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2010年2月 7日 (日)

リスクマネジメントの観点からもう一度トヨタ社の問題について考える

2月5日になって「ようやく」現社長にして創業者の孫でもある
豊田章男社長が会見を開いた。
今回、内容と規模からして「当然に」「最初から出てきて」
「自分でいっさいを仕切って」行うべきだったと思う。

消費者、市場、外部関係者の多くが、
「なぜ、社長自ら出てきて説明しないのか?」という
疑問と批判が高まっての、ようやくの登場では
いくらなんでもカッコ悪いし、アメリカから叩かれても
反論としての迫力に欠けてしまう。
全てが「言いわけ」と とられかねない。

すぐに出てこず、他の役員に会見させた理由として、
「社内で一番詳しい者が説明するかたちをあえてとった」と
答えているが、「言いわけ」としか聞こえてこない。
社長が必ずしも自社製品の仕組みを詳細まで全てを知って
いるわけではないことは、どの会社でも基本的には同じはずで、
特に会社の事業規模が大きくなればなるほど、そうだろう。
とはいえ、複数多数の事業展開をしているわけではなく、
基本的には自動車に特化し、その世界的な「王者」としての
会社の創業者一族からの社長だから、
「全て知っていてもおかしくない。いや、むしろそうあって当然」
とも思うが、百歩譲って、ここでは先の一般論でもいい。

なので、全部を知っていないことにどうこう言う人はいないに
しても、それでも今回の会見での、技術に関する説明の部分では
副社長に「譲って」話させていたそうだ。
今回のようなケースなら、「想定問答」はそれこそほとんど
「想定」できたはずだから、「にわか勉強」でもいいいから、
それこそ「カッコづけ」でもいいから、
「自分で全て応えるくらいの誠意とやる気を見せるべきだった」
と思うのは私だけではないはず。


もう1つ驚いたことは、4日に行われた品質保証担当の役員の
会見内容、その発言だ。いわく、
「ブレーキを強く踏めば車は止まる。コンマ何秒かの利(き)きの
 遅れということであり、(だから今回の問題は)
 ドライバーの運転感覚(フィーリング)的な問題だ」
と発言したこと。

「これを言っちゃっていいの?」

人命に関わる点で、一番重要な部分であるブレーキ。
これについて「ハンドリング=ドライバーの技術の差」の問題に
すり替えてしまうとすると、
「自分達は安全を最優先にした高度な技術は持っていないんです」
と言っているに等しいように思われてしまうと思う。それと、
「ドライバー=一般ユーザーの「せい」にしていいの?」という点。
この点こそ、「重大な認識の はきちがいだ」と思うのも、
私だけではないだろう。


とにかく何か大きな危機が生じたときは、組織として重要なことは
①まず、なにはともあれ、「トップ」が正面に出て、堂々と事情、
 現状等を(中間でもよいから)伝える(開示)すること。
②お詫びがまず必要な場合は、誠意をもってお詫びすること。
 そしてその際は「余計な言い訳をしないこと」が肝心だろう。

リスクマネジメントの基本中の基本だと思う。

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