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2015年3月18日 (水)

田中彩子さん ソプラノ・リサイタル at 紀尾井  華麗なるコロラトューラ

ソプラノ田中彩子さんのリサイタルを聴く~at 紀尾井ホール

10代でウィーンに渡って以降、こんにちに至るまで
着実に声楽の研鑽をされてきた田中彩子さんの
リサイタルを聴いた。

昨年11月にエイベックスからCDをリリースしてからの
初リサイタルゆえ、そのお披露目リサイタルというところ。

2012年7月にも穴見めぐみさんとコンサートを開催して
いるが、都合悪く聴けなかったので、
3年近く待っての待望のリサイタルだった。

この日のピアノ伴奏は、
作曲家としても活躍している加藤昌則さん

曲目

1.グローテ(1908~1982) ナイチンゲールの歌

2.フォーレ(~) 愛の歌

3.マイアベーア(~)歌劇「ディノラー」より「影の歌」

4.ピアノ独奏 シューマン アラベスク

5.シューベルト 野ばら

6.モーツァルト すみれ

7.モーツァルト歌劇「魔笛」よ
  「復讐は我が心に炎のように燃え」

 (休憩)

8.ドリーブ 歌劇「ラクメ」より 鐘の歌

9.ドニゼッティ 歌劇「連隊の娘」より「さようなら」

10.ピアノ独奏 加藤昌則「デュエット」

11.ピアノ独奏 メンデルスゾーン 春の歌

12.フロトー 歌劇「マルタ」より 夏の名残りの薔薇

13.ヨハン・シュトラウス 春の歌

アンコール アーン「クロリスに」


ステージに出て来たお顔を見て、「クレオパオラか?」と
思ったほどインパクトがある。

歌い出した声も個性的。
緊張もあってかやや精度と声量が弱いが、
きっと独特の繊細な声帯なのだろう。
曲数も他のソプラノ歌手のリサイタルに比べると控え目だ。


 【コロラトゥーラ】

グローテの「ナイチンゲールの歌」はこの人のためにある
ような曲。マイアベーアの「影の歌」での技巧、
最もフィット感のあったドリーブの「鐘の歌」は
独壇場と言えるほど自在。

「魔笛」の復讐のアリアの3点Fなど
 「楽勝です。もっと上の音も出せますよ」とばかりに
軽々と当てる。
これほどいともたやすく3点Fを出せる人は確かに
世界にも数少ないかもしれない。

ハイトーンの曲においては、まるで鈴を付けた小鳥の様に
自在に天空をコロコロ舞う声だ。

ただ、逆に言えば、
あまりにも普段からドイツ語を使われているせいか、
モーツァルトやシューベルトの歌曲において、
もう少し個々の単語の強調や明瞭さが欲しい
とは思ったが。


 【むしろ抒情的で陰影ある曲に魅力が】

外見のイメージ上の華やかさとは違い、
私はむしろ田中さんはシャイで憂いのある哀愁感のある曲に
独特の魅力を感じた。

彼女の個性は「華やかさ」にあるのではなく、
むしろ歌の中に「はかなさ、可憐さ、陰鬱さ、哀愁感などを
感じさせる」、点にこそあるように私には想えた。

これは意外な嬉しさだった。

例えばこの日の中では、ドニゼッティの
「さようなら」やアンコール1曲目のアーン作曲
  「フローリスへ」、そして特にフロトーの
「夏の名残の薔薇」における、
あたかも陽射しの中にも一瞬の影が差すようなニュアンス
とか、憂いや哀愁感を漂わす歌い回しなどにこそ、
独特の個性と魅力を感じた。

そのことから、例えば「魔笛」では夜の女王より、むしろ
パミーナのほうが個性を発揮するのではないか?
と想像できる。
あのパミーナのト短調アリアを
ぜひ田中さんの歌唱で聴いてみたいものだ。


 【全体的な印象】

今日会場で聴いた誰もが彼女の弱点の1つや2つを
言えるに違いない。
しかし、「それでハイおしまいでは全く無い独特の魅力」を
も誰もが感じたと想像する。
明らかに聴衆にも見てとれる弱点の向こう側には
何とも言えぬ魅力が在る、と感じた人が多かったのでは
ないだろうか。

例えばアンコール2曲目のシューベルトの「アヴェ・マリア」は、
彼女よりもっと「巧く」歌える人は少なからずいるだろう。

だが、この日の田中さんの幾分の不安定さ含みながらも、
「いつしか聴衆はじっくり聴き入ってしまう、
 何ともいわく言い難い魅力」
が曲の奥深くに在るかの様にじっくり聴かせてくれる、
そういう不思議な個性を感じたし、
そういう魅力を感じさせてくれるシューベルトを歌える人は、
少なくとも若い世代の中には決して多くはないはずだ。

言うまでもないが、これからこそが、
どう一層の成長を飛躍を、見、聴かせてもらえるのか、
とても楽しみだ。

 【加藤昌則さんのピアノ】

作曲家として精力的な活動をされている加藤さんの
ピアノはエレガントで素敵だ。
この日は単独でも前後半計3曲を弾いたが、
自作の「デュエット」という曲のソロアレンジ版も良い曲だった。

 【フェイスブックの利点】

終演後のサイン会。例えば1人が終わり、
次の人のCDにサインをする前に、
必ず彼女はその人をキチンとしっかり見てから
サインをする姿が印象的。

もちろん、ほとんどの人がそうするが、彼女の場合は、
しっかり見てから、という点が特に徹底しているのだ。

さて、私の番が来て、「フェイスブックで~」と名乗りを
上げる前に、田中さんのほうから「ああ(どうも)」という感じで
私のことに先に気づいていただけた。
こういう点のフェイスブックの凄さは正直認める。

今回のことではないが、岡田昌子さんのときも、
かつしかシンフォニーヒルズでの「リアル初めまして」
のときも、それまでFBでさんざん
 ~例えばホイットニー・ヒューストンのこととか、
   峰不二子さんのこととかの~
やりとりをしていたので、「全然 初めまして感が無かった」のも
FBの愉快さというべきだろう。

なお、田中さんには
 「これからは日本でもっとどんどんリサイタルを
  やってください」と伝えた。
彼女はチラッと横(にいたマネジメント関係者?)を見てから、
 「~頑張ります!」
と応えた。

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