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2006年5月26日 (金)

直接ホリエモンのことではないけど その1

ライブドア社の公判が始まった。彼に特段の感想はないが、
これほど「潔さが無い男」だとは思わなかった。
傍若無人だが結構おもしろいことは言うし、「やり手」であるには
違いなかったが、この点は驚いたし(もともと期待するような人
ではないにしても)失望もした。
さすがに「腹心」だった宮内氏も彼に失望して自供したようだ。

昨今、事件が起こるたびに思うのは、「主犯」の潔さの無さ、
ということだ。
オウムの麻原もその典型。悪いことをしたら(するときくらい)
「腹をくくれよ」と言いたい(もちろん、やっちゃダメだった
 のだが)。

三島由紀夫が嘆いたのは、そうした「覚悟」を無くした男が
たくさんこの国に表出したことだった点かもしれない。
たしかに特に団塊の世代にもそういう輩が多い。
上司にはおべっかが巧いが部下を育てるのがヘタ。
自分で責任をとるなんてことはまず無い。それができる人は稀。
できれば部下になすりつけたいと思っているか、もしくは
実際にそうするようなヤツも多い。

堀江氏に話を戻すが、仕事柄、これまでにたくさんの株主総会を
見てきたし、昨年12月にも、当時総額で600円台くらいで
同社の株式は1株買えたので、総会を見るためだけに購入
したのだった。
(どうしてそんなに安いのか、と株式に不案内の人は
 思うだろうけど、批判の対象の1つである「株式分割」
 を繰り返してきた結果の株価であって、その仕組みに
 ついては長くなるので省きます)。
総会の運営自体はなかなか立派だった。
丁寧(親切)すぎるくらいだった。まあ、3,000人だか、
とにかくケタ違いの株主(老若男女)が来場しているのだから、
気分も高揚して「立派」に振舞わざるを得なかったろうけど。
それにしても、あの会場にいらっしゃっていた株主たちは
今どういう思いでいるのだろう?
経済的損失だけでなく(それは自己責任に違い無いのだ)、
心理的な失望感が大きいだろう。

「粉飾」は論外であって「お話しにならない」。
ホリエモンは事業・起業の天才ではなく、ただの錬金術に長けた男
だった、という評価で終りそうだ。

さて、ただ、書きたいのはそのことではない。
昨年2月以降の、例のニッポン放送へのM&A攻勢のときの
一連の件だ。
2つ書こうと思っていたら、1つは現実的なものとなったので、
司直の手に委ねる。

(1)ライブドア社への家宅捜査時、M&Aに詳しい、一橋大学の
 佐山氏が、「まだ「始まり」。
 もっといろいろな事がでてくるかもしれない」と言っていて、
 「粉飾」のことかなあ、と思っていたのだが、
 「いや、村上氏の動きが怪しい。実は「黒幕」かもしれない」
 と思っていて、それに言及しようと思っていたが、しばらく
 ブログを書いていない間に、実際の騒動となってしまった。

では、もう1つ、(2)として書こう。
これは、決してホリエモン擁護ではない。
ごく客観的に見ればこう言える、というもの。
1つは、「新株発行の指し止め」の件。もう一つは、それに
関連して、「企業の甘さ=フジ・サンケイグループの例」
の件についてだ。

(2)①ニッポン放送が事実上の防衛作として決議した
  「新株式発行」に対して、ライブドア社が指し止め請求を
  行った際、「ライブドア社の施策は立法的にみて、正当だな」
  と思った。マスコミだけでなく、法曹界までが、意見が二分
  したのは不思議だった。
  企業間で有名な中村直人弁護士がフジ側にいるのに、
  あのような「負ける手段」をよしとしたのは更に不思議だった。
  旧商法の第280条の10(新しい会社法では第210条)を
  素直に読めば、
  「著しく不公正な方法で株式を発行し、これによって
  (他の既存の)株主が不利益を受ける恐れのあるとき」
  に間違いなく該当するからだ。
  まあ、フジ側としては、あの段階では他に打つ手が無かった
  ための苦し紛れ、ということなのだろう。

  ②放送業界の給与水準は金融以上に良いらしい。
  まあ、結構なことだが、フジテレビは、結局ライブドアの
  策略に負けて300億円以上の損害を出したのに、
  日枝会長の進退を問われもしない「のん気さ」を見ていると、
  いかにあのグループが「ぬるま湯」体質なのかが判る。
  今回の件で、あらためてニッポン放送について調べてみると、
  従業員が200数十人なのに対して、役員数がなんと
  20数名なのだ。
  1割が役員なんて普通の会社なら絶対に「あり得ないこと」
  だ。
  ちょっとでも会社勤めの経験のある人なら誰でも解ることだと
  思う。それ1つとっても、あのグループが、いかに
  「ぬるま湯」かが判る。だから「狙われる」わけだ。
  良く言えば「和気あいあい」、悪く言えば「なあなあの経営」
  なのだろうな、と容易に想像できる。
  コーポレート・ガバナンスの「コ」の字も縁が無いのだろう。
  それはそれで、ある意味では羨ましいが。
  皮肉です、もちろん。

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