子の顔を見たくない親はいるか?
12月に劇場で見た映画「ALWAYS 三丁目の夕日」が1ヶ月
ほど前にDVDで出たのでレンタルで再度見た。
やはり素晴らしい映画だ。
日本アカデミー賞云々ということでなくとも、日本映画史上、
燦然と輝く名作だと思う。
子役が皆うまいが、六子役の掘北真希さんが、住み込み先の夫婦
(堤真一、薬師丸ひろ子)から
「がんばって働いてくれたから、正月には帰省しなさい」と
汽車のキップをプレゼントされたとき、親に捨てられたと誤解
して「いらない」として泣いている六子に、薬師丸ひろ子が、
六子の母親からの手紙(里心が出るといけないので本人には
見せないでほしい、として、娘の状況を尋ねて寄こした
多くの手紙)を六子に見せながら言う、
「子供の顔を見たくない親なんていないよ・・・」
もっとも、この映画の中にも、会いに尋ねてきた子供に会おうと
しなかった母親が出るシーンもある。
昨今、子供への虐待ニュースが後を絶たない。
秋田での彩香ちゃん殺害事件は「うとましい」と母親が思った
ことによるという。
過去、ときにはもっと幼い未就学の子供が親に殺される事件も
少なからず起きている。
子供にとって、なぜ殺されるか、というより、なぜいじめられるか
さえ解らないまま殺されていった子も多かったろう。
目に涙をいっぱい溜めた子供を想像するだけでやるせなくなる。
私は独身で子供はいないから、もとより論じる資格は無いかも
しれないが、しかし、子供を虐待する親、大人は絶対に許さない。
こうしたいわゆる卑属殺人は親の一方的な傲慢さ、エゴイズム
によるものに対して、ときおり起こる尊属殺人=親殺しは、
ある程度自我が発達した者によるものなので、おそらく
「最後手段としての反抗心」の現われのようなものが多いと
想像できる点でより複雑かもしれない。
昨年、成増で起きたものは、父親の仕事である寮管理人の仕事を
普段から押し付けられてきた中学生によるものだったし、
先日の事件は、勉強に厳しい医師である父に反抗して、
その父本人ではなく、後妻(異母)とその弟妹を巻き込んで
しまった放火殺人だったのだが、後者では、
その父親は事件時、愛人宅にいたというから、
その少年にはある程度同情の余地を感じてしまう。
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