« 日本中が落胆した日 なぜシュートしないのか? | トップページ | 若いチャップリン研究者に期待する »

2006年6月13日 (火)

岩城宏之さん追悼

岩城宏之さんがいなかったら、現代邦人作曲家で陽の目を
見ないか、それに近い状態だった人、作品は多いだろう。
2,000曲にも及ぶという「初演魔」の残した仕事の意義は
とてつもなく大きい。
もちろん、なかには二度と演奏されないような「チンケ」で
自己満足だけの作品もあったろう。
最近でこそ、ようやく「メロディーラインへの復帰」が言われる
ようになったが、20世紀後半は
「解らないことがスゴイことであるかのような錯覚」した作曲家、
作品が続出した時代であったことは否めないだろう。
岩城さんがスゴのは敢えてそうした作品をも含めて
「今、生きていて書かれたばかりの作品を紹介しないのは
 演奏家の怠慢」という徹底した使命感、
信念に基づいて行動したことだ。そして、その中には、
三善晃の「レクイエム」、黛敏郎の「涅槃交響曲」、
武満徹の多くの作品など、世界に誇りうる作品も含まれている。

客観的な「イワキ感」のほか、縁あって所属する
アマチュア・オーケストラにおいて、度々ご指導いただいた。
「俺はアマチュアなんか嫌いだ」と言いながら
4年に1度くらいは振りにきていただいた。
指導は当然厳しかった。
「アマチュアこそ(ある意味ではプロ以上に)一生懸命に、
 それこそ命がけで取り組まねばならない」
という主旨の発言は今でも我々の重要な精神的支柱となっている。
ボレロでは、本番1週間前のリハ時に、
フルートとトロンボーンのそれぞれ1番奏者と2番奏者を
入れ替えるという指示も出されたことがある。

今まで振っていただいた曲

1983年 シューベルト 「未完成」交響曲
       バーンスタイン 「キャンディード」序曲
       オルフ 「カルミナ・ブラーナ」

1987年 ストラビンスキー 「火の鳥」
       チャイコフスキー 「ロココの主題による変奏曲」
       ブラームス 第1交響曲

1992年 モーツァルト 「ハフナー」交響曲
       武満徹 「鳥は星型に庭に降りる」
       ショスタコービッチ 交響曲第5番
1995年 ファリア 「三角帽子」
      黛敏郎 「舞楽」
       ブラームス 交響曲第3番

1998年 シベリウス 「フィンランディア」
        同ヴァイオリン協奏曲
        同交響曲第2番

2000年 ハイドン 交響曲第82番「熊」
       外山雄三 「ディベルティメント」
       ストラビンスキー 「春の祭典」

2003年 ドビュッシー 「牧神の午後への前奏曲」
       ラベル 「ボレロ」
ホルスト 「惑星」
                          以上。

岩城さん、本当にありがとうございました。
かけがえのない体験でした。

« 日本中が落胆した日 なぜシュートしないのか? | トップページ | 若いチャップリン研究者に期待する »

ブログ HomePage

Amazon DVD

Amazon 本

最近のコメント

最近のトラックバック