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2017年3月31日 (金)

澤江衣里さん&渚 智佳さん ジョイント・リサイタル Vol.2 ~リスト 歌とピアノの競演~

31日夜、ソプラノの澤江衣里さんとピアニストの
渚 智佳(ちか)さんによる2回目のジョイント・リサイタル
をルーテル市ヶ谷ホールで聴いた。
 「リスト 歌とピアノの競演」と題されている。

昨年の9月に開催された2人による初のジョイントでは
 「オール・シューマン」プログラムが組まれたが、
この日は「オール・リスト」プログラム。演目は下記のとおり。

ジョイントなので、澤江さんが歌った曲数は多いわけでないが、
これまで澤ちゃんを聴いてきた中でも秀逸な見事な歌の
連続だった。

前半におけるドイツ語歌詞の発音も一語一語明瞭で美しい。
英国のクイルター研究で博士号を取った澤ちゃんが
英語の歌曲が得意なことは言うまでもないが、
日本歌曲とともにR・シュトラウスやシューマン等の
ドイツ語の歌曲も積極的に取り上げている。

澤江さん歌声にはムダな響きが無い。
ムダな響きが生じないように歌う。

音程や明瞭さを雲らすような過剰はヴィブラートが無いのは
むろん、歌詞(言葉)を曇らすような余計な
「はみ出た響きやカスレた響きが皆無」なのだ。

澄んだ歌声は真っすぐに会場の奥(後)まで届くが、
それは決して強過ぎず、常に柔らかで温かいトーンとして
響き渡る。

そして、情感が強く打ち出されるフレーズや場面でも、
決してフォルムを崩すことはなく、常に安定したコントロールを
基盤として情感を乗せて行く。

特に前半はドイツ語の歌詞なので、
そうした古典的な整然とした佇(たたず)まいを感じさせる
歌唱という印象が強かったが、
後半はフランス語とイタリア語の曲とあって、
少しの変化が見てとれた。

すわなち、前半の曲がフォルムの中での感情の発露なら、
後半は、そのフォルムを飛び越えるほどに情感豊かな
解放感が打ち出されたように感じられ、
一段とスケールの大きな歌唱だった。

また、豊麗な高音域での歌声は圧巻だが、
中音域でのまるで少女のようなムクな、
クラシカルというよりは童謡を歌うが如くの無垢なトーンで
歌われる部分なども、極めて魅力的だった。

そして、むろんそうであっても、フォルムは揺るぎない
ほどに整然とコントロールされ、ダイナミクスと繊細さが
バランスよく持続されて歌い継いでいく。

礼拝堂とホールが融合したような独特の空間という利点
が活かされたコンサートでもあった。

ピアノ独奏では、前半の2曲が特に素晴らしく、
後半の「ため息」ではレガート感が足りない気もしたが、
「ラ・カンパネラ」ではエンディングに向かう盛り上げ感が
魅力的だった。

足元の悪い天候もあって、来場者は多くなかったが、
このようなハイレベルの純度の高いコンサートを聴けた聴衆は
幸せだったはず。


 追伸
この文をフェイスブックにアップしたところ、澤江さんより、

「私が大事に思っていることを演奏の中で感じ取って
 くださって本当に嬉しいです。
 ちょっとは思い描いている理想に近づけているという
 ことかな?
 これからも頑張ります。いつもありがとうございます」

という返信をいただきました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 演奏曲~全てフランツ・リスト作曲の作品

1.「喜びでいっぱい、悲しみでいっぱい」(詩=ゲーテ)
2.「ミニョンの歌」(詩=ゲーテ)
3.「君は花のよう」(詩人=ハイネ)
4.「ローレライ」(詩=ハイネ)
5.「おお、愛しうる限り愛せよ」(詩=フライリヒラート)
6.ピアノ独奏~シューマン(リスト編曲)「献呈」
7. 同~ヴェルディ(リスト編曲)「リゴレット・パラフレーズ」

 (休憩)

8.ピアノ独奏~3つの演奏会用練習曲より「ため息」
9. 同~パガニーニによる大練習曲より「ラ・カンパネラ」
10.「おお、私が眠りにつくとき」(詩=ユゴー)
11.ペトラルカの3つのソネットより
 (1)平和を見いだせず
 (2)地上に見た、天使のような姿

アンコール
1.ピアノ独奏 愛の夢 第3番
2.Es muss ein wunderbares sein.

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