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2008年5月14日 (水)

証券取引等監視委員会と労働基準監督署

1.証券取引等監視委員会についての雑感

証券取引等監視委員会(アメリカのSECに該当するので、
日本版SECとも言われるが、正式な英語訳の略式は
「SESC」だそうなので、以下、「SESC」とここでは書く。)が、
1992年、当時の大蔵省所轄下に発足したころは、米国SECに
比べたら人数的な規模の小ささといい、経験の無さ等から、
経済界やマスコミ、いや取引所を含む証券関係者の中でも、
結構、「バカにした」空気=「どうせ、たいした事は出来ないに
違いない」、という風潮、陰で囁く意見は多かった。

しかし、どうだろう。今やどうしてどうして、先日の野村證券
社員によるインサイダー取引違反や、旧・亜細亜証券印刷=
現・プロネクサス社はじめ、「普通の企業人でない」ところの、
「より、あってはならない」業界人=でも、それゆえ、一番
「内部情報」を入手しやすく、握っているサラリーマンらが
次々と摘発されるし、あの、「聞いちゃった」の村上親分逮捕
とか、とにかく、ここ数年、驚くほどの活躍が目立つ。

実は、友人が1人いるので、年に1度くらい、「飲み会」で
会う。もちろん、守秘義務があり、彼は絶対に「仕事=そうした
内容の話」はしないし、こちらからも聞かない。
「するような人」はこちらも信用しないし、友人とは言えない。

ただ、「よもやま話的な雑談」では、チラッ、チラッ、と、その
「検挙手法」の一端を想像できる瞬間を聞けることも稀にある。
もちろん、この場合も、「こちらの想像」の域を出ないことは
言うまでも無い。

とにかく、ありとあらゆる方法で彼らは「調査」するようである。
かつて、刑事事件で逮捕された元・政治家が「検察恐るべし」
と言ったか、そういうタイトルの本を出版したか、そういうことが
あったが、今や多分、「SESC 恐るべし」ではないか。
でも、証券市場の健全化、という点で、本当に良いことだ。
このへんのことは、また機会があったら書いてみよう。


2. 労働基準監督署について

企業で、人事や法務、総務等にいる人なら、多かれ少なかれ
何らかの「接点」を経験している人は少なくないかもしれない。
私も以前、R社の総務チーフ兼採用・労務チームのチーフの
任にあたとき、「呼び出されて」出向いたことがある。
そのときは、元・社員の言い分に「無茶」があり、会社側の
言い分を理解していただけたので安堵したのだが、
実は、「呼び出される」のは「軽い」場合なのだ。

突然、来社してくる場合というのは、実は
「相当の資料を握っている」場合が多い。
というか、そうでない場合は、まず、「来ない」。
「来る」には、「それなりの材料」を既に掴んでいると思って
100%間違いない。

実は、これも詳細は当然書けないが、都内の労基署、それも
なぜか3箇所も(偶然だが)高校時代やら、大学のゼミのときの
友人がいる。3箇所=3人なんて多分珍しいに違いない。
もちろん、先ほどの、SESC同様、飲み会で会っても、それこそ
「絶対にお互いに仕事の話はしない」。
これは、「暗黙にして絶対的な合意事項」だし、
これに背くヤツは、先述同様、逆に信用できなくなり、友人とは
言えなくなるので、この、互いの「守り」はスゴイものさえ感じる
ときがある。

でも、・・・・、しかしながら、これも雑談の中では、「瞬間的に」
いろいろと想像する事柄はある。

これは一般論的なことだから多少書いても大丈夫だと思うが、
先ほどの話に戻ると、「突然の来社」の場合は、
「相当の事前情報」を得ているのが当たり前。そりゃそうだろう、
彼らだってヒマじゃないのだから、「出向く」なんて「相当なこと」
だし、出向いた以上、「お土産」は必要となるに違いない。

その、大変な労力と調査(もちろん「内部告発」を得て)により、
ビックカメラ社など数社が、ここ数年内に、残業代の未払い、
それも複数の従業員×過去数年間遡及分=合計数億円、
を支払う、という状況にもっていっているわけで、内部告発が
「もと」とはいえ、その後の徹底した調査=内偵、は、
すさまじく秘密裏を徹底して行われているようだ。
これまた、「不正を摘発する」という点で、検察にも負けず劣らず
「スゴイこと」かもしれない。


ちなみに、「来社」されて、仮に、「何のお咎め無し」で終わった
場合も、実は、「手放しでは喜べない」のだ。
1回訪問した時点で、彼らの「要注意企業リスト」、要するに、
「ブラックリスト」に載って、そこから消えることは無いらしい。
だから、「次」に「何か」あったら、まず「アウト」。
ここぞとばかりに再訪し、今度は資料押収を含め、徹底的に
追求する。その結果の1例が、先述の残業代未払い金遡及
支払い命令となったわけだ。

こうしたことは、実は上場企業の(特に歴史ある大手の)
人事、経営企画、労務、総務、といった、人事・労務制度の構築
や、採用を含むその運営に携わっている人にとっては、
とっくの昔からの「常識中の常識」である。
だから、そうした関係者は、絶対に「来ない」ような
「公平で透明な人事評価制度、労務状況の整備と運用」に、
 それこそ必死で取り組んできたはずである。
また、1度「来られた」企業の担当者は、それこそ、
「次は絶対に来ない」体制を築こうとするはずで、
そうしようとしないことは、まず考えられない。

役所を甘く見ると、本当に大変なことになる、ということは
間違いのない事実なのだ。

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