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2011年2月 2日 (水)

風の色 ~ 作曲者としての辻井伸行さん   「風がはこんできたもの」 第三夜

「風がはこんできたもの」第三夜は辻井伸行さん。
倉本聡氏が辻井さんに、
「私のイメージを曲にすることができるか?」
「氷が割れて水になっていく状況を音楽にできるか?」
と問いかけ、辻井さんはその場で即興演奏を行った。
倉本氏が感動と同時に前者では照れたように
確かに前者は「キレイすぎ」かもしれないが。

昔はモーツァルトにしてもベートーヴェンにしても即興の名手
であったし、ショパンやリストも当然そうだっただろう。
近年のピアニストでは故・フリードリッヒ・グルダは
ジャズ等への造詣が深かったこともあり、即興も
たまにしていたようだが、ここ100年の間には
「他者である専門作曲家の作品を演奏するプロ」としての
需要が圧倒的となったことから、そうした「才能」については
近年に近づけば近づくほど、あまり聞かれなくなってきたように
想う。
もちろん、やろうと思えばできる人はたくさんいるだろう
けれども。

辻井さんは目のハンディキャップがあるがゆえに、
音と外界への感度と想像力が鋭い。
それは天性もあるが幼小時から母親が息子の感性を信じ、
それを豊かに育ませようと(教育というよりもたぶん)
愛情をもって絶えず接してきたことから植えられた
感性と才能なのだろうと想像する。
だから、水という手で触ったり、風という顔などの皮膚に
触れてあるいはざわめいている音からのイメージから
探るものだけでなく、青空というような彼からしたらある種、
感覚的にしか想像し得ない対象についても
豊なイマジネーションが働くに違いない。

辻井さんはピアニストとしてだけでなく、
作曲家として私は特に注目している。

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