« 日本航空 株式上場廃止の衝撃 | トップページ | 「音楽の聴き方」 岡田暁生 著 (中公新書) »

2010年1月16日 (土)

政治の停滞は許されない

小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体による土地購入に関して、
東京地検特捜部は15日、政治資金規正法違反(資金報告書の
虚偽記載)の疑いで、元事務担当者であった現・民主党の
現職国会議員、石川知裕氏と後任の会計担当者、公設第一秘書の
3名を逮捕した。
小沢一郎氏は旧態然たるタイプの政治家だから、妙なお金の回し方
をしていることは確かだろうが、問題は、
「それが汚職、贈収賄等の刑事事件たりうるのか?」ということだ。
ここを混同してはダメだ。

以前も書いたが、私は小沢一郎氏はあまり好きではないが、
そういうことと、こうした追及は全く別問題であることは
言うまでもない。
当面、本当に正義や法に抵触する、違反する事実があるのなら
司直に委ねるのを国民も当然良しとして推移を見ていくしか
ないが、いずれにしても、個人がどうということと同時に、
企業献金に関するあり方を根本的に変えるなどの対策こそ
今後肝心なこととして論議、改正に向けていくべきだろう。

それはそれとして、18日から始まる通常国会は、
予算を通して施策を推進することが当然大事だ。
マスコミは「混乱は必至」などと「呑気(のんき)」なことを
言っているが、本当にノン気すぎる。
自民党はここぞとばかりに出てくるだろうが、
党内外の権力闘争は論外と心得るべし。
自民党は足の引っ張り合いではなく、政策で勝負して
いかなければ存在意味は無い。

国民生活、経済、雇用、福祉状況等は「それどころではない」だろう。
国民のカネ、すなわち、不況に対する経済対策、失業や
大学4年生ですら現在就職内定率が8割に達していないという
雇用問題対策、介護、病院等における人材不足などの
医療・福祉対策、年金、公務員改革等を含めて問題は山積して
いる。対外的にも未解決の拉致問題や基地を含むアメリカとの
問題等々、山積している点は言うまでもない。

とにかく、国民生活、経済状況を改善していくための、
国会本来の役割を果たしていくことに全力を傾注して欲しい。
敢えて言えば、小沢氏のお金のことなど、多くの国民は
実はそれほど関心は無いと想像している。
少なくとも、生活環境を整備していく国会議員本来の仕事に
こそより多くの関心があることは事実だと思う。
「しょうもない疑惑の論戦をしているほど国会はヒマはない」
はずだ。司直はどんどん捜査していけばよいが、国会が
「こんなことで」止まるようでは「国会としての意味は無い」。
全ての国会議員はその旨を銘記して、業務に邁進して欲しいと
思っている国民は私だけとは思えない。


さて、いちおう冒頭に記した検察の対応に関して、
現時点での他の人の意見を記載しておこう。

山口二郎氏
国民的視点を忘れず、リベラルでバランス感覚の良い
山口二郎 北海道大学教授でさえ、
「政治資金収支報告書の不備くらいで現職国会議員を逮捕する
 など非常識だ」、と驚きを隠さない。

大谷昭宏氏
権力の腐敗に厳しく、ヒューマンで良識的な意見の多い
ジャーナリストの大谷昭宏氏も、
「資金の流れは確かに不可解だが、おかしなことをする、
 ということと 犯罪とは違う。
 汚職の有無を確認したうえで虚偽記載に行くのが
 流れとしては自然で、今回はその点で不自然だ。
 なにがなんでも小沢を追及したいという恣意的なものを感じる」
と述べている。

魚住 昭氏
また、ジャーナリストの魚住昭氏は、
「虚偽記載も言ってみれば形式犯にすぎず、現職の国会議員を
 逮捕するというような性質のものではない。
 小沢氏を政治的失脚にどうしても追い込みたいという検察の
 感情が見える」、と言う。

青木 理氏
同じくジャーナリストの青木理氏は、
「マスメディアも真実追及は当然としても、未だ真相が判って
 いない段階で、検察のカタ棒を担ぐような報道はしないよう
 心掛けるべきだ」、と述べている。

« 日本航空 株式上場廃止の衝撃 | トップページ | 「音楽の聴き方」 岡田暁生 著 (中公新書) »

ブログ HomePage

Amazon DVD

Amazon 本

最近のコメント

最近のトラックバック