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2014年10月24日 (金)

バロック歌曲コンサート~秋吉邦子さんと    チェンバロ奏者の渡邊温子さん

武蔵野合唱団のヴォイス・トレーナーで、ソプラノ歌手の
秋吉邦子さんが、チェンバロ奏者の渡邊温子さんと
バロック歌曲等の演奏を披露した。

会場は東京オペラシティー内の近江楽堂。

コンサートのタイトルは「ドラマチック・バロック!」 Vol.4 で
 「バロック・ガラ」とした。

曲は

1.パイジェッロ作曲 「もはや心に感じられない」

2.チェスティ作曲 「お前は私を苦しめなかったのに」

3.ジョルダーニ作曲 「私の愛しい人よ」

4.チェンバロ独奏で バッハ作曲「イタリア協奏曲」

5.バッハ作曲「コーヒーカンタータ」より
   第3曲「フェーブスは駿馬を走らせて」

6. 同 第8曲「今日のうちに、お父さん!」

  (休憩)

7.パーセル作曲 歌劇「インドの女王」より「恋の病から」

8.チェンバロ独奏で パーセル作曲「新しいグラウンド」

9.パーセル作曲「もし音楽が愛の糧であるなら」

10.ペルゴレージ作曲 歌劇「奥様女中」より
   「私のおこりんぼさん」

11.チェンバロ独奏で ラモー作曲「ミューズたちの語らい」

12・ヘンデル作曲 オラトリオ「メサイア」より
    「シオンの娘よ、おおいに喜べ」

13.ヘンデル作曲 歌劇「エジプトのジューリオ・チザーレ」より
    「非情な運命に涙はあふれ」

アンコール
  アヴェ・ヴェルム・コルプス


バロック歌曲 初歩的感想
24日夜はバロック歌曲とチェンバロを堪能した。

バロック音楽で気づいた点について

1.バロック歌曲やオペラは私は初心者に等しいので、
 いろいろと発見があった。例えば、

 ①快活なリズムという基盤がある。とても特徴的
 ②3拍子あるいは6拍子の曲が多く、よって
   円を描くような音の流れが顕著
 ③想像以上に恋愛の歌が多く、格調高い

①について
17世紀や18世紀の欧州と漠然と想像すると、のんびりした
田園風景が想像できるし、それはある程度真実なのだろう
けれど、それでもきっと人々の生活は活き活きと流れていたに
違いない。
そうでなければ、快活で喜びに満ちた、舞踏的な要素を
基盤に持つ曲想が生まれてくるはずはないからだ。

②について
正確に記憶してはいないが、この日 歌われた曲の11曲中、
8曲か9曲は3拍子ないし8分の6拍子等、3とか6を基盤
としている曲だったかと思う。
あるいは7曲かもしれないが、とにかくとても多く感じられた
こと自体、バロック期の歌の特徴を物語っているのでは
ないだろうか。

これは愉悦の表現がそれを求めたのか、あるいは
音楽の根源の1つであるダンス、「踊り」が潜在として
 ~通奏低音のように~人々の心の中や生活の
リズムの中にあって、それによる表出としての曲想ではないか?
と想像する。

③について
対訳における感想となるが、タイトルといい、詩の内容といい、
実に人間的でウェットでありウィットにも富んでいて、
格調高いことに驚く。
ヘンリー・パーセル作曲の「もし音楽が愛の糧なら」など、
そのままパクリたいほど魅力的なタイトルと内容だ。

この事実を知ると、後年のロマン派や近代歌曲として作曲された
多くの詩人の詩を想うとき、必ずしも「進歩」などとは無縁で、
むしろバロック期よりももっと荒廃し、退廃的で退屈な、
フォルムも情感さえも破綻していると言えるほどの詩も
決して少なくはないのではないか。

敢えて誰の詩と言及しないが、
例えば、リヒャルト・シュトラウスやドビュッシーの歌曲の中で、
バロック期ほどの潤い躍動や愛の高揚感やフォルムとしての
構成感において、ずっと劣っている詩も存在してはいまいか?
それを完全に否定することにためらいを覚えないか?
などと思ってしまうのだ。

言い換えれば、それほどまでにバロック期の歌曲で歌われた詩が
格段に素晴らしいと思う。

などなど、多くを空想させていただくほど、楽しいひとときだった。

クニ先生の歌自体は、ステージの前半は、いわば、
シリアスステージというか、格調ある、言ってみれば歌い回しに
とても難しい曲を揃え、またコンサート開始という独特の緊張感も
あってか、全てに完璧とは言えなかったかもしれないが、
とても丁寧に歌われたていた。渡邊さんの解説も解り易かった。

後半は、グランドオープン(リラックス?)ステージとも言える曲目
がならび、MCが渡邊さんからクニ先生自身に交代し、
リラックス雰囲気で進められたこともあり、高音に響きの美しさや
伸びやかで流麗な歌い回しにおいて、いっそうクニ先生の力が
示されていたと思う。

ペルレゴージの大きなアリアを含む多種多様な曲想を持つ曲を
前半のイタリア語とドイツ語、後半の英語と、1晩での多種原語
というハードルもしっかりクリアしての歌唱だった。


2.チェンバロは素敵

チェンバロの音色とニュアンスは美しく楽しい。
ラモーの「ミューズたちの語らい」は、1つのオペラのように
ドラマが内在していた。
すなわち音の規律性においては後年の絶対音楽を、
率直な感情の表出のような旋律においては後年のグランドオペラを
既に内包あるいは予感させる、という曲想なのだ。

もし将来、ピアノの普及率ほどにチェンバロはが家庭に普及
したなら、日本の文化的状況は相当に変化するに違いない、
と想像すると面白い。
もちろん、いろいろな意味で有り得ないだろうけれど。

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