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2011年8月15日 (月)

終戦記念日 リーダーなきこの国の歴史

この時期は毎年NHKが戦争に関するルポやドキュメンタリー作品
を放送する。
元兵士の証言を含め、そうした番組はNHKならではのもので、
「節電」と言いながら、深夜毎日、しょうもないお笑い芸人による
しょうもない番組を放送している民放には全くマネできないことだ。

売れない俳優によるツィッターでの「グチ」がきっかけで
フジTVに対して起きている「反 韓流デモ」やそうした言動は
非常に「気持ちの悪いもの」で、
全く「言及に値しない」 無視してよいものだが、
そんな「歪(イビツ)なナショナリズムごっこ」より、
民放全体の番組内容の低俗化への批判ということなら
まだ理解はできる。


NHKに話を戻す。
NHKも「民放化的低レベル化」はあるし、以前、何度か
ブログに書いている。それでも冒頭のとおり、
 「さすがNHK」 という放送も少なからずあるのは事実だ。

 1 「圓の戦争」
8月14日に放送された「圓の戦争」(圓は円の旧字体)は、
中国での傀儡(かいらい)銀行である朝鮮聯合準備銀行による
自前での発券権利による「紙幣発行による現地征服」という野望
に歯止めをかけよとした高橋是清蔵相が「2.26事件」により
殺害され、その後、どんどん陸軍により中国侵略が拡大して
いった様の解説は理解しやすい内容だった。

日中戦争8年間での7558億円、現在の紙幣換算で
数百兆円にのぼる戦費がいかに捻出されていったか
という「カラクリ」を解り易く説明しており、とても勉強になった。


 2 「シリーズ 日本人はなぜ戦争へと向かったのか」
        (この連載シリーズの)

    第4回 「開戦・リーダーたちの迷走」 (再放送)

 この回の放送を見ると、さすがに当時の閣僚たちも多くは、
 分析により、「アメリカと戦っても最終的には勝てない」
 ことを理解していたにもかかわらず、陸軍も海軍も
 その指導者的立場の人間はいずれも

 「開戦はやめよう、とは、自分からは言い出せない」

  すなわち

 「国の運命(国益)よりも 自分の地位が大事」

 という自己保身とプライドが支配し、他者と対峙するという
 状況がズルズルと続き、まるで、
  「やれやれ、アメリカと戦争をするしかないね」という、
  「なんとなく戦争に入っていっちゃった状況」 には
 あらためて憤懣やるかたなく愕然する。

 いくらABCDラインによる窮状があったとはいえ、
 いかに責任も覚悟もないまま あの悲惨な戦争に突入して
 いったか、ということを(知ってはいたが)あらためて愕然とし、
 日本人のリーダーシップ不在体質、自己保身が全ての
 閣僚と官僚たちが昔から巣食うこの国の体質に失望した
 しだいだ。

     第5回 「果てしなき戦線拡大の悲劇」

 この回では、東南アジア進出により当初の構想通り一定の
 資源確保ができたことから意外にも「このへんで戦争を止めよう」
 と考えていた陸軍 (ただし、中国戦線は攻撃継続) に対して、
 あくまでも対米戦争で勝とうとバカげた妄想にとりつかれた海軍
 により戦線が拡大されていった様にもあらためて愕然とする。

 ミッドウェイ敗戦を隠すために、ガダルカナル、インパール、
 ニューギニアと当初(少なくとも陸軍や大本営には)無かった攻撃
 がなされ、いずれも「完敗」。
 もちろん、その段階では国民はそんな「敗戦」など
 知り由もなかったのだった。

この国の「事前の確固たる戦略の無さ」の歴史はずっとずっと
今に至るまで続いるように想える。
もちろん、ここで言う「戦略」とは武力戦争のことではない。
外交であれ、なんであれ、だ。

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