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2015年12月 5日 (土)

田部京子さんリサイタル~「熱情」を初めて披露

田部京子さんのBBワークス(ベートーヴェン&ブラームス)
第5回にして最終回を浜離宮ホールで聴いた。

新しいCDのリリース記念も兼ねた演奏会とも言える。
新譜は、ベートーヴェンの最後の3作である、30番、31番、32番
の3作で、コロンムビア社のリストラとも言える組織変更の関係で
継続的録音が不可能となったことから、
オクタヴィア・レコード トリトンレーベルとしてのリリースだ。

この日の演奏会のプログラムは

1.ブラームス 3つの間奏曲
 (1)第1番 変ホ長調
 (2)第2番 変ロ単調
 (3)第3番 嬰ハ短調

2.ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第23番「熱情」

 (休憩)

3.ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第31番

アンコール
バッハ プレリュード第1番

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ブラームス
田部さんは小柄だが、豊麗な音で上質な音楽を創り出す。
ブラームス特有の「コク」を湛えた演奏。

「熱情」を演奏会で弾くのは初めてとのことで、意外だが、
それだけ慎重を期してきたということだろう。
第1楽章は丁寧なスタンスでの演奏で、やや慎重すぎたかも
しれないが、造形がきっちりとした、良い意味での模範的な演奏。
欲を言えば、重厚な左手による和音は素敵だが、
右手のタッチにもう少しクリア感が欲しかったかもしれない。

ゆったりとして素敵な第2楽章から第3楽章での
エネルギッシュな切り込みは流石で、第1級の音楽を創っていた。

このアパッショナータ・ソナタはやや慎重さが出ていた
ことから勝手に推測すると、指揮者のブルーノ・ワルターが、
奇数番号の交響曲より偶数番号のほうが良いと評価される事
にもしや少し似ているかもしれない。
それでも立派な演奏だったが。

休憩後の32番は第1楽章は丁寧な出だしから開始した。
瑞々しく詩のような美しさに溢れた第2楽章は実に見事だった。


CDのデザインに関する不満
冒頭に少し書いたように、これまで、田部さんのCDは
日本コロンビアDENONレーベルからリリースされてきたが、
同社は経営的に難しい状況にあり、外資が入ったこともあり、
この秋、大きな組織変更、いわゆるリストラを行ったようで、
同社での今後の新譜の録音は難しくなったということで、
オクタヴィア・レコード トリトンレーベルとして、
ベートーヴェンの第30番、31番、32番が録音され、
リリースされた。

CDでの演奏も本当に素晴らしく、私が大好きな30番も
理想的とも言えるくらいのデキなのだが、
ジャケットの写真が私の好みではない。
良く言えばシックな感じだが、黒を基調としているので、
田部さんの品のある顔立ちが薄れてしまっているのが
私には気に入らない。

それと、CDの表紙にサインをしてもらう場合、解説などが
書かれた冊子部分と連動していないかたちとなっているので、
表の部分が取り出し難くなっている点も不満だ。
今後、オクタヴィアには、この点について再考を願う。

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