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2013年8月31日 (土)

FAF管弦楽団 第45回定期演奏会

久しぶりに FAF管弦楽団の演奏会をミューザ川崎で聴いた。
指揮は、作曲家でもある天沼裕子さん。
このオケを既に何度か振っている。

オケの配置は最近流行りの対抗配置ではなく、
基本的には一般的な通常配置なのだが、
ヴァイオリンが指揮者を挟んで左右に分離する形をとった。
これに関しては、結果的にヴァイオリンの総和としての音量
あるいは弦全体の音量が弱くなるように感じた。

曲は

1.ハチャトリアン 組曲「仮面舞踏会」より
 (1)ワルツ
 (2)ロマンス
 (3)マズルカ

2.R・シュトラウス 「4つの歌」
  第1曲「春」
  第2曲「9月」
  第3曲「眠りにつくとき」
  第4曲「夕映えの中で」

  アンコールとして、モーツァルト「魔笛」より
  夜の女王のアリア 「おお、恐れることはない」

  ソプラノ…イ・ジンスック

(休憩)

3.チャイコフスキー 交響曲 第4番


 感想

1のハチャトリアン
(1)は、浅田真央さんが使って以来、日本では有名になって
  いると思う。
  冒頭からオケの音がスイングする演奏で好ましい。
  天沼さんの指導が良いのだろう。
  ただ、もう少し全体の音量が欲しかった。
(2)音が良くブレンドされていて好ましい。
(3)木管のアンサンブルが良かった。

2の曲はR・シュトラウス晩年の作品で、とても静寂な
 透明感のあるオーケストレーションなので、
 アマチュア・オケにはとても難しいはず。
 
 なので、まずオケに関して。
 第1曲の出だし=音の立ち上がりがとても良い。
 指揮者の指導が良いのだろうが、こうした「スクッ」と
 キレイに音が出る良さを、最近このFAFは身に付けた
 のかもしれない。

 終曲では、アクの強さが足りないものの、各楽器の
 音のブレンドが柔らかく美しい。
 終わりのピッコロによるソリ(2人)は良かった。


  歌手について
1984年韓国生まれのイさんは、3曲目などで、
透明感のある清清とした声を聴かせてくれたものの、
全体としてはもっと声量が欲しい。
天沼さんは2005年からバイエルン州立ヴュルツブルグ
音楽大学のオペラ科主任教授および
同大学 指揮・コレペティトール科教授をされており、
イさんも2009年から同大学で学んでいることからの抜擢
だろうけれど、申し訳ないが、
このくらいの、いや、もっと「歌える」若い歌手は今、
日本にはたくさんいる。

アンコールでの「魔笛」から、夜の女王が登場するアリアは
なかなか良かった。
でも、やはりこのくらい歌える日本の若い歌手はたくさんいる。


3のチャイコフスキー

第1楽章はリズムが難しく、日本人の最も苦手とする曲想
と想える。
特に2回出てくる Moderato assai, quasi Andante の
ところはよくない。
このオケに限らず、多くのアマチュア・オケが苦しく部分だ。

第2楽章では、オーボエのソロがとても良かった。
  クラリネットはケアレスミス。あってはいけないミス。

第3楽章ではピッコロが良かった。

第4楽章ではシンバル奏者がとても巧かった。
 また、練習記号だとEからFの間、すなわち、
 149小節からのヴァイオリンによる民謡風の旋律の
 ところで、158小節から173小節間のフルート・ソロ
 によるオブリガートもとても美しく上手かった。


 エキストラ人数について

俊友会管弦楽団ほどではないにしても、このオケも
賛助出演者がプログラム名簿目立つ。
セカンド・ヴァイオリンの13人中2人というのはともかく、
ファースト・ヴァイオリンの14人中5人がエキストラ
というのはやはり多過ぎるし、

ヴィオラにおいては正団員は5人だけであとの7人が
エキストラというのはとても深刻だ。

コントラバスは団員4人+賛助2名。
ホルンも団員3名に対して賛助が4人というのはマズイだろう。

文中、音の立ち上がりが美しい、と書いたが、
今回、あるいは最近このオケ全体で聴ける良く言えば
ノーブルなトーン、悪く言えばやや覇気が無いトーンの
 「秘密」は、実はこうした賛助出演者の多さに関係
しているのかもしれない。
もしそうだとすると、
これは「本当のFAFのトーンとは言えない」ということに
なってくるので、結構 深刻な問題だと思う。
改善を期待したい。

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