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2010年1月16日 (土)

日本航空 株式上場廃止の衝撃

政府は19日、日本航空の再建問題に関して、会社更生法の
適用を申請するそうだ。
不採算空港の廃止、人員や子会社の削減、ジャンボ機の廃止(?)
金融機等からの債権放棄などにより企業再生機構を通して
立て直していくわけだが、同社の株式の上場廃止、ということには
いささか疑問を感じる。そこに手を入れない方法もあるとは思うが、
まあ、ドラスティックな手法の1つ、すなわち「硬派」としての
選択肢の1つではあるのだから、やむを得ないとも思う。

上場廃止は当然大きなインパクトがある。
ことによったら、一般株主はここに及んで初めてことの深刻さを
理解したのではないか?
いや、当の日本航空の役員や社員自身にしても、この事態に直面
して初めて事の深刻さを思い知ったのではないか?
とさえ想像できるほど、インパクトは大きいはずだ。

ここで少し別の議論を。
以前いっとき流行った「会社は誰のモノか?株主モノ」という議論は
さすがに流行らなくなった。
大株主、オーナーは別として、一般の特に少数株式保有の株主は
私は、「出資者にすぎない」と思っている。
もちろん、法で言う、「株主平等の原則は百も承知」で
言っている。
そもそも、「株主のモノ」などとは「おこがましい」し、
論理的にも相当無理がある、と言うのが私の基本的な考え。
しかし、今回、敢えて、「株主のモノ」という点から言えば、
今回のように、
「紙くずになる ということも有り得るのだ、ということ含めての
 株主のモノだという論理は存在する」、
ということは言えると思う。
すなわち「株主のモノ=完全自己責任」ということ。

さて、もう一度、今回の件に戻ると、それにしても、広い意味
での、いわゆるステークホルダーに対する債権放棄というのは
やはり「相当ヒドイはなし」だ。
多数の債権者に対して、「迷惑というレベルを超えた負担」を
強いることになる。これが良い策かどうかは別問題だが、でも、
もうそうした良し悪しを言う段階ではないのだろう。

日本航空のOBも含めた役員社員は、こうした
「外部に多大な迷惑をかける、かけてまで、
 助けていただくのだ」、
ということを肝に銘じなければウソである。

それにしても、と、やはり素朴に思う。この事態に至るまで、
「同社の歴代経営陣は何をやっていたのだろうか?」と。

債務超過の額が月を追うごとに増えて報道されていること
だけでも驚く、というか、ほとんど「呆れる」。
赤字、損失の把握と計上などは、純粋に経理処理的な観点から
言えば企業においては「初歩中の初歩」の問題である。
それを正確に記録してこなかったというよりは、
意図的に隠してきたということは確実なのだろう。
そうでなければこうした事態に至ることはほとんど考えられない。

監査法人も含めて、全ての歴代経営者と、余計な地元空港を
誘致させた自民党の歴代関係議員、旧・運輸省時代からの
全ての歴代役人は、全てのステークホルダーに対して
土下座して謝罪すべきである。

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