではハプニングが起きた。
スタートまもなくバランスを崩した佐藤綾乃が「待って、待って」
と声を出し、先頭の高木美帆が立ち上がって後ろを振り返る
 (スピードを落とす)というシーンがあった。
見ていた人は皆驚いたが、高木美帆さんにしたら
「このくらいの遅れは軽く取り戻せるよ」とばかりに、
実際、軽く勝利して準決勝進出を決めたのだった。

団体パシュートは最終滑走者のゴールインのタイムが
レースタイムになるので、2人が先にゴールしても、
3人目が遅いと良い成績にならない。
この点からも、確かに、韓国チームの2人は
「意味が無いことをした」わけだ。

「遅れた選手を待った日本チーム」と、
「待たずに置いていった韓国チーム」の対比は、
偶然とはいえ、この競技の本質を観る人に教えてくれた、
とも言える。

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 「待って、待って!」日本
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180220-00000041-sph-spo

女子団体パシュート韓国キム・ボルムらの代表資格剥奪請願に14万人
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180220-00000007-wow-spo

レース中に大きく後れを取ったチームメートについて、
先行した2人が 「私たち2人は良い滑りができていたけど、
最後のスケーターがついてこられず、残念なタイムに終わった」
と語り、これに怒った韓国国民は、先着した2人を
代表チーム追放を求める署名活動を開始。
20日夜の時点で36万人の署名が集まり、
韓国大統領府のホームページに投稿された嘆願書には
「人格に問題があるこのような人々が五輪で国を
 代表するのは、明白な国辱だ」とつづられた。
批判を浴びた選手は20日午後になって緊急会見を開き、
「私の発言によって多くの人が傷ついたと思う。
 深く後悔しているし、心からお詫び申し上げたい」と
泣いて謝罪した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180221-00000023-jij_afp-spo

追記
押切美沙紀さんについて
金が決まって、菊池彩花選手を含め4人がリンクを回りながら
観客席に手を振る中に、ナショナルチームでいっしょに練習
してきた押切美沙紀選手がいた(平昌でも5000mで9位)。
4人は「美沙紀、ありがとう!」と手を振り、
押切さんは泣いて4人に応えた。

五輪チームの枠的に昨年の選考会で4人に絞らざるを
得なかったわけだが、高木菜那さんはインタビューで
「押切も含めてみんなでやってきた」と言及していたし、
それを知った押切さんは「泣きそうです」と感涙していた。

ここにも、準々決勝で佐藤綾乃の乱れを余裕で整理した
高木美帆を中心としたチームワークの結束をみてとれる。
「みんなで掴んだ勝利」は決してキレイ事ではなく、
押切さんを含めた300日の練習の成果に他ならないのだ。

それを科学的分析と肉体的追い込みの両面から徹底指導
したオランダ人コーチのヨハン・デビットの勝利でもある。
スケート王国オランダから、女子団体パシュートの王座の
地位を奪い取る指導をしたのがオランダ人というのが、
スポーツにおけるグローバルな姿を物語る。

むろんこれは、バレーボールやシンクロナイズドスイミング、
柔道等で日本人指導者が外国チームのレベルアップ
させた例を含む。
https://www.nikkansports.com/olympic/pyeongchang2018/speedskate/news/201802220000842.html

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