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2008年9月10日 (水)

最近の倒産事例;激増する建設・不動産関連企業

この8月だけでも、全国の企業倒産件数は、1,254件で、
増加傾向が続いているようだ。
上場企業についても、今年に入って既に13社。
中でも、上場非上場を問わず、建設、不動産関係の会社が
著しく増加している。
主な不動産、建設会社(上場を問わず)だけでも、

2008年    社名                負債総額
2月   六本木開発(麻布建物の子会社)  1,340億円
3月   レイコフ                   276億円
4月   ケイアール不動産(旧・興和不動産) 1,677億円
5月   近藤産業                  323億円
6月   スルガコーポレーション           620億円
7月   ゼファー                    949億円
      真柄建設                  348億円
     マツヤハウジング              279億円
      ダイドー住販                248億円
      多田建設                  179億円
      三平建設                  168億円
      キョーエイ産業                87億円
8月   アーバンコーポレーション        2,558億円
8月   セボン(旭ホームズの親会社)      621億円
     創建ホームズ                339億円

他にも、ゴルフ場経営会社が、1月から2月にかけて3社倒産
している(3社の負債総額合計=1,063億円)。

特徴的なのは、直前期の決算が好決算にもかかわらず、
それこそ「アッ」というまに倒産に追い込まれているパターン。
スルガコーポレーションは、いわゆる「反社会的勢力」との
関係が露呈したため、金融機関がいっせいに融資を
引き揚げ、資金繰りが即座に逼迫したことによる倒産。

アーバンコーポレーションは、08年3月期では同社の
過去最高益(純利益で311億円)を計上していたにも
かかわらずの倒産、ということで、連日のように、
新聞や雑誌で話題になっている。
アーバンの場合も、「反社勢力」との係わりが噂されたが、
それを打ち消すべく、メリルリンチとの提携、資金援助が
うまくいきかけたところ、同時期に進めていた、
BNPパリバとの複雑な(というか限りなくダーティに近い)
スワップ取引が発覚して、メリルが怒り、これを白紙に戻した
ことが決定的なダメージとなり、資金繰りがつかなくなった。

債務超過でなく、資産超過であっても、金融機関の信頼と
それによる資金繰りが順調でないと、「突然の倒産」が
有り得る、ということを、スルガとアーバンの両社がまざまざ
と市場の見せつけた衝撃は大きい。

いずれにしても、キャッシュ・フローが手薄なのにもかかわ
らず、会社を巨大化していこう、とする焦りが、倒産という
最悪の事態を招いている、といえよう。

ジョイント・コーポレーションさんは、当初09年3月期の
予想を58億円の黒字としていたのでが、一転、
320億円の赤字に下方修正した。ただ、同社は幸運にも
オリックスが100億円の支援に乗り出したので、ひといき
ついたようだ。こういう「スポンサー」が無いところは厳しい
状況が続く。

また、建設業界にとっては、あの耐震偽装事件の反省
から、昨年の「建築基準法」の改正、今年5月に施行され
た、「建築士法」の改正、はたまた来年施行予定の
「住宅瑕疵担保履行法」という、3法による規制強化が
厳しく、実際、最初の2つの改正に際しての「合格」に
よる免許更新が可能な人材は相当限られる(減少する)
のではないか?と言われているような、法的な要素も
業界にとっては「キツイ事情」のようだ。


ところで、建設・不動産関連ではないが、システム会社の
(あえて名を伏せるが)T社などは、大量の新株予約権を
発行して(それ自体問題だが)、公表によると、
31億円を集めたはずなのに、なぜか、3億円にも満たない
額の手形&小切手を決済できず、2回の不渡りを出して
倒産している、という、奇妙な倒産もいくつか目につく。
この会社の場合、31億円はどこに行ったのか?
この件は、何らかの刑事事件になると思う。
少なくとも株主代表訴訟は当然提訴されるだろう。


基本的に、まだまだ、「サブプライムローン問題」の
余波の影響が世界的に存在している。
1年前、多くの経済評論家は、「そのうち収まるよ」と
楽観論を言っていたが、さすがにその考えを修正しなけれ
ばならないような状況と言えよう。

原油高は(当然ながら)ようやく下落に転じているとはいえ、
世界中で多くの産業が影響を受けて、日本でも商品の
「値上げ」が相次いでいる。
世界的な株安、ユーロ安等、不安材料はたくさんある
経済状況だ。

急成長を見せてきた中国も、日本のマスコミが
「五輪後、バブルはハジける」と、騒ごうと騒ぐまいと、
実はとっくにハジケ出していることは、上海株価指数や
住宅価格の変化(具体的には同国の新設マンション価格
と、売れ残り具合)等を見れば歴然としているのだ。

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