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2016年4月29日 (金)

澤江衣里さん オールR・シュトラウスリサイタル

澤江衣里さんと~東京文化会館(小)でのリサイタル後、ロビーにて
ソプラノ歌手の澤江衣里さんが東京文化会館でオール リヒャルト・シュトラウスの歌曲のリサイタルを行った。

ピアノ=森 裕子


1.8つの曲 作品10 (1885年) より
 (1)何も(ない) Nichts
 (2)夜(に) die Nacht
 (3)万霊節 Allerseelen

2.素朴な調べ 作品21 (1889年) より
 「わが思いはすべて」 Alle mein’ Gedanken

3.5つの歌 作品15 (1886年) より
  「帰郷」 Heimkehr

4.6つの歌 作品17 (1886年) より
  「セレナーデ」 Ständchen

5.「乙女の花」 Mädchenblumen 作品22 (1888年) より
 (1)矢車菊 Kornblumen
(2)ひなげし Mohnblumen
 (3)木づた Epheu
 (4)睡蓮 Wasserrose

 (休憩)

6.3つの歌 作品29 (1895年) より
  「ときめく心」 Schlagende Herzen

7.4つの歌 作品36 (1897年) より
  「バラのリボン(花環)」 Das Rosenband

8.5つの歌 作品41 (1899年) より
  「子守歌」 Wiegenlied

9.5つの小さな歌 作品69 (1918年) より
 (1)変わらないもの (ひとつのもの) Einerlei
 (2)ひどい天気 Schlechtes Wetter

10.「4つの最後の歌」Vier letzte Lieder (1948年) より
 (1)春 Frühling
 (2)九月 September
 (3)眠りのときに Beim Schlafengehen
 (4)夕映えに Im Abendrot

アンコール
「4つの歌」作品27より「明日の朝」


海外からの帰国直後で大変だっただろうけれど、充実した歌唱だった。
日本の歌曲と英語の歌曲で特に優れた歌唱を聴かせてくれる澤ちゃんだが、2位になった音コンをはじめ、ドイツ語の歌曲もよく歌われるし、バッハとともにこのR・シュトラウスが特に多いかと思う。

温かで気品のある澤江さんの歌声だから、一見、R・シュトラウスは不得手ではないか?と想像してしまわなくもないが、むしろ、派手さとは無縁のその端正で丁寧なアプローチが、R・シュトラウスの中にある豪華な部分さえも、ある種の素朴さによって包み込むような変化をもたらす。特別、効果を狙ったアプローチなどせず、正攻法に丹念に歌い込むことで、R・シュトラウスの歌曲と歌唱の中で見落とされがちな「純朴さ」が浮き彫りにされるような気がする。

澤ちゃんがR・シュトラウスを歌うと、彼の歌曲はゴージャスな金色ではなく、白色だったり白銀にとって代わるようだ。そうした新しい発見がある。

ピアノを演奏した森裕子さんは、R・シュトラウスだからといって、けっして派手に弾くのでなく、むしろ丁寧に音を紡ぎだし端正な演奏をされたので、澤ちゃんの歌唱スタイルと合っていると感じた。

終演後、会場の聴衆の何組から、「素敵なコンサートだったわねえ」という声が聞こえてきた。
澤江さんのコンサートはいつも来場者を温かい気持ちにさせて終わるのだ。ロビーでも澤ちゃんと話したい、写真を撮りたい人がたくさんならぶのもいつものこと。男性より女性が多いのもいつものこと。

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