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2010年5月 3日 (月)

地雷を除去する 雨宮 清さん

この日の「カンブリア宮殿」はいつもより少し異色の人が登場。
企業マン、起業家という共通点はあるが、63歳の雨宮清さん
には「地雷除去機の開発とそれを使っての現地での貢献」という、
いわば「見えない、しかし偉大な勲章」を持っている企業マンだ。

中学卒業後、東京で機械工の見習から始め、以来、機械開発の
夢はずっと抱いていたが、後年、自身が(実家に土地があった
こともあり)当初から目標としていた起業を実行してからは
主力事業は開発ではなく、機械メンテであり、
それはどんどん順調に伸びていった。そして海外進出。

その中で「他のところと同様に金儲け目的で進出したカンボジア」
で、思いもかけず「地雷に苦しむ人々の生活に衝撃を受けた」。
そしてその後は採算度外視で開発に。メンテだけでなく、
先述の「いつかは建機の開発、製作をしてみたいという思いと
 重なった」こともあり、
現実に除去できる高機能の地雷除去機開発に成功し、
東南アジア諸国等で、活動している。

2006年に日立建機の子会社となり、同社グループ入りし、
山梨日立建機となったが、大会社グループの傘下に入った理由
として、雨宮さんとしても、
「海外のいろいろなところに地雷があり、とても自社だけでは
 追いつかないという実情」があること、
日立建機としても、
「地雷除去という平和的な社会貢献をやっている」というある種の
「ブランド」を得るという両社にとっての利点、思惑が一致した点
がある。
ヒューマニティという精神と実利の一致は、実際の行動という
ことを考えればむしろ当然で、別に「不純」ととらえる必要は
むろん全くないと思う。
現在、7カ国に70台の同社の地雷除去機があるという。

山梨日立建機社はますまず評判が上がり、建設不況の中、
ここ数年、利益は最高を更新。
本業で利益を出しているからこそ、ある種ボランティア精神、
ヒューマニティを基盤とした活動ができることもまた現実だ。
そしてその本業に携わる社員にも
「地雷除去機を作っている会社、その社員」
という誇りを皆持っていて、それがモチベーションとなって
さらに本業の収益アップ、利益貢献につながっているという。

地雷除去機自体(単体での収益)は、1995年から2007年の
中で、7億5千万円の赤字。
しかし、本業でそれを大きくカヴァーしているのだ。

放送では、南米コロンビア政府から、手ごわい「手作り地雷」の
除去の依頼が来て、それについても雨宮さん自ら出向いて状況や
その地雷の特徴を徹底的に分析調査し、対応する建機製作に
成功して除去が進んでいることも放映されていた。
金銭のあやりとりはODAを介したものとのことだが、

いずれにしろ、外国の人々の生活の安全に貢献でき、
友好関係も生じ、転じてビジネスをも生じるウィンウィンとしての
「企業としての活動」による国際貢献というものの素晴らしさに
深い感銘を受けた。
コロンビアの政府要人は言った。
「ミスタ-雨宮は<コロンビアの友人>だ」と。

司会者の村上龍さんは後日の日誌にこう書いた。
「使命感と目標」。
それがあると、人は何かができるということだ。

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