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2008年12月28日 (日)

臼木あいさん、上野水香さん、ファンタスティック・ガラコンサート2008

先述のとおり、13:30開演の川崎でのチェンバーさんには
間に合わなかったが、16時開演の神奈川県民ホールでの、
「ファンタスティック・ガラコンサート2008」には間に合い
そうだし、当日券も残っていることが確認できたので、
でかけた。

直接的には、臼木あいさんが出演される、ということもあるが
以前、テレビ「誰でもピカソ」で拝見した、バレリーナの
上野水香さんに関心を持っていて、以前から拝見したいと
思っていたところ、同コンサートで踊られることを知り、
これはまたとない機会、めったに無い出演メンバー、と
喜びひとしおででかけたが、期待を超えた、素晴らしい内容
だった。

前半の臼木さんのクライマックスは、トマ作曲、
歌劇「ハムレット」から「オフェリアの狂乱の場」という、
有名だが長大な難曲で、レベルの高い歌唱ができる人は、
日本にも世界にも優秀なソプラノが多く育ってきたとはいえ、
また、その中で、コロラトューラも決して少なくない中に
あっても、誰でも歌える曲ではないのだが、あいさんは
流麗で高度なグリッサンドを含む世界を見事に表現できて
いた。さすがに、この若さで、NHKのニューイヤーオペラ
コンサートに3年連続選ばれるだけのことはある。
純白のドレスも素敵。

上野さんの前半は、東京バレエ団の先輩で、上野さん同様
海外でも活躍されている高岸直樹さんとのデュオで、
「白鳥の湖」から有名な「情景と白鳥の女王の踊り」。
ヴァイオリンのソロ、次いで、チェロのソロを伴うこの曲は、
高校生のころ、カラヤン=ウィーンフィルの録音でよく聴いて
いたものだ。
上野さんを直接ステージで観たのは初めて。素晴らしかった。
もちろん、言うまでもなくそれを支える男性ダンサーが優秀で
あることが絶対条件で、東京バレエ団の中でも指導的な立場
にある高岸さんがいかに優秀かは、素人の私にもよく理解
できた。

後半の臼木さんは、「ムゼッタのワルツ」。多くの歌手を、
ライブや録音で知っているが、そのどの歌手にも負けない
どころか、ヴィブラートによる「艶」といい、それでも気品を
保ったコントロールといい、屈指の歌唱、と言ってよいほど
見事。これだけ有名な曲なので、普通の歌唱では印象は
それほど残らないはずだが、彼女の歌唱は実に立派だった。
真っ赤なドレスも、いかにもムゼッタらしくて素敵。

上野さん&高岸さんの後半は、「くるみ割り人形」から、
有名な「グラン・パ・ド・ドゥ」。今年8月24日のこのブログ
「クラシックピースその6」でも取りあげた、大好きな、
とても素晴らしい曲を、旬のダンサーの実演で観れたのは
大きな喜び。
上野さんは前半は当然、純白。この「くるみ割り」では
薄いピンク系のコスチュームに替えていたが、たぶんこれも
順当な変更なのだろう。
アンコールとして、2人がそれぞれ2曲ずつ、同曲からソロを
踊った。例えば、上野さんの1曲は「こんぺい糖の踊り」と
いうように。

出演者はほかに、バリトンで、絶妙な愉快な司会も担当した
大変な活躍中(売れっ子)の宮本益光さんと、美声テナーの
樋口達哉さん。
松尾葉子さん指揮の神奈川フィルハーモニー管弦楽団。
神奈川フィルは3月の「ばらの騎士」以来の拝聴だが、
とても良いオケだ。友人の奥さんがチェロにいる、という
親しみはあるにしても、そういうことは抜きに、
堅実で誠実な、真面目なオケの団風がそのまま音になって
出てくるという印象を受ける。

臼木さんの直近次回は、1月3日のNHKニューイヤーオペラ
で、上野さんは、大晦日、テレビ東京のここ数年恒例の
「ジルベスター・コンサート」で、なんとあのカンウトダウンを
「ラプソディ・イン・ブルー」に踊りを付けてやるそうなのだ。
この日のインタビューでは直接それは言わなかったが、
「クラシックバレエは今日で踊り収めですが、年末にモダン
 をやります」と彼女が言ったのはそのこと。
別の情報から知っていたが。

MCで思い出したが、それぞれの出演者への、宮本さんに
よるインタビューは実に愉快だったが、バレエで初めて
知った点は次の点。
宮本;「歌手は、調子が良い日などは、普段よりフェルマータ
    をより長く伸ばしたりすることがあるけど、バレリーナ
    はまさか、より多く回転したり、違うことをやったりは
    しないですよね」
上野;「いえ、そういうことはバレエでもあります。
    回転の場合、(大抵の場合は)何回回転しなければ
    ならない、とかは、必ずしも決まってはいないので」
という点。なるほど、そうなんだ。

ラストは、出演者全員がステージに登場して、聴衆の手拍子
を松尾さんがリードしながらの「ラデツキー行進曲」で愉快に
終わった。

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