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2017年8月16日 (水)

充実していたNHKスペシャル

今月に入ってのNHKスペシャルは時期的に戦争関連が多いが、
以下の私が見たものだけでも、内容が充実していた。
外国からの資料(映像を含む)提供がなされた点が大きい。

12日に関してはアメリカ(いわゆる「ガン(gun)カメラ」と言われる
戦闘機が機銃すると同時に撮影されるカメラ)からの、
13日と14日はロシアからの提供。特に最近ロシアがなぜか
こういう取材に応じる傾向が出てきたのは興味深い事だ。

6日は、いわゆるビッグデータ(戦災ビッグデータ)から
広島市民がどこでどういう状態(体内に侵入した放射能により
日々変化していった微妙に異なった死因等)を克明に検証した。
1945年8月6日から今に至るまで、広島市が蓄積してきた
約56万人に及ぶ被爆者たちの記録『原爆被爆者動態調査』。
被爆直後、警察が医師とともに作成した検視調書や、
救護所などがまとめた死没者名簿の上に、戦後、
市が集めた戦災調査や個人データも加えられ、今も更新が
続けられているデータ。

NHKはこの元データを市から入手し、最新の解析技術を
駆使し、時系列に並べて地図に落とし込んだところ、
特定の被爆地や、死没日、死因に極端な死者数の偏りが
ある“原爆死ホットスポット”が存在していたことがわかった
という。
なぜ“ホットスポット”は生まれたのか。
そして人々はそこでどのようにして亡くなっていったのか、
を検証した。

12日の放送での日本焦土化計画(無差別爆撃)
実行者カーチス・ルメイについてはブログ等で
私は何度も書き、2011年3月11日、そうあの日の朝刊、
朝日新聞に掲載していただいた。
日本政府~正確には一部の売国的自民党政治家~により
「戦後自衛隊の創設に貢献した」としてルメイに勲章を授けて
いるのだ。東京(他)大空襲の総責任者に。
これこそ右翼が言う自虐思想以外の何だというのか。
しかも当時の佐藤総理も反対し、昭和天皇も難色を示したのも
かかわらず、よって一部の大臣衆から実質「こっそり」ルメイに
授けた。

13日放送の「731部隊」のことは史実としては昔から知られて
いるのに、放送直後から、ネトウヨらバカ右翼らが
「NHK売国放送」とかノタマわっているようだ。
とんだお笑い草だ。
あの放送でも、ロシアが当時の裁判証言肉声テープらを出して
きたのが印象的でした。
最後に放送(再生)された医師の涙ながらの懺悔は印象的で
「この医師は(ソ連法定判決後の)服役後、
 帰国直前に自殺したと言われる」
とのテロップも印象的だった。

14日の放送では終戦の情報が隠されたまま、1人の幹部の
独断で「樺太進行阻止」命令が出たため簡単な降伏が
できなかったことや、特に女性の電話交換手らが
「自分たちがここにいなくては本土のとの情報のやりとりが
 できなくなる」として北海道行きの船に乗らず、
 数日後に自決用の青酸カリで自殺した」という
逸話が痛ましかった。
姉であったその中の1人の妹さんが「港でいつまでも手を振って
見送ってくれた。それが最後。どんな気持ちだったか」との言葉と、
最近その港を70年以上経って訪れたシーンは印象的。

なお、スターリンの北海道分割希望に対しては、
トルーマンが明確に拒否したことは紹介されていたから、
実際にはそこまでの実力行使はできなかっただろうけれど、
それは今となって判ることで、当時の特に現地にいた人々は
正に命がけの逃避行だったわけだ。
現地の軍隊も戦車など何もなく、援軍は「終戦後」なので
来る分けない状況だった。
沖縄戦とともに忘れてはいけない「地上戦」。

15日では、今では多くの国民が知る、史上最悪の愚行と
いわれた「インパール作戦」での大本営やその下部組織での
司令官の身勝手な主張と命令を暴いた。
師団長の牟田口廉也中将は
 「2万人殺せば、敵地は落とせる」と言い、
それを聞いた部下は
 「敵を2万人、と思ったら、日本兵がそのくらい死ねば
  取れる、という意味だった」には呆れ返った。

8月6日~ヒロシマ72年目の真実
8月12日~「本土空襲~全記録~日本はこうして焼き尽くされた」
8月13日~「731部隊の真実~エリート医学者と人体実験」
8月14日~「知られざる地上戦」~終戦後7日間の悲劇
    ~樺太・5000人の犠牲者 なぜ?終戦後も戦闘が
8月15日~「戦慄の記録 インパール」

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