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2017年6月26日 (月)

藤井聡太四段が新記録樹立

将棋の新時代が開く~藤井聡太四段デビュー以来29連勝
昨年14歳で史上最年少プロ棋士となり、
ひふみん、こと、加藤一二三九段とのデビュー戦勝利以来、
公式戦では無敗を続けてきた藤井聡太四段(14歳)が26日、
東京都渋谷区の将棋会館であった竜王戦の
決勝トーナメント1回戦で増田康宏四段(19歳)に勝ち、
歴代単独1位となる29連勝を達成した。

神谷広志八段(56歳)が1987年に達成した公式戦連勝記録
の28連勝を30年ぶりに塗り替え、新記録を打ち立てた。

しかも、とてもいいな、と思ったのは、偶然とはいえ、
現在、2人しかいない10代の将棋棋士同士による
歴史的対決だった点で、
前半は健闘していた増田四段ともども、若い世代による
新たな時代の開幕と言えるだろう。

これまで私が生きてきた時代においても、
大山康晴、升田幸三、中原誠、加藤一二三、谷川浩司、
羽生善治といった錚々たる名人たちが「それぞれの時代」
を開いてきたと言えると思うが、
藤井四段の強さは、恐らく常識では想像がつかないような
宇宙人的天才なのかもしれない。

今後、谷川さんや、もう一度ならず羽生さんら強敵と何度も
戦うだろうが、それより今の私は、
あの「人間に負けないAIソフト、ボザンナ」に軽く勝って欲しい
という欲求こそより強い。
その日もそう遠くはないかもしれない。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170626-00000070-mai-soci
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170626-00000136-spnannex-ent
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170626-00000072-mai-soci

名門 桜蔭学園 開校以来の卒業生の不祥事

未公開株式トラブル、不倫、長靴、重婚、
がん患者侮蔑発言等々、問題児続出の
自民党二回生議員だが、
極めつき感のある豊田真由子議員。

12歳年長の男性秘書を罵倒しただけでなく、
「鉄パイプで殴ろうか。娘にも害が及ぶぞ」と脅迫して
実際に男性を何度も殴った。

彼女は、全国の秀才女子が集う女子御三家の中でも、
菊川怜さんをはじめ東大合格者数では群を抜く、
文字通り女子トップ学校である桜蔭学園
(中学、高校)から→東大法学部→厚生省
(在職中、ハーバード留学)というエリートコース。

東大はともかく、以前、桜蔭からは
MIT(マサチューセッツ工科大学)に現役入学した生徒
もいて、しかもその生徒は一度も海外での留学や生活を
経験したことがなかったということで、
驚いたのは当のMIT。
「どんな教育をしているんだ?」と興味をもち、
MIT関係者が桜蔭を見学に来たほどの学校だ。
同校の歴史始まって以来の「不肖の卒業生」だろう。

学園長はこう思っているに違いない。
「うちの学校の卒業生には、
 そのような非人間的な卒業生はいません」。

豊田真由子議員~うぬぼれと感違いの極致。ただちに議員辞職を

聞くのもおぞましい。豊田真由子議員の暴言
(42歳、自民党→離党)
秘書に「これ以上、私の評判を下げるな!」
~下げたのはあなた自身
運転する55歳の男性に対する狂気的暴言音性。それだけでなく
「鉄パイプでお前の頭を砕いてやろうか!
お前の娘にも危害が及ぶ」
これはヒドイ。鉄パイプはともかく、
実際に殴ったそうなので傷害罪と脅迫罪は必至。
法学士こそ法に裁かれなさい。
即時に国会から去れ。
お前を養うために、国民は税金を納めているのではない。


一番問題な発言
「おまえの娘の顔がグシャグシャになって」
12歳年長の男性秘書に対する豊田真由子議員「バカか」
「鉄パイプで殴ろうか」の、もっと上を行く発言が以下のもの。
秘書がミスについて「そんなつもりはなかった」と言った
言葉尻をとらえてのものだ。
なぜか、ミュージカル調に変わり、その「歌詞」全文」は
下記の通り。

「そんなつもりじゃなくても〜お前の〜娘を轢き殺して
 そんなつもりはなかった、って言われてるのと同じ
 ~あーそれじゃしょうがありませんね。
 そんなつもりなかったんじゃしょうがありませんね~?
 娘が顔がグシャグシャになって頭がグシャグシャ、
 脳みそ飛び出て車に轢き殺されてもそんなつもりは
 なかったんです~で済むとおもっているなら、
 同じことを言い続けろ~」

そしてこれも。

 「死ねば。生きている価値ないだろ、お前とか」

この言葉には、可哀そうな秘書は、内心、こう言い返したかった
ことだろう。
 「そのままお返しします」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170623-01844475-nksports-soci

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 その他、関連話題

麻生太郎氏「しょせん女性」
 ~これはこれでヒドい女性蔑視発言
麻生副総理は、豊田議員について、
「学歴だけ見たら一点の非もつけようのないほど立派だった
 けど。あれ女性ですよ女性」と述べたという。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170625-00010001-bfj-pol

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とんちんかんなコメント~豊田真由子議員関係
その1
24日(土)TBS「7daysニュースキャスター」で豊田真央子議員
の歳上秘書罵倒発言について、ビートたけしが、
「ハゲっていうのは、これで、テレビ的に許されることに
 なったのかいな」などと、
肝心な点とは全く無関係な事しか言わず呆れた。
安住アナと三雲孝江さんも困ったような顔をしていた。

その2
25日(日)フジTV「ワイドナショー」で、ゲストの
コジルチ(小島瑠璃子さん)が、
「豊田議員をかばう気はまったくないが」とした上で、
「本当に優秀な議員だとしたら、(よく辞めるということが
 あるが)辞めずに国政のために頑張ればよい」
などと発言し、驚いた。
議員の人間としての資質が問われているケースということを
理解せず、一般論を言うのはナンセンスだ。

彼女は他の番組では頭の良さをうかがわせるコメントを
よくしていたので、驚き、ガッカリした。

この番組には、ご意見番陣の1人に(若者代表として)
中学生男子がいて、彼が、
「こんな人に国政を任せていたとは恥ずかしい」という
まっとうな意見を述べた際も、
コジルリは首を横にかしげていた。

また、同番組ご意見番の1人、犬塚浩弁護士は
傷害罪等の可能性などのコメントのあと、
運転手が音声録音をしていた点について、
「やや出来すぎた感じもする」などと述べて更に唖然とした。

 (これらについて)

別に会社勤め人が偉いなどと言う気はむろんないが、
こうしたタレントや弁護士の発言を聞くと、
「上司と部下(議員と秘書)」という、組織の中のある種、
抜き差しならぬ緊張関係が全く理解できていないのだな、
と想像した。

また、録音だが、例えば、総会屋全盛時代だった
1980年代においてさえ、「特別な人を向かい入れる応接室」
には、「録音装置を仕掛けているのは当たり前」であり、
おそらく、ほとんどの(特に上場している)企業は設置して
いたはずだ。

こんな「録音しておくこと」は、企業に限らず、
個人におけるトラブル対策としても「初歩中の初歩」の
対策手段であり、
リスクマネジメントの基礎中の基礎の1つであることは、
ほとんどの企業人は知っている。

秘書だった55歳の運転手も、きっとそうした経験なり
知識があっての当然の自己防衛対策だったわけで、
それを「出来すぎている感」とは、
弁護士の資格さえ疑う発言だ。

2017年6月25日 (日)

平原綾香さんとブラームス交響曲第3番

平原綾香と聴くクラシックの扉
 ~6月はブラームス交響曲第3番
2014年4月から毎月1回、東京新聞に掲載されている
「平原綾香と聴くクラシックの扉」。今月は20日付けで、
「今月は、今年で没後120年を迎えた大作曲家、
 ブラームスの作品の中から私の好きな交響曲を紹介します。
 第3楽章の甘美な旋律で知られる交響曲第3番です」
として書いている。
彼女も「ブラームスの恋」という歌としてカヴァーしている。
  (CD「My Classics 3」)。

「初めて第3楽章の冒頭を聴いたとき、衝撃を受けました。
 こんなにも愛おしさにメロディがあるんだと」。
そして平原さんは、
「50歳のブラームスは、ヘルミーネ・シュピースという26歳の
 アルト歌手に恋していたそうです」とし、
「冒頭のテーマを奏でるチェロの低音は、シュピースさんの
 アルトの声を意識したのかなと想像してしまいます。
 繰り返しのフレースは「愛している、愛している」という
 ふうにも聞こえます。幸せそうなメロディがすぐ不安そうに
 戻るパートからは「これ以上、彼女を愛してはいけなう」
 とのためらいの感情も見え隠れし、
 より切なさが掻き立てられます」。


なかな素敵な文だ。さすが音大卒だ。
「他の楽章は意外と軽快」として第4楽章と第2楽章に触れ、
「第4楽章の中盤で、チェロとホルン、続いてヴァイオリンが
 第2主題を再現するところが好きです」。
「第2楽章のゆったりした雰囲気は、この曲が作られた
 ドイツの温泉保養地の、のどかな風景が目に浮かぶよう
 です。彼がその地に滞在したのはシュピースさんの家が
 あったから」。

しかし、本当にそうだろうか?
私にはやはりあの旋律こそ、クララ・シューマンを想っての旋律
としか想像できないのだ。

もっとも、平原さんも後段、クララのことに触れていて
「ブラームスさんは恋愛に煮え切らない人でした」
「恩師の妻との許されぬ恋なんて、まるで昼ドラのよう」
「自分の気持ちを抑制して生きた人だからこそ、
 作曲するときは自分の心を開放し、ドラマティックな
 作品を残したのではないでしょうか」、
と率直に書いているのが面白いし、
音楽評論家顔負けの素晴らしい見解だと思う。

そして最後に平原さんは
「今回は珍しく、恋バナ(話)が中心になってしまいました。
 天国のブラームスさんが、「俺はそんなこと考えていない!
 と怒っていなければいいのですが」と結んでいる。


平原さんは武満の「ノヴェンバー・ステップス」を取り上げたことも
あった。決して軽視できない連載だ。
なお、最近までの文が単行本として7月18日に発売される
という点も付記しておきたい。

参考ユーテューブ
ブラームス 交響曲第3番より第3楽章
オットマール・スイトナー指揮 NHK交響楽団
https://www.youtube.com/watch?v=RP5x6bi2SBo

英国BBC放送に寄せた小林麻央さんの思い

小林麻央さんが生前、BBCに寄稿した手記
 「色どり豊かな人生」

イギリスの公共放送BBCは去年11月、闘病生活などを
つづったブログで多くの人を勇気づけたとして、
世界の人々に影響を与えた「ことしの女性100人」に、
日本人で初めて小林麻央さんを選んだ。

理由についてBBCは「日本では、がんについて表立って話を
するのは珍しいことだが、小林さんが既成概念を破って
闘病中の経験や思いをブログでつづり始めた。
小林さんのブログはがんと闘う人だけでなく多くの人を
元気づけた」と説明した。

 (手記全文)

がんと闘病の小林麻央さんがBBCに寄稿した文
 「色どり豊かな人生」

「2年前、32歳の時に、私は乳癌であることを宣告されました。
 娘は3歳、息子はまだ1歳でした。「治療をして癌が治れば、
 元の自分に戻れるのだから、大丈夫!」と思っていました。
 けれど、そんなに簡単ではありませんでした。
 今も、私の身体は、がんと共にあります。

 私は、テレビに出る仕事をしていました。
 病のイメージをもたれることや弱い姿を見せることには
 「怖れ」がありました。なので、当時、私は病気を隠すことを
 選びました。隠れるように病院へ通い、周囲に知られないよう
 人との交流を断ち、生活するようになっていきました。

 1年8か月、そんな毎日を続けていたある日、
 緩和ケアの先生の言葉が、私の心を変えてくれました。
 「がんの陰に隠れないで!」私は気がつきました。
 元の自分に戻りたいと思っていながら、私は、陰の方に
 陰の方に、望んでいる自分とはかけ離れた自分になって
 しまっていたことに。
 何かの罰で病気になったわけでもないのに、
 私は自分自身を責め、それまでと同じように生活できないことに、
 「失格」の烙印を押し、苦しみの陰に隠れ続けていたのです。

 それまで私は、全て自分が手をかけないと気が済まなくて、
 全て全てやるのが母親だと強くこだわっていました。
 それが私の理想の母親像でした。
 けれど、病気になって、全て全てどころか、全くできなくなり、
 終いには、入院生活で、子供たちと完全に離れて
 しまいました。

 自分の心身を苦しめたまでのこだわりは失ってみると、
 それほどの犠牲をはたく意味のあるこだわり(理想)
 ではなかったことに気づきました。
 そして家族は、私が彼らのために料理を作れなくても、
 幼稚園の送り迎えができなくても、私を妻として、母として、
 以前と同じく、認め、信じ、愛してくれていました。

 私は、そんな家族のために、誇らしい妻、強い母でありたい
 と思いました。
 私は、闘病をBlogで公表し、自ら、日向に出る決心をしました。

 すると、たくさんの方が共感し、私のために祈ってくれました。
 そして、苦しみに向き合い、乗り越えたそれぞれの人生の
 経験を、(コメント欄を通して)教えてくれました。

 私が怖れていた世界は、優しさと愛に溢れていました。

 今、100万人以上の読者の方と繋がっています。

 人の死は、病気であるかにかかわらず、
 いつ訪れるか分かりません。

 例えば、私が今死んだら、人はどう思うでしょうか。

 「まだ34歳の若さで、可哀想に」
 「小さな子供を残して、可哀想に」でしょうか??

 私は、そんなふうには思われたくありません。
 なぜなら、病気になったことが
 私の人生を代表する出来事ではないからです。

 私の人生は、夢を叶え、時に苦しみもがき、
 愛する人に出会い、2人の宝物を授かり、家族に愛され、
 愛した、色どり豊かな人生だからです。

 だから、与えられた時間を、病気の色だけに支配される
 ことは、やめました。なりたい自分になる。
 人生をより色どり豊かなものにするために。
 だって、人生は一度きりだから。

http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-38073955

2017年6月24日 (土)

日本経済新聞コラム春秋~小林麻央さん

日本経済新聞の朝刊コラム「春秋」6月24日~小林麻央さん
「世界は優しさと愛に溢れたて」
「伝えることのプロとしての仕事」

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「私が死んだら、人はどう思うでしょうか」。
おとつい病で亡くなったアナウンサーの小林麻央さんが、
昨年つづった文の一節だ。若いのに可哀そう?
そう思われたくない。 なぜなら、
「病気になったことが私の人生を代表する出来事ではないから」
だと記す。

◆「葛藤の先にたどり着いた思い」だとも振り返る。
  当初は病を隠し、人との交流も断った。
  しかし「力強く歩んだ女性でありたい」と、隠れることをやめ、
  ブログの執筆を始める。季節の移ろい、家族、さらには
  治療についてもつづり、200万人の読者とつながった。
 「怖れていた世界は、優しさと愛に溢れていた」と知る。

◆現在、がんなどの病に向き合うことになった多くの人が
  まず頼るのは、本でも医師でもなくネットだ。
  国の研究機関などによる正確だが分かりにくいページがある。
  ずさんな内容や、いかがわしい商売用の有害なページもある。
  玉石混合の中で情報源や心の支えとして存在感を増して
  いるのが、患者自身の手による闘病記だ。

◆医師も看護師も忙しい。患者同士の支え合いは
  ますます大切になる。ネットでの交流もその1つだ。
  麻央さんの筆は苦しいときも明るさとユーモアを忘れず、
  言葉は柔らかく、常に読み手の気持ちを意識していた。
  病に心まで支配されず、生を楽しもうとし続けた記録。
  伝えることのプロとして貴重な仕事を残してくれた。

2017年6月23日 (金)

小林麻央さんを悼む

小林麻央さんを悼む
あまりにもむごい。彼女が学生時代、さんまの「恋のから騒ぎ」
に出ていたころから知っている。

私の大学オケ同期の女性も乳がんが元で30歳で他界された。
彼女が眠っている岡山市内の墓前にも行った。
恋愛感情ではなかったが、とても好きだった。
誰からも愛されていた。

これまで何度も書いてきたけど、30代、40代の女性のかたは
定期的な乳がん検診は必須です。

合掌。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170623-00000089-spnannex-ent
恋のから騒ぎ
https://www.youtube.com/watch?v=dNNnLcq42RE


小林麻央さんの最後のブログ記事
~「KOKORO.小林麻央のオフィシャルブログ」より

「オレンジジュース」~最後のアップ~亡くなる2日前

「おはようございます。ここ数日、絞ったオレンジジュースを
毎朝飲んでいます。正確には、自分では絞る力がないので、
母が起きてきて、絞ってくれるのを心待ちにしています。
今、口内炎の痛さより、オレンジの甘酸っぱさが勝る
最高な美味しさ!朝から 笑顔になれます。
皆様にも、今日 笑顔になれることがありますように」
https://ameblo.jp/maokobayashi0721/

2017年6月19日 (月)

国家公務員の守秘義務と公益通報者保護法の間で

文科省の前事務次官 前川喜平氏の会見について、私は、「前代未聞のことで、公務員の守秘義務違反になるかもしれないが、それを押しての告白は衝撃的で、今後、安倍内閣にボディブローのように、じわりじわりと「痛み」が浸透していくだろう」との主旨を書いた。

森ゆうこ議員(自由党、参議院)の「告発者は保護されるか?」との問いに対し、義家弘介副文部科学相文科省職員は「内部告発して明らかにした場合、国家公務員法(守秘義務)違反に問われる可能性がある」、と述べた発言が波紋を広げている。

ただ、以下の数名の有識者の言及のように、そうはならない可能性のほうが強いようで、そうであれば何よりだが、いずれにしても、ここではそうした政治的見解や感情論でもなく、「純粋に関係法令との兼ね合い的には(2つの間での優位性は)どうなんだろう?」と、自分なりに少し調べてみた。
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1.その前にまず、守秘義務違反に当たらないとする見解を整理すると、
清水勉弁護士は「省内で秘密文書に指定されていたわけでもないだろうし、国家戦略特区の議論は透明性をもって進められることが望ましい。本来は文科相や内閣府の担当相が、進んで事実を明らかにすべき事柄で、守秘義務違反に問えるはずがない」とする。

公益通報者保護制度に詳しい日野勝吾・淑徳大准教授も「法令で定められた秘密とは言い難いし、外交上の機微のやりとりを漏らすことなどとはレベルも違い、一律に守秘義務違反だと言うのは失当だ」と指摘し、「副文科相の答弁は公益通報、内部告発の印象を悪くするもので、別の件で通報・告発しようとする人を萎縮させかねない」と批判している。

ある現役裁判官は「守秘義務違反で罪に問われるのは、秘密を流出させた方法が著しく社会常識から逸脱しているなど、極めて例外的な場合に限られる」と話し、別の裁判官は「形式的に守秘義務違反に当たる場合でも、公益のための内部告発など目的に正当性があれば、裁判では違法性が否定される可能性がある」と説明している。
現に「最高裁の判例は、漏らした情報が形式的に秘密として扱われていただけでなく、実質的な秘密として保護するに値する場合でなければ罪は成立しない」とされている。

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2.基礎知識~内部通報と内部告発、および公益通報者保護法
(1)内部通報とは、会社などの組織において、社員が不正を発見し、上司などに言い難い場合に、社内に設置された特設窓口(内部監査室や、監査役、顧問弁護士等)に通報し、問題点を「社内(組織内)で独自に解決する」ことを主旨とした制度で、金融商品取引法上の内部統制(いわゆるJ-SOX)でも対応窓口の設置が義務付けられている。
しかし、この制度は残念ながら既に「地に落ちた」感あるほど信用されていない。決定的だったのは「オリンパス事件」で、不正に気づいて制度を使って通報した社員が、その指摘を無視されただけでなく、
あろうことか「左遷」されて(閑職に追いやられて)しまったのだ。社員は会社を訴え、最終的には勝訴して今は「以前どおり?」出勤されている。

(2)内部告発とは、言葉的に紛らわしいが、組織の内部者(社員等)が、マスコミや警察など「外部に告発すること」。(1)で書いたとおり、「社内で訴えても解決などしない。それどころか迫害される」と内部通法制度は今で全くと言ってよいほど信用されておらず、昨今の事例でも事件が発覚したほとんどの大元は、この内部者による「外部への内部告発」だ。実際的な問題点の周知と解決という効果においても、通報者保護においても、内部告発のほうが圧倒的に大きな影響を及ぼす。内部通報で会社が隠せても、マスコミや警察等への内部告発では隠し切れなくなるからだ。
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3.公益通報者保護法
通報者を不利益に扱ってはならない、とする法律だが、2の(1)とおり、それにもかかわらず、オリンパスは通報者を徹底的に逆攻撃した。法は無いに等しい扱いを、通報した社員は会社から受けた。
オリンパス以前にも、規模が小さな会社で数社、発覚している。

この法は内部通法制度および内部告発のいずれも対象としている。
そして、通報者の対象は「労働者(公務員も含む)」とあるので、文科省職員が公益通報者保護法の保護対象者であることは確実だ。

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4.公務員が公益通報者の場合
国家公務員法82条1項によると、「職員が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、これに対し懲戒処分として、免職、停職、減給又は戒告の処分をすることができる」とし、
一.この法律若しくは国家公務員倫理法又はこれらの法律に基づく命令(国家公務員倫理法第五条第三項の規定に基づく訓令及び同条第四項の規定に基づく規則を含む。)に違反した場合
二.職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合
三.国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合
としているが、第1号のカッコの中の「訓令」は調べてみたが、外部から確認はできないようだ。
「訓令」にどう書かれているかは気にはなるが、しかし、どう書かれていても、1で紹介した有識者の見解に強い正当性があるので、守秘義務違反ではないとする見解が訓令に勝ると想像できる。

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5.退職(退官)後も守秘義務はあるか?
一般に、企業においては、入社時に誓約書等により、退職後も一定期間、守秘義務がある旨の書式に署名させられる。まあ、ある意味当然のことだ。特に同業他社への転職における「競業避止に関する合意」が原則、厳しく守ることを求められる。それでも同業他社に転職する人は普通にたくさんいるのが現実だが。
国家公務員においても、当然同様の書面は交わしているはずだ。その文面が「全て」を機密事項としているか、「重要な機密」は「退職後20年間は口外してはならない」(例)としているかは別だが。
よって「守秘義務が勝つ場合」は、その根拠として「退任後の告発もダメ」が生きるが、そもそもその可能性は低そうだ。

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6.以上からの結論
こうした点を鑑みた場合、元々、官房長官は「怪文書」と呼び、省内にはない、としていた「程度」のモノである点、先の有識者らの、「法令で定められた秘密とは言い難いし、外交上の機微のやりとりを漏らすことなどとはレベルも違う」点、守秘義務違反で罪に問われるのは、「秘密を流出させた方法が著しく社会常識から逸脱しているなど、極めて例外的な場合に限られる」点、「形式的に守秘義務違反に当たる場合でも、公益のための内部告発など目的に正当性があれば、違法に当たらない」点等から、義家氏の「国家公務員法の守秘義務違反に問われる可能性がある」発言は勇み足、独断的見解の範囲にあるものと言えるだろう。
以上です。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170615-00000101-mai-soci

2017年6月16日 (金)

赤川次郎さんの朝日新聞投書全文

赤川次郎さんの投書文~
「共謀罪」再び日本孤立の道か(朝日新聞2017.6.15)

「日本にも多くのファンを持つウィーン・フィルハーモニー
管弦楽団だが、ナチスの時代、ユダヤ系の楽団員を追放し、
中には強制収容所で殺された団員もいた。
この「負の歴史」が、今年広く展示され、戦後生まれの
さらに後の世代の団員たちが、同じ過ちを繰り返さないために
過去と向き合おうとしている。

ところが、日本では、すでに歴史となった過去の侵略や
虐殺すら否定しようとする人々がいる。
軍国主義の精神そのものだった「教育勅語」さえ評価するとは、
もはや海外との歴史認識の差のレベルではない。

その人々が今手にしようとしている最悪の武器が、
戦前の治安維持法に重なる「共謀罪」法である。
これがなければ五輪が開けない?
ならば五輪を中止すればよい。
たったひと月ほどの「運動会」のために、国の行方を危うくする
法律を作るとは愚かの極みだ。
五輪は終わっても法律は残るのだ。

法案に賛成の議員は、自分が後の世代に災いを
もたらそうとしていることを自覚しているのか。
目先の目的のため憲法を投げ捨てて恥じない安倍政治は、
日本を再び世界から孤立させることだろう。
安倍さん、あなたが「改憲」を口にするのは100年早い」

斎藤美奈子さんのコラム東京新聞

斎藤美奈子さん 「副大臣の暴言」
 (東京新聞2017.6.14コラムより)

「共謀罪法案と加計学園問題の行方が気になって
仕事が手につかない。
そこに飛び込んできたこんなニュース。
「内部告発者の処分の可能性」。
おっと、それって共謀罪の話? ではなくて、発言の主は
義家弘介文部科学副大臣。文科省の文書再調査について、
「今回告発した人は公益通報者にあたると思うが、
 権利を守る意識はあるか?」と質問した
森ゆうこ議員に「国家公務員法(違反)になる可能性がある」
と彼は答えたのだった。

義家副大臣の答弁は迷走している。
同じ文書について、
先週は「私が確認していない文書は行政文書ではない」と発言。

「職員の皆さんはマスコミではなく、私のところに届けてください」
とも述べていた。

学校の問題に置き換えてみよう。
ある学校でイジメ疑惑が発覚した。
教師は当初「私が確認していないイジメはイジメではない」
と突っぱねたが、形勢が悪くなったら
「生徒諸君は家族ではなく、私のところに届けて
 いただきたい」。

それでは届けようと立ち上がったとたん
「イジメを告発した生徒は処分になる可能性があるからな」。

報復をちらつかせつつ、「告発したきゃ、してみろ」と促す。
完全な脅しである。
文科省の恐怖政治を見て他の省庁も縮み上がったことだろう。
これでは調査などはできない。
こうやって全てが握りつぶされてきたのである」

らららクラシック~新スタートまもないころの評判の悪さと、最近の変化について

新らららクラシック
らららクラシック~新スタートまもないころの評判の悪さと、最近の変化について

番組開始まもないころの感想
4月7日から毎週金曜日として新スタートした「らららクラシック」
高橋克典さんは男からみてもカッコイイ俳優だと思うし、
父親が音楽教師、母親が声楽家という家庭で育ったとは
初めて知った。
しかし、芸能人ゲストの個人的な話とかギャグ的なルポには
シックリ来なかったし、加羽沢さんの高度にして解り易い楽曲解説と
同等の、それに替わるものが今後ももし無いとすると、
いささかガッカリだ。

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直接知らない人のネット記事を紹介
 ~「ららら♪クラシック」に別れを告げる日
「らららクラシック」で加羽沢美濃さんがいかに重要な役割を演じて
いたか、ゆえに彼女がいない「ららら」が存続するのか?と
書いている人のブログを偶然発見した。共感できる。

詳しくも親しみやすい、すなわち専門的ではあるが初心者向けに、
ピアノを弾きながら、丁寧に解説できるという加羽沢さんの才能と
キャラあっての「ららら」だったので、出演者変更により
評価が下がるのは当然。
高橋克典さんと局アナと毎回のゲストによる解説では物足りなさが
募る。実際、「新ららら」の評判は悪いようだで。
これまでが良かっただけに、どうしても比較されてしまう
http://allezvous.hatenablog.com/entry/2017/02/20/193020

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加羽沢美濃さんの解説がいかに素晴らしいか
  「英雄ポロネーズ」の例
「ららら」の話題の続きになるが、加羽沢さんがいかに
素敵な解説をされていたかの1例として、下記の映像が
参考になる。
いつものようにピアノを弾きながら丁寧に解説するのだが
 ~この点こそ「新ららら」では無くなってしまった決定的な
  違いだ~「英雄ポロネーズ」の序奏について、
まず軸になる最初の音が半音ずつ上がっていき、
次の段階ではまるで赤じゅうたんが敷かれたような展開が
なされ、そして主役(英雄)が登場する(テーマが奏される)
とする解説は素敵だったし、
「ポロネーズ固有のリズム」についての説明も、
ショパンは左手だけでなく右手をからめることで
 (16分音符の)リズムを作ることで、
左手が縦横無尽に行き来し、ダイナミズムが生じるように
作曲している、という言及は、お見事と言うほかない。

このように、言っていることは実は相当ハイレベルな事
なのだが、それを「音楽自体は好きだけど楽曲構成等には
詳しくない人」向けに、解り易く「決して上から目線ではなく」
丁寧に解説されていたことこそが、
加羽沢さんの何よりも素晴らしい点だったのだ。

この「上から目線ではなく」が重要で、いくらテレビ番組の仕事
でも、もし彼女にほんの少しでも詳しくない人に対する蔑視が
あったなら、あのような専門的にして丁寧な温かな解説など
決してできるはずはない。

以前、あるサイトで、東京芸大卒の若い男性作曲家が、
アマチュア演奏者をバカにするような発言を読んだことがあり
呆れたのだが、その人は「音楽を聴きに来る人の多くは
「詳しくない人、専門とはしていない人」という一番重要なことを
忘れている」のだ。加羽沢さんとは雲泥の差だ。

真のプロは、詳しくない人に解り易く伝えられるし、何より、
詳しくない人に対して愛情あふれる演奏や歌声を披露できる人
なのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=N4aC9ZnNqfE

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170617-00000052-mai-pol

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 最近、「らららクサシック」が変わってきた。
らららクラシック~武満徹「ノヴェンバー・ステップス」
加羽沢美濃さんを欠いき何かと不評の同番組だが、
ブルーアイランドこと青島広志さんによる武満さんへの愛を感じる
解説により、新スタート後、最も充実した放送だったと思う。
何より生前の武満さんの映像と話し声が懐かしかったし、
初演時のニューヨークにおける「冷たい空気」と戦おうと
していた小澤征爾さん、尺八の横山勝也さんらの当時の緊迫感を
伝えるインタビューも印象的。

尺八、琵琶という和楽器というが、武満によって和楽器の
概念を超え、西洋楽器群の「中に」ではなく、強いて言えば
むしろ前に立ちはだかり、静かに主張することでその世界を展開し、
そのことにより、もはや西洋でも東洋でもない一つの風と空の
空間を創り出した画期的な作品と言えるだろう。

小澤さん、故・岩城宏之さんの他、デュトワ、スラットキンら
欧米の指揮者もたびたび取り上げてくれるのが嬉しい。
ラトルも生前の武満さんと親しく接していた。

そうか、今年の11月で「ノヴェンバー・ステップス」初演から
50年が経つんだ。
私は録音された全てのCDだけでなく、EDITION PETERSの
巨大なスコアも持っているので、
今年はあらためてじっくり聴いていこう。

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以下、これまでの番組内容を列記してみよう。
日付け、テーマ、出演者の順で記載。

4月 7日 エルガー「愛の挨拶」~三浦文彰、三田寛子
4月14日 伝説の名演奏家 ピアノの巨匠 リヒテル~反田恭平
4月21日 ベートーヴェン「英雄」~宮川彬良
4月28日 ヴェルディ「椿姫」~錦織 健、壇蜜
5月 5日 楽器特集チェロ~長谷川陽子
5月12日 武満徹「ノヴェンバー・ステップス」~青島広志
5月19日 ファリア「火祭りの踊り」
       ~下山 静香(ピアニスト・スペイン音楽研究者)
5月26日 ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」
        ~三浦友理枝、平 岳大
6月 2日 3つの「舟歌」(メンデルスゾーン、ショパン、
       チャイコフスキー)~林 達也(東京藝大准教授)
6月 9日 「サウンド・オブ・ミュージック」
       ~シルビア・グラブ、鈴木壮麻、安倍寧
6月16日 バルトーク「管弦楽のための協奏曲」
       ~吉松隆、関口知宏
6月23日 「埴生の宿」~森 麻季、山岸茂人

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こうして見ると、話題の反田さんの出演や、
「ノヴェンバー・ステップス」、3つの舟歌、
バルトークの「管弦楽のための協奏曲」など、
なかなか挑戦的だし、その中で、楽器特集、オペラ、
ミュージカル等の話題を差し込んでくるなど、
工夫が見られるようになった。
少なくとも、スタート時のガッカリ感は薄れ、今後、
期待してもよいかもしれないと思うようになった。

ナヴォイ劇場~日本人捕虜が建設~「アンビリバボー」より

4月20日放送の「アンビリバボー」(フジTV)で取り上げた2つの話題はとても良かった。
1つは、33年前、福岡市が桧原地区都市部と郊外を結ぶ交通網の整備を急ぎ、市内の多くで道路幅の拡張工事が開始され桧原も4メートルの道幅を倍にする計画だったが、片側は池だったため、その反対側の桜を切らざるをえなかった。
その9本の桜の木は『桧原桜(ひばるさくら)』と呼ばれ、地元の人たちからも深く愛されていた。
当時銀行マンだった人が「せめてあと20日間だけ工事をとめ、最後の開花を許して欲しい」という主旨の和歌をさくらにくくり付けた。
それをジョギングしていた九電社長が見たことをきっかけに市民にそして市長に情報が届く。最終的には市長の判断で池側を埋め、さくらを伐採しないことになった、という「一人の和歌がさくらを守った」という心温まるもの。

もう1つの話題が本題。

概要は、終戦直後、ソ連の捕虜となって今のウズベキスタンの首都タシケントの捕虜施設に収監された457人の日本人が貧しい食事の中、2年後に劇場を造るよう命じられ、現地人たちと作業。2名は事故死したが、ナヴォイ劇場は見事に完成し、455人も無事帰国した。
現地人たちとは結果、心の交流ができ、50年後の1998年には建設に携わった者数名が訪問し、その劇場でオペラを観た、というものだった。
建設20年後に現地を襲った大地震にも劇場の被害は無かったという。

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詳細は以下。
ソ連は1917年11月7日の革命30周年にあたる1947年11月までにその劇場を建設することを決定して建築を進めていたが、第二次世界大戦により工事が止まっていた。
戦後、日本人捕虜を活用して革命30周年に間に合わせることを命題とし、建築に適した工兵457人の日本兵が強制的に派遣された。

劇場建設での日本人の働きぶりを見ているうちにソ連の収容所長やウズベク人たちは次第に日本人捕虜に敬意を表すようになり、現地の子供たちは日本人に食べ物を差し入れるなどの心の交流も生まれた。
そしてとうとう、中央アジアの中心地ウズベキスタンの首都タシケント市に総床面積1万5000平方メートル、客席1400席を有する煉瓦作り3階建てのビザンチン風建築のオペラハウス、正式名称「アリシェル・ナヴォイ劇場」が完成したのだった。
http://www.fujitv.co.jp/unb/contents/170420_2.html

2017年6月15日 (木)

テロ等準備罪のウソについて

テロ等準備罪法案(組織犯罪処罰法改正案)における
 「ウソ」について

この法案ではテロを防止することは100%不可能。
法務大臣もまともに説明できないような形式的な「ザル法」を
作らなくても既存の刑法等でも対応可能だし、
もし本気で監視を強化したいなら、
通信傍受法(犯罪捜査のための通信傍受に関する法律)を
強化せざるを得ないのに、それには触れず、
このアホ法案を通すことしか考えていない。

東京五輪に備えてというが、
「この法案では100%テロは防止できない」。また、
「パレルモ条約(国連組織犯罪防止条約「TOC」=国際的な
 組織犯罪の防止に関する国際連合条約)に加盟するために
 必要な法案」という説明もウソ。

この条約はそもそもテロ対策とか防止とかは目的としていない。
また、こんな法案なくても、既に事務レベルで条約への
加盟批准直前まで来ていたのだから。

田原総一朗さんが言う次の点こそ核心を突いている
のだろう。

 「安倍さんは尊敬する祖父 岸信介ができなかった2つを
  やりたいだけ。
  1つは警察官職務執行法の改正強化。
  それが今回の法案のこと。
  もう1つが憲法改正」。

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冗談ではなく、安倍内閣は日本を潰(つぶ)そうとしている
と思う。

敢えて言う。
「テロ等準備罪」(共謀罪)を強引に採決するような安倍内閣を
 支持する日本人で本当にバカだと思う。
 内閣は永遠じゃありませんよ。
 あなたが支持する総理が、その椅子から去るのは
 時間の問題ですよ」


法案に反対する山本幸夫弁護士は、LINEの
「既読スルーに注意!」と指摘している。
「金田法務大臣は、共謀(計画)の手段は問わない、
 SNSもありうると言っていますので、
 フェイスブックの「いいね!」やLINEでは
 「既読スルー」、ツイッターも含めて手段を選びません。
 「いいね!」は積極的に同意していますが、
 問題は「既読スルー」の方だと思います。
 見たけれど何も異論を唱えなかった、これがまさに
 「黙示の共謀」です。「既読だけでそのままスルー
 したら「黙示の共謀」が成立すると判断されます」

役人の特質とは、自己保身のために記録を残すということ~よって文書は100%ある

役人の特質とは「記録を残すこと」

役人の特質を一言で言えば、
「後で責任を問われないよう、その時々の記録文書を残す」
ということだ。
よって加計学園の件で、文科省が「文書は無い」というのは
100%あり得ない。
もしそうなら、それは「役人にとっての死」を意味するからだ。


森裕子参議院議員(自由党)による藤原豊審議官(内閣府)への
追及が良かった。

「あなた一人が責任を負わせられますよ。いいんですか?
 安倍内閣は永遠じゃありませんよ。
 あなたはこれからも国家公務員として国民のために
 仕事をしていくんですよね?
 いいんですか? そんな(ウソの)答弁をしていて?」

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後日、ある、と言い出しましたね。
文書なんて、そんなものは無い、って言ってましたよね?
官房長官も含めて。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170615-00000063-mai-pol

2017年6月14日 (水)

中嶋朋子が誘う「音楽劇紀行」第三夜

初拝聴サラ・オレインさんと森谷真理さん~HAKUJU

<中嶋朋子が誘う「音楽劇紀行」第三夜>をHAKUJUで聴いた。
演出家の田尾下 哲さんが総合プロデュースし、
女優の中嶋朋子さんが「案内人」を務める全6回シリーズで、
統一副題が「バロック・オペラからミュージカルへ
 ~音楽劇の歴史を追う~」とする、
その3回目がこの日の公演で「ロマン派オペラⅠ
 ~イタリア・オペラ」という内容。

もっとも私は前2回を見ていなので、今回が初拝聴。

中嶋朋子さんによる一人芝居(独白)の形式により進行し、
その流れの中で歌手が歌うというスタイル。

キャストと演奏曲は以下のとおり。
曲目の( )は歌った歌手名。

田尾下哲(総合プロデューサー)、中嶋朋子(案内人)、

加藤昌則(ピアノ演奏&音楽監督)、長屋晃一(台本)

森谷真理(ソプラノ)、与那城敬(バリトン)、

鈴木准(テノール) 、サラ・オレイン(アーティスト)

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第1部

1.ドニゼッティ「愛の妙薬」より「人知れぬ涙」(鈴木さん)

2.ロッシーニ「セミラーミデ」より「麗しい光が」(森谷さん)
 (この1~2がロマン派オペラⅠ~イタリア・オペラ)

3.ヘンデル「タメルラーノ」(バロック・オペラ) より
   「力強く嬉々として死を臨みたい」(鈴木さん)

4.モーツァルト「フィガロの結婚」(古典オペラ)より
  (1)「何たることだ!直ちに行って」(森谷&鈴木&与那城)
  (2)「あなたはもう訴訟に勝っただと!」(与那城さん)

5.ビゼー「真珠採り」(ロマン派オペラⅡ)より
   「聖なる神殿の奥深く」(鈴木さん&与那城さん)

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第2部
6.レオンカヴァッロ「道化師」より「こんな時間に」
   (森谷さん&与那城さん)

7.プッチーニ「ラ・ボエーム」より
   「ミミ! ここならあなたに会えると思って」
   (森谷さん&与那城さん)
  (この6~7がロマン派オペラⅠ~イタリア・オペラ)

8.レハール「微笑みの国」(オペレッタ)より
   「君はわが心のすべて」(鈴木さん)

9.ロイド=ウェバー「オペラ座の怪人」より
   「スィング・オブ・ミー」(オレインさん)

10.バーンスタイン「ウェストサイド物語」より
   「ひとつの心」(オレインさん&与那城さん)
   (この9~10がミュージカル)

11.ヴェルディ「リゴレット」より
   「そうだ、復讐だ!恐ろしい復讐だ」
    (森谷さん&与那城さん)

12.ヴェルディ「ナブッコ」より
   「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って」
   (森谷&与那城&鈴木&オレイン)

追加寸劇(下記のとおり)

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加藤さんがゆったりテンポで「行け、わが想いよ~」をBGM調に
弾く中、中嶋朋子さんのユーモアを交えながらの独白は
特別面白いというわけでもなく、字幕は無いし、
確固たるテーマの割には(前2回は知らないが少なくとも今回は)
選曲の統一感(コンセプト)においても、いささか散漫な気がした。

それらを補って余りあるのが歌手の歌声。
特に与那城さんが絶好調だったし、この日、
生では初めて聴いた森谷さんは、たぶんしっとりとした歌も
コロラトゥーラの曲も、どんな曲想も歌える人に感じた。
声質が細すぎず、ドラマティックな場面でも繊細な場面でも
良い意味で器用に歌われた。
今売れっ子だけのことはある優秀なソプラノだと思う。

鈴木さんは第1曲のネモリーノのアリアから以前にも増して
ヴィブラートが多い歌唱で少し驚いた。
その分、エスプレッシーヴォは利いているが、
ストレートで澄んだ声で歌われることの多いこのアリア
なのと、鈴木さん自身が正にピュアな声の持ち主のはず
なので、余計に驚いた。

そして、Eテレ「おとなの基礎英語」やNKKドラマ10
「お母さん、娘をやめていいですか?」の主題歌
 「Little Doll」でも話題となった才女サラ・オレインさんは
2つのミュージカルをとても端正に美しく歌って
十分素敵だった。

・・・・・・・・・・・・・・

このように、歌には満足しながらも、正直、構成や進行、
選曲の統一感に疑問を感じて、このまま終わるのだろうな、
と思ったら、最後にある種の「ドンデン返し」が待っていた。

11の「行け、わが想いよ~」が中嶋さんの朗読主体で、
4人の歌手はテーマをハミングするだけで「おかしいな?」と
思っていたら、本当の最後として、寸劇が加えられたのだ。

プログラムをよく読むと、「過去2回とも最後は
加藤昌則さん作曲による寸劇が上演され」とヒントは
書いてあったのだが、正に「新作」が披露された。

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台本=長屋晃一、作曲=加藤昌則の~「愛の「妙」薬」。
4人の歌手が、ステージだけでなく、左右両通路も使っての
日本語による喜劇調の寸劇。
森谷さんと与那城さんのカップル、鈴木さんとオレインさんの
カップルが、「妙薬」でチワゲンカ状態になるが、
結局は元のサヤに収まる、という、たわいもないものだが、
音楽も含めてユーモラスで、これがこの夜、一番「受けた」
と言ってよいほどの傑作終演となったのだった。
とても面白いコンサートだった。4回以降も期待したい。
http://www.hakujuhall.jp/syusai/97.html

2017年6月13日 (火)

岩城宏之さんの命日に寄せて

6月13日は故・岩城宏之さんの命日なので、私が活動するオケと
岩城さんの指導を中心に思い出(ご参考)として、
以下少し長くなりますが、書かせていただきます。

岩城さんは学習院中等科、高等科から東京芸大に進んだ
ということもあり、「俺はアマチュアは嫌いだ」とボヤきながらも、
私が団員である学習院OB管弦楽団(以下「OBオケ」)を
4年に一度位のペースで振りに来てくれました。

これは当時、「おい、岩城、そろそろ振りに来いよ」と言える
大先輩がまだ在籍されていたことも大きかったかもしれません。
亡くなった2006年も、その年の7月には第九を指揮していただく
ことになっていた矢先での急逝でした。
5月のリハには車イスで来場されたので、内心
「当日、(体調的に)ちゃんと指揮できるのだろうか?」と
心配になりましたが、まさか亡くなるとは思いませんでした。

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1.「精神的師匠、財産というべき存在」としての岩城さん
岩城さんから教わったことは音楽面はむろんですが、むしろ
もっと大きな根本的なことをたくさん教えていただいたと
思っています。
主な事例を3つ挙げると、

①1985年位だったか、練習中、ホルンの1人が遅れて来て、
申し訳なさそうに静かに着席すればよかっただろうに、
堂々と悪びれることなくドカンと座ったため、
岩城さんは烈火の如く怒り、「帰れ!」とその奏者を帰らせて
しまいました。そしてこう言いました。

「皆さんは確かに普段練習する時間は少ないかもしれない。
 だからと言っていい加減に考えるな。
 アマチュアこそ、命がけで音楽をやれ!」

当時、私はまだ20代と若かったので、「ふ~ん」という感じで
よく理解できなかったのですが、この
「アマチュアこそ命がけで音楽をやれ」は、
今ではよく理解できます。

②また、モーツァルトの「ハフナー」交響曲の練習中、
弦のデキの悪さに唖然とされ、
「普段からそんなモーツァルトで遊んでいるのか?
 弦は全員帰れ!」。
そのときはやがて怒りは収まり、弦メンバーは帰ることなく
練習は継続されましたが。

③運営に関して最も衝撃的だったのは「ボレロ」をやったとき
のことです。本番を1週間前に控えた練習時、
その日に限って、フルートの1番奏者とトロンボーンの1番奏者が
うまく吹けなかったので、岩城さんはそれぞれにおいて
「2番の君、吹いてみて」と言い、結果、誰が聴いても
2番奏者のほうが上手く吹いた(吹いてしまった)ので、
岩城さんは「入れ替わって」と指示(というか命令)を出しました。

なんと「本番の一週間前に、1番と2番を入れ替えた」のです!。

プロはむろん、アマオケだって通常あり得ない事です。
こんなことは客演指揮者はむろん、常任指揮者でも
なかなかできないことですが、そこは岩城さんとOGオケだから
あり得た、例外的に許された特別な絆の象徴的出来事
だったように想えます。

こうした3例から言えることは「厳しさ」ということです。
アマオケだろうと、演奏して、お客様に聴いていただく以上、
「妥協」や「甘え」は許さないとする姿勢。
それを言葉ではなく、現実の姿として教えられた思いが
しました。

「アマチュアこそ命がけで音楽をやれ!」。
これは故・堤俊作さんの信念でもあった
「音楽に、プロもアマもない」に共通する1つの真実
でもあるのでしょう。

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2.「現代曲に取り組む重要性を問うた岩城さん」
岩城さんが「初演魔」と呼ばれていたことを知る人は多い
でしょう。N響を中心に現代作曲家の作品の多くを初演
しました。 OBオケのリハのときも、
「僕はね、現代に生きているのに、同時代に作曲された作品を
 演奏しないなんてことは、許せないんだ」
と明言されていましたし、実際OBオケにおいても、

武満徹さんの「鳥は星型の庭に降りる」、
黛敏郎さんの「BUGAKU(舞楽)」、
外山雄三さんの「ディベルティメント」、
バーンスタインの「キャンディード序曲」等を演奏しました。

黛さんは演奏会当日に来場してくださいました。
武満さんにも来ていただく旨、岩城さんから連絡して
いただいたところ、あいにくパリでの仕事と重なっており、
来場はかないませんでした。もし来場されたら、
オケのデキに激怒されたかもしれませんが、
「それでもいいから来場していただきたかった」、と
今でも残念に思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

残念といえば私が好きな「ファミリー・トゥリー(系図)」を
やりたい、と岩城さんにお願いすると、
まんざらでもない顔になり、やろうということになりました。
実は岩城さんも「系図」が大好きで、音楽監督をしていた
「オーケストラアンサンブル金沢」でも演奏できるよう
室内オケ用に自ら編曲されるほどだった、ということは
後日知りました。

しかし、最初の練習で事件が起きました。
当時はまだショット社からスコアが出ていなかったこともあり、
私もオーケストレーションの詳細を知らずに、岩城さんに直訴
したのでしたが、あの美しい曲は、なんと、
弦のハーモニクス(フラジオレットという奏法)がたくさんあった
のです。
武満の曲にはハーモニクスが多用されていることは
詳しい人ならご存知だと思いますが、
「系図」はとりわけふんだんに使用されているので、
少なくとも当時のOBオケでは「困った状態」に陥り、
結果、また「いつかやろう」となったのですが、
実現できないうちに逝去されたのは本当に残念でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3.「春の祭典」
ストラビンスキーの「春の祭典」はもはや古典であり、現代音楽とは
言えないと思いますが、OBオケにとっては
「本当にできるんですか?」と、団員誰しもが危惧する難曲
でしたが、「岩城さんがせっかく、やろう、とおっしゃってくれた
のだから」と2000年の夏の演奏会で演奏しました。

夏の定演の練習は、通常は2月(最近は3月)から開始しますが、
さすがに「ハルサイ」のときは1月から開始。
本番ではあれほど「途中で止まってしまうかもしれない恐怖感」を
感じたことはありませんでしたが、
岩城さんへの集中と信頼の一念で無事終了しました。

これには後日談があり、本番近くに、
香淳皇后(昭和天皇の皇后)が逝去されたため、
皇太子殿下が喪に服すため本番に出られなくなったのですが、
殿下も初めて演奏する「春の祭典」をとても楽しみにされていた
ことを皆知っていたので、
「殿下のために、なるべく早期にもう一度演奏しようか」
とする意見も出ましたが、その際も、
「でも岩城さんじゃないと(他の指揮者じゃ)
 恐くてできないよね」という意見が圧倒的で、
いかに「岩城さんなら現代曲も大丈夫」という心理、信頼が、
アマチュアである我々団員にも既に確固たる思いとして
存在していたことを改めて感じた次第でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4.終わりに
岩城さんからは、「現代作品をなるべくたくさんやりなさい」
という遺言?をOBオケは引き継いでいます。
最近はやや遠ざかってはいますが、先日もコンマスと
「また、やらなきゃね」と会話したばかりで、
皆の脳裏に焼きついているのです。そして何よりも、
「人前で演奏する以上、アマチュアだからと甘えるな!」
というこの教えこそ、岩城さんから、私が、OBオケが、
学んだ最大の教え、遺言、宝物だと思っています。
未だ未だ書き足りないことはあるように感じますが、
今回はここまでとさせていただきます。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。
深く感謝します。

https://www2.nhk.or.jp/archives/jinbutsu/detail.cgi?das_id=D0016010119_00000

2017年6月 8日 (木)

映画 八重子のハミング

山口県萩市を舞台に、教師夫妻の夫が転移するガンと闘病
する中、妻に若年性アルツハイマーが襲う。
しだいに深刻化する様のリアリティーは観客を苦しめるほどだ。

極力音楽を使わない中、美しい萩周辺の生活の中で、
介護する夫と介護を受ける妻には、長女夫婦と孫(小学校での
授業参観における作文朗読シーンは泣かせるシーンだ)、
かつての教え子たち、あるいは旅行先の旅館の女将などの
優しさが寄せられる。

悪化してからのアルツハイマーを知ってもらうための講演には
妻を同行させたという逸話は衝撃で、「見世物」と悪口を
言われようと敢えてそうしたとするシーンは劇中、
最も印象的なシーンでもある。
葬儀にはたくさんの参列者がならび、女先生のかつての人気と
信頼、介護してきた夫=男先生への慰労の表れでもある。

アルツハイマーが進行してくという難しい役を素晴らしく
演じたのは、高橋洋子さん。
私より少しお姉さんの世代だが、デビューしたころの
ロングヘアの知的美人のころからもちろん知っているが、
あの高橋洋子さんとは全く想像も連想もできないほど
別人なほどに、正気を失っていく病魔に苦しんでいく姿を
演じていて見事。
これぞ俳優の、女優の、プロフェッショナルな演技だ。

量的には少ないながら、
音楽を担当した穴見めぐみさんの音楽は控え目で美しく、
特に長男夫婦が台所でビールを交わすシーンで流れる
ヴァイオリン(とピアノ)の曲は繊細で非常に美しかった。

佐々部 清監督によるこの作品は、アルツハイマーの
恐ろしさと、夫婦愛、家族案、友人、近隣、教え子などの
思いを、温かな雰囲気で誠実に演じた俳優陣の演技に
支えられた良質な映画だと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=Y8I_Epx8t3Q

2017年6月 7日 (水)

映画 聲の形

昨年は「シン・ゴジラ」だけでなく、「君の名は」、
「この世界の片隅に」など、良質なアニメのヒット年でも
あったが、この「聲の形」も名作だ。

劇場で観れなかったが最近レンタルDVD化されたので
さっそく観た。

小学6年生のクラスに、聾唖=先天性の聴覚障害を持つ少女
西宮硝子が転校してくる。
最初は好意的に接していたクラスメートたちだったが、
しだいに彼女に対するイジメがエスカレートしていく。

会話帳でもあるノートにイタズラ書きされたり、
「5ヶ月間に補聴器が8個紛失または故障」されたり。

イジメを強くクラス内に詰問したこともあった担任は、
ある日クラスに静かに告げる。
 「西宮さんは転校しました」

イジメの主役だった男子 石田は、張本人として
周囲から逆に避けられ、イジメは彼に向かう。

そしてその少年少女達は高校生になる。
高校生になった石田少年は悔恨の情から手話を習う中で、
西宮硝子と再会することからドラマが動く。

2人を中心に、かつてのクラスメートたちや、
石田が高校でできた友人 永束(彼の存在が面白い)
たちや、硝子の妹らとの間に生じる友情や葛藤等が
繊細なタッチで描かれ、石田と硝子の間には、
しだいに強い信頼関係が生まれていく
 (恋と言ってもよいけれど)。
深刻な内容だが、最後は救われる思いがする。

障害者への偏見や差別侮蔑意識、学校におけるイジメ、
弱者へのイジメ、理不尽な状況にある人への偏見や
侮蔑感情やイジメ等々、いろいろなことに
思い巡らされるし、何より観て以来、しばらくの間、
西宮硝子のことを考えるようになるほどインパクトは強い。
ぜひ一度ご覧になることをお薦めしたい作品。
https://www.youtube.com/watch?v=Klp3kzCM-OA

2017年6月 4日 (日)

コーア・リヒト 第2回演奏会

混声合唱団の「コーア・リヒト」の第2回演奏会を4日午後、
浜離宮朝日ホールで聴いた。プログラムによると、
安藤常光さん指導の下、「幸せや希望を聴衆の皆さんと共有
できるよう表現力豊かな演奏を目指す」というコンセプトで、
2014年3月に設立され、今回は2015年9月の第1回演奏会
に次ぐもの。安藤氏の言葉を加えると
「歌う人も聴く人もみんなが幸せになれる合唱団」を
掲げての結成とのこと。

ソプラノ=11名、アルト=10名、テノール=7名、
バス=6名、とバランスも良い。

指揮はもちろんバリトン歌手でもある安藤常光さん。
最近、TVのカラオケ勝ち抜き番組にも出ていたし、
以前は東京コーラスも指導、オペラの演出、教育、
マルチで活躍されている。

曲は以下のとおり

1.武満徹 混声合唱のための「うたⅠ、Ⅱ」より
 (1)○と△の歌 (2)島へ (3)小さな空

2.ブルックナー モテット集より
 (1)Locus iste (2)Os iusti

3.廣瀬量平「海鳥の詩」(詩=更科源蔵) ピアノ=片野敦子
 (1)オロロン鳥 (2)エトピリカ (3)海鵜 (4)北の海鳥

(休憩)

4.バッハ モテット第1番「歌え、主に向かって新しい歌を」BWV225
   オルガン=片野敦子 チェロ=福原明音

5.高田三郎 水のいのち (詩=高野喜久雄) ピアノ=野間春美
 (1)雨 (2)水たまり (3)川 (4)海 (5)海よ

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このように、実にヴァラエティに富んだ、というか、
曲想がまるで違う曲がならぶので、聴く側は面白いが、
歌う側としてはきっと大変だったに違いない。

1曲目の出だしから、総和としての響きが清々しく美しい。
1人1人の基礎力が高いことは容易に想像がつく。
ユニークだったのは、1の武満の3曲と、2のブルックナーの
2曲を交互に歌ったことだ。

すなわち最初は「○と△の歌」、次いで「Locus iste」、
その次は「島へ」というように。
それぞれ別に歌っても良いとは思ったが、面白い試みだった。
この2曲は無伴奏。

武満で感じたことは、非常に真面目で真摯な合唱だし、
美しい響きなのだが、指揮者が拍を明瞭に振るその分、
やや楷書的となり、流動感はあまり感じなかったこと。
もう少し草書的な流れがあっても良かったとは思う。

でも、たぶん、それは安藤氏の狙いというか、
まだできて間もない合唱団ということもあり、
キチンと合唱する根本姿勢をつくっている段階ゆえ
かもしれない。

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ブルックナーのモテットは響きが美しいし、
和として聴こえて来る言葉も明瞭ながら、
ラテン語の個々の単語としての意味合いというか
1つの単語が「立って浮かび上がる」点がやや薄い感じが
した。この曲では旋律としての流れは丁寧だったが、
1つ1つの単語の粒立ちがもっとあれば、なお良かったと想う。

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片野敦子さんのピアノ演奏とともに演奏された前半最後の
「海鳥の歌」はとても充実していた。
特に2曲目の「エトピリカ」は①流れ、②子音の明瞭さ、
③音量の増減(強弱)のいずれも素晴らしかったし、
「海鵜」も良く、「北の海鳥」では自在で自由な伸び伸びと
した感情の発露があり見事で素晴らしかった。
これらの要素が1曲目の「オロロン鳥」にもあれば
更に良かった。

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休憩後のバッハでは、片野さんがオルガンを弾き、
チェロの福原明音さんのオブリガート演奏を加えての演奏。
この曲では1曲目の速いパッセージは見事に流れて行き、
かかる流動感は武満やブルックナーでは感じられなかった
もので、曲想が違うから、と言えばそうだが、
まるで別の合唱団のように変化したのが面白かった。

これも安藤さんの狙いに違いないし、成功していたと思う。
なお、この曲だけ、テノールがソプラノとアルトの間に移動
しての演奏。その狙いは理解できたし、効果的だったと思う。

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最後は言わずと知れた名曲。
ピアノは野間春美さんに替わっての演奏。
1曲目の「雨」は弱音に徹した繊細な演奏。
有名な「川」は腰の座った演奏で全体のエネルギーは立派
だったが、欲を言えば、弱音で開始して欲しいフレーズが
あったり、柔軟なメリハリがやや足りない感じもしたが、
それも恐らく安藤さんの今回考えに基づくものなのだろうと
想像する。

同じ傾向は終曲でこれまた有名な「海よ」にも感じた。
「海よ」では様々な場面設定が為され、それが展開していく
面白さと難しさがあるのだが、全体の歌い込みは立派ながら、
細やかな音量変化は敢えて今回は注力していないように
想えた。

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このように「水のいのち」全体しての熱い歌い込みは見事
ながら、ディティールの歌い分けに馴染んでいる人には、
やや単一の色合いに想えたかもしれない、
そういう演奏だった。
それは、たぶん、終始、「キュー」を明確に出し、
情熱的に大きな動作で指揮する安藤さんのコンセプト
によるものだろうし、そういう意味では指揮者の求めに
十分答えられた演奏、合唱だったと言えるだろう。

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アンコールでは木下牧子さんの「夢みたものは」が
終始弱音で繊細に歌われ、
最後は同じ作曲家の「鷗(かもめ)」が颯爽と歌われ
素晴らしかった。
この「鷗」はプログラムによると、普段の練習の中でも
注力する特別な歌となっているようで、
いわば「オハコ」、団としての愛唱歌的存在として
今後も歌い繋いでいく曲のようだ。

この「鷗」を歌っている様子から、
団員は皆この合唱団が好きで楽しくてしょうがなんだろうなあ、
ということがよく伝わってきた。
コンセプトである「幸せや希望を聴衆の皆さんと共有できる、
歌う人も聴く人もみんなが幸せになれる」ことが
最も象徴的に表れていたのがこの「鷗」だったかもしれない。

なお、今回、合唱団が暗譜で歌ったのは武満と
「水のいのち」とアンコール2曲。
今後の活動も楽しみにしたい。
http://www.asahi-hall.jp/hamarikyu/event/20170604.pdf

2017年6月 3日 (土)

取手市の当時中学3年女子生徒の自殺について

取手市の当時中学3年女子生徒の自殺。
 「将来はピアニストになりたい」

2015年11月に、茨城県取手市の藤代南中学校の
当時3年の女子生徒が自殺したことについて、
取手市教育委員会は当時、
 「いじめによる重大事態には該当しない」としていたが、
5月30日にこれを撤回し遺族に謝罪した。

自殺した中島菜保子さんは「将来はピアニストになりたい」
と夢を語っていたという。

2年後に謝ってどうする。

学校というのは、
「まずは、いじめを否定する、認めないという組織」
のようですね。
しかも、両親が文部科学省に調査を願い出たことを受けて、
取手市の教育委員会がイジメを認めるという有り様。

両親が諦めて黙り込んでいたら、そのままだった
ということだ。

菜保子さんは、ご両親にはいつも明るく接し、
イジメられていることは言わなかったという。

電通での宮崎あかりさんといい、真面目な人ほど
自分で全てを抱え込み、周辺に相談しないうちに
自殺を決断し実行してしまうことが悲しい。

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それにしても、イジメ自殺でいつも思うのは、
イジメた生徒たちは今どう思って生活しているのだろう?
ということ。 何の罪悪感も無く、ヘラヘラして
愉快に暮らししているのだろうな、と想像してしまう。
http://www.news24.jp/articles/2017/05/31/07362974.html

2017年6月 2日 (金)

格差社会映す豪華列車~東京新聞投書

「格差社会映す豪華列車」~最近とても共感した新聞投書
~東京新聞5月17日~80歳男性の投稿

「独り者の息子と、われわれ80歳の夫婦は週末に
 ドライブを楽しんでいます。
 ほぼ関東周辺の日帰りですが、一泊することもあります。
 親子とも、ささやかながら「鉄ちゃん」なので、
 ローカル私鉄やSLの乗車見学も、お楽しみのメインに
 なっています。

 その鉄ちゃんとして、近年続々登場する豪華列車には、
 いささか反発を禁じ得ません。
 もちろん新しい列車の登場は楽しいのですが、
 度を越して贅を尽くした造りになっていて、
 とても庶民には手の届かぬ料金だからです。
 
 果たして、そんな列車を造る必要がどこにあるのでしょう。
 これはまさに格差社会をストレートに認め、豊かな人々を
 より楽しませるだけのサービスに他ならないのでは
 ないでしょうか。
 
 未だ復興半ばの東北をJR東日本の豪華寝台列車
 「トランスイート四季島」は走ります。
 豪華檜風呂にくつろぐ人々は、その時何を考えているので
 しょうか。その感覚の乖離が恐ろしいです。
 
 走らせる側は、地域を元気にしたいと希望を語ります。
 ならば、列車は常磐線を通って停車駅を増やし、
 各地の産品を豊かなお客に買っていただいたほうが、
 ずっと効果的だと思いますが、いかがでしょうか。

 檜風呂まで備えた超豪華列車が、あっと言う間に
 通り抜けただけで、東北が元気になるのであれば、
 そんな楽なことはありません。
 求められているのは、格差社会の申し子列車ではなく、
 安全とシンプルな機能美、サービス、
 庶民に反発されない料金です。
 ささやかな鉄ちゃんから、ひとこと言わせていただきました」

http://51848946.at.webry.info/201705/article_1.html

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