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2017年4月23日 (日)

みなとみらい21交響楽団~マーラー交響曲第7番

23日はミューザ川崎で、みなとみらい21交響楽団の
第12回定期演奏会を聴いた。
曲はラヴェルの「道化師の朝の歌」と
マーラーの交響曲第7番(俗称「夜の歌」)。
以下オケを「MM21響」と略して記載する。

まずオケの紹介。
このオケは、今回も指揮をした児玉章裕氏が
「なかなか普段は取り上げに難い大曲、難曲をやろう」
というコンセプトを基に立ち上げ立ちあげたオケで、
2012年3月にマーラーの交響曲第9番を第1回の演奏会で
演奏し、その後、マーラーの6番、1番と続けた。

私が初めてこのオケを聴いたのはその次の第4回演奏会で、
「春の祭典」等のプログラムだった。
とても感心し、興味を持った。

とはいえ、昨今、プロオケはむろん、アマオケでも
「春の祭典」を取り上げるオケは次第に増えて来ているので、
それ自体は決して驚くことではないのだが、私が驚いたのは、
早大出身の児玉氏はプロの指揮者ではなく、本人いわく
「日曜(大工)指揮者」ということがまずある。

確かに棒の振り方はぶっきらぼうでギコチなく、
お世辞にも巧いとは言えないのだが、
大曲難曲を挑むためにオケを結成し、彼を慕って
これだけの人が集まり、熱演をやってのける、
そうした全体に対して驚いた次第だった。

もっともそれは児玉氏だけの尽力ではなく、このオケの代表で、
FAF管弦楽団の運営委員長をやっている岸川秀文氏の
尽力もあるのだろう。

先述のとおり、また今、岸川氏の点で触れたが、このオケは
特殊なオケで、参加者の多くは普段は別の団に所属して
それぞれ活動している。
そして今回は「何何の曲をやります」と、
「まず曲が先ありきのオケ」で、都度、出演希望者が集う
スタイルを採る。
「各人が所属するオケ単独では取り上げ難い大曲をやろう」
というコンセプトとで都度集う点が、このオケの最大の特色。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このことから、実は私自身もこれまでMM21響に
過去4回出演させていただいている。
私がこれまでセカンドヴァイオリンで参加させていただいた
演奏会は、
 マーラー交響曲第3番(第5回定演2014年3月
 ミューザ川崎)、R・シュトラウス「アルプス交響曲」ほか
     (第6回定演2014年9月、横浜みなとみらい)
 マーラー交響曲第5番(第7回特別演奏会2014年11月、
     渋谷文化総合さくら)
 ラヴェル「ダフニスとクロエ」全曲ほか
    (第9回2015年9月、横浜みなとみらい)の4回。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、前置きが長くなった。1曲目のラヴェルは木管も弦も美しく、
安定感ある立派な演奏だった。

 そしてマーラーの7番。

まずは曲自体について。
この曲はマーラーの交響曲の中でもとりわけ複雑な曲で、
統一性という点では多大な疑問を抱く人も多い、
いわば変わった曲、特異な曲と言える。

特に第1楽章は、少なくとも前半はマーラーにしては
何を言いたいのか解り難い曲で、
どこへ聴衆を連れて行きたいのか、聴衆にしたら
どこへ連れて行かれるのか戸惑う曲想が続く。
中間部以降で、多少穏やかな牧歌的な雰囲気も登場するが、
オケが咆哮する割には決して心晴れないというような曲想で
終始する。

第2楽章は第4楽章とともに「夜の歌」と呼ばれる曲で、
冒頭のホルン群を始め、ユニークな展開を見せる。

第3楽章のスケルツォは、表面的には薄暗いグロテスクな感の
ある曲想かもしれないが、私は彼の他の交響曲のスケルツォ楽章
の中では一番良く書けているスケルツォに想える。
ムダの少ない、効率的にしてユニークなスケルツォだと思う。

第4楽章は愛らしい室内楽的な曲想で、それを象徴するかのように
ギターとマンダリンが加わる。

第5楽章の冒頭はティンパニが賑やかなソロを叩く。
私はこのあっけらかんとした楽天的な楽章がとても好きだが、
アルマ・マーラーはこの冒頭を下品と思っていたらしい。
それはともかく、エンディングも含めて、マーラーにしては
痛快なまでの爽快感ある面白い曲だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この曲が変わっていることの象徴として、
各楽章のバラバラ感がある。
もっとも、少なくとも5番以降は各楽章間での統一感は
ほぼ無いと言えるほど個性的な構造を持った交響曲が続くが、
この曲も第1楽章はホ短調の部分が多いにしても
 エンディングはホ長調。
第2楽章はハ長調ぽさも見せるハ短調。
第3楽章は二短調。第4楽章はへ長調。第5楽章はハ長調。

ちょうどこの演奏会の前日、フェイスブックの
「クラシックを聴こう!」サイトで、ある人が
「音楽は好きだけど詳しくなく、交響曲ではよく何長調とか
 書かれるが、ラデツキー行進曲とかは書かれていないし」とし、
調性についての問いかけがあったので、

私は、「気にされなくてよいけど」として、
「ラデツキー行進曲はニ長調ですし、無調の現代作品は
 別として、全ての曲には調性があること。
 ではなぜハ長調だけでなはいか?という点は、
 作曲家が作曲する際、曲のイメージを様々なパレット
  (色合い、絵具)で表すために調性を選んでいる、と、
 その程度の知識で十分です」と説明した後、

追伸として、やや高度なかがこう書かせていただいたので、
それを書くと、

「マーラーに至っては交響曲第5番の第1楽章は嬰ハ短調
 といってシャープ4つの暗い曲想が主ですが、
 終楽章である第5楽章はニ長調(シャープ2つ)という半音上の
 まるで違う調性の楽章となっています。
 9番の交響曲も第1楽章はニ長調ですが終楽章は変ニ長調
 という半音下のフラットが5つの調性で終わるという、
 いずれも、古典派時代には考えられない(あり得ない)
 調性構造の交響曲となっています。
 ゆえに、マーラーの5番を嬰ハ短調と表記したり、
 9番をニ長調と表記することに、
 はたしてどれだけの意味があるのか?という状況に至ったのが
 後期ロマン派から近代音楽時代への流れだったと言えます」。

そして、この7番も、楽章間での近似性とか関係性、
統一感という観点からでは、ななかな把握し難い曲だと思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 MM21響の演奏について
とても良かった。もともと金管がとても上手いオケだが、
今回は、1曲目も含めて、弦も木管も安定感のある、
温かなトーンに終始した立派な演奏だった。
私が参加していたころは正直、木管に「いまいち感」を
感じたし、チェロにもそれをやや感じていたが、
今回は特に木管は良かったし、
弦もファーストヴァイオリン中心の総体的な音が雄大で
まろやかで美しく、私がこれまで客席でMM21響を聴いた
演奏会の中では最も優れた演奏だったかもしれない。

難解な7番を、明るい温かなトーンで演奏し続けたのは、
優秀な奏者が集まっているのに、普段は和やかな雰囲気で
練習をしている、そうした空気感を象徴していた演奏でもあった。

とにかく、先述のとおり、いわば「都度臨時編成オケ」で、
これだけの完成度を達成する力量はたいしたものだと思う。
もっとも最近は、このオケだけに専念して拠点とする人も
増えているようで、そうした点も、オケのサウンドや
技術の継続性や向上という点に寄与しているのかもしれない。

また、考えてみれば、例えば、ファーストヴァイオリンの中には
他団ではコンマスをやっている人が少なくとも3名いる、など、
各団でもリーダークラスの人が各パートにいる点は大きい。

トランペットとホルンのパートリーダーはプロにも負けない
くらいのアマトップレベルの奏者だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回は奏者の衣装が自由となっていて、それでも黒系統が
多い中、特に女性の中にはまるでオペラ歌手のような
ドレスの人も散見された。
悪くはないが、それなら全員が黒をやめて
フルカラーにするとか、徹底したほうが良かったように想う。
黒もいれば、パーカスの女性はオレンジのTシャツ等、
統一感の点では疑問は感じた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 チケットについて
最近のアマオケの演奏会では、ちらし(フライヤー)や
ホームページから印字したものを持参すると無料で聴ける
システムを採るオケが増えてきたし、良いことだと思うし、
MM21響もそれを実施しているが、
私は以前お世話になったオケでもあり、今後もおそらく
出させていただくこともあるだろうから、
前売りが1,000円と安価であることに拘わらず、
ここ数回は事前に購入して聴かせていただいている。

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 コンマスの入場について
なお、コンマスのイスは黒イスだったが、
入場は他の団員といっしょで、
後から独立して入場して指揮者に先立つ拍手を一人で
受けるなどというバカげたことはしない。
MM21響はそういう気取ったオケでは全くない。
http://www.mm21so.com/

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