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2008年8月24日 (日)

クラシックピースその6 「くるみ割り人形より、パドゥドゥ」

チャイコフスキーのバレエ、「くるみ割り人形」から第3幕、
こんぺい糖の精と王子による踊りの場面の名曲で、
導入部アダージョとして演奏される、「パドゥドゥ」。

有名な「組曲」には入っていない。
だから、オーケストラ曲を聴く人でも、このバレエを全曲聴くか
見たりしたことの無い人だと、まだ知らないでいる人が案外
いるかもしれない。こんなに素晴らしい曲を。

G-dur(ト長調)、ハープの伴奏から、チェロによる旋律が歌い
出され、木管、ヴァイオリンなどに繋がっていく。
私が知ったのは、高校生くらいだったか、当時NHKの番組で、
故・芥川也寸志さんと黒柳徹子さんが司会をする音楽番組
だったと思う。そこでも、芥川さんが
「チャイコフスキーはね、「音階の音楽」が得意だったのですよ」
と説明していたとおり、ト長調を移動ドで読むと、最初の、そして
中心的な旋律が、
「ドーシラソファー、ミレドー」(g-fis-e-d-c--,h-a-g)と
降りてくる「だけ」の旋律なのだが、それがなんと哀愁を帯びた
音楽的で美しい旋律なのだろう、と驚く。

実演では、諏訪内晶子さんがチャイコススキーコンクールで優勝
してまもないころ、来日した故・スベトラーノフさんとモスクワの
オーケストラによる演奏会が板橋文化会館であり、諏訪内さんが
ハチャトリアンの協奏曲を演奏したのがとても記憶に残っている
ものの、前プロとメインはやや記憶が曖昧になったが、たぶん、
「ルスランとリュドミラ」序曲とチャイコフスキーの第5交響曲だった
と思う。
そして、諏訪内さんとともに印象的だったのが、アンコールで、
この「パドゥトゥ」を演奏したのだ。
ハープによって序奏が始まったとき、本当に嬉しく思ったもの
だった。

CDでは、全曲盤は何人かの指揮者による盤が出ているし、
「組曲」はそれこそたくさん出ているが、この曲が単独で収められ
た盤というのは、ごく限られている。しかも、今ひとつ「これ」と
いうものが無いが、そうした中では、1981年のライブ録音で、
ムラビンスキーとレニングラード管弦楽団によるものが、ゆったりと
したテンポで歌っているし、1959年のアンセルメ=スイス・ロマンド
管弦楽団によるものも一応推薦できるものかもしれない。

なお、わがOBオケでは、「組曲」は2回くらいやったことがある
けれど、この曲はなく、1年ほど前、ある演奏会の舞台袖で、
福田一雄先生と雑談しているとき、この曲の話になり、私が、
「組曲はやっていますが、パドゥトゥはまだないです。
 ぜひ、やりたいです」、とリクエストすると、
「うん、そうだね。いつかやろう」、と言ってくださった。
バレエ音楽の第一人者に言っていただいたので、今から楽しみ
である。

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