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2013年8月 9日 (金)

オリバー・ストーン氏のアメリカ批判 in 広島

「JFK」等、偉大な問題作を世に送り出してきた映画監督
 オリバー・ストーン氏が、広島平和祈念式典に出席した。
そして、下記の演説内容の講演会も開催された。

内容は やや大雑把な点もあるにしても、アメリカ人で
ここまで自国の軍事体制を批判できること自体が凄い。
さすが「JFK」を撮った人だと思う。

大統領を組織的に殺して個人のせいにしてケロッして
いるヤツらがいるのもアメリカ、
それを徹底的に検証した映画を堂々と公開できる人
 ~ストーン~もいるのがアメリカ。面白い国だ。

以下、全文を紹介する。

 「今日ここにこられてうれしい。初めて広島に来たが、
  この2、3日、特に皆さんも出席されたと思うが今朝の
  (原爆記念)公園での式典を見て強く心動かされた。
  よくできた式典だった。
  日本人の良心を証明するような式だった。

  すばらしい記念式典は「日本人」の性質をよく表していた
  と思う。しかし、今日そこには多くの「偽善」もあった。
  「平和」そして「核廃絶」のような言葉が安倍首相らの
  口から出た。でも私は安倍氏の言葉を信じていない。

  第二次大戦で敗戦した2つの主要国家はドイツと日本だった。
  両者を並べて比べてみよう。
  ドイツは国家がしてしまった事を反省し、検証し、
  罪悪感を感じ、謝罪し、そしてより重要な事に、
  その後のヨーロッパで平和のための道徳的な
  リーダーシップをとった。

  ドイツは、60年代70年代を通してヨーロッパで本当に
  大きな道徳的な力となった。
  平和のためのロビー活動を行ない、常に反原子力であり、
  アメリカが望むようなレベルに自国の軍事力を引き上げる
  ことを拒否し続けてきた。

  2003年、アメリカがイラク戦争を始めようというとき、
  ドイツのシュローダー首相は、フランス、ロシアとともに
  アメリカのブッシュ大統領に“No”と言ったのだ。
  しかし、第二次大戦以来私が見た日本は、偉大な文化、
  映画文化、そして音楽、食文化の日本だった。

  しかし、私が日本について見る事の出来なかったものが
  ひとつある。それは、ただのひとりの政治家も、
  ひとりの首相も、高邁な道徳や平和のために
  立ち上がった人がいなかったことだ。いやひとりいた。
  それは最近オバマ大統領の沖縄政策に反対して
  オバマにやめさせられた人だ。

  みなさんに聞きたいのは、どうして、ともにひどい経験をした
  ドイツが今でも平和維持に大きな力を発揮しているのに、
  日本は、アメリカの衛星国家としてカモにされているのか
  ということだ。あなた方には強い経済もあり、
  良質な労働力もある。なのになぜ立ち上がろうとしない?

  第二次大戦後、米国はソ連を巨大なモンスターに
  したてあげた。中国はいまその途上にある。
  つまり米国の「唯一の超大国」の立場を脅かすもうひとつの
  超大国にしたてあげられようとしている。
  今は大変危険な状況にある。

  オバマはヘビのような人間だ。ソフトに語りかける。
  しかしオバマは無慈悲な人間だ。台湾に120億ドルもの
  武器を台湾に売り、日本にスティルス戦闘機を売る。
  日本は世界第4位の軍事大国になっている。
  それを「自衛隊」と呼ぶのはかまわないが世界4位の
  軍事大国だ。

  日本より軍事費が多いのは米国、英国、中国だけだ。
  日本をそういうふうにした共犯者はアメリカにほかならない。
  日本は米国の武器の最大の得意客なだけでなく、
  アメリカの行なったクウェートやイラクでの戦争の戦費の
  支払をしてくれた。

  よく聞いてほしい、アメリカは、こんなことを言いたくは
  ないが、いじめっ子なのだ。日本が今直面している
  恐ろしい龍は中国ではなく、アメリカだ。
  
  4日まえ、私は韓国の済州島にいた。
  韓国は上海から400Kmのその場所に最大の
  海軍基地を作っている。

  韓国は済州島の世界自然遺産の珊瑚礁を破壊して
  巨大な海軍基地を作っている。そこは、中国に対しては
  沖縄よりも前線に位置する。
  その軍港には世界最大であらゆる核兵器を搭載する
  空母ジョージワシントンが停泊できる。
  そこから出て行って中国のシーレーンを制圧するのだ。

  今年、戦争がアジアに戻ってきた。オバマと安倍は
  相思相愛だ。
  安倍はオバマが何を欲しがっているか知っている。
  なかでも尖閣諸島について、私にはコメントしようがない。
  あんなものを巡って戦う気が知れないが、
  それなのに戦う価値があるように言われている。

  いま皆さんは核兵器廃絶が大切だとお思いだろう。
  しかしこのポーカーゲーム(危険な賭け事)はアメリカ主導
  で軍が展開して急速に進んでいる。
  アメリカは世界の73%の武器を製造しては売りさばいて
  いる。それには無人攻撃機、サイバー兵器、宇宙戦争用
  の武器も含まれる。
  核兵器などは、アメリカが戦争に使う兵器のごく一部
  でしかない。
  米国は世界の歴史上最強最大の軍事国家なのだ。

  どう思いますか、みなさん。
  これに対して怒りを感じてほしいです。
  私が怒っているのと同じように、皆さんにも怒ってほしい
  のです。

  米国は「唯一の大国」であろうとするために脅威を増大
  させ、世界中にアメをなめさせ、無実の人を刑務所に
  入れ、消し、ファイルを秘匿し、盗聴し、
  永遠の監視国家たろうとしている。

  ご存知かどうかわからないがジョージ・オーウェルが
  このことをうまくいいあらわした。
  これが今世界に起っている事だ。
  日本は、悪事に加担している。もう一度言おう。
  ベトナム戦争の後、みなさんは戦争のあぶなさにを知って、
  これがアジアで最後の大きな戦争になると思ったはずだ。
  でも、もう一度戦争がある。

  ここでみなさんにはドイツがヨーロッパでしたように、
  立ち上がって反対の声を上げてほしい。
  日本はかつて敗戦し広島長崎そのたでひどい目にあった。
  その悲しみを糧にして強くなり、繰り返し戦争を起こして
  日本と世界に痛みを与えてきたバカ者どもと戦ってほしい
  のです」

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