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2016年2月18日 (木)

武満徹

「音、沈黙と測りあえるほどに」
 ~武満徹 著~没後20年に寄せて

これほど印象的なタイトルの著作があるだろうか?
しかも著者は小説家でも大学教授でも哲学者でもない。
少なくともメインは作曲家、それも日本はむろん世界的に
みても音楽史に名を残し続ける作曲家による著作だ。

武満は精緻で偉大な作曲家であっただけでなく、
深遠な思索家であり、真摯で誠実な文章家だった。

それは三善晃にも言える。
2人の重要な作曲家が優れた作曲作品だけでなく、
哲学の色彩を帯びた貴重な対談や著作を残したのは
偶然ではない。

翻って言うなら、こんにちの作曲家に重要な作曲作品が
乏しく感じられるのは、著述を世に送り出していないことと
無関係とは想えない。
思索、思考の文体化と、作曲作業が
無関係であるわけはないのだ。

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「然るに武満徹は…」~檀ふみさんの愉快な紹介談
  ~没後20年に寄せて

檀ふみさんが慶大の学生時代、面白い教授がいたそうだ。
講義が終わり近づくと、きまって突然~前後的に
何の脈略が無い場合でも~「然るに武満徹は~」として
何事かを語り出した、という。

そして、その先生の単位取得試験においても、
学生が答案の最後に、「然るに武満徹は~」として何事かを
書き綴れば~教授と同様に何の脈略も無い内容でも~
及第点はくれた、というから面白い。

想像するに、その先生は武満の曲はそれほど詳しくは
なかったかもしれない。
しかし、著作は相当読み込んでいたいたのだろう。

これは1例にすぎなない。武満は彼の作曲作品だけでなく、
その思索においても、その結果としての、あるいは
過程としての多くの著述によっても、音楽家だけでなく、
大江健三郎さんを含め、様々な分野で活躍する多くの人に
影響を与えた人だった。

岩城宏之さんとOBオケが「鳥は星型の庭に降りる」を
演奏したときは、武満徹さんはちょうどその演奏会に
重なるころ、仕事でパリに行く、とのことで、
来場はならなかった。残念だった。

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