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2011年8月25日 (木)

東京電力さん 「ウソ」だけは もうやめよう   試算で「想定」されていた大津波の襲来

東京電力は福島県沖でマグニチュード(M)8以上の大地震が
起きた際にはどういうことが起きるかについて、
ちゃんと想定していたことが判った。

試算は、
 「明治29(1896)年の明治三陸地震が福島県沖で発生
  したと仮定したもので、その場合は、福島第1原発周辺では
  最大で高さ10・2メートルの津波が発生し、
  15・7メートルの高さまで水が押し寄せると算出された」
という内容だ。

これについて東電は、
 「この試算のことを公表しなかったのは、一定の仮定に
  基づくあくまで試算だったためで、設計上、運用上対策を
  取らなければならない想定津波ではない」
というみっともない弁解をした。

しかも、経済産業省原子力安全・保安院によると、
東電がこの試算結果を、東日本大震災が起きる4日前の
3月7日に経済産業省原子力安全・保安院に報告した際、
保安院の担当者は「設備面での対応が必要ではないか」
と口頭で指導したという。
もっともこれについても、東電は、
 「そういう指示を受けたことはない」と否定している。


5月に書いたが、東電の(当時の)清水正孝社長は
4月28日、福島第1原発事故の被害補償について、
原子力損害賠償法第3条の但書にある
 「巨大災害の場合は電力会社の責任を免除する」旨の
免責適用規定に関して、
 「私どもとして、そういう理解があり得ると考えている」と述べ、
 「千年に一度の災害。想定外の災害。巨大な天災であり、
  人災ではない」との見解を出し、
自分たちに落ち度は無いことを主張した。


私は5月5日付けのブログで、
   「原子力損害賠償法 免責適用否定論
    東電社長の免責発言は論外」
と題して次のように反論し、また同主旨が、
5月17日付けの東京新聞に掲載されたことも報告した。

 「なるほど確かに「異常に巨大な天災地変」だとは思う。
  しかし、では「過去に例を見ないほど、すなわち、日本人の
  あらゆる経験則からも想定も想像もできない災害であったか?」
  と言えば、答えは「No」だ。
  三陸沖では過去にもたびたび大きな津波が来ている。
  記録によれば1600年代から今日まで主なものでも
  20回近くはある。
  すなわち20年に一度は来ている計算になる。
  今回ほどの規模のものは滅多に無いかもしれないが、
  明治29年のものは同等ないし今回以上とも推定できる。
  すなわち、可能性としては「予測できた、想定内だった」
  と言える。
  少なくとも「千年に一度というのはウソ」であり、
  想定外というのも言い訳にすぎない。

  なるほど福島県は三陸沖海岸よりは南に在る。
  しかし、原子力発電という危険を伴う産業を営む者であれば、
  過去の地震や津波を研究し、最悪の状況に対しても対し得る
  最大の対策を打っておかねばならなかったはずである。
  かかることを考えれば、10メートル程度の防潮堤、
  いや、海岸に非常に近い場所に建設したということ自体
  からして巨大災害というリスクに対する義務としての
  防御対策を行ったとはとても言えない。
  したがって、同条文の但書にある免責云々を今回適用しようと
  考えること自体が最初から問題外、論外と言うべきである」


東京電力は、高学歴のエリート社員の集う組織のはずである。
その会社が、かつての地震や津波を研究していないはずは
ないのだ。
実際、同業の東北電力はそれを研究していたから
女川原発を海よりもずっと高い場所に設定したがゆえに、
今回の直接的な大きさ災害は受けずに済んだという正に実例が
あるのだ。

東電の研究部門、管理部門がそれをしていなかったとは
到底考えられないことであることは、誰でも「想定」できる。
いくら、体外的には「絶対安全」と言ってはいても、
内部の研究でそれをそのままの「バイブル」にして、
何もリスク研究をしていないというのは、
エリ-ト集団組織ではあり得ないことだ。
そして、こんな対策は
  「リスクマネジメントの初歩中の初歩」
である。

やっと、今回、
 「研究していました。想定できました。
  でも対策は特にやっていませんでした」
ということが判明した。

とにかく、東電さん、

  自分たちの組織を守るためだけの責任逃れのために
  ウソをつくことだけは、もうやめませんか?

今重要なことは、
「原発事故で被害を被っている福島県の人々のために
 どうしなければならないか」 ということであって、
自分たちの組織を守ることではないということを、
東京電力は肝に命ずるべきである。

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