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2013年9月29日 (日)

岡田昌子さん 久々の日本のステージで歌う   フレッシュ名曲コンサート~コバケンさん日フィル

昨年2月東京文化会館での二期会「ナブッコ」で
アビガイッレ役を歌って以来、
イタリアに留学中のソプラノ歌手 岡田昌子さんが
久々に一時帰国して歌声を披露した。

小林研一郎さん指揮 日本フィルハーモニー交響楽団
による「フレッシュ名曲コンサート」で、
 「マエストロ・小林研一郎によるアリア」
  ~ヴェルディ生誕200年に捧ぐ~と題された演奏会。

まず、個人的なことを言えば、アビガイッレに魅せられて、
フェイスブックで自己紹介して友人になっていただいたが、
岡田さんはそのナブッコ公演直後にイタリアに留学された
ので、お会いできないままいた。
終演後、楽屋にうかがい、やっとリアルで初対面、
ご挨拶できたしだい。

もっとも、岡田さんとはFBでクラシック音楽以外にも、
ホイットニー・ヒューストンのこととか、
スポーツのこと~何しろ、高校3年次、高松の高校の音楽科
にいたのに、大学の志望校を東京藝大とせず、
日本体育大学と書いて先生を驚かせた人だ~とか、
過去のTVドラマのテーマ音楽のこと等を、
頻繁にやりとりさせていただいているので、
初対面という感じはしなかったけれど。

もう1人のソリストは、東京藝大 修士課程2年
在学中のテノール 宮里直樹さん


曲は

1.ドボルザーク 交響曲第9番「新世界より」

 (休憩)

2.ヴェルディ オペラアリア集
(1)歌劇「リゴレット」より「女心の歌」…宮里さん

(2)歌劇「椿姫」より
  ①「そはかの人か~花から花へ~」…岡田さん
  ②「パリを離れて」…デュオ
  ③「燃える心を」…宮里さん

(3)歌劇「運命の力」より
   「神よ、平和を与えたまえ」…岡田さん


 感想

1の新世界
演奏内容は第4楽章が一番良かった。
全体的にゆったりしたテンポ感と落ち着いた間合いが良く、
メリハリの緩急自在さが良かったし、
そういう指揮者の意図がよく伝わる演奏。

第1楽章もそういう点はよく出ていたが、
部分的にはちょっともたれる感じもした。
第2楽章もコールアングレのソロも良かったし、
ゆったりとした間合いが良かった。
第3楽章は金管と弦のバランスが良くないと思った。
具体的にはトランペットを出し過ぎ。

日フィル、ヴァイオリン群がやや弱い感じがした。
低弦は良い。
木管も、フルート1番2番がいずれも若い女性、
オーボエ1番もそうで、いずれも良い奏者。
オーボエ1番奏者はフルート1番との重奏やかけあいのとき、
必ず体を少しフルート1番奏者に寄せる感じで吹いて
いたのも好感が持てた。


後半(1)が始まる直前、いったん構えたコバケンさんは、
会場での「紙」の音を聞き、指揮台から降りて客席に
向かってこう述べた。

 「皆さんにお願いがあります。プログラム(の歌詞紙)
  をめくる音は、私たち演奏者に(悪い)刺激があるので、
  どうぞもうプログラムは見ないで、
  彼(宮里さん)の顔を見ながら聴いてください」

 「彼の顔を」ということもあり、会場笑い。

その宮里さんだが、体格はガッシリした人で、
純でキレイな声。とても良い資質を感じさせる。
声量も素晴らしい。


そして、岡田昌子さん。
声は細いというより流麗な声。声に強さと哀愁さがある。
エスプレッシーヴォの声、悲劇的な内容の歌を歌える声だ。

かつて週刊誌のグラビアにとりあげられたほどの美形に
加え、見栄えのするステージ立ち姿だけでなく、
本当に実力のある人であることをあらためて実感し、確信した。

個人的には早く帰国されて日本でたくさん聴きたい。
そういう状況になれば、国内では引っぱりダコ的に
人気沸騰すること必至だと思う。

 スター歌手の資質十分。


正規の演目が終わり、コバケンさんが2人とトーク。
コバケンの、イタアリで「ルイザ・ミラー」を振ったときの
エピソードは興味深かった。 いわく、

イタリアでは良い演奏には拍手や歓声が惜しみなく出るが、
そうではない演奏には、聴衆の間で拍手を制するような
ことさえ起き、とてもシビアなことを伝えた後、
事前のマスメディアからのインタビューにイタリア語で
応じられなかったことが事前に伝わったため、
オペラ開始でコバケンさんが登場したとき、
ほとんど拍手が起きなかったこと
 ~なんでイタリア語ができない人が指揮しに
  イタリアに来るのか、という意思表示~、
けれど、オケとの関係はリハでとても良いものになって
いたので、序曲をとてもよく演奏してくれた結果、
序曲が終わるやいないや万雷の拍手が起きた、
というエピソードを披露し、

そういう厳しいイタリアで、岡田昌子さんは研鑽を続けている
のだ、と紹介した。

なお、会場には、岡田さんの先生である、
かつての名プリマドンナ 林康子さんもいらっしゃっていて、
コバケンさんが会場に向けて紹介していた。

そのトークのあとアンコールで「乾杯の歌」が演奏された。

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