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2009年4月26日 (日)

社外取締役に関する話題について

4月24日付けの日本経済新聞に、
「上場企業の取締役会; 社外役員「義務化」で火花」
という記事があった。

読んで、いささか驚いた。記事によると、
「上場会社の取締役会に、企業から独立した取締役を
 加えるべきかどうかを巡って、東京証券取引所などの
 証券界と、日本経団連などの経済界とが火花を散らして
 いて、金融庁は義務化を提案しているが、先述の
 両陣営の意見が真っ二つに割れている」、という。

この記事から想像できることは、
「老舗の大企業ほど、「形骸化した取締役会」、すなわち、
 会長と社長、せいぜい専務レベルまでによる、いわゆる
 「ワンマン経営」に近い体制になっているのではないか?」
ということだ。
米国から「輸入」された委員会設置会社の制度(説明省略)
を採用する大会社が増えてきているだけに意外感を覚える。

「社外監査役」は、監査役「会」設置会社(説明省略)には既に
義務化されているので、委員会設置会社でない上場企業には
社外監査役は既に存在して、機能している「はず」なのだが、
社外取締役の場合は、現在の会社法上、委員会設置会社と、
特別取締役の制度(「特定」ではないので注意)という、
(特に後者は)あまり採択されていないはずの(会社の財産
処分権に特化した制度)、2つのうちいずれかを採用している
会社には既に義務付けているが、それを除く、いわゆる
取締役「会」設置会社には確かに未だ義務化されてはいない。

しかし、今は、いわゆる新興市場に上場している企業でも
社外監査役だけでなく、社外取締役を迎え入れている会社は
増えているはずで、したがって、(会社にもよるが)新しい「波」
の導入により、取締役会は「活性化」されている企業も増えて
いるはずである。
私も、直接間接、そうした活気ある健全な取締役会を運営して
いる立派な会社を複数知っている。

「立派」と書いたが、本来はそれが普通なのだろうが、そういう
会社ばかりでないことも事実で、近年、不祥事を起こしている
会社は、ほとんど例外無く「ワンマン体制」だ。
NOVA社然(しか)り、どこそこ然り。
大企業でも西武さんなんか、引退した堤義明氏は堂々とTVの
カメラに向かって「会議は嫌い」(取締役会なんて やっていない)
と言っていた。それって、もちろん、会社法違反です。

そうした「例外」も、新しい企業の少なからず、あるいは、
古くからのオーナ企業の一部にはもちろんあるにしても、
先述のように、新しい企業でも、いやそれだからこそ、
社外の取締役や監査役を起用して、積極的な意見が飛び交う
取締役会を運営している会社もあるのだ。

それに比べれて、あるいは、そうした状況を考えると、
冒頭の記事で知った、「義務化に対して経団連が反対」、
というのは、全く理解できない。
旧態依然の体制を保持したい、というのが、おそらく、
「経団連の本音」なのだろう。

かつて、ソニーの当時の出井社長のクビを事実上切った、
すなわち「引導を渡した」のは、当時、社外取締役の1人だった
カルロス・ゴーン氏だった、ということは今や産業界では
「常識的に有名な話し」だ。
なるほど、委員会設置会社なら「義務化」されているから、
そうした「論客」を迎えることも有り得るが、
「そうではない老舗企業」にしたら、
「そんなヤツを迎え入れるなんて、とんでもない」、
ということなのだろう。
しかし、それは、ある意味では、
「老舗大企業が、その時点で、真面目に取締役会を運営して
 いる新興企業に負けている」、
ということに他ならない。

「負けている、遅れている大企業のトップにいる人達が、
 若い企業が増大しているこの国を牽引できるのか?」
という素朴な疑問は、誰も否定できないだろう。

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