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2011年8月24日 (水)

「暴力団排除条例」の施行と企業 そして個人  島田紳助さんの「引退事件」に見る企業事情

島田紳助さんの件で、「第三者からの通報、情報提供」
 と聞いた際は、
「事実関係は別として、またもや「陰湿なチクリ」かいな」
と思ったが、そうではないようだ。
要するに警察からの「どうしますか?」的情報提供。

  ひらたく言えば、警察からの 「圧力」

まず社会的背景(前提)として、この4月1日より、
大阪府をはじめ全国各地で「暴力団排除条例」が施行され、
東京都もこの10月1日より施行となる(東京都暴力団排除条例)
という点がある。

そして今回のこの暴排条例のスローガンは、これまでの

  「暴力団をおそれない、金を出さない、利用しない」

に加えて、

  「暴力団と交際しない」

が含まれることとなったのであり、この点が重要である。

今回の紳助さんの件は、このことと間違いなく大きく関係している
と思う。


この点について、「ビジネス法務の部屋」の山口利昭弁護士が
8月24日付けにて

<本格的な対応が要求される「反社会的勢力」の「共生者」リスク>

と題して書かれている。
http://yamaguchi-law-office.way-nifty.com/

この中で、先生は当然「暴力団排除条例」について紹介するとともに

 「企業社会ではまだまだ反社リスクへの対応が進んでいないのが
  現状ですが、時代はすでに変わりつつあり、上場会社や中小企業
  にとっても高いコンプライアンスリスクの時代になってきた」

と述べている。そして、

 「島田さんの件も、少し前の日本相撲協会のパターンに近いケース
  ではないか。すなわち、力士の賭博問題で出てきた証拠から、
  警視庁が相撲協会に対して、
  「携帯見たら、八百長やっとるみたいやけど、これってややこしい
   ところとつながってしまう原因になるからご注意いただきたい
   のですが、どうしますか?自力で解決できますか?」とし、
   警察の介入によって捜査をされたら(いろいろと出てきて)
  壊滅状態になるので、必死で相撲協会の自浄作用をもって
  八百長事件に取り組んだ。

    (これから推測して)今回の島田さんの件も、
    (私の推測にずぎないが)警察関係者のほうから、
  「島田さん、ちょっと交際がありますね?どうしますか?
   会社のほうできちんと対処しますか?対処しないなら、
   今後なにかあったらほかの人も含めてこっちでやりますけど」
    としてきたので、会社は必死で島田さんと対応を検討した
   のではないか。
   「引退」というけじめをつけたことで、会社側も「自浄作用」を示す
   ことになり、これで一件落着にしたのでは」

と述べている。

要するに、よしもと・クリエイティブ・エージェンシーとしては、
いわゆる「フロント企業」(暴力団の構成員や周辺者(準構成員)が、
資金獲得のために経営する企業)ではないこと、
所属タレントにはいわゆる「共生者」(暴力団等の反社会的勢力に
資金提供したり、されたりという協力者)は1人もいないということを
少なくとも警察に対して示す必要があったと想像できる。
どんなに有名な 売れっ子のタレントを「切って」でも。

1949年に大阪証券取引所、1961年に東京証券取引所に上場
したという老舗企業であった旧 吉本興業は、
暴力団がらみではないにしても、所属するタレントがこれまで
いろいろな事件を起こしてきたという「歴史」もある。

そして、2009年に敢えて非上場化を求めて
クオンタム・エンターテイメント(株)によるTOBを受けて、
最終的に上場廃止としたとはいえ、現在の大株主には
フジ・メディア・ホールディングス、電通、ソフトバンク、
クオンタムグループなどが名を連ねる手前からも、
ある意味では上場していたとき以上に株主から厳しく監視されて
いるというのが実態だろうと想像できるし、
それ自体は企業としては実に好ましいことだ。


先述の山口弁護士は、
 「島田さんのケースでも、少し前ならば謝罪をして、
  しばらくの間、謹慎していればよかったのではないか。
  以前なら「交際をした個人の問題」だった、ということ。
  また、企業としても「平時の内部統制システム」の問題
  として対処し得た。
  しかし反社会的勢力との癒着問題に関する企業のリスクが
  高まり、時代も変わった。
  もちろん内部統制システムの構築は重要だが、
  問題が発覚した際に、企業自身が、どう「けじめをつける」か、
  どう自浄作用を発揮するか、すなわち、
  企業の危機管理(クライシスマネジメント)が問題となる時代に
  なった、と言える」

と、まとめている。 全く賛成である。

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