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2014年1月12日 (日)

マヨラ・カナームス東京 majora canamus tokyo      「メサイア」~結成記念演奏会 澤江衣里さん 新鮮鮮烈な団体発足に心からの拍手を送る

面白いバロック演奏団体がスタートした。
その結成記念演奏会での「メサイア」を12日、
渋谷文化総合センターさくらホールで聴いた。

 「メサイア」はキリスト生誕の内容からも日本で
特に年末に~第九ほどではないけれど~多く演奏されるが、
祝祭的な曲想からも、むしろこうした年始にこそ相応しい
ように想える。
それも、とびきり素敵な演奏だったら、聴衆は皆
年明けから幸福感に包まれることだろう。

団の名称は「メサイア」初演時に配布されたパンフレットの
表紙を飾ったラテン語、
 「MAJORA CANAMUS」=「さあ、大いなる調べを歌おう」
からのもの。
今後、3回に1回は「メサイア」を演奏しつつバロック期の作品を
中心に演奏していくオケと合唱を 渡辺祐介氏が立ち上げた。

直接的には、応援しているソプラノの澤江衣里さんが出演される
ということはあったが、この新鮮な団体の
鮮烈なデビュー演奏「メサイア」を聴けた喜びは大きい。

指揮;渡辺祐介

合唱および管弦楽;マヨラ・カナームス東京

独唱者
ソプラノ;澤江衣里
アルト; 渡邉智美
テノール;渡辺 大
バス;  加耒徹

と、「わたなべ」が3人というのは珍しい。


 感想

まずオケが素晴らしい。
バロックオケだから小編成で、第1と第2のヴァイオリンが
それぞれ3名、ヴィオラが2人、チェロとコンロラバスが各1名。
オーボエ2名、トランペット2名、ティンパニ1名、
チェンバロとオルガン各1名の編成。非常に優秀。

バロック室内オケはモダンオケほど私は詳しくないし、
これまで関心も薄かったが、このオケは何も言うことはない。
全く申し分ない。
バロック弓を持ったコンサートミストレスのリードが素晴らしい。
プログラムを見ると、迫間野百合さんとある。

第48曲でのトランペットソロは少しふっくらとした感じの
 (と言ったら失礼だが)女性奏者による見事な演奏で、
国内に優秀なトランペッター多しといえど、
彼女のこの演奏を超えられる人がはたして何人いるだろうか?
というほどの驚異的レベルでの演奏だった。
終演後、歌手4人に負けないほどの大きな拍手が送られたのは
当然だ。
プログラムを見ると狩野藍美さんとある。

これだけオケが優秀なら、指揮者は合唱に注力するのみ
なので楽に違いない。その合唱もとても良かった。
結成したてとはとても思えない。
たぶん、東京芸大等、声楽を専門に学んでいる人が核になって
いるのだろう。
もっとも、それでも合唱(とアルトソロ)には言いたいことは
幾つかあるので、この点は以下、書いてみたい。


合唱は不満が皆無だったわけではない。
全体的には素晴らしいのだが、ときどき、発声がやや平たくなる
こともあった。第28曲、第37曲、第41曲など。


アルトの渡邉さんは、丁寧な歌唱ではあるが、声量があまりなく、
言葉のアクセントの強調(突っ込み)が弱く甘く感じられて、
私は楽しめなかった。もっと場数を踏めば良くなると信じたい。

むしろ、第38曲の2人のアルトを必要とする曲で、
合唱団の中から出てきて歌ったかたのほうが、より濃い、
アルトあるいはメゾ特有の声質をもっていて、
彼女のほうが好ましく感じられたのだ。

テナーソロの渡辺大さんはなかなか良かった。
バスの加耒徹さんは体型と同じく贅肉の無い格調高い声
で迫力もあり、甘いマスクということで、
追っかけファンや後援会もあるほどの人気とのこと。
注目されているだけのことはある。

澤江さんはもう抱きしめたいほど素晴らしかった。
美しく瑞々しい声は天使のようだった。
澤江さんは日本音楽コンクール2位以来、
特に自信を持って歌うようになったと思う。
そしてそれは年々益々良くなってくるように想え、
この素晴らしい成長度合はいったいどこまで行くのだろう?
と期待は益々高まる。

彼女には例えばコロラトゥーラのような派手な技巧など
求める気もしないし、無用不要だ。
その控え目にして誠実で清らかな声と歌唱にこそ
彼女の魅力が在る。実に魅力的な歌手だ。


なお、合唱曲のうち、第4曲、第12曲、第21曲と第22曲、
第44曲ハレルヤ、終曲第53曲は、
4人のソリストも合唱といっしょに歌った。

終曲といえば、この偉大なオラトリオ、
多くの素晴らしい合唱曲持つこの曲の最後を飾る第53曲の
合唱曲のデキいまひとつだと以前から感じていたし、
この日もやはりそう思った。
さしものヘンデルも、最後を恰好よく締めくくろうと、
やや硬くなったのではないか?と想像してしまうのだ。
もう少し終曲が、曲としてデキが良かったらなあ、
とつくづく思う。

それはともかく、
新しい若い息吹を感じさせるバロック団体の発足を
心からの拍手で祝したい。

http://majoracanamus.com/

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