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2013年12月11日 (水)

IL DEVU イル・デーヴ クリスマス・コンサート  DEBUT CD イル・デーヴという愉悦           まだ早すぎることは承知のイル・デーヴ論序説

HAKUJU のワンダフルONE アワー 第7回 として
「IL DEVU クリスマス・コンサート」が開催された。
文字通り、1時間コンサートだが、なんとゆう中身の濃い、
贅沢な愉悦のひとときだったことだろう。

オペラ歌手のユニットでは、外国の「イル・ディーヴォ」が有名だ。
ただ、彼らの場合は、個々の歌手が歌い出して難しい状況に
いるとき、プロデューサーによって結成された、という
いわば組織企画に基づく結成だったのに対して、
日本国内では、「The Jade」や「千駄ヶ谷スタイル」という、
親しい仲間により自主的に結成されたユニットが増えつつある。

その1つで、今や最も注目される存在になってきているのが、
この「イル・ディーヴォ」をもじって体型よろしく皆100kgをキープ
している歌手の4人とピアノの河原さんからなるユニット、
 「イル・デーヴ」 なのだ。

構成メンバーは、

望月哲也さん(テノール) 大槻孝志さん(テノール)
青山 貴さん(バリトン) 山下浩司さん(バスバリトン)
そして、ピアノの河原忠之さん。

本家?「イル・ディーヴォ」の4人に比べれば、
確かに「イル・デーヴ」の歌手4人はスタイリッシュの面では
負けるかもしれない。
自虐的命名からして、そんなことは承知での、
いや見た目を逆手にとっての敢えて挑戦状を従えての
デビューとさえ言える。

しかし、この一見暑苦しそうなメンバーのユニットから
歌い出される声の歌の、なんという軽やかさだろう。
様々な曲想を歌いこなす なんという柔軟さだろう。
彼らの歌の世界には不快な暑苦しさなど皆無だ。
どこまでも心地よく温かい。

このステキなユニットの誕生を心から祝いたい。
今後もたびたび聴き、感想を書いていくことだろうし、
それがまとまっていけば、1つの論にもなるやもしれない。

今回はまず、コンサートの感想を簡単に記し、
そのあと初CDについてもう少し詳しく感想を書き、
最後にもう一度まとめてみたい。

この日の曲目は以下のとおり

Religious Songs
1.W.A.モーツァルト アヴェ・ヴェルム・コルプス

2.J.S.バッハ 心と口と行いと命をもて BWV.147

3.カミーユ・サン=サーンス アヴェ・マリア

4.パブロ・カザルス ニグラ・スム(私は黒い)

Classical Christmas Songs
5.アーヴィング・バーリン ホワイト・クリスマス

6.フランツ.Z.グルーバー きよしこの夜

7.アドルフ・アダン オー・ホーリー・ナイト

8.ピアノ独奏で フランシス・プーランク
即興曲 第15番 ハ短調「エディット・ピアフをたたえて」

Merry ☆ Jazz & Pops
9.ウィリアム・ウォルトン 我らこの祝祭を喜び

10.ジョン・ラター カラーズ・オブ・クリスマス

11.ボブ・チルコット リトル・ジャズ・ミサ

12.ジョン・レノン ハッピー・クリスマス

アンコール やなせたかし作詞 木下牧子作曲
  さびしい樫の木


11と12…チェロ;弘田徹  ドラム;阿部拓也

感想
3と4は珍しいが、特に、チェロのカザルスがこんなに
素敵な曲を書いていたのは知らず、大きな驚きであり喜びだ。

アンサンブルとしては「オー・ホーリー・ナイト」も素敵だった。

ウォルトンの「我らこの祝祭を喜び」も、とても良い曲、
良いアンサンブル。

興味深かったのはチルコットの「リトル・ジャズ・ミサ」で、
ミサというくらいだから、キリエから始まり、
アニュス・デイで終わる内容で、それがチェロとドラムが
加わるのが面白い。
ドラムが加わるから当然ジャス調というか、
モダンなリズミックな要素がある曲が多い。
この曲はもっと演奏されてよいと思うし、少なくとも
今後も「イル・デーヴ」で頻繁に演奏して欲しい、
と強く要望しておきたい。

アンコールの「さびしい樫の木」はとても良い曲で
 「感動した」という人が多かった。

終演後のサイン会では、
個人的に親しい青山さんには、
 「ワルキューレのウォータン、素晴らしかったです。
  23日の松本でのカルメンにも行きます」と伝えた。

山下さんには「フィデリオ」聴かせていただきました。

大槻さんには、
「先日の所沢での第九、聴きました」と言うと、
 「あ、そうでしたか」。
続いて
「それと、サントリーホールでのワルキューレのジークムントも」
 と言うと、ちょっと驚いた感じで私を見たのが印象的だった。

望月さんはソロでは久しく聴いていなかったので、
今後機会をみて聞いていこうと思う。


次に、待望のCDも発売されたので、
その曲目と感想を記しておきたい

CD DEBUI

1.F.シューベルト「シルビアに」

2.J.カッチーニ 「アヴェ・マリア」

3.高野達之作詞 岡野貞一作曲
  「朧月夜」 (編曲=ボブ・チルコット)

4.秋元康作詞 見岳 章作曲
  「川の流れのように」 (編曲=真島 圭)

5.エンニオ・モリコーネ 「ネッラ・ファンタジア」

6.アンドリュー・ロイド=ウェーバー 「ピエ・イエズ」

7.パブロ・カザルス 「ニグラ・サム」

8.やなせたかし作詞 木下牧子作曲 「ロマンティストの豚」

9.アイルランド民謡 「ダニー・ボーイ」(編曲=ボブ・チルコット)

10.ルシアン・ティボー作詞
  クロード・フランソワ&ジャック・ルヴォー作曲
   「マイ・ウェイ」 (日本語詞=片桐和子)

11.アレアンドロ・バルディ&ジャン・カルロ・ビガッツィ作詞
  マルコ・ファラジャーニ作曲
    「パセラ」

12. アーヴィング・バーリン作詞作曲
  「ホワイト・クリスマス」 (編曲=井上一平)


CD感想

1の軽やかさはどうだろう。デブのイメージとは真逆だ。

2はバロックアダージョと言えるしっとりとした曲想のまま
 歌っている。
 短調の調性でありながらも、透明感を湛(たた)えた歌唱が
 見事だ。

3編曲が洋風ということもあるが、合唱的なアンサンブルに
 立脚している。 立派なアンサンブルではあるが、
 将来的にはもう少し曖昧というか、
 自由な歌いをされても良いように想える。

4も、オペラ的、オペラ合唱的な歌唱。立派だが、
 もう少し「揺れ」というか遊びがあってもよいかもしれない。

5この曲で、このアルバムの最初のピークが来る。
 私がとても好きな曲ということだけでなく、
 多少、縦線が崩れようとも、自由に自発的に歌っている
 のが良い。
 各人が旋律を楽しみながらアンサンブルしている。
 すこぶる感動的な歌唱だ。

6は、内的なアンサンブルという点では、
 一番成功しているかもしれない。
 あたたかな質感のある素敵なアンサンブル歌唱だ。

7は、コンサートのところでも書いたが、
 冒頭から引き込まれる曲。
 カザルスがこんなに素敵な曲を書いていたのだ。
 後半は長調に転じる。

8のユーモラス。どんな曲でも歌えることの証明。
 エンタ性を持ったユニットであることを象徴している。

9もそのエンタ性を証明している演奏で、英語の歌も、
 しっとりと歌えるという力量を示している。

10はスペイン語→日本語と歌われる。
 自分たちの曲として歌われているのがいい。
 アレンジもそのように。 「受ける」演奏。

11 この曲で、このアルバムのもう1つの最後のピークが来る。
 自分たちの歌。1人1人の個性が活かされて魅力的だし、
 アンサンブルとしても充実。
 10曲11曲~自分たちの世界を既に持っている。
 イル・ディーヴォにも負けない。
 スタンディングオベーションしたくなるデキばえだ。

12特典とはいえ、美しいアンサンブルだ。
 数多いクリスマスソングの歌唱の中でも秀逸。
 4人の個性とアンサンブルの見事さ。
 単にクリスマスソングの歌唱ということでなく、名唱。


河原さんのピアノの素晴らしさについて。
あらためて感服。
これまでも幸田浩子さんや林美智子さん等にリサイタルなどで
何度も拝聴しているが、本当に素敵な伴奏、演奏を聴かせて
くれる。
4人の邪魔を決してしない。しかし、出るところは出て
4人をリードする。
そのバランスと、技術センスが実に見事で素晴らしい。


イル・デーヴは既に自分たちの世界を持ったユニットだ。
リスナーは贅沢な喜びにつつまれる。

 「イル・デーヴを知らないことは、人生の喜びの1つを知らない」

とさえ言いたい。

冒頭にも書いたが、このステキなユニットの誕生を
心から祝いたい。
今後もたびたび聴き、感想を書いていくことだろうし、
それがまとまっていけば、1つの論にもなるだろう。
日本の音楽界は、またも貴重な愉悦の源泉の存在を得たのだ。

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