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2013年9月23日 (月)

武蔵野合唱団 特別演奏会 カルミナ・ブラーナ

6月22日の第46回定演を聴いて以来、今年2回目の拝聴。
会場は武蔵野市民文化会館。

前回も書いたが、目算で約 男声40人、女声120人と、
見た目のバランスは悪いのだが、それでも
男声の声はテナーもバスも柔らかな、そして声量ある
トーンで歌われる点は見事だ。

指揮は、今回も松井慶太氏。

特別演奏会とされた曲は、

第1ステージ

三善 晃 編曲
 混声合唱と2台のピアノのための「唱歌の四季」
  朧月夜〜茶摘〜紅葉〜雪〜夕焼小焼

 ピアノ…雲野茉里、高橋美佐

 (休憩)

第2ステージ

C.オルフ作曲 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
   2台のピアノと打楽器の伴奏による室内楽版

独唱 ソプラノ 秋吉邦子
テノール 高橋 淳
バリトン 牧野正人

児童合唱 合唱団みかづき

ピアノ…雲野茉里、高橋美佐
打楽器 横手フィルハーモニー管弦楽団


 感想

1の唱歌
1曲目から男声は良い声、ソプラノの音程がやや気になる。
指揮の松井さん、大きく振り過ぎ。
背が高く指揮棒があるのだから、いくら170人くらいの
合唱団と2台のピアノ相手でも、もっと普通に振ればいいのに、
と思った。
指揮棒を持たず、普通に3つに振るとよいのになあ、と思った。

全体的に後のカルミナに比べると、音の精度、
声の芯というか充実感がやや弱い。
特に女声がやや鮮明さを欠いていたのが意外だし、残念だった。
男声はこの少人数にしてはよく声が出ていて、
これはカルミナでも全く同じ。


 「カルミナ・ブラーナ」

1曲目…スなどの子音がハッキリ聴こえる。
     出し過ぎるくらいだ。Rの音も強調。

2曲目…男声見事。

3曲目が一番問題を残した。テンポがとても遅いので、
    歌い難そうだったというだけでなく、
    この合唱団にしては言葉の発声が浅いのだ。
    これはたぶんディクションの問題であり、あるいは
    フレーズとしての読み込みが弱いため、
    1つ1つの言葉が薄く発声されてしまっていたのだ。

4曲目…この日のバリトンソロの牧野さんは、曲によってデキ、
     不出来が分かれた。この曲はあまり良くなかった。
     冒頭から音程が悪いし、曲想を伝えるフォルム
     としても中途半端な印象

5曲目…普通のデキ

6曲目…楽器群のみの演奏。普通のデキ

7曲目…問題無し

8曲目…女声。練習番号64の3~4小節手前の3度での
     音階下降部分でその合唱団の女声の力が判るが、
     先日の某団よりは巧かったものの、
     特別良いとは言えなかった。

9曲目…3つの大きな部分から構成される。
     その2つ目の部分の混声に挟まれた3つ目の部分
     での女声の旋律では、昔、
     岩城宏之さんが某団のコーラスに対し、
      「セクシーに」と指示していたのを思い出す。
     演奏は特に問題無し。

10曲目…一番最後の合唱「Hei!」は弱かった。

第2部

11曲目…バリトンソロ、なかなか良かった。
      上のGの音の声は立派だが、最後のAはキツイようで、
      ファルセットでやったが、やはりそれだと
      この曲としては良くない。

12曲目…高橋淳さんのオハコ=得意の曲なので、
      可笑しいくらい素晴らいかった。
      声、ディクションの大胆さだけでなく、
      演技も芝居気たっぷりの傑作。この日の白眉。
      性格テナーの真骨頂

13曲目…高橋さんのデキに感化されたか、この曲での
      牧野さんはこの日一番良かった。声といい、
      表情つけといい、申し分ないデキ。
      最後の合唱の部分「Haha!」は弱かった。

14曲目…一番最後の合唱の「io!」は弱かった。

第3部

15曲目…ソプラノソロの秋吉さんと児童合唱、
      いずれもなかなか良い。

16曲目…ここでの牧野さんは、やはりファルセットで
      カデンツ的に歌う部分が苦しそうで、よくなかった。

17曲目…秋吉さんのソロ。なかなか良い。

18曲目…ここでの牧野さんは、なかなか良かった。

19曲目…ここでの男声合唱も牧野さんも、
      いずれも素晴らしく、申し分ない。

20曲目…問題無し

21曲目…これまでなかなか良く歌っていた秋吉さんだが、
      どうしたことか、冒頭の中音域の音程も表情付けも
      いまひとつ冴えない。

22曲目…ここでは牧野さんのソロがいまひとつ冴えなかった。

23曲目…この曲での秋吉さんは、決してキレイな声という
      わけではなかったが、潤いのある声で
      実に詩によく合った、すなわち、
       「あなたに捧げます」
      という情感がよく出ていた歌唱で、とても良かった。

24曲目…ゆったりとしたテンポ

25曲目…ここでは、児童合唱もいっしょに歌わせていたのは
      賛成。ボーッと立たせておくのは
      見た目的にも好ましくないし。


全体に関して
パーカスは、今度11月に秋田県横手市で共演するという
横手フィルハーモニー管弦楽団のメンバー。

児童合唱団の「みかづき」は、
小金井市立 緑小学校合唱団の卒業生有志により結成
され、今年5年目を迎えるとのこと。
団名は、たくさんの人とつながることや、様々な経験を通して
キレイな満月になれるようにという願いからの命名という。
大人の手を借りず、高校生と中学生による自主運営を行い、
地域に根差した演奏活動を展開しているという。


ホールの響がデッドで、演奏者は大変だと思う。
残響がないから気の毒。
その分、合唱のデキは露骨によく判る、
ということはあるが。

その他
最近、この団に限らず、国内の合唱団では、演奏の際、
暗譜の人と、譜面を持った人が混在してステージに立つ
というシーンがよく見られる。
私はそれでよいと思う。構わないと思う。
以前だったら、律儀で形式的なことに厳格な日本人合唱団
としては、こうしたことは有り得ないほど認めない風潮は
あったはずだが、欧州の合唱団は基本的に譜面を持って
歌うし、暗譜でやることに「意義」を置いているのは
日本人合唱団くらいだ。

 「暗譜は比較的好ましい手段だが絶対的手段ではないし、
  ましてやそれが目的などでは全くない」

ことは言うまでもないだろう。

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