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2016年12月31日 (土)

SMAP解散について

スマップを応援する人達の熱い思いに感動します
8月のスマップ解散発表後、東京新聞の広告欄には
毎回のようにスマップ応援記事で埋められていたことは
結構話題になっていた。
また、存続を願う大阪市の木村恭子さんが
ツイッターで呼びかけて9月に結成された
 「5☆SMILE」による署名運動には
10月末までに37万3515筆が寄せれたという。


 「SMAP大応援プロジェクト」による全国紙広告

そして12月30日の新聞に驚いた人も多かったと思うが、
日経や東京新聞には無かったが朝日新聞には
掲載されたから、たぶん読売と毎日にも掲載されたかと
想像するが、なんと8ページにわたり
 「SMAP大応援プロジェクト」なる広告が掲載された。

ただし数字によるページではなく、特別広告として
「AからHまでの8ページ」だ。
その内の6ページは個人名が署名されている。
残り2ページや6ページの下段には、
次のような言葉が躍る。

 「いつもたくさんお愛と勇気をくれたSMAPへ」

 「一人ひとりにできることはわずかでも、
  集まれば大きな力になることを実感しました。
  この想いがどうか届きますように」

 「We Love SMAP Forever」

 「これからも私たちはそばにいます」
 
 「私たちはその手を話しません」

 「ココカラ手を繋ごう」

 「強く強く未来を信じて」等々。

芸能史において前代未聞のことだと想う。
先日自分のフィスブックに
 「直接生で解散のコメントを発しないのは
  ファンに対して許し難いほど非礼。
  スマスマ最終回も過去の映像と録画撮りした歌で
  終わり、とはファンをバカにしている内容と事前に
  知ったので見なかった」
と書いたが、
ここまでアクションを起こしてくれるファンがいることを、
今一度スマップ諸君らは考えるべきだろう。

仮にファンにとっては「以て瞑すべし」ということで
あるとしても、はたしてSMAP自身において
「以て瞑すべし」と
言える状態にあるといえるのだろうか?

いずれにしても、SMAPはファンに対して
何らかのケジメをつけるべきだと思う。

2016年12月26日 (月)

明治大学交響楽団 第93回定期演奏会    「英雄の生涯」

R・シュトラウスの「英雄の生涯」を演奏できるハイレベルな
社会人アマオケは私がざっと思いつくだけでも7つか8つある
から、全国各地にはおそらく15前後はあるだろう。
逆に言えば、何百とあるだろう国内のアマオケの中でも、
この曲を演奏できるのは、ごく少数に限定される、
ということだ。

学生の場合、音大オケなら今の時代ならどこのオケでも
「普通に演奏できる」に違いないが、
一般大学単独のオケとなるとそうはいかない。

高いハードルは2つ。コンサートマスターのプロ級の腕前、
および難易度の高い複雑で大規模な曲をこなせる高度な
合奏力。この2つが無いとどうにもならない曲だ。

その曲に挑んだ明治大学交響楽団の第93回定期演奏会(後半)を
すみだトリフォニーホールで聴いた。指揮は中田延亮(のぶあき)氏。

先述のとおりハイレベルな社会人アマオケはたまに演奏する。
最近では「ザ・シンフォニカ」の演奏をやはり同ホールで聴いた。

学生オケで記憶にあるのは、1979年だったか、
ジュネス・ミュジカルが演奏したが(そのときのコンマスは今、
ザ・シンフォニカに在籍されている)、
ジュネスは一般大学の選抜合同チームという臨時編成オケ
なので、単独の団体ではないから単純に比較できない。
少なくとも私は一般大学オケ単独によるこの曲の演奏は
初めて聴いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
素晴らしかった。コンマスもなかなか良かった。
「なかなか」という点を詳しく言うなら、
プロオケのコンマスレベルとは言えないし、
音大生ならもっと弾ける人は多々いるだろうけれど、
一般大学オケでこれくらい弾ける人は少ない。
なかなかの力演で見事だった。心から拍手を送りたい。

全体的にもすこぶるハイレベルな演奏で、
特にホルンソロを含む金管楽器群の完成度の高さは
音大オケのそれと遜色ないほど見事だった。

細かい事を言えばむろんある。
一気呵成過ぎるかも、とか、しっとりとした場面でのフレーズを
もっと丁寧に等々。

それでも、そのひたむきで熱く果敢に攻めていく姿勢と
完成度の高い技術に打たれる。
他団からの賛助は2割ほどいるようだが、
プロ奏者はハープ奏者だけという点も驚きだ。

一般大学の学生オケも とうとうこのレベルに来たのだ、
という感慨とともに感涙を禁じえないほど
強く深く感銘を受けた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
40年ほど前に東大オケがマーラーの6番をやり、
柴田南雄さんが多少の皮肉も含めてだけど褒めたり、
早大オケがベルリンで「春の祭典」を演奏して
アマオケコンクールで優勝したり、
「一橋大学管弦楽団の第九、と言えば
 ベートーヴェンではなくマーラー」、というくらい
マーラーの9番をお家芸としている等、
幾つかのエポックメイキング的に称賛され語られるオケ
とその演奏はあった(ある)けれど、
今回の明大オケによる「英雄の生涯」もその中に
入れてよいものだと思う。

繰り返しになるが、全体的には何も言うことが無いほど、
申し分ない演奏で見事だった。

指揮者の中田延亮さんは、10月に俊友会管弦楽団を
振るのを聴いているが、メリハリのよい情熱的な
棒を振る人なので「英雄の生涯」には向いていたと思う。

なお、演奏曲は他に前半、
ヴェルディの歌劇「運命の力」序曲と、
チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」が演奏
されたが、私は仕事の関係で間に合わなかった。
今回は偶然入手したチラシ(フライヤー)で演目に
「英雄の生涯」とあるのを見て驚いて会場に
向かったので、十分満足できた。

最後にもう一度。素晴らしい演奏でした。
お疲れ様でした。
http://imggakudan.snacle.jp/images/gakudanevent/meioke_meioke/geventb96f7276.jpeg

2016年12月25日 (日)

長谷川忍さん初リサイタル

メゾププラノ歌手 長谷川忍さんの記念すべき初リサイタル

メゾソプラノ歌手 長谷川忍さんはデビューして11年目との
ことだが、記念すべき初リサイタルを
 l’atelier(渋谷)で拝聴できて、とても幸せだった。

選曲は得意のフランス語の歌を中心とし、
粋でノーブルな雰囲気に終始しただけでなく、
恩師であるピアニスト 御邊典一(おんえ のりかず)さん、
気鋭の作曲家でピアニストの中村天平さんという、
忍さん所縁の音楽家との共演も含めて、
意欲的でユニークな、
内容的にもとても素敵な初リサイタルだった。

第1部~ピアノは御邊典一さん(第2部の2を除き)

1.プーランク「月並み」より
 (1)オルクニーズの歌
 (2)ホテル
 (3)ワロニーの沼地
 (4)パリへの旅
 (5)すすり泣き

2.ドビュッシイー 操り人形
3.ビゼー てんとう虫
4.プーランク 愛の小径

第2部
1.アダン さらに星はきらめき
2.ゲスト演奏~ピアノソロ曲=中村天平
 (1)イタリア歌曲
 (2)麗しき故郷
 (3)即興 improvisation
 (4)アンコールとして 栄光へのファンファーレ

3.チャイコフスキー 歌劇「オルレアンの少女~ジャンヌ・ダルク」より
  神の御望みのままに さらば森よ

アンコール
 夏の記憶 No.1 プロローグ

2016年12月20日 (火)

逃げ恥ロス~ケネディ駐日大使も恋ダンスを

「真田丸」ロスより「逃げ恥」ロスのほうが100倍大きい

しかも平匡さんと秀忠が(星野源で)重なる。
佐助と日野が(藤井隆で)重なるからややこしい。

そしてなんと、キャロライン・ケネディ駐日大使を始め
アメリカ大使館員まで「恋ダンス」をユーチューブ投稿
したから、これはもう事件だ。


以下は参考
ガッキー&星野源が語る!【社会現象!】『恋ダンス』人気の
秘密にせまる!! 逃げるは恥だが役に立つ 逃げ恥 あさチャン!
TBS
https://www.youtube.com/watch?v=BhZRY_gOQEY

「逃げ恥」のエンディング「恋ダンス」
~毎日放送系で独自アップが話題
TBS毎日放送の系列放送ではアナウンサーらが踊るシーンが
話題を呼んでいる。

北海道放送編
https://www.youtube.com/watch?v=myjoGN8GbQA

新潟放送編
https://www.youtube.com/watch?v=tkBv7TQ4T34

大分放送編
https://www.youtube.com/watch?v=CCYvk7IuzwU

長崎放送編
https://www.youtube.com/watch?v=cV4T2AnTXDo

逃げ恥「恋ダンス」~フィギュアスケート界をも席巻
羽生結弦選手、織田信成さん、宮原知子選手らによるダンス
https://www.youtube.com/watch?v=PblMbRZMUaY

2016年12月18日 (日)

飯能市民による第九

飯能市民による第九~ソプラノパートの充実、
男声は若人参加が必須課題

今や飯能市民の恒例という第12回目の第九演奏会を
同市市民文化会館にて聴いた。
直接的なきっかけは、面識のあるFBでも友人に
なっていただいているソプラノ歌手の佐藤優子さんと
メゾの杣友惠子さんがソリストとして歌われたことにあったが、
都道府県、市区町村における第九の継続的イベント公演
が増える中、新たなその1つ知れて楽しかった。

指揮は栗田博文さん、
オケはKバレエでおなじみのシアター オーケストラ トーキョー

総勢162名の合唱団は歌い慣れしているようで第九は
もちろん暗譜。
ソプラノが特に素晴らしく、声楽を学んでいる人も少なからずいる
と想像できるほど、よく通るキリッとした明瞭な声で見事。

男声が残念ながら弱く、特にソプラノとほぼ同じ人数のバスが
あまり聴こえてこない。女声には若い人も見受けられたが、
男声はたぶん9割が60歳以上、7割は70歳以上に想える。

今回に限らず、今後も20回、30回と継続していく行事
なのだろうから、若い男声合唱メンバーの確保、加入は
絶対条件、急務だ。

もっともこれは全国の多くの合唱団でも事情は同じだろうけれど。

前半のプログラム2曲目の「フィンランディア」では
合唱団がフィンランド語で歌ったのは印象的で、
フィンランドに縁のある栗田氏ならでは。

ここでも終わり近くの合唱が出る場面で、
ソプラノパートの明瞭な美しい果敢な歌声に
ちょっと驚いたくらいだった。素敵だった。

ただ、合唱団全体では先述の男声パートの問題のほか、
第九では「カタカナ」的発音に過ぎる感じがしたので、
女声陣があれだけ歌えるなら、強さだけでなく、
抒情的なフレージングと「もっとドイツ語的な発音」で
牽引するのが今後のステップと想える。

男声は残念ながら未だその段階ではない。

合唱団のパート別人数は
ソプラノ38名、アルト64名、テノール23名、バス37名。

指導は石塚幹信さん。

指揮者の栗田さんは楷書的な音楽ながら要所では
情感を高ぶらせるなど、能動的な指揮ぶりも見せた。
第九のレスタティーヴォでは音の増減で工夫も見せたし、
弦で呼応してコーダに入って行くところでは
最弱音で入って行くなどのダイナミズムの工夫もあった。

オケはプロなので上手い。完璧なホルンソロも見事だった。

ソリストは佐藤優子さん、杣友惠子さん、
新海康仁さん、三戸大久さんという充実したメンバー。

三戸さんの声は凛々しいが声質は柔らかい。
トーンの色合いとフレージングで格調高く歌った。

佐藤さんは強く会場に響き渡る声。

杣友さんの温かい声、明朗な新海さんの声も魅力的だった。

演奏曲は第九の他、前半に1シベリウス「カレリア組曲」
より「Ⅰ間奏曲」「Ⅲ行進曲風に」、
2シベリウス「フィンランディア」(合唱付き)。

2016年12月17日 (土)

映画 君の名は

とうとう「君の名は」を観た。なかなか良かった。
物語としてはよくできていると思う。

空や自然の映像が美しい。奥寺先輩が良い。
大災害に関わる人々という点で、後半に物語が新たな展開に
入ってすぐ、否応なく「3.11」の被災者に思いが行く。
「3.11」以前において、被災されることになる人々を、
災害が予想できたなら誰だって事前に救いたいと思う。

物語だからどの作品にも矛盾点や不思議な不可解な点は在る。
この作品だと「死亡者名簿」の中の件と、
「偶然、防災訓練があり、奇跡的にほとんど助かった」
とする点はよく解らなかったが、ラストシーンを考え併せると、
「君の名」を知らない多くの助けられなかった人々を、
物語の中では助かった、助けることができた物語として設定
したのかもしれない。

「忘れたくない人」、「忘れたくなかった人」、
「忘れちゃダメな人」
という言葉はズシンと来るが、現実にはこの国では、
「3.11」を忘れたかのように原発再稼働に向かい、
避難所生活者の報道より、毎日のように4年も先の
東京オリンピックのことばかり報道されている。
反吐(ヘド)が出るほどに。

大ヒットはめでたいが、これを観た特に若い人たちが、
特定の「忘れてはいけない異性」だけでなく、
大震災での死者や被災者、イジメや過労での自殺者や、
紛争地域の人々をも「忘れない」という思いに至るなら、
この映画の価値は倍加することだろう。

逆に言えば、そうでないなら、
「ちょっと印象的な映画を観たね」という「思い出」で
終わってしまうかもしれない。それは観た人次第だろう。

https://www.youtube.com/watch?v=3KR8_igDs1Y
https://www.youtube.com/watch?v=k4xGqY5IDBE
http://www.kiminona.com/index.html

2016年12月13日 (火)

長淵剛さんのメッセージを支持する

長淵剛さんの熱いメッセージ
7日放送のFNS歌謡祭で最後の歌った長淵剛さんが
「乾杯」を歌い出す前に置いたセリフ=熱いメッセージが
話題になっている。
これについては色々な意見があるだろうが、
長淵さんらしい、長淵さんにしかできない果敢なアクション
であり、私はその内容も含めて積極的に支持する。

  以下は全文。

「アメリカ大統領に誰がなろうとも 凶と出るか吉と出るかって
 そりゃ俺達次第じゃねぇか。
 今日もマスメディアの誰かが無責任な話ばかりしている。
 正義のツラをして知ったかぶりしている奴の言う事に
 耳を傾けている俺。
 これ以上答えのねぇ話なんか聞きたかねぇ。

 歌の安売りするのも止めろ-!。

 日本から歌が消えてく。日本から言葉が消えていく。
 自らの言葉をつむぐ歌い手たちが群れをなして
 魂の歌を産むならば、
 俺たちは歌によって正しい道を見つける事ができるのに。

  「ウ・タ・ヨ・ノ・コ・レ」
  「ウ・タ・ヨ・ノ・コ・レ」

 俺たちの東北、仙台、俺たちの九州、熊本、そして
 福島も頑張ってんだ。

 オリンピックもいいけどよぉ、若者の貧困、地域の過疎化
 どうする?
 騙されねぇぜマスコミ、騙されなぇぜヒットチャートランキング、
 騙されねぇぜ ワイドショー。

 ところで、けなげな少女の瞳が今日も
 銃弾に打ち抜かれていく。
 岸に倒れた名も無い兵士は母の名を呼んで死んだ。
 アジアの隅に追いやられてきた しなびきったこの島国で
 屈辱の血ヘドを吐きながら今日も俺は歌う。

  「乾杯 今君は人生の~」

https://www.youtube.com/watch?v=Yckc8Yg1OnY
https://www.youtube.com/watch?v=F2q0_HFmQOg

2016年12月 8日 (木)

真珠湾 謝罪すべし

安倍総理、真珠湾訪問

 「謝罪」したほうがいい。

「アメリカ人は謝らない種族だろうと、日本人は謝るべき
 ことに対してはちゃんと謝りますよ」という「違い」を
 示す意味からも。

それはともかく、安倍総理の真珠湾訪問を画期的などと
言うが、むしろ、これまでの歴代の総理が誰1人として
訪問して来なかったことこそ驚きだ。

日米同盟、日米の絆は固い、などと言いながら、
そんなこと(=真珠湾訪問)すらこれまで実現できないで
来た「絆」って、いったい何だろう?

2016年12月 7日 (水)

逃げるは恥だが役に立つ のユニークさ~他の番組のパロディ挿入

逃げるは恥だが役に立つ 第8話 2016年11月29日

「逃げるは恥だが役に立つ」に挿入される別番組のパロディ

「逃げ恥」が面白いのは、ユニークな設定と出演者の妙が
素敵であるというだけではない。
各回に必ず挿入されている「別の番組のパロディ」という点でも
ユニークなのだ。

これまでは「情熱大陸」など同じTBSの番組が主だったが、
この前回11月30日放送の第8回ではとうとうテレ朝の
「朝まで生テレビ」をもじって「あくまで生テレビ!」として
挿入された。

題材は「激論!働く女性の育児問題」
 (下記映像の22分ほどから)

このように、「ラブ・コメディ」といっても、これまで各局で
見られた「ラブ」の部分がメインというより、
セリフの速い言い回しを含めた展開から、
むしろ「コメディ」面を強調した番組である、という点で、
「TBSの余裕」さえ感じさせる作品となっている。

https://www.youtube.com/watch?v=X5baR_4IFhg

2016年12月 5日 (月)

映画 この世界の片隅に~クォリティの高さ日本アニメ史上の金字塔的作品

11月12日の公開以来すこぶる評判の良い、評価の高い作品。
ネットでも絶賛のコメントが多数拡散している話題急騰の
アニメーション映画を観たが、確かにクォリティの高い映画だと
思う。

小林秀雄は「美は人を沈黙させる」と言ったが、観終わって
「本物」に出会った感慨から沈黙を余儀なくされるので
「美」を「ホンモノ」と置き換えた表現がこの映画に当てはまる
評価だと思う。

こうの史代さんの原作、片淵須直監督のこの作品は、
戦時下に入っていく広島市や呉市を舞台にしているが、
声高に表立って「反戦」を叫んでいるわけではない。

「すず」という純粋無垢な女性を取巻く人々の日常の
生活を~原爆投下直前まで確実に在った広島市内の
商店などを含め~徹底した取材に基づき描き出す
というディティールの丁寧さ、物語を創り織りなしてゆく
手法の誠実さにおいて、
日本のアニメの頂点を極めたと言える作品。
海外のどの映画祭に出展しても高い評価を受けるに
違いない作品。
今後、後世まで語り継がれていくに違いない作品だと思う。

アニメでありながら、いわゆる「中抜き」しない、
細かな動作が徹底されて人物が描かれる。
「ボーッとした、おっとりした性格」と設定された「すず」が
広島から結婚により呉市に転じて8月6日の前後の
日常生活、すなわち、毎日の家族との食卓だったり、
食糧が無くなっていく中の工夫や、空襲警報や防空壕での
状況も含めて、それらが丹念に描かれている。

原爆投下直前ということでは、長崎を題材にした
黒木和雄監督の「TOMORROW明日」を連想するが、
アニメならではの~しかし、これまでアニメでは
スピード感を出すために「中抜き」によりカットされてきた
 ~人間の1つ1つの動作や、木々の葉の揺らぎなど
自然の情景などが細やかに描かれる。

そして、当時アジア有数の軍事工場が在った呉市では、
しだいに空襲が増してくるなど、否応無く戦時体制
としての緊迫感が増していくにつれ、
劇場で観ている人達はいつのまにか、当時の街の人達の
中に引っぱり込まれ、米軍の空爆、焼夷弾投下、
機銃掃射などを、まるで、あのときあの場で経験して
いるかのような臨場感を有することで、
結果的に反戦映画と言える内容となってはいるが、
親族らが亡くなった終戦後の厳しい状況においても、
それでも生きていかねばならない姿も描かれており、
なぜ戦火で親族を含む多くの人々が犠牲になっていった
のか、という点に関しても、
矛盾や不条理を感じ取ってしまった「すず」の
「ぼーっとしたまま死んでいきたかったよ」
と叫ぶシーンに収斂されるかたちで描かれている。


論者の中には、この作品について、
「仮に「君の名は」を10年に一度の秀作と褒めるとするなら、
 「この世界の片隅に」は100年に一度の大傑作だ」
とまで褒める人もいる。
なおその人は公開から2週間の間で3回観たという。

100年はともかく、そういう「次元が違う」とまでの
絶賛が飛び交うような高い評価が巻き起こる作品
というのは、確かにこれまであまり記憶に無い。

11月12日に全国63館よりスタートしたが、
SNSなどの口コミで「この映画を観てほしい」、
「この映画をまた観たい」と評判が伝わり、
3週目には82館に拡大され、4週目の12月4(日)には
公開館数87館。年末年始も順次上映劇場を拡げ、
当初の3倍近くの約180館での上映が決定している
という。

「すず」の声を演じた、のん(能年玲奈)さんは、
「あまちゃん」で人気を獲得したのに、
事務所の問題とか色々あったようで、一部のマスコミ
からなぜか「叩かれた」のはとても可哀想だったが、
いみじくも彼女はこの作品で永遠に名を残すことになった。

「人生は悪いことばかりではない」という真実は、
「のん」さん自身においても、「この世界の片隅に」に
おいても、まさに重要なテーマと言えるだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=kczb7IJJg0g

11月12日、全国63館よりスタートした本作。3週目には82館に拡大され、全国動員ランキングは6位に浮上、4週目の12月3日(土)、4(日)は公開館数87館、
この映画をみてほしい」「この映画をまたみたい」という熱が、日本全国へますます拡がりを見せている本作。今週末からは90館に拡大、年末年始も順次上映劇場を拡げ、累計で当初の3倍近くの約180館での上映が決定している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161206-00000016-cine-movi

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