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2016年8月31日 (水)

ベラ・チャスラフスカさんを悼む

ベラ・チャスラフスカさんを悼む
驚いた。本当に悲しい。
歴代女子体操選手の中で最も有名な、コマネチ以降のアクロバット時代に移る前、女子体操がまだ優雅さを競った時代の最後の大選手だった。

メキシコ五輪直前に起きたソ連のプラハ進行、結婚後は家族に起きた悲劇やそれに起因するだろう自己の体調不調等、政府との対決を含めて激動の人生だったと拝察する。

世界中のファンがあなたに哀悼を捧げるでしょう。
永遠の名花、さよなら
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160831-00000068-jij-spo


ベラ・チャスラフスカさんに捧ぐ~クチンスカヤの気持ちに寄せて
私は2007年2月11日付けでブログに「君はクチンスカヤを覚えているか? ナターシャに恋して」という文を書いた。
クチンスカヤの今でも忘れ難い可憐さに子供心をも揺さぶられたゆえ、懐かしんで書いたのだが、文の後段は彼女がライバルにして友人だったチャスラフスカさんについての思いを記したのだった。
後述のとおり、文の最後にこう書いた。

「ベラ・チャスラフスカとナタリア・クチンスカヤ。1960年代後半の女子体操界を、人気実力ともに文字通り2分した2人の「メキシコ後」の人生は、ある意味では対照的ではある。2人に間違いなく存在する友情と、国家を挟んでの微妙な感情は、東欧の歴史をそのまま表出させもする。ナターシャとベラは、再び会える日が来るのだろうか?それを心から祈りたい」

ナターシャは生前のベラに会えたのだろうか?

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以下はブログ文の抜粋;URL全文参照
メキシコ五輪大会の直前に、プラハの春の封じ込め策としてソ連軍がチェコに軍事介入。女子体操選手らはライバルとはいえ、五輪前までは仲良く話せる状況だったが、一変。
メキシコではチャスラフスカをはじめ、チェコチームの誰1人としてソ連チームに話かける人はいなかったという。

ナタリア・クチンスカヤ(以下、ナターシャ)は言う。
「私はベラをライバルと思ったことは一度もありません。尊敬すべき選手としてずっと敬意を払ってきました。テクニックもパワーも表現力も何もかも優れていた。私は彼女のことが好きなのに、メキシコのときは(ソ連のチェコ侵攻のことがあり)口をきいてくれなくて・・・」。
「どうしていいか判らなかった。彼女は政治にかかわる人で、私は違う人間なんだと思いました。でも、当時も私が嫌われたのだとは思いませんでしたし、今は彼女のあのときの気持ちが理解できます」。

メキシコ後、1986年にモスクワで開催された選手権で2人はともに審判員として再会し、短い立ち話しではあったが、やっと近況を語り合えたのだった。そして、その後、ベラに「事件」が起こる。

日本のテレビの特集ではあったが、ナターシャは単身プラハに行き、ベラに会おうと試みている。事件の判決直後ということもあったためか、ベラは誰とも会いたくないという心境にあり、このときは会えなかった。
「ベラ・チャスラフスカ~最も美しく」の著者、後藤正治氏が今はアメリカで暮らしているナターシャを訪ねた際、ナターシャは後藤氏に「ベラに会ったら渡して欲しい」として、夫と写る自分の写真を託し、コメントを添えた。
「愛するベラ。すっかりご無沙汰しています。私は今、アメリカに住んでいます。顔はこんな感じ。横にいるのが夫です。後藤さんと今、あなたのことなど、いろいろなお話をしました。お元気で。いつか会えることを楽しみにしています。 ナターシャより」
ベラ・チャスラフスカとナタリア・クチンスカヤ。1960年代後半の女子体操界を、人気実力ともに
文字通り2分した2人の「メキシコ後」の人生は、ある意味では対照的ではある。2人に間違いなく存在する友情と、国家を挟んでの微妙な感情は、東欧の歴史をそのまま表出させもする。
ナターシャとベラは、再び会える日が来るのだろうか?それを心から祈りたい。
http://susumuito.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/__f758.html

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「2020年は雲の上から手を振ります」~チャスラフスカさん~朝日新聞からの要約

うつ病から治り、東日本大震災の被災地も訪れた。
プラハの街を歩けば今でもサインを求められる人だったが、講演やイベントでも出演料は受け取らす、国から与えられた1軒家を人に貸し、その収入と年金で、6畳ほどのアパートの部屋に暮らした。数々のメダルはベッドの下の箱の中だった。

2020 年の東京五輪が決まった際は自国の事のように喜んだ。昨年、10時間に及ぶすい臓ガン手術。その後、肝臓ガンも見つかり、医師から余命宣告を受けていた。
2ヶ月前に会った朝日の記者には、20kg痩せた体ながら笑顔で「東京五輪は雲の上から日本の皆さんに手を振ります」と語ったという。

彼女のメルアドは「sakura1964@~~」。
1964年の東京五輪での来日以来、日本を愛し続け、また日本人を含む世界中のファンから愛された名花は逝った。

五輪全体

2016年8月27日 (土)

オーケストラ アンサンブル・フリーEAST 第6回演奏会~武満徹「系図」-若い人たちのための音楽詩-

8月27日(土)の午後は、オーケストラ アンサンブル・フリーEASTの第8回演奏会を小金井宮地楽器ホールで聴いた。
きっかけは、21日に同ホールで(前回第3回でご紹介した)やっとかめ室内管弦楽団を聴いた折、ホールで配布されたフライヤー(チラシ)を見ると、演奏曲目に、武満徹の「系図」があったことだった。

初めて知ったオケだが、関西で活動しているアマオケのオーケストラ アンサンブル・フリーが、東京では「EAST」を付し、オーケストラ アンサンブル・フリーEASTとして、気鋭の作曲家に作品を委嘱し、初演する活動をしてきている、という。

この日の演目は、

指揮 浅野亮介
1.バッハ(シェーンベルク編曲) 前奏曲とフーガ 変ホ長調「聖アン」

2.プロコフィエフ 交響組曲「キージェ中尉」

 (休憩)

3.辻田絢菜 Collectionism Ⅶ/QUN for orchestra(委嘱作品・世界初演)

4.武満 徹 系図-若い人たちのための音楽詩-
      Family Tree - Musical Verses for Young People -
     語り 浜辺美波  アコーディオン 中村大史


もっとも、私は所用で前半は間に合わず、後半のみ拝聴した。

辻田絢菜さんの新作について
3の辻田さんの委嘱新作はリズミカルで色々な工夫はあったが、
特に感銘を受けることはなかった。
ただ昨今の若い作曲家の作品は総じて、ひと昔ふた昔前のような
無機質感を主体とするような傾向は無くなり、
とても素直に表現しようとしてきている点は好ましい傾向に想えるし、この作品は感じられた。


武満徹の「系図」
1992年に、ニューヨーク・フィルハーモニックの創立150周年を記念として委嘱された作品で、私には思い入れがあり、ブログにもたびたび書いてきた。

~作品についてのおさらい~
初演は1995年の4月20日、レナード・スラットキンの指揮、ニューヨーク・フィル、サラ・ヒックスの語り(もちろん英語版)。
日本では、直後、当時16歳だった女優の遠野凪子の語り、岩城宏之の指揮、NHK交響楽団によって放送初演の形式で行われ、コンサートステージの初演は、同年9月7日に松本文化会館で、遠野凪子の語り、小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラの演奏で行われた。

語り部分は、谷川俊太郎さんの詩集「はだか」の中から、武満自身で6篇を選出して再構成したもの。なお英訳はウィリアム・I・エリオットと川村和夫が行った。

語り手は、12歳から15歳の少女が望ましい、と武満は語っているが、後述のとおり、現状唯一の例外として、岩城宏之さんがベテラン女優の吉行和子さんを起用して話題になった。

 「CDとしては」
小澤征爾指揮+サイトウキネン+遠野凪子(1997年録音)
岩城宏之指揮+オーケストラ アンサンブル金沢+吉行和子(2004年の録音)

 「TV放送としてしては」
1997年6月の演奏で、デュトワ指揮+NHK交響楽団+遠野凪子
今年6月12日にEテレで放送されたスラットキン指揮+NHK交響楽団+山口まゆ
がある。

感想等
初演当時から魅了され、CDでもライブでも機会ある都度たびたび聴いてきた。
ライブでは2008年1月18日、沼尻竜典指揮+東京都交響楽団+語り=水谷妃里(ゆり)さんで聴き、今年に入っても、山田和樹さんによる武満&マーラーチクルスの2016年1月30日、山田和樹指揮+日本フィルハーモニー交響楽団+語り=上白石 萌歌(かもしらいし もえか)さんによる演奏を聴いたし、感想をそれぞれブログに書いている。

私が所属し活動している学習院OB管弦楽団でも私を含む一部の団員が岩城宏之さんに懇願し、演奏しよう、というところまで話は進んだが、聴き易さと反比例して非常に高度に書かれているため、「またいつか演奏しよう」ということで延期になった。実現せぬまま岩城さんが他界されたのは本当に残念だった。

なお、岩城さん自身、この作品をとても気に入っており、室内オケで常任だったオーケストラ アンサンブル金沢でも演奏できるよう、自ら室内オケ用に編曲されたほどだった。そして前述のとおり、10代の女性ではなく、吉行和子さんを起用してレコーディングやライブを行った。
もっとも、私はやはり10代の女性によるナレーションが良いと思う。
オーケストラ アンサンブル・フリーEASTの演奏


前置きが長くなったが、このオケによる演奏は非常に美しく上手く、プロオケによる演奏と大差なく申し分なく素晴らしい演奏だった。

ナレーターの浜辺美波さん(素敵な名前だ!)は、
2月に聴いた上白石さん同様、抑揚を抑えた控えめで落ち着いた語りで、声自体も美しく素敵だったが、1点だけ、「お母さん」の中の、「ハイ、また飲んでます」のセリフはもっと明るめに、開き直り感をもって言って欲しかった。

それにしても何度でも聴きたい曲。会場を出るときも、初めて聴いたと想われる若い男女が「武満っていいね」と語っていたのも印象的だった。

https://www.facebook.com/EnFreeEast/photos/a.622572064488833.1073741825.622571697822203/1113941148685253/?type=1&theater

TV放送された「系図」の演奏
デュトワ指揮NHK交響楽団~1997年6月18日の演奏
遠野凪子さんは後年「男好き」でも有名になり驚いたが、
これはまだ清純な頃?のナレーション
https://www.youtube.com/watch?v=UtZHroFxbg0

TV放送された「系図」の演奏(放送日=今年6月12日)
スラットキン指揮+NHK交響楽団+山口まゆ
NHK Symphony Orchestra  Conducted by Leonard Slatkin
narrator:Mayu Yamaguchi  April.22.2016
https://www.youtube.com/watch?v=clYVGB1xwmI

蓮舫氏「大好き」と「つまらない(男)」の間に~侮辱発言と不可解な女心

女性はよく「話をしていて面白い男性が好き」とか何とかよく言う。
民進党の次期代表候補の蓮舫さんが、現代表の岡田克也氏に関するコメントで、「大好きだ」としたうえで、「1年半いっしょにいて、本当につまらない男だと思った」とコメントしたという。

確かに失礼ながら岡田氏はTVで見、発言を聞く限り、男から見ても「固ブツな、真面目過ぎな、一時代前的な男性」というイメージはある。
参院選挙前だった か各党首を順番にクローズアップするTV番組を見ていたら、医師である誠実で優しそうな奥さんに対して「お殿様的な」事を言うシーンもあった。

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それはそれとして、蓮舫氏。
世の中には、居酒屋での友人との語らいや、家で家族には言ってよいが、公人として発言したらマズイでしょうという言葉は絶対にある。
およそ、男にとって「つまらない男」という評価、表現、言われ様は、最大の侮辱だと思う。
それを彼女は「公の場」で言ってしまった。
蓮舫さんはしきりに反省し、岡田氏にも電話で謝罪されたようだけど。

女性はしばしば男性に対し、
「その発言は女性蔑視だ。女性差別だ」と言う。
しかし今回の蓮舫氏の「公の場での」発言は、
信じ難いまでの男性に対する侮辱であり、男性蔑視発言だ。

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それはそれとして、実は彼女のこの発言で最初から違和感があるのは、今述べてきた様な理屈的な面のことではない。

そもそも私には、異性を「大好き」とした上で、その異性のことを「つまらない異性」と言う、その理屈、否、「心、感情」が理解できない。

「大好き」と「つまらない」がどう結び付くのか?
この非論理性、論理破綻こそ女心の象徴、本質かもしれない。そう思えてくる。

このほとんど語彙矛盾に近い併置を色々強いて想像すると、例えば、「カネや権力や地位があり、顔などの見た目や家柄が良い、などのことがあるから、好き」だ けれど、「恋愛は対象外」とか、そういうシニカルな、極端な解釈しか思いつかない。
もちろんここで言う「恋愛対象」は一般論であって、蓮舫氏が岡田氏にど う、ということではない。

上手く説明できる女性がいたら(むろん男性も可)ぜひ説明して欲しいものだ。
やはり、「女心は解らない」。謎だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20160823-00000043-jnn-pol

追記
自分に対しての「つまらない」は謙遜とかテレとかが含まれるが、他者に対しては普通は(公の場では)なかなか言えない言葉だ。
係る言葉を安易に使うのは「言 葉」に対する感性、言葉と感情と、それを聞いた人がどう思うか感じるか、に対する感性、想像力が欠如しているからだと思う。

私だったら女性に対して「つまらない」という形容詞は絶対に使わない。
「死んでも使わない」と思う。
「もっと言い様がある」と思うので。
それは男性に対しても同じだ。

例えば、演奏においては、私は「つまらない演奏」とは言わない。
言われたほうは「意味が解らないだろう」からだ。

具体的に「どうこうだった」と言うように心がけている。
「リズムに愉悦感が感じられなかった」とか、
「形式的表面的な演奏で、熱とか冒険とか魂とかをまるで感じなかった」とか、何か添えると思う。

一般においても、「細かい人、口ウルサイ人、人をやたら非難する人、ずうずうしい人」等々、具体的に言うべきだろう。
その後で、「でもそのくせ面倒見が良くて涙もろいんだ、だから憎めないんだよね」とか言われたなら、「好き」という意味が理解できるが。

とにかく「つまらない」は「簡単に使えるがゆえに危険な言葉」 だと思う。

私が係る表現を嫌うのは、「つまらない~」の一言であたかも全人格が否定されてしまうような印象を受けるからだと思う。

誰にでも面白い面とつまらない面があり、比重が人によって違うだけだと想うのに、「つまらない~」の一言で、「つまらない」部分を拡大することで、良い部分、面白い部分さえ含めて否定してしまうような安易な言葉に想えるからだ。

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蓮舫氏「猛省しています」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160824-00000542-san-pol

岡田氏「妻から言われればショックは受けるだろうが」
妻から(こっそり、知らないところで)言われている人、いるんだろうなあ
 By 熟年離婚相談委員会
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160825-00000537-san-pol

岡田代表の独り言を想像すると
「つまらない男、か~。民進党辞めて吉本に入るか」
  by 私

2016年8月23日 (火)

朝日新聞がスポーツ新聞に勝った

驚きの朝日新聞朝刊~スポーツ新聞を凌駕
23日、朝からコンビニの数店で朝日新聞が激減しているのに気づいたが、理由が判った。
1面表紙と裏表紙の全2面を使って「41の輝き」として五輪メダリストの写真を一挙掲載しているのだ。

スポーツ新聞でもここまではやらないだろうという徹底さで驚いた。
とても印象的で、売れるのが理解できた。

売れる企画、デザインとはこういうことをやる、という好例だと思う。
スポーツ紙の社員らにしたら相当な衝撃だと思う。

http://rakuma.rakuten.co.jp/item/f4972446510812578895

2016年8月22日 (月)

やっとかめ室内管弦楽団第3回演奏会     とても優秀な弦に驚く

やっとかめ室内管弦楽団というユニークな団名の
オケの第3回演奏会を小金井宮地楽器ホールで聴いた。
指揮は、ベルリンのハンス・アイスラー音大に留学中の
 沖澤のどかさん。

「やっとかめ」というのは名古屋弁で「久しぶり」という意味
とのことで、名古屋で学生オケを経験し、今は東京周辺に在住
する老若男女が集まって結成され、今回3回目の演奏会を開催。

後述するが特に弦が優秀なので、名古屋の音大出身者が
多いのかと終演後、沖澤さんにきくと、
一般大学での学生オケ経験者が主体とのこと。
プロに近い活動をされている人も何人かいるようだが、
基本的にはあくまでもアマオケ。
ヴィオラのトップなど、70歳以上と想える女性奏者が
キチンと弾かれているなど、年齢幅も広いようだ。
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1曲目のメンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」から
直ぐ、オケの特に弦の優秀さに驚く。
室内オケといってもヴァイオリンの1stが12人、2ndが11人、
ヴィオラが9人、チェロが6人、コントラバスが4人と、
特に高弦は人数的にも大オケに近い人数で充実していたが、
人数だけでなく、トップから一番後ろまで、縦線も遅れず
キチンと揃い、音の粒、均一性においても一糸乱れぬ演奏で、
とても感心した。

非常に優秀な弦楽器群のオケ。 弦に限れば、
都内に数多あるアマオケの中でも10指に入るのでは?
と想った。

2曲目はモーツァルトの名曲、クラリネット協奏曲。
この曲をライブで、それもアマオケで聴く機会は滅多に無い
ので、とても楽しく聴かせていただいた。
独奏者は長くハンガリーで研鑽され、同地で実績を積んでいる
豊美恵さん。
初めて聴いたが、アンコールのジャンジャンによる
フランス民謡「月の光」に基づく変奏奏曲も含めて
闊達にして品の良さがある演奏だった。

弦も先述のとおり巧いのだが、
愉悦感がもっと出てくるといいなと思った。
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休憩を挟んでの演奏はブラームスの交響曲第2番

沖澤さんは基本的には速めのテンポをとったが、
第1楽章ではテンポも微妙に変化を付けるなど
工夫が見られた。
練習記号Eの118小節からはややテンポを上げたし、
理解できるが、弦がやや前のめりになったのは惜しい。

具体的には1拍めの8分音符(あるいは16分休符)が
短すぎる。
2拍めの符点4分音符のアクセントを強調したかったかも
しれないが、1拍めの「溜め」が足りない。
後半に同じ音型が出る386小節からは今度は
ティンパニが加わるので、ティンパニ奏者がリズムを
正確に叩いていて、この音型でのフレーズが修正されて
いた。
ティンパニは第4楽章などもとても上手く叩いていて
優秀な奏者だった。


弦以外で優秀と言うと、
ブラームスで第1を吹いたホルン奏者で、
第1楽章の冒頭も、同終わり近くのあの美しい場面
 ~455~477小節~も、とても上手く吹いたし、
他の楽章も含めて全て立派な演奏だった。
とても良いホルン奏者。

第2楽章は速めのテンポで、このテンポだと弦が
優秀でないとキツイが、このオケはどんな高音でも
正確な音程と粒の揃った音よるアンサンブルで
終始見事だった。

ただ、冒頭からのチェロの6人での音量を考えると、
コントラバスやファゴット、チューバなどによる冒頭数小節間の
和音進行は、やや音が大き過ぎたと思う。

第3楽章でも、3拍子から2拍子のPrestoに変わる
33小節などは、リズミックな音型なのに
案外音がボヤけてしまいがちなのだが、
ここでこそ、このオケの弦の優秀さが際立ち、
極めてカチッとした、しっかりとした音で開始され
見事だった。

第4楽章は終始熱気のある演奏で、愉悦感が満載
だったし、コーダでの一層の追い込み、推進力も見事で
とても良かった。

まだ知られていないオケ~私も沖澤のどかさんとの
ご縁からその存在を知ったオケ~だが、
とても優秀なので、今後一層期待できるし、
知られて欲しいオケだ。

なお、オケの配置は、沖澤さんではなく、
オケ側の希望で対抗配置をとっての演奏。
私は対抗配置はぜんぜん良いとは思わない。

沖澤さんに聞くと、
「面白さはあったが、やり難さ、難しさはあった」
とのことだった。

2016年8月20日 (土)

陸上男子400メートルリレー銀メダルは歴史的快挙

朝原宣治さんには申し訳ないが、銅を取った北京大会は
アメリカを欠いていたので、世間が騒ぐほどの快挙とは
思わなかったが、今回の銀メダルは、アメリカを押さえ、
ジャマイカに次ぐ2位は歴史的な快挙だと思う。

http://rio.headlines.yahoo.co.jp/rio/hl?a=20160820-00000044-mai-spo.view-000


参考記事
その1~男子陸上400mリレー銀 綿密な戦略 最高の結果
「鍵は第3走者。スタートから徐々に加速する第1走者と違い、
カーブを高速で回る走力が必要となる。
勝負が懸かるアンカーは気が焦るため、
予定より早く飛び出す可能性があり、それに追いつく
一瞬のスピードも求められる。
日本はここに両方の能力を備える桐生を配置した」とある。
http://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20160820/k00/00e/050/223000c

その2~男子陸上400mリレー銀 磨いたバトン技術で銀獲得
http://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20160820/k00/00e/050/249000c

2016年8月19日 (金)

バドミントン女子ダブルス&シングルス

ライブで観たバドミントン女子ダブルス決勝戦
~「リードされたとき伊調さんを思い出した」(髙橋選手)

シングルスの奥原選手の戦いも観たが、
深夜に行われたダブルスもライブで観た。

デンマークチームに対し、髙橋礼華&松友美佐紀のタカマツ組は
第1セットは接戦で敗れ、第2試合は完勝。

しかし第3試合は立て直ししてきたデンマークに16-19と
3点ビハインドと追い込まれ、流れは相手チームに。

そこから5連続得点で逆転し、
日本バドミントン界初の金メダルを獲得した。

髙橋選手は、
「リードを許した場面では伊調さんが逆転勝ちしたのを
 思い出した」と語った。

眠たかったが起きていた甲斐はあった。
http://rio.headlines.yahoo.co.jp/rio/hl?a=20160819-00000074-spnannex-spo

なお、デンマークの2人は、試合中、ピンチでも笑顔があるなど
表情が印象的だった。
表彰式後、タカマツがTVインタビューを受けているとき、
後ろを通り、「ハーイ、サンキュー」と声をかけたシーンは
確かデンマークの2人だと思うが、なかなか素敵なシーンだった。

表情といえば、タカマツ組も試合中、笑顔はあったし、
松友選手も16-19では、
「負けたかなと思いながらも、最後に自分たちの
 良いところを存分に出して戦おうと思った。
 そういう意味では追い込まれていても楽しかった」
と語ったのも印象的だった。

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シングルス準決勝は、世界ランキング6位の奥原希望選手が
ランキング10位ながら、前回大会の銀メダリストに勝って
勢いに乗るインドのブイシンデュ・プサルラ選手と
対戦して負け、3位決定戦に回り、
対戦相手の中国の選手がケガによる棄権をしたため、
シングルスでは史上初のメダルとなる銅メダルを獲得した。

準決勝戦はTVで見ていたが、長身で美人のプサルラ選手が
絶好調で、これまでの2人の対戦成績は4戦して3章1敗と
奥原が勝っているが、
この日は終始完全にプサルラのペースで圧勝と言えた。

なお、決勝戦では世界ランク1位のカロリナ・マリンが
プサルラに勝って金メダルを獲得したが、
奥原は今年3月の全英オープンでマリンに勝っているなど、
相性が良かっただけに決勝での対決が見てみたかった。
しかし、準決勝でのプサルラは本当に強かった。

吉田沙保里選手~たくさんの沙保里門下生、後輩を育てた偉業こそ金メダル

素敵なコメント~吉田沙保里選手に勝利し、レスリング女子で米国に初の金メダルをもたらしたヘレン・マルーリス選手のコメント
「サオリと試合をすることを長年夢に見てきた。彼女と戦う準備をずっと続けてきた。彼女は私のヒーロー。彼女は最もたたえられているレスラーで、彼女と試合をできたのは本当に名誉なことだった」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160819-00000517-san-spo.view-000
http://rio.headlines.yahoo.co.jp/rio/hl?a=20160819-00000530-sanspo-spo


いろいろな人のツイッター投稿より
kulotowaさんの投稿
「吉田沙保里を破った選手を「アメリカの選手」なんて言わずに、ちゃんとヘレン・マルーリスって覚えてあげようよ。聞くところだと、12歳のときに吉田沙保里 を観て憧れ、両親の反対を押し切って吉田との対戦をしたいためにここまでやって来たんだと。スポコン漫画みたいなストーリーだよこれ」

佐倉さんの投稿
「朝起きてきた息子に、吉田沙保里が敗れた相手が、彼女に憧れてレスリング始めた子だという事を伝えたら「もう、女子レスリングの金メダリスト、全部吉田沙保里が産んだようなもんじゃん!金メダルよりすごいわ!」と言っていて、母ちゃん胸熱」


以下は、私のコメントに戻る

沙保里さん、以って瞑すべし
吉田選手に勝ったヘレン・マルーリス選手は12歳のときに吉田沙保里を観て憧れ、両親の反対を押し切ってレスリングを始め、吉田との対戦をしたいためにずっと続けてきた、という。「彼女は私のヒーロー」とリスペクトされる相手に負けたのはもうこれは運命だ。

現地では1日開けたということもあり、TVでは元気になっていて良かった。いっしょにインタビューを受けた川井選手のこともあるから、「いつまでも私が悲し んでいたら、この子たち(金を取った後輩ら)に対しても悪いので、気持ちは落ち着いてきました」と語っていた。日本からも「泣かないで。ありがとう。堂々 と帰国して」等々、たくさんの応援メッセもいたったようで落ち着いたようだ。
仲の良い澤穂希さんもVTRで同様のメッセを送っていた。


吉田沙保里様
残念さ悔しさを共有するのもオリンピックにおける国民の醍醐味です。
胸を張って帰国されたし

現代の吉田学校校長~沙保里さん
吉田学校といえば、戦後間もない吉田茂体制を支える国会議員のグループで、池田勇人、佐藤栄作ら後の首相を輩出したが、
吉田沙保里選手を慕って登坂絵莉選手 は今回金メダルを取り、同じく金メダルをとった土性沙羅選手も直接指導を受けてきたし、階級を2ランク上げて75キロ級に挑戦した渡利璃穏選手は残念なが ら初戦敗退したが、直接指導を受けてきたし、王者敗退の直後にも動ぜず、金メダルを獲得した川井梨紗子選手も指導を受けてきたし、過去にも吉田選手を慕って国際大会で活躍するにい至った選手は多数いるし、今後もどんどん出てくるだろう。

それは国内に留まらず、他ならぬ決勝で勝って金メダルを獲得し た米国のヘレン・マルーリス選手も12歳のとき、2004年アテネ五輪で吉田選手が金メダルを取ったのを見て「自分も」と精進してきた、という意味では、 マルーリス選手も広い意味での吉田学校生徒、沙保里門下生とも言えるだろう。
追記;なお、日本レスリング協会は吉田選手を女子日本代表コーチに招聘する意向を表明した。
http://rio.headlines.yahoo.co.jp/rio/hl?a=20160820-00000526-san-spo


印象的な写真がある。
2013年、吉田沙保里選手とマルーリス選手の笑顔のツーショット写真だ。
ことのとき、3年後のドラマを2人は知る由もない。
けれど、この写真を見ると、マルーリス選手は本当に吉田選手を尊敬していたのだなあ、ということが判る。
吉田さんのお母さんは決勝戦後、報道記者に「そういう選手に負けたなら本望です」と語った。
http://rocketnews24.com/2016/08/19/789555/


それにしても、伊調選手も吉田選手も、「正直、リングに上がるのが怖かった」と語ったのは印象的だった。
絶対王者にしてそうなのだな、と思う。
もちろん2人には四連覇ということや、伊調さんには亡き母親のこと、吉田さんには亡き父親のことに加え、日本選手団の主将ということなど、様々な要因があっての特別な大会だったわけだ。

2016年8月18日 (木)

伊調馨さん五輪四連覇~美しき王者は自分へのダメ出しの天才

伊調馨さん~自分へのダメ出しの天才~美しき王者の凄さとは
伊調さんほど自分に厳しいアスリートがいるだろうか?
これまで国際大会で優勝しても、インタビューで
「おめでとうございます。良かったですね」と言われても
「内容が良くなくて」とほとんどいつも答えている。
勝負の結果より、試合内容にこだわり続けてきた。

インタビュアーもそのへんをよく知っているので、
「今日の試合は何点でしょう?」とたいてい点を問うかたち
でたずねる。すると、優勝したから控えめでも80点くらいは
言うだろうと誰もが想像するが、たいてい、
「40点くらいですね」とか、「25点くらいです」、
なんて答えるときもあった。

「自分の試合内容に満足したことは一度もない。
 これからも100点を取ることはないだろう」
と言い切る伊調さんだからこそ、
絶対王者としてこれまで君臨してきたのだろう。

勝負より試合の「内容」にこだわってきた伊調選手だから
「負けることも勉強になるので気にしな い」とも言い、
今年1月に「13年ぶりに負けた」ときも「新鮮だった」と
語ったが、実際はいろいろと自身のレスロングを
あらためて見直すキッカケとなった ようだし、
亡き母親への思いもあり、
今回のリオはさすがに勝負にこだわったという。

そして、見事に金メダルを獲得し、4連覇決定後も
「試合の内容が良くなくて。全然ダメで。
 でもたくさんの人が皆さんが喜んでくれたので、
 良かったです」と答えた。

それでも、決勝戦での点数を質問されると、
「30点」と答えたという。
これぞ伊調選手だ。

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1月に負けたときは、自身は前向きな材料ととらえたが、
周辺やマスコミは心配したことに当惑はあったようだ。

もちろん、亡くなった母親への思いがあった。
リングに上がる前などで
「こんなに天井を見た大会は初めてだった」、
「(決勝戦での残り数秒という)
 最後はお母さんが守ってくれた。助けてくれた」
と涙ながらに語った。

表彰式のあとも、(表彰台で天井を見たとき)
「母の笑う顔が見えました」と語った。

2016年8月17日 (水)

スマップの解散について批判的見地から考える~ジャニーズ事務所のマネジメントの失敗~5人はマネージャーよりファンこそ大事なはず

スマップの解散について批判的な見地から考える

 【公表の方法と時期における非常識さについて】

まず本題に入る前に、先般の発表の方法だが、突然、深夜、
所属するジャニーズ事務所がFAXをマスコミに送りつけての発表
ということ自体、スマップという存在の大きさに比例も値もしない
極めて非常識なやり方だったと思う。

時期についても、中居正広さんが五輪のTBSの
メインキャスターとして現地から中継する期間であり、
木村拓哉さんが家族とハワイで休養中、という時期。
あまりにも非常識だ。

スマップなら、「スマップという大スター」ならばこそ、
5人揃って直接解散を発表をするというかたちをとるのが
ファンに対する礼儀だろう。
仮にどんなに5人の感情がこじれていても、
それをしなかった事自体、ファンに対する非礼の極みだ。

おそらくジャニーズ事務所という芸能界とマスコミに大きな力を
有している(らしい)事務所による「当該事務所の内部の空気、
体質を象徴している公表の仕方」だったと思う。

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 【マネージャーの存在は確かに大事だろう】~ここからが本題

ビートルズのマネージャーだったブライアン・エプスタインが
若くして死ななければ、ビートルズがあのような後味の悪い
残念なかたちで解散するは無かっただろうと言われている。

確かに1例を挙げれば、エプスタインが生きていれば、
ビートルズファンにとって今でも天敵で憎悪の対象であり続ける
オノ・ ヨーコが~ジョン・レノンは愛しても~あそこまで
ビートルズの活動を邪魔するような介在をしてくることは、
エプスタインは決して許さなかっただろう。
ゆえに 「マネージャーの存在は大事」と指摘した
木村太郎さんは正しい。

今回のスマップの解散の決定は、結局、年初の騒動である
「育ての親」的なマネージャーE氏がジャニーズ事務所を、
同社社長らとの確執により追われる様にして去った後も、
木村さんを除く4人、とりわけ香取さん、草彅さん、稲垣さんの
3人がそのマネージャーを慕い、納得いかない状態が続いていた
ことからのようだ。

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 【マネージャーはそれほど本当に大切なのか?】

今、「マネージャーの存在は大事との指摘は正しい」としたばかリ
だが、それは常に永遠不滅的にそうか?と問われれば「No」だと
想像する。
2つの面から考えてみよう。

1として、まず肝心なのは、<当のアーティストたちに関して>だ。

「マネージャーは重要」だが、いかに重要でも、今や国内だけでなく
政治的には難しい状況にある中国を含むアジア圏で多くのファンを
獲得している大スターたるスマップが、
 「1マネージャー問題という、私的な問題を理由に
  解散が許されるのか?
  それはファンへの最大の裏切り行為ではないか?」、
と問うことはできる。

ビッグになるにつれ、責任も増大する。
そのことをスマップは本当に理解できているのだ ろうか? と、
こういう問題が起きると、そう思わざるを得ない。

 敢えて問うなら、
「そのマネージャーが仮に病気や事故で亡くなったら、
 あなたたちは後追い自殺でもするというのか?」、ということだ。

答えはきっと「No」だろう。
ならば、そんな「中途半端な後追い」により、ファンを見捨てしまう
ほどに、はたしてマネージャーは大事、と言えるのか?

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 【5人のユニットの一員としての個性】

個々の活動においてさえ、ファンは常に
 「5人のユニットとしての1人」 と見ている。
これは個人の有能性を軽んじているのではない。

個々の個性や才能に感じ入っていても、
「彼は「スマップ」という帰るホームがある、そういう
 大事なユニットとしての一員であり、
 それは極めて大事なことなのだ」として見ているのだ。

ビートルズ解散後、それぞれ4人は個々に活動したように、
スマップの5人も同様に個々に活躍はするかもしれない。
俳優や司会等でそれぞれは十分活躍できるが、
では「歌手では?」と問えば、誰についても「No」だろう。
残念ながらスマップの誰一人としてソロ歌手として
やっていけるほどの才は無い。
けれど、俳優や 多彩なタレントとしてはきっと十分に
やっていけるだろう。

しかし結局、ビートルズも、ジョン・レノンの「イマジン」を
ほとんど唯一の例外として、個々の歌手としては格別な
大ヒットもなく、少なくとも「大衆的な、
マスメディア的な観点からは」少なくともビートルズとして
成し得たほどの成功は勝ち得なかったように、
個々が「完全にスマップであったことを忘れるほどに」
活躍できるかどうかは判らない。

むろん、「いつまでも、いい歳してスマップではないだろう」
という皮肉も言われるだろうが、それでもよいではないか。

「ユニットとしてスタートした人気スターは、
 故郷であるユニットをファンは忘れない」。

個別の問題としても、例えば「スマップ×スマップ」の
ビストロの時間が無くなるのはとても惜しいし寂しい。

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【企業経営の観点から見たジャニーズ事務所の対応について】

次に2として、
<会社、すなわちジャニーズ事務所や業界について>の問題だ。

その1つは、
これまでも日本の芸能事務所が「大勘違い」してきた歴史と
現在も歴然と在るといわれる「芸能人よりも事務所が偉い」
という「勘違い」だ。

王様はアーティストであって事務所が王様なのではない。
そんな基本的なことさえ、この国の事務所は理解できずにいる。
自分たちこそ王様と思い込み、人気のあるアーティストさえ
「俺たちの力で簡単に干すことができるんだぜ」
などと、うぬぼれている。

ここで重要な点は「マネジメントの失敗」という点だ。
スマップを実質一手にまとめていたというマネージャーE氏と、
ジャニーズの上層部がどんなに不仲だろうと、
そのマネージャーを社内に留められなかった、
あるいは出そうとした事は、スマップとの関係を考えれば、
いかなる事情と理由があろうと、当該マネージャーを確保して
おくべきだった。

それができなかった、そうしなかったジャニーズ事務所は、
会社の長期戦略的人材確保、コストパフォーマンス等の
マネジメントの面において、経営面で明らかな誤算であり、
大失敗であり、大失策だった。

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 【最後にもう一度、肝心な当人たちについて】

ユニットとしてスタートして成功を収めた以上、
それはある種絶対的な重要性を持つ。
ビートルズがそうだったように、今後もファンは
「スマップ(だった)中居さん、木村さん、草彅さん、
 稲垣さん、香取さん」と見ていくことになる。

現在、スマップの個々のメンバーがどんなに人気があり
成功していようと、ファンは常に「スマップ」を意識していく。

先述のとおり、
「ユニットとしてスタートした人気スターは、
 故郷であるユニットをファンは忘れない」のだ。

それは、個々が
「スマップを脱しきれないとか卒業できない、とかではない」。

5人の個々を認めながらも、「スマップを忘れることはない」
ということだ。
解散と言われている期限までに、
5人がもう少し考えてくれるといいと思う。

  (以上です)

卓球女子&男子~新時代に向かって

女子卓球団体戦
日本-オーストラリア戦。
リオ現地の人々から「ニッポン!」コール。
まあ、扇動しているのは日本人だけれど、五輪ならではではある。


祝 女子卓球団体 銅メダル!
しかも4試合目をストレート勝ちという圧巻でメダルを
決めたのが15歳の伊藤美誠、というのが新時代を象徴する。
直後に号泣大泣きしたのが福原愛さん。
昨日のことがあったから尚更。しかもこの3位決定戦の
第1試合に登場して(結果、自分だけが)負けてしまったから、
喜びは察して余りある。

印象的だったのは、メダルを決めた第4試合が始まる前、
愛さんと美誠さんがアイパッドをのぞき込みながら
真剣に話し、愛さんが美誠さんにアドバイスしている シーン。
あれは期せずして、対戦相手である世界ランク4位の
シンガポールのフェン・ティアンウェイに
 「何のデータ?何を話してるんだろう?」と
不気味に映ったに違いない。

勝利後、伊藤選手は喜びながらも「まあ、良かったね」って
感じでニコニコしていた。恐るべし15歳。

石川佳純選手は、インタビューの際に思わず泣き出した。
シングルでは足の痛みという不運でメダルに至らなかった
悔しさをもって臨んだ団体戦での石川選手は
準決勝戦でも、この3位決定戦でも完璧なソロ勝利
 =団体戦全勝で、
さすがエースという感があり見事だった。

インタビューで福原愛さんは、あらためて涙があふれ、
「本当に嬉しいです。みんなの足を引っ張ってばかりで、
 2人には感謝です。本当に苦しいオリンピックでした」、と
「苦しかった」と語ったのが印象的だった。

http://rio.headlines.yahoo.co.jp/rio/hl?a=20160816-00000136-spnannex-spo


勢い、流れ~佳純さん
多くの新聞でも指摘しているように、
卓球団体女子3位決定戦は、福原が負けた後の第2試合、
石川佳純選手は第1セットを7-10と追い込まれながらも、
5連 続得点でデュース逆転してセットを奪ったときが
勝利への分岐点だったのは明らか。
見ていた誰もが「行ける!」と思ったことだろう。

実際その後、ストレートで第2試合を勝ち、
第3試合の福原+伊藤組で2勝目としてセットを逆転。

単独試合である第4試合で伊藤美誠が15歳とは思えぬ
冷静さで圧巻のストレート勝ちで銅メダルを決めたのだった。

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福原愛さん11月で28歳、石川佳純さん23歳、
伊藤美誠さん10月で16歳、と、5才差、7才差、という
世代別的なバランスの絶妙さも良かった。


伊藤美誠さんいわく、
「先輩たちを手ぶらで帰すわけにはいかない」
 ~有言実行は水泳だけにあらず

福原愛さんいわく、
「最年長のキャプテンでしたので、2人の前では泣かないと
 決めていました。しかし、(銅メダル決定後に)
 泣いてしまいました」


倖田來未も祝福 アルバム曲で石川佳純をイメージ
どの曲は2人の“秘密”

石川佳純選手がファンを公言している歌手、倖田來未さんは
「普段お会いする時は女の子らしくて可愛いけど、
 試合の時はとってもとっても格好よかった」と称えた。

石川のファン歴は中学2年から。
「私の永遠のブーム」と言うほどで、試合前には
 必ず倖田の曲を聴いている。
2012年にTBS「炎の体育会TV」の収録で出会い意気投合。
倖田は14年発売のアルバム「Bon Voyage」に
石川をイメージした歌を収録。
「どの曲かは本人(石川)だけに教える」と2人だけの秘密
にしているほどの仲。

3位決定戦を自宅でテレビ観戦し、
「圧倒的なプレーもさることながら、平常心を保って、
 都度気持ちをリセットしながら試合に臨まれているのを
 強く感じた。ベン チで必死にサポートする姿にも
 胸を打たれました」と感激。
「またいつものように、可愛らしく、くしゃっと笑う石川選手に
 お会いできるのを心より楽しみにしております」、と
直接祝福する日を待っている、とのこと。
http://www.sponichi.co.jp/olympic/news/2016/08/18/kiji/K20160818013189911.html

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男子

個人

「女子ばかり注目されてきて」~水谷隼選手
 ~男子卓球シングル史上初のメダル
水谷隼(じゅん)選手は本音を語った。
「インタビゅーは、愛ちゃんや石川選手に来て、
 僕にもたまにツイデとして来る程度だった。
 男子は悔しい思いばかりだった。
 注目されるには国際大会で、五輪で勝つしかない、と
 ずっと思ってやってきた」

http://rio.headlines.yahoo.co.jp/rio/hl?a=20160812-00000572-san-spo

団体

男子団体が見事に銀メダルを獲得した。
エース水谷が決勝でも魅せた。
第2試合で世界ランキングでは格上の許昕(26歳)と対戦。
過去の対戦成績は12戦12敗。一度も勝っていない選手に
2ゲームを連取し たが、第3、4ゲームを奪われ、
最終ゲームでもマッチポイントを握られた。
しかし、そこから5連続ポイントを挙げての大金星。
準決勝戦でも、過去1勝15敗のドイツのボル選手に勝利
したのだから、見事。
http://rio.headlines.yahoo.co.jp/rio/hl?a=20160818-00000084-spnannex-spo

2016年8月16日 (火)

シン・ゴジラに関する東京新聞の記事より

シン・ゴジラに関する東京新聞の2つの記事

その1.「何か言いたくなるゴジラ」~東京新聞8月13日の記事より

13日の東京新聞の連載コーナー「ネットで何が…」でも
「シン・ゴジラが空前のヒットとなっているが、とにかく、
 何かを言いたくなる作品のようである」として、
取り上げられている。以下、抜粋でご紹介すると、

「この映画を巡っては、「決められない日本」、「やっぱり日本はアメリカの支配下」、「無駄な会議や決定手続の煩雑さ」、「有能な人材をいかに登用するか」といった日本社会の分析に加え、東日本大震災に伴う原発事故との関連性を指摘するなど、多くの人にとって自分の事としてとらえたことも「何かを言いたくなる」原因だ。

また、エヴァンゲリオンシリーズの庵野秀明監督が制作の指揮を執っているだけに、同作の熱狂的ファンもその共通項やオマージュ的な部分を見つけては楽しんでいるようだ。

しかし、そんな小難しいことを考えずとも、単純に映像としての迫力や素晴らしさが認められ、ストーリーも面白いというA級娯楽作品になっているところがヒットの理由だろう。

多くの人が「盛り込みすぎなかった」ことを評価している。すなわち、「ゴジラ対日本政府というシンプルな構図が良い。そこには余計な恋愛も友情も家族愛も主人公の個人的なトラウマも無い。ただただゴジラ対策を軸に物語が進む面白さ」がある。

映画では、とかく心の内面を描いたり、苦難を乗り切ろうとする男女が恋に落ちるなど様々な要素があるが、これらが無い点を気に入った人が大勢いたのだ。

また、もう1つの特徴としては、各人がレビューにおける「ネタバレ」を何とか避けようとしている点である。そこは、ネタバレをすることによって批判を浴びること避けているのではなく、未だ観ていない人に、より楽しんでもらおうという配慮があることだ」

以上です。

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シン・ゴジラに関する東京新聞の2つの記事

その2.「ゴジラ 安保に食らいつく」~東京新聞8月9日の記事より

8月9日の東京新聞では、「ゴジラ 安保に食らいつく~大暴れ公開中 現代を問う」として、「シン・ゴジラ」について、「7月29日の公開から8月7日までの10日間で観客動員数は145万人、興行収入は21億5千万円に達した」と紹介し、「ゴジラという虚構を通して「有事における日本の安全保障」をリアルに追及している」と書いている。

映画評論家など複数の意見も紹介しているので、それを抜粋ではあるが紹介したい。

(1)映画評論家の前田有一氏は、
「水爆実験を背景に製作され、子供向けなのに反核メッセージが強かった1954年の第1作とよく似ている。今回も2016年の日本ならではの時代のメッセージが伝わってくる。例えば、首相が市街地の銃使用をためらい、何もできないシーンがあり、保守もリベラルもショックを受けるのでは」。

(2)映画評論家で映画監督の樋口尚文氏は、
「ゴジラの姿はまるでコントロールできない原子炉。1国の存亡を描いた点で日本沈没と似ているが、あれが描かれた当時とは違い、「3.11」以後、国土消滅は現実味を帯びた」。「大臣や官僚トップが自己保身にきゅうきゅうとするのに対し、後ろ盾の無い若者たちが立ち上がる。若い人に未来を託そうという真剣な意思が感じられる」

(3)懸念点の指摘として、批評家の杉田俊介氏は、
「民衆の顔がほとんど見えず、自衛隊の視点が全面に打ち出されている。ゴジラ攻撃の意思決定がもたつくシーンから、自民党の改革草案にある緊急事態条項の待望を訴えていると短絡する人もでるのでは、と危惧する」としている。もっとも、杉田氏がそうツイッターで披露すると、「芸術作品を政治と結び付けるな」という批判も多数アップされたという。

(4)特撮研究家の氷川竜介氏は、
「単純に自衛隊礼賛や改憲支持、あるいは逆に原発批判等のプロパガンダとだけとらえる認識は疑うべき。全ての物事には二面性があり、1つ1つの事柄について丁寧に議論すべきだ。でないと、作品の本質を見誤る」、としている。

以上です。

2016年8月12日 (金)

金藤理絵選手~「人って変われるんだ」と讃えた加藤コーチ

ロンドン五輪のメダルを期待されながらのまさかの代表落ち。
以降、臨むレースでことごとく入賞できず、引退を意識ながら加藤健志コーチを信じてトーレンニグを続けてきた。

金メダルが決まり、加藤コーチは言った。

 「金メダルというより、金藤の変わり様(が凄い)。
  人ってこんなに変われるんだ。
  人っていいな、と(思った)」

印象的なコメントだった。

内村航平選手 個人総合優勝 連覇~そしてナイスガイなベルニャコフ選手

男子体操個人総合戦~2人の勇者
ナイスガイ!~内村を讃えたベルニャコフ

団体優勝を見事に決めた日本チーム。
その男子体操の個人総合戦 で、内村選手が2連覇を達成した。

最後の鉄棒を残して、ウクライナのベルニャエフ選手がトップ。
その差は0.901。

結果は完璧な演技をした内村選手が逆転優勝した。
ベルニャコフも着地で乱れた以外は大きなミスは無かったのでトップを確信していた彼は落胆し、会場からはベルニャエフ選手の得点の低さにブーイングが出た。


終了後の3位までの合同記者会見で、記者から内村選手に、
「審判があなたにシンパシーを感じているから、高い得点が出たのではないか?」と意地悪というより素人質問が出ると、
内村選手は「審判は常に公平だと思う」と応えた。

ここで、「事件」が起きた。

逆転負けしたベルニャコフ選手が内村選手に投げられたこの質問に対して、
「いったん得点が出れば、それは公平な結果。
 その質問はムダだと思う」、と
憮然として記者を一蹴したのだ。


鉄棒の難度申告において、内村選手は7.1の最高難度の技を入れて成功したのに対して、ベルニャコフ選手が申告していた最高難度技は6.5と、最初から0.6の差が最初からあったので、2人が完璧に演技したとして、それでも0.3の差でベルニャコフ選手が勝ったのだが、逆に言うと、少しでもベルニャコフ選手にマイナス演技が出れば、内村選手が逆転するというのは数字からも容易に想像できたことだった。

記者がいかに体操を「知らない」で意地の悪い質問をぶつけたか、ということだ。

ベルニャコフ選手はこう語った。
「逆転負けしたが、差は0.099。ここまで彼に肉薄した選手は過去誰もいない。彼をとても尊敬しているが、次は僕が勝つ!」。

ウクライナ内戦で、満足な練習環境が無い状況の中で鍛錬してきたことを知っている人も多いだろう。
ナイスガイ! ベルニャコフ!

2016年8月 9日 (火)

天皇陛下 お気持ちを表明~陛下の強い思い、踏み込んだご発言

天皇陛下が、8日、「象徴としてのお務めについて」として、録画がテレビ放映された。

天皇というお立場ほど「個人的(な)」「個人として」という言葉を勝手に使えない立場はないと思うが、にもかかわらず、「私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います」とご発言された点にまず驚く。
この一言だけで、そのお覚悟の容易ならざるを拝察できる。

陛下は、お言葉の中で、「天皇とは何か」「象徴天皇とは何か」を~ご自身がまず考えたとしたうえで~国民に問いかけた、あるいは説明された、と言えるだろう。

そしてご高齢からの体力的な懸念から、「全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないか、と案じています」と述べられた。これについては、敢えて比較するなら、先般逝去された千代の富士が横綱を引退するとき用いた「体力の限界」というのは、天皇という立場にいる者にもあるのです、という、いわば当たり前な事ではあるが、多くが触れようとしないことに言及されたと言える。

崩御があると直接的には2カ月、間接的には1年も関係行事等が続くことに触れ、これほどご自身のことを心配されるのは、例えば2020年にもしそうなったら五輪どころではなくなる、ということも~むろんそれが全てではないが~多々お考えになる要因の1つとなっていることは間違いないだろう。

「天皇の終焉」という言葉は衝撃的だ。
そのような単語を用いてまで、崩御後に新天皇が即位することは大変なんです、ということを伝えたかったのではないか。

お言葉の中で、「公務を減らす、ということでは解決はしない」という主旨の発言もされたし、なんと、憲法第5条にある「摂政を置くときは、天皇の名でその国事に関する行為を行う」という点に関しても、「法制度としてはよくても、実際にはそれではダメなんだ。天皇の国事行為は、代行ということでやっていくようなものではないのだ。摂政とは務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに等しいのだ」、と事実上、今回はこの案はそぐわない、と否定されたことだ。

あくまでも今上陛下のお気持ちとしてではあっても、これも衝撃発言の1つだ。

この2つのご発言で、一部に案があったという「今上天皇だけに限定した臨時措置、時限立法案」ではダメです、と言われたことになる。

これは事実上、政府に注文を付けたに等しいご発言で、とても重大な重要なご発言だ。

いずれにしても、今後、具体的には皇室典範の改正等いろいろな事が生じていくことになる。

それはそれとして、最後の、「ここに私の気持ちをお話しいたました」で終わってもよかったところを、陛下が敢えて最後にもう一言添えられた言葉「国民の理解が得られることを、切に願っています」、というこの言葉に、私たち国民一人ひとりが考え応えていかねばならないだろう。


追記
憲法第5条に定めのある摂政についての陛下のご発言に「便乗」するようなかたちで保守系からは「憲法改正だ」、出てくると想像できる。
しかし、皇室典範の変更だけで十分だと思う。
陛下は自分としては憲法第5条の摂政という方法論を採りたくないとしただけで、別に第5条そのものを否定したわけではない。
だいいち、皇室典範の変更だけで もとても大変なことで、例えば、皇太子不在問題はどうする、という点は特に難題だ。
第一継承者になる秋篠宮様が皇太子と呼べないって、どう考えてもおかし い。
小林よしのり氏のような人でも、意外なことに、皇太子は愛子様でいい、といわゆる女帝(論)に賛成しているのが面白い。
大日本帝国憲法から今の憲法に変わるとき、皇室典範は少ししか修正されなかったというから、いわばそのツケがいよいよ今から問われ始める、ということだろう。

田中彩子さん~東京新聞 「家族」

田中彩子さんに関する東京新聞の記事
 「ウィーンで2千円しかない日もありました」

8月7日の東京新聞の「家族」というコーナーで、
ウィーン在住のソプラノ歌手 田中彩子さんが家族について
語っているのを興味深く読み、ちょっと感動しました。

 以下ご紹介します。

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父(67)は京都市内で三代続く材木問屋の次男、母(67)は主婦。年の離れた兄が二人います。
京都府の自然の残る地域で育ちました。
外国語大学で出会った両親は「一度は外に出て、生きるすべを学びなさい」という考え。兄たちは十八歳から外国の大学へ行きました。

小さなころの私は、洞窟のような場所に入ったり、木の上で昼寝をしたり。鳥の声など自然の音が大好きで、小学校では授業中でも外から聞こえてくる音に集中する-という遊びをして、先生の話を聞かずに叱られていました。

でも勉強ができなくても、両親は怒りませんでした。
幼稚園の近くに偶然、音楽教室があったため、三歳からピアノを始めました。
自分も近所の子たちに英会話を教えていた母は「何かあっても力強く生きていけるよう、手に職を」と考えていたようですが、練習を強要されることはありませんでした。

ピアノは大好きで毎日、何時間でも弾いていましたが、高校二年で進路を考えるころには、思うように弾けないことも多く、プロにはなれないと思って いました。
でも音楽は、ご飯を食べるように日常生活の中にあり、何とか音楽で生きていきたいとピアノの先生に相談したところ、歌の道を提案されました。

そこで私の歌を声楽の先生に聴いてもらうと、「ここまで高い声が出る人は、世界的にも珍しい」と、ウィーンへの研修旅行に誘われました。
現地の宮廷 オペラ歌手だった先生の前で歌うと「絶対にすぐ来た方がいい」。
両親は「チャンスがあるなら行った方がいい」と、高校卒業後に送り出してくれました。

四年間はお金を出してくれる約束でしたが、デビューが決まる二十二歳までは長くて大変な日々でした。
「プロになれるのか」と悩み、一度だけ先生に 「才能がないと思ったら、そう告げてください」と言うと「そんなことは誰にも分からない」ときっぱり。
人の言葉に逃げようとしていた自分に気づきました。

デビュー後もしばらくは金銭的に厳しい時期が続き、本当に「あと二千円しかない」という日もありました。
それでも両親からは、援助なし。
でもこれも「逃げ道をつくらない」という覚悟につながったと思います。

今、いろいろな場所で歌う機会をいただき、大切にしているのは楽しく歌うこと。
鳥の声を「あぁ、きれいだな」と感じるように、純粋に音楽の素晴ら しさを伝えたい。
もう一つは、一つ一つの機会に「ありがとう」の思いを込めること。
小さな気持ちが、声には表れると思うんです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201608/CK2016080702000158.html

バリバラをご存知ですか?

8月5日の文
NHK-Eテレ「バリバラ」という「障害者のお笑い番組」を
ご存知ですか?

障害者のための情報バラエティー番組
=バリアフリー・バラエティー番組「バリバラ」がNHK-Eテレで
毎週放送されている。
かく言う私も、こういう番組があるのを知ってから未だ1ヶ月も
経っていない。

司会者陣の中には「先天性四肢欠損症」だが外資系企業で
働き、左腕と顎でメイク道具を自在に使いこなす女性もいる。

今、「SHOW-1グランプリ」の第6回が進行中だが、
毎回出演者のネタに対して、スタジオの観客と司会者陣が
得点を出すという設定。

出演者は、いわば「障害を持ったお笑い芸人?」の皆さんで、
各人それぞれの「ハンディを笑いのネタ」として出してくる。

例えば、寝たきりの「アソドッグ」さんが、
車イスの「あずまっとん」さんに、「障害は寝てから、だぜ」
 =(動けなくなってからを障害と言うんだぜ)などと言うし、
脳性マヒのため歩行に障害がある鈴木ちえさんは、
「学校の友人に感謝を言う卒業ネタ」で、
「運動会の徒競争ではビリなのに拍手をもらうというミラクルが
 起き」という感じで笑いを取りに来るので、
初めて見ると驚き、痛々しさも感じてしまうのだが、
そのうち「慣れて」とにかく面白いので大笑いしてしまう。

障害を持つからといって社会に出ないのではないどころか、
障害を笑いネタという武器に換えてTV番組に出演してくる
その生き様自体にも感動する。
決して逆差別番組などではない。

日曜の19時が正規の、
再放送が木曜24時=金曜0時で、
先程、再放送を観たが、本当に面白かった。
http://www6.nhk.or.jp/baribara/

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8月7日放送のバリバラより
 ~差別感情の存在。
  それでも他者は他者の幸福を決められない

NHK-Eテレ放送の障害者のための情報バラエティー番組
「バリバラ」の8月7日放送で、緊急特番として
相模原での事件について出演者たちが語る内容だった。

車イスと呼吸補助器を使用しているグレースさんは、
「事件を起こさないまでも、心の中では
 障害者に生きる意味があるのか、と思っている人は
 多いのでは。
 実際、私も「税金使ってもらってまで生きたいか」と
 言われたことがある」と語り、

知的障害のある人も「差別発言は(過去)普通にあった」と
語った。

ある学者は
「障害者施設に隔離した状態は、虐待を生じさせる要因が
 ある。(重度の場合やむをえないだろうが)
 なるべく共同隔離ではなく、障害者が1人1人自分から
 それぞれの社会に出て行き、暮らすのが好ましい」
という主旨の発言もあった。

共通認識=一致した意見としては、

「どんなに大変な状況だろうと、障害者自身が生きる意味を
 悩むならまだしも、
 少なくとも他者他人が、障害者に対して、
 「生きる価値なんか無いだろう?生きていて幸福か?」
 などとは言えない。
 そんなことを言う権利や資格は誰にもない」

ということだった。まったくそのとおりだと思う。

2016年8月 6日 (土)

アイーダ~荒川区民オペラ第17回公演

アイーダ~荒川区民オペラ第17回公演~実力の歌手陣とアイーダトランペットが活躍

午後2時から4時近くまで池袋でプラチナ★シンガーズを聴いた後、午後5時からは、昨年リニューアルされたサンパール荒川で行われた荒川区民オペラ第17回公演の「アイーダ」全幕を堪能した。

サンパール荒川でのオペラというと、「あらかわバイロイト」が有名だが、一度でも来場した人はその水準の高さに驚いたはずだ。
ネーミングにシャレ毛があったのと、荒川区というイメージ?からか音楽雑誌等メディアではあまり取りあげられなかった感があるが、知る人ぞ知る「荒川区にオペラあり」を象徴した1つが「あらかわバイロイト」だった。

この荒川区民オペラは、アマオケである荒川区民交響楽団が主体となり、「荒川区をオペラの街に!」として荒川区民合唱団やバレエも加わっての有志連合として継続されており、今回が第17回を迎えた。

「アイーダ」も1995年の第2回公演にて演奏会形式で抜粋演奏し、2007年第10回公演では全幕を上演しているので、今回は2007年以来だし、驚いたことに2011年に6本1セットのアイーダトランペットを荒川区民交響楽団が購入し、今回それも披露された。

6日と7日のダブルキャストによる演奏で、7日のアイーダ役は海外でも活躍している板波利加さんが歌うなど、キャスティグも充実している。

6日もアムネリス役で出演された杣友惠子さん等、充実の歌手陣だった。

まず、ラメダス役の片寄純也さんが輝かしいヘルデンテナーの声で魅せてくれた。「これぞラメダス」というところだろう。素晴らしい。
マーラーの「千人」のテナーで良い人がなかなかいないが、この人でぜひ「千人」のテナーソロを聴いてみたい。

アイーダ役の吉田恭子さんは華麗というより清らかで瑞々しいアイーダを歌った。

アムネリスの杣友さんは、特に第2幕でのアイーダとのデュオや第4幕での絶望の演技と歌が素晴らしく、とても印象的だった。
もっと「毒気?」があったほうが更に良かったのかもしれないが、しかし、たぶんアネムリスはそういうキャラではないのだろう。

私はこのオペラに詳しくはないが、きっとアネムリスの役は難しいと想像する。
低音部が多いからメゾの人でも簡単ではないだろうし、エジプト王女なのに、ラメダスからは愛されておらず、かといって、プライドの表出とかラメダスやアイーダへの憎しみや復讐心ではなく、ひたすらラメダスを純粋に愛する気持ちが演じ歌われ、嫉妬とか意地悪さという裏切られた者の役としての定番的な演技や歌唱を強く求められるわけでもないから、悪女に徹するならある意味もっと楽かもしれないが、そういう心理や役所ではない。

こうしたシンプルな設定は歌以前の難しさがあるように想えた。それでも、杣友さんはそうした内面の辛さや切なさを声によるトーンと気品ある姿で見せ聴かせてくれたのだった。

アモナズロ(エチオピア王)役の木村聡さんは純度のある声で良かったし、
ランフィス役の河野鉄平さんは美男の長身で、見た目的にもカッコ良く、真面目な役柄もよく出ていた。

エジプト王の村林徹也さんは特に前半が良かった。

合唱は少人数ながら想像以上に立派だった。
こういう点なども、市民オペラとして歴史を重ねて来ている強み、実績がものを言うのであろう。むろん二期会や新国立のレベルではないが、特に不満を抱くほどではなく、なかなか良かった。

秋山まみ枝さんが指導するバレエ教室「スタジオ レ・ビジュウ」から子供6人、大人12人のバレエが素敵に演じられたことも観客を喜ばせてくれた。

指揮は小﨑雅弘さん、演出は澤田康子さんで、堅実な指揮だったし、演出も第2幕の有名な凱旋での華やかさだけでなく、第3幕の月の夜のセットの素敵さ、第1幕と第4幕でのシンプルにして効率性のあるもので、なかなか良かった。

荒川区民交響楽団はトラの金管楽器群も加わった熱演で、雄大な部分は素晴らしかったが、第1幕冒頭の序曲や直後の歌に入っても、しばらくは弦の弱音での微妙なニュアンスによる曲想が続くので、そうした部分での弱さはやはり出てしまう。プロのようにはいかないから、他の場面も含めて、きっと歌手の皆さんは苦労されたとは想像するが、これだけオペラ公演を重ねてきている実績があるし、今後もきっと更に立派なレベルになっていくだろうし、それを期待したい。


聴衆のレベルについて
フェイスブックの「クラシックを聴こう!」サイトでも最近、東京と関西の聴衆の質、レベルのことが話題になった。東京でもいろいろな人がいるから、東京全体が他の地域の聴衆よりレベルが高いとは必ずしも言えないが、
このサンパール荒川は、冒頭に書いたとおり、「あらかわバイロイト」の歴史があるからか、お客さんが拍手と歓声を上げるタイミングを心得ていて、この「アイーダ」でも相当オペラ通が多数来ていることがうかがえた。

私の席の近くにもそういう人が数人いたし、休憩時にロビーのイスでパンフを読んでいると、70歳くらいの男性が、「失礼ですが、アイーダはよく観てるんですか?」と話しかけてくるなど、関西的な?人なつこさも含めて、極めて好感度を抱く素敵な聴衆が多数来場するホールであることをあらためて認識した。

日暮里駅からバスで10分ほどのこのサンパール荒川は、トイレも含めてとてもキレイになり、オペラ公演といい、今後益々知られるようになるホールに違いない。

プラチナ☆シンガーズ第1階演奏会~ヒロシマに捧ぐ ~若々しい声に驚く  素晴らしかった澤江衣里さんと与那城敬さんのソロ

宗教曲を中心とした合奏演奏の指揮とソロ歌手として活躍している青木洋也さんを音楽監督としたユニークな合唱団が誕生した。

入団条件は65歳以上の合唱経験者。
昨年2015年1月に東京と横浜でそれぞれ誕生し、6日、その第1回演奏会が東京芸術劇場で開催された。

「ヒロシマに捧ぐ」と銘打たれた創立記念演奏会だが、
フィーレの「レクイエム」と、大木惇夫の詩で「ヒロシマの また長崎の」と歌われる第3楽章「死の灰」をもつ佐藤眞作曲「土の歌」は、演奏会日時も含めて当初から決まっていたわけではなく、「導かれるように自然と」決まっていったという。

プラチナ★シンガーズの今回の参加者は、
東京プラチナ★シンガーズが合計113名、
横浜プラチナ★シンガーズが95名を擁し、
その合計208名の内訳は、ソプラノが90人、アルトが76人、
テノールが25人、バスが17人と男性が極端に少ないが、
後述するように特にテナーパートは美しく際立っていた。

管弦楽は東京フィルで、
1曲目のフォーレの「レクイエム」1893年ラター版で演奏
され、弦は指揮者の左側にヴィオラ8名、
右側にチェロが6名、コントラバスがなんと5名と重厚さに
力点が置かれたもので、通常配置での
セカンドヴァイオリンの位置にはヴァイオリンのソロ
として1名、コンマスが加わった。
ヴァイオリンソロは3曲目の「Sanctus」でオブリガート演奏された他、終曲「In paradisum」でも演奏された。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.フォーレ「レクイエム」
 若々しい声の合唱&澤江さんと与那城さんの素晴らしさ

さて、前置きが長くなったが、いくら合唱経験者とはいえ、65歳以上という点と人数の多さ(と男女バランスの悪さ)から、当初、演奏に「カオス(混沌)」を危惧したのだが、冒頭から良い意味で想像が外れ、発音の明瞭さとバランスの良さに驚いた。

声自体が若々しく、「本当に全員65歳以上?」と疑いたくなるほどだった。合唱経験者の集まりにしても驚異の若々しさだ。
バスがさすがに少人数に加え音域が低いので今回は存在感がやや薄かったが、ユニークで素晴らしい合唱団の誕生を心から祝いたい。

「Offertorium」の各パートや「Agnus Dei」のテナーパートなどで、アマ合唱団にありがちな「歌い急ぎ」はあった。

オルガンやオケに先んじて行ってしまう傾向を指すが、これはゆったりと歌えないとかテンポ感を把握していないというより、次のブレスに早く届きたい潜在意識からの現象と想像する。

「Sanctus」はレガートよりもフレーズ単位で歌うことが強調され、当然指揮者の指示だろうが、賛成はしないが理解はできる。

終曲の「In paradisum」はソプラノパートがメインの曲だが、旋律は単純だし、音域も高くないのに、この曲で感心する演奏はあまり接していない。なぜか苦しそうで音程が低くなりがちな演奏が多く、この日もそれを感じた。

等々、いろいろ書いたが、とにかく、全体としては声の若々しさ、音色の明るさ、人数の割にはクリアな美声を聴かせてくれたテナーパート等、単に「面白い企画」に止まらない、聴き応えのある注目に値する合唱団の誕生で、年1回ずつ企画されていく今後も楽しみだ。


与那城敬さんのソロ
バリトンのソロは「Libera me」が有名だが、「Offertorium」でも途中に登場する。
それは曲想的にはこれまでの、どんよりとした雲の中を佇む中から「Hostias~」とバリトンが歌い出すと、急にパッと空が晴れ渡るシーンを想わせるのだが、与那城敬さんの声は正にそうで、それはバリトンとかバスとかアルトとか等々の声分けを超えた、ビロードのような美しく気品のある端然とした声で見事だった。
文句の言い様のない素晴らしい歌唱。
「Libera me」も劇性より内的な思考性を感じさせてくれる立派な歌唱だった。


澤江衣里さんのソロ
そして「Pie Jesu」をオルガンの横で歌った澤江衣里さんの素晴らしさをどう伝えればよいだろうか。
力みとか妙な艶とか意図的な歌い回しとかのいっさいを排し、ひらすら純粋で美しい旋律をそのまま伝える歌声、それに徹し得た美しい歌唱。
完璧なフォルムに加え、教会で祈る様な1人の女性が混じりけのない敬虔な思いを、教会ではなく東京芸術劇場の広い空間に美しい言葉と声で響かせてくれた、と言えば、その素晴らしさの100分の1くらいは伝わるだろうか。

これまで録音を含めて外人日本人を問わず、この曲の歌唱を20人、いや30人近く聴いていると思うが、ここまでその美しさに魅了されたことは記憶にない。
贔屓目抜きにベストワンの演奏、歌唱だと思った。
歌い終わってからも 「もう一度、いや何度でも聴きたい」
と思ったのは私だけではなかっただろう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2.土の歌
休憩後の2曲目は、東京フィルにヴァイオリンや管楽器等が加わり、オケ版による「土の歌」が演奏された。オケが増員されたといいっても、中低弦は、ヴィオラ8人、チェロ6人、コントラバス5人は変わらず。

第1楽章「農夫と土」の冒頭から美しい合唱の声で、思わず胸が熱くなった。

第5楽章ではオーケストレーションがハデなので、合唱が消されてしまったところも多々さったが、ア・カペラの部分はとても美しかった。

第6楽章「地上の祈り」では先述のようにバスの少なさが減点となってしまった。あと10人は欲しい。

惜しいのは肝心の有名な終曲「大地讃頌」で、それまでの明瞭さ明晰さが何故か曇ってしまい、ボヤッとしたトーンで歌われたのは残念。理由はよく解らない。この楽章でのオーケストレーションは特別厚くは無いので、それが理由ではない。
キレイに歌おうとし過ぎてしまったのかもしれない。


などなど、とにかく何度も書いたが、
この新しい試みによる合唱団は、単に「ユニークだね」というレベルを超えて、純粋に新しい合唱団として注目に値するし、私よりずっとお兄さん、お姉さんの全共闘世代、あるいは私の父母の世代に近い人達による挑戦的試みとしても、何より、ご参加されている皆さんの新しいやりがい、生きがいにもなりうるかもしれない、という点からも、心から結成を祝い、今後に期待したい。

2016年8月 3日 (水)

私が鳥越さんを積極的に押せなかった理由

私が鳥越さんを積極的に押せなかった理由~敢えて野党批判

以前も書いたが、野党は今度こそ宇都宮さんを押すべきだった。
もっと接戦になったはず。
石田純一氏を担ごうとした時点で「コリャ、ダメだ」と思った。
不真面目過ぎる。

舛添さん問題で都民は真剣に反省し、ちゃんと選び直したい
と思っているその心を読めていない。

鳥越さんはジャーナリストとしては好感度はあるが、
立候補に際して公然と
 「都知事選には関心がなかったから他候補の公約は
  読んでいない」などと言い、
立候補演説冒頭で「改憲阻止。安倍政治阻止」と言った時点でダメ。

その主張自体には同意するが、それは都知事の仕事ではない。

「だったら参院選に出るべきでしたね」と私でさえそう思う。

最初から徹底的に育児(少子化)問題、介護問題等、
都民の最重要事項に特化して言及すべきだった。

憲法以外では最初は「がん検診100%」を打ち出した。
大事なことだが、最初からディティールに入り過ぎ。

「聞く耳」を持っている、は意味が不明。当たり前過ぎる。
「住んでよし、働いてよし、学んでよし、環境によし」など、
当たり前過ぎ、抽象的過ぎて意味が無い。

今回の野党のように、自治行政の長の選挙に
イデオロギー論戦や国政議論を持ち込むのは手法として邪道だし、
間違っている。

「反原発」は都の問題に直結するからOKだし、
「非核宣言」も悪くはないが、
「安倍政治ストップ」を都知事候補が言うのはおかしい。

その目的達成は都知事選ではなく、あくまでも参院選、衆院選で勝つことしかないのだ。

宇都宮さんなら都政を十分勉強しており、政策を持っており、
反安倍政治的要素を持っている点があるから、冒頭のとおり、
野党が反自民を強調した上で都知事選を戦いたいなら、
舛添氏で失墜した「誠実さ」という印象の点も含めて
今回こそ宇都宮さんを押すべきだった。

現実の選挙戦においても、小池さん増田さんに比べて、
鳥越さんは街頭演説数が少なすぎた。
年齢と健康面を理由にするなら、
それこそ立候補すべきではなかった。

野党共闘自体は意義があり、今後も継続して欲しい。
しかし、今回のように、
「何の考えも戦略も人心掌握もできていない」まま、
事を進めてはまるで意味が無い。

週刊誌記事のカスネタ~タイミングが「選挙妨害だけが目的」ということを全て物語る

どこへ行った? 鳥越さん叩きの記事。
3日発売の週間文春にも新潮にも記載なし。

立候補者に関する週刊誌の記事について~タイミングと信頼性
どうでもよいことだが一応記すと、鳥越氏に関する週刊文春と
翌週の新潮の記事は「カス」に等しい。
仮に書かれていることが80%ほど真実であったとしたら、
今回の立候補に関係なく、とっとくに追求すべきことだ。

このタイミングで出してきたというその事実だけで
信憑性が無い。控えめに言っても記事の信頼度は 90%薄れる。

誰もが「選挙妨害的行為」としか思わない。
その時点で、記事は意義と信頼性を有さない。

何においても物事には「タイミング」というものが大事で、
その点に不信感が生じた時点で、記事の「真実度とは別に」
信憑性は有さないことになる。
その意味において、2誌の記事は「カス」に等しい。

2016年8月 1日 (月)

映画 シン ゴジラ~斬新な設定 傑作の誕生

コジラを打倒すための多国籍軍による核兵器使用を日本人アウトサイダーチームは阻止し、別手段で解決できるか?

とても面白かった。
私がゴジラ・シリーズを初めて観たのは、小学校1年生で板橋の劇場で観た「モスラ対ゴジラ」と「三大怪獣 三大怪獣地球最大の決戦」だったから50年も前のことで、シリーズの継続力、あらためて驚嘆する。

以降のシリーズは、ゴジラの再出現や復活という既に人類がカレを知っていることを前提とした作品が多かったと思うが、今回脚本と編集そして総監督をした「エヴァンゲリオン」でお馴染みの庵野秀明さんはそれを断ち、初めて人類の前に未知の巨大生物が出現するという設定に戻した点がまず新しい。出演者のセリフもスピード感のあるものだ。

そして、他にもこの作品では大胆な新設定が3つある。

まず1つは
上陸してからゴジラが人間の前で進化する、というもの。
「シン・ゴジラ」の「シン」とはたぶん「新」ということだろう。最初の上陸した際は誰もが「あれ、何これ?」という様な外見なのだが、それがやがてかつてないほど巨大で不気味なゴジラに変貌する。

次にもっと大胆なのが
大杉漣演じる総理大臣以下、官僚的なやりとりに終始する政府の要人ら内閣閣僚のほとんどが、ゴジラにより文字通り「木っ端微塵となる」という設定。よって急きょ新暫定政府が発動するというもので、これはかつてない斬新さだと思う。

そして3つ目こそ
それ以上の衝撃的設定で、自衛隊のあらゆる武器がダメで、次いで米軍による支援攻撃~この設定も大胆だ~でも平然としているゴジラを倒す最終手段として、多国籍軍による核兵器攻撃を国連が決定した、というもの。

そう、日本に、広島、長崎に次ぐ3つ目の核爆弾を東京にいるコジラめがけて投下するというものだ。その設定の大胆さ斬新さに喝采を送る。

主役の長谷川博巳演じる矢口内閣官房副長官率いる「アウトサイダー的チーム」がそれを阻止し、それに先んじて、ゴジラを研究したという謎の博士の残したデータの解析結果に基づき、化学剤投与による「ゴジラ凍結作戦」に打って出る。

今回のゴジラにはシリーズで生じてきた「可愛らしさ」は存在せず、第1作での核エネルギーによる変異という悲劇的設定色があらためて強調され、米軍の攻撃に激昂したゴジラが初めて口や背びれや尾っぽから放つ熱線の破壊力とその範囲は過去にない凄まじいものとなっている。

東京を、放射能という核エネルギーの副産物として誕生したゴジラが襲うという設定を、庵野監督がどう新たなテーマにし直したかは、ラストシーンで読み取れる。

「凍結した核エネルギーとしてのゴジラ」を見ながら長谷川博巳が言う「事態の収束には未だほど遠いからな」、という言葉に、観客の全ては福島原発をその瞬間重ね合わせたことだろう。

すなわち、「核エネルギーはいったん凍結されてはいるが、根本的には何も解決できていないのだ」。ということ。ゴジラがそのまま本当に福島原発に見えた。

また、ついに登場しない謎の博士が残した言葉「好きにしたら」も、例えば「3.11」と福島原発の惨状を経験したにもかかわらず、原発を再稼働していこうとしている日本人に対しての皮肉と警告として読み替えることもできると思う。

鷺巣詩郎さんによる音楽は、伊福部昭さんの曲を部分的にアレンジしつつ基本的には新たに作曲したものを主とし、部分的にはやや「うるさい」感じもした。全ての物語が終わり、出演者関係者らスタッフの名前等の字幕では伊福部昭さんによるオリジナルの曲が続くので、あらためてじっくり聴くことができ、その点も素晴らしい。

最後に個人的な思い出だが、
OBオケが「交響譚詩」を演奏した際、晩年の伊福部昭さんが
来場してくださり、終演後のレセプションのとき、
「ゴジラ・シリーズを子供のころから観てきました」と話しかけると、
「では、ゴジラと書きましょう」として
プログラムに「Akira Ifukube “Godzilla”」とサインしてくださった
のは私の一生の宝物。

ぜひお薦めしたい映画。
https://www.youtube.com/watch?v=ysRIwlEBjuw
http://shin-godzilla.jp/

追記
なお、終わり近くでの市川実日子さん演じる尾頭ヒロミが「良かった」と言うセリフ、シーンについてアップしている人がいるから、URLを記しておくとともに、私もこの点について追記すると、
「シン・ゴジラ」を観た人なら、主役の長谷川博巳にも負けないくらい、カッコイイ役だったのが市川実日子さんだった、という感想に賛同してくれる人は多いだろう。
異端児とされるが実は最も優秀で適格な状況分析判断を次々と出していく。

この映画の面白さの1つは「常識建前社会、縦社会、従属社会、あるいは世間から専 門家と呼ばれる側」にいる人々が如何に無能で自己保身的か、「異端者たち」には如何に有能な人がいるか、が色分けされて描かれた点もその1つだ。

ラスト近く、それまでずっと仏頂面だった尾頭ヒロミ役の市川さんが、「放射性物質の半減期が20日程度」と測定し、「良かった」と初めて微笑んで言うシーンは確かに印象的だった。

ただ、実際には放射性物質の半減期は年単位が普通で、しかも「あれだけの存在」により実社会にモロにもたらされたものだから、「20日」なんて有り得ず、「あの場面、あのセリフ」には彼女の微笑みと矛盾するほどに(同時に)私は大きな違和感を覚えたのも事実だけれど。
http://withnews.jp/article/f0160828002qq000000000000000W04m10501qq000013927A?utm_content=buffer266cc&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer

https://www.youtube.com/watch?v=ysRIwlEBjuw
https://www.youtube.com/watch?v=E3Gl-6Wcn50

東京都知事選挙

投票日数日前の感想
小池さんが人気があるようだ。TVで見ると選挙カーの周りには女性が多く集まっているが、立候補者が女性で初の女性都知事を見 たい、という点と、自民党と ケンカしてまで立候補した点に「カッコイイ」と思う感情が応援する主な理由と想像するが、ではあの女性たちは、小池氏が「安保法案は遅きに失したくらい だ」、と発言していることは知っているのだろうか?とフッと思ったりもする。


鳥越さんについて
苦戦しているようだ。今更だが、やはり野党は宇都宮さんを押すべきだった。
それはさておき、これも今更だが、鳥越さんは憲法のことはあまり言わないほうがよい。「だったら参院選に出ればよかったでしょ」と私ですら思う。都知事の仕事は都政であって国家的課題とはイコールではないし、いわんやイデオロギーではない。
候補者としては保育所や介護の問題を最初から第一義的に徹底的に重点として押し出すべきだった。
街頭演説が増田氏や小池氏に比べて少なすぎる。
体力や健康面でというなら理由にならない。それなら最初から立候補すべきではなかった。

増田さん
与党が推薦しなかったら、この人が一番「まとも」と思うかもしれないのに。


投票日当日
一応、鳥越さんに入れたけど、名前が書き難く「不利」を感じた。ひらがなでもいいらしいが、それも長すぎる。

議会の冒頭解散という公約だけに絞れば、小池さんを支持する。
都行政という実務を考えると全体的には増田さんを支持する。
けれど、小池さんはタカ派すぎ、増田さんは与党推薦という点が気に入らないので、今回は消去法で鳥越さんに投じた。

でもたぶん小池さんが勝つのだろうな、と想像する。次点か逆転があるとしたら増田さんだろうな、と想像する。
小池さん、外交的、公法へのスタンスが誰よりもタカ派過ぎる。せめてその点さえ無ければ、1票投じたかもしれないのに。
増田さん、与党の推薦じゃなかったら、1票投じたかもしれないのに。そういう点では残念。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2日以降の追記

決まってから

政党応援の限界~都知事選

自民党支持層の52%が小池氏投票
公明党支持層の31%は小池氏に投票
民進党の支持層の30%が小池氏に投票
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
自民党支持層の投票先が最も多かったのは小池百合子氏の52%で、同党の推薦候補だった増田寛也氏の40%を上回った。

公明党支持層のうち63%が同党推薦の増田氏に投じたが、31%は小池氏に投じた。

「支持政党なし」の無党派層からも50%を獲得し、増田氏 23%、鳥越氏19%の得票の他の候補を引き離した。

鳥越俊太郎氏を推薦した民進党の支持層では、56%が鳥越氏に投票した が、30%は小池氏に一票を投じた。

自民党都連は、親族を含め小池氏を支援した場合は除名などの処分対象にするとの文書を出し、締め付けを図ったが、小池氏はこうした圧力を逆手に取って改革姿勢を前面に出し、与野党支持層や無党派層から幅広く支持を獲得。強硬な引き締め策が裏目に出、小池氏の追い風になった。

都議の一人は怒りを隠せない。
「あんな通知は最低だ。もう強制的に動員をかけるとかいう時代じゃない」
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016073100175&g=elc


顔を使い分けるザイトク~香山リカ氏も朝日新聞投書で批判

ザイトクの桜井氏が11万4千票も獲得したのは驚きだ。
30年前なら千票にも行かないくらいだったろう。
日本人の劣化を感じる。
もっとも、11万が限度で すけどね、ということでもあるが。

選挙前、ポスター=掲示板を見て驚いた。
満面の笑みで、この人、こんな作り笑いができるんだ、と心底感心した。
あの写真 だけ見る限り桜井氏はとても良い人に見えた。

NHKの政見放送でも、「シナ人」という言葉は使ったが、内容は在住外国人への制限という、ある意味、一般論的な当たり触りのない内容でお茶を濁していた。

しかし、2日付の朝日新聞「声」に、香山リカ氏が、こう投稿していた。

「ヘイトデモを実施してきた排外主義団体の元会長が立候補した。
 その街頭演説は、<20年前、イラン人同士が路上で覚醒剤を
 売りつけていた。代わって今、 大変な問題を起こしているのは
 シナ人、朝鮮人だ>というような耳をふさぎたくなる主張の
 連続だった」、
「ヘイトスピーチは魂の殺人といわれる。選挙期間中 に、
 ヘイト対策法でいう「外国出身者を地域社会から排除すること
 扇動する不当な差別的言動」が公然とできる現状は
 看過できない」、と。

ポスターでは温和な笑みを浮かべ、NHKの政見放送では
穏やかに日本人の権利を強調するに留めても、
街頭演説では相変わらずレイシスト発言を叫んでいた、
ということだ。
見事な使い分け、見事な茶番だ。

千代の富士 逝く

九重親方~元横綱 千代の富士関逝く

ウルフでも死ぬのか。ウルフでもガンに勝てなかったのか、と思う。

横綱の中でも最もカッコイイ横綱だった。

貴乃花に勝って彼を引退に追い込んだが、
後年その息子の貴花田に負けて引退を決意した。

「体力の限界。気力も無くなり」と、
闘志みなぎる気力の人でも気力が失せることがあるのか、
と当時思った。

お疲れ様でした。合掌。

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