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2007年2月11日 (日)

新しい演奏団体の船出を祝う

午前は先週同様、芸劇地下リハ室でOBオケの分奏練習。
弦分奏は東フィルのY先生にみていただいた。
当然、細かく、具体的な練習となるので、分奏練習は
非常に重要だ。今日の先生のコメントで印象的だったのは、
「オケの合奏は、みんないっしょに揃えば何となくそれでいいか
 と思いがちだが、僕はそれは違う思う。その曲のその部分は
 どう自分としては感じ、どう演奏したいと思うか、
 そうした1人1人の思いが集まって(ぶつかって)、
 でも最終的にはアンサンブルとしてまとまっていく姿が
 理想的と思う」、という主旨のコメントだ。
そのとおりだと思う。もっとも、まだ私を含めて、
マーラーの「第2」は、未だみんなそこまで余裕がない、
という段階であるのは事実だろうけど。

午後は、会社の若い社員が所属する室内オケの第1回定演が
あったので、拝聴しに三鷹に行く。
彼自身は、学生時代、京大オケでヴァイオリンを弾いていたから
合奏自体は慣れているにしても、昨年夏に創設された20数名
からなる新団体、「チェンバー・フィルハーモニック東京」と
しては記念すべき第1回目の演奏会。
とにかく、新団体としては第1歩を踏み出したわけで、それ自体
大変おめでたいこととして心から祝福したい。
オケ自体は、良い意味での「こなれた」ところ(要領)は
もちろん未だ無く、心もとない部分が多かったが、
これは練習や演奏会を重ねていけば自然と(先ほどは良い意味
でと言ったが、悪い意味でも)「要領」は身についてくるから
心配は無い。
前半のモーツァルトは、私の嫌いなピリオド奏法ということに
加え、フレージングのコンセプトがやや曖昧でメリハリも弱く、
あまり楽しめなかった。
モーツァルトは「鬼門」だ。
1992年だったか、故・岩城宏之さんと「ハフナー交響曲」を
やったときは、練習の初期の段階では「ボロボロ」に
言われて「しごかれた」ものだ。
でも、ああした訓練が無ければ、モーツァルトの、一見
シンプルだが実は合奏としては本当に難しいスタイル自体が
身につかないのだ、と今なら思える。
後半の、シューベルト=マーラー編曲の「死と乙女」は
なかなかの力演だった。弦楽版シンフォニーと言ってもよい
大曲を、集中力をもって立派に演奏し終えた。
特に低弦の響きは充実していて、アンサンブルの土台として
よく全体を支えていた。
ファースト・ヴァイオリンの高音はもっと洗練して欲しかった
とは思うが。

OBオケの創生期を思い出す。最初はこんな感じだった。
私自身、テクニックもアンサンブルとしての「要領」も
おぼつかないし、オケ自身としてもまだまだ
「ヨチヨチ歩き」状態だったと思う。
でも、岩城宏之さんや福田一雄さんをはじめ、多くの優秀な
指揮者やトレーナーの指導のもと、50回も定演を重ねて
くれば「それなりの」合奏体にはなるのだ。
20数年前は、ストラビンスキーの「春の祭典」ができるように
なるなんて想像もできなかったが、2000年、
岩城さんと行えたわけだ。
オケ自体、年月の中で団体としても個人としても成長して
いくものなので、今日の若い団体、若い奏者たちの今後に
期待したい。

三鷹市の芸術文化センター風のホールは、室内楽や
室内オケにはうってつけの、上品でシックなとてもよい感じの
ホールだと思った。

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