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2016年12月26日 (月)

明治大学交響楽団 第93回定期演奏会    「英雄の生涯」

R・シュトラウスの「英雄の生涯」を演奏できるハイレベルな
社会人アマオケは私がざっと思いつくだけでも7つか8つある
から、全国各地にはおそらく15前後はあるだろう。
逆に言えば、何百とあるだろう国内のアマオケの中でも、
この曲を演奏できるのは、ごく少数に限定される、
ということだ。

学生の場合、音大オケなら今の時代ならどこのオケでも
「普通に演奏できる」に違いないが、
一般大学単独のオケとなるとそうはいかない。

高いハードルは2つ。コンサートマスターのプロ級の腕前、
および難易度の高い複雑で大規模な曲をこなせる高度な
合奏力。この2つが無いとどうにもならない曲だ。

その曲に挑んだ明治大学交響楽団の第93回定期演奏会(後半)を
すみだトリフォニーホールで聴いた。指揮は中田延亮(のぶあき)氏。

先述のとおりハイレベルな社会人アマオケはたまに演奏する。
最近では「ザ・シンフォニカ」の演奏をやはり同ホールで聴いた。

学生オケで記憶にあるのは、1979年だったか、
ジュネス・ミュジカルが演奏したが(そのときのコンマスは今、
ザ・シンフォニカに在籍されている)、
ジュネスは一般大学の選抜合同チームという臨時編成オケ
なので、単独の団体ではないから単純に比較できない。
少なくとも私は一般大学オケ単独によるこの曲の演奏は
初めて聴いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
素晴らしかった。コンマスもなかなか良かった。
「なかなか」という点を詳しく言うなら、
プロオケのコンマスレベルとは言えないし、
音大生ならもっと弾ける人は多々いるだろうけれど、
一般大学オケでこれくらい弾ける人は少ない。
なかなかの力演で見事だった。心から拍手を送りたい。

全体的にもすこぶるハイレベルな演奏で、
特にホルンソロを含む金管楽器群の完成度の高さは
音大オケのそれと遜色ないほど見事だった。

細かい事を言えばむろんある。
一気呵成過ぎるかも、とか、しっとりとした場面でのフレーズを
もっと丁寧に等々。

それでも、そのひたむきで熱く果敢に攻めていく姿勢と
完成度の高い技術に打たれる。
他団からの賛助は2割ほどいるようだが、
プロ奏者はハープ奏者だけという点も驚きだ。

一般大学の学生オケも とうとうこのレベルに来たのだ、
という感慨とともに感涙を禁じえないほど
強く深く感銘を受けた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
40年ほど前に東大オケがマーラーの6番をやり、
柴田南雄さんが多少の皮肉も含めてだけど褒めたり、
早大オケがベルリンで「春の祭典」を演奏して
アマオケコンクールで優勝したり、
「一橋大学管弦楽団の第九、と言えば
 ベートーヴェンではなくマーラー」、というくらい
マーラーの9番をお家芸としている等、
幾つかのエポックメイキング的に称賛され語られるオケ
とその演奏はあった(ある)けれど、
今回の明大オケによる「英雄の生涯」もその中に
入れてよいものだと思う。

繰り返しになるが、全体的には何も言うことが無いほど、
申し分ない演奏で見事だった。

指揮者の中田延亮さんは、10月に俊友会管弦楽団を
振るのを聴いているが、メリハリのよい情熱的な
棒を振る人なので「英雄の生涯」には向いていたと思う。

なお、演奏曲は他に前半、
ヴェルディの歌劇「運命の力」序曲と、
チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」が演奏
されたが、私は仕事の関係で間に合わなかった。
今回は偶然入手したチラシ(フライヤー)で演目に
「英雄の生涯」とあるのを見て驚いて会場に
向かったので、十分満足できた。

最後にもう一度。素晴らしい演奏でした。
お疲れ様でした。
http://imggakudan.snacle.jp/images/gakudanevent/meioke_meioke/geventb96f7276.jpeg

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