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2014年6月22日 (日)

フィラデルフィア管弦楽団~Eテレの放送より   フィラデルフィア サウンドは健在

フィラデルフィア管弦楽団の来日公演(6月3日)の演奏が
NHK Eテレで放送された。
昔からカラフルでゴージャスな音色の魅力的なオケだが、
それは今も変わらないと判ったし、良い演奏会でとても感動した。

2年前に常任になったという指揮者ヤニック・ナゼ=セガン
  (注1)は1975年生まれというからまだ39歳に
なったかどうかという若さで、
演奏中や終演後のカーテンコールでの笑顔やマナーなどから
見るからに陽気な性格なようだが、
こういう指揮者は地元や海外でも客層をつかむだろうな、と
想像できる。

1曲目のモーツァルトの「ジュピター」は、ピリオド奏法的な
要素を入れた(感じさせる)流行りの演奏スタイルだったので
私は楽しめなかったが、2曲目のマーラーの1番は予想通りの、
いや予想以上に良かった。

 <マーラー 交響曲第1番の演奏について>

弦の艶やかさも素晴らしいが、金管と木管の音色の魅力は
伝統的だ。
ホルン群のあんなにまろやかなトーンは久しく聴いていないほど
魅力的だったし、クラリネットやオーボエも実に魅力的。

第4楽章の冒頭から数分間の嵐のようなシーンでは、
ともすればケバケバしい演奏になりがちだが、
このオケはあの迫力ある全奏にあってもマイルドな、
まろやかな質感を決して失わない。
驚異的で個性的なサウンドだ。

ナゼ=セガンは、全体的に速めのテンポで、生き生きとした
リズムに徹底的に重点を置いた指揮で、
 「この曲はとにかく楽しいのだ」という曲想を展開した。

かつてブルーノ・ワルターが
 「この曲はマーラーのウェルテル(注2)と言いたい」とした、
青春の感傷性とか陰鬱さには関心は向けず、
もっぱら曲の持つピュアで詩的でリズム的快活さに満ちた面を
強調した。
いわば、失恋ではなく恋の喜びこそ徹底的に描いたわけだが、
それはそれでとても良い演奏だった。

日本のプロアマ(問わず)も含めて、今や女性がどの楽器
 (パート)にいても珍しくない時代なので、女性がどう、
とか書くのもヒンシュクかもしれないが、それでも
この名門オケで、チェロのトップ(第1プルト)に女性2人が、
またチューバも女性が吹く姿を見るのはやはり印象的だ。

チェロトップの内側奏者は松原智恵子さんの若いころに
似ていて、つい見てしまった。
またその外側=チェロのトップ奏者、コンマスと
そのサイドの2人、ヴィオラのトップ、と、コンバスを除く
弦の第1プルト8人中、実に「4人が東洋人」
というのも「時代」を感じさせる。

あと、女性に怒られるのを承知で書くと、
ハープと第2ティンパニを叩いた女性が金髪の美人だったので、
「日本のオケではなかなか見ることができない状況だなあ」と、
今更ながらに思った。


思えば、このオケは他の米国の有名オケに比べて
歴代の常任指揮者に恵まれてこなかったように想う。
むろん有名な優秀な人ばかりだが、
このオケの特性を生かす、という意味では
初代のストコフスキーと次の「長期政権」だったオーマンディを
除けば、それが言えるように想える。

このオケの録音で一番印象的なものは、客演で振った
ジェームズ・レヴァインとのマーラーの5番で、
特に第3楽章のスケルツォのメリハリ、
見事なアダージェット、
鮮やかな終楽章の流れは実に見事で、
今でも屈指の演奏だと思う。

その点では、数年前に財政破たんを生じたこのオケの
米国内外での人気復権を、この若い指揮者の登場(起用)が
 「救世主」? としての役割を果たしていくかもしれない。
そんな予感を抱かせる良い演奏会だった。

なお、アンコールでは、そのストコフスキー編曲による
バッハの小フーガト短調が演奏されたのは、
このオケならではで、単に先輩指揮者への敬意というだけでなく、
曲(編曲)としても演奏としても とても良かった。

また、マーラーが終わったあとの何回目かのカーテンコールで、
指揮者の指示でオケ全員が背中側に振りかえり、
オルガン側の客に対しても顔を向けたのは印象的だった。
あれをやるオケはほとんどないはずで、とても良いシーンだし、
素敵なマナーで、好感度が増した。

シカゴ響の大理石の様な堅牢さ、ニューヨーク・フィルの重厚さ、
ボストン響の典雅さ、クリーブランドの精緻さ、等々、
アメリカのオケも言われるほど無機質ではなく、
それぞれ個性は在るが、私はアメリカのオケでは、
カラフルでまろやかで力強い音を持つこのオケ
  フィラデルフィア管弦楽団が1番好き。

昔からそうだったが、
今でも「気持ちが変わらぬままの恋人的オケ」であることを
確認できて良かった。

 (注1)・・・最近は長く覚え難い名前の指揮者が多いが、
       この人の「ナゼ」を「なぜ?」と置き換えると
       覚え易いかもしれない(?)

 (注2)・・・ゲーテ著 「若きウェルテルの悩み」

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